みなさん、ファッションで言う「オン」と「オフ」の違いってわかります? あと、「カジュアル」と「フォーマル」。正直、私はファッションにあまり興味がないのでファッション用語を知らない。それゆえ、よく見かける用語の意味が分からないことが多かったんですね。

とはいえ、オンもオフも、カジュアルもフォーマルも、なんとなくこんな感じかな~という漠然としたイメージで捉えていました。その理解というのは、オン=フォーマル、オフ=カジュアル だろうというものです。

ところが、ある靴メーカー(マドラスです)のWEBで、こんな記事を見かけました。

moca

スワールモカの選び方
Uチップ同様、フォーマルシーンには不適ですが、シンプルなデザインなのでオンからオフまで様々なスタイルに合わせることができる万能デザインです。甲革のツヤの度合いやソールの厚さ・材質によってビジネス向きからカジュアル向きまで、幅広いタイプがありますので用途に応じて選ぶとよいでしょう。スワールのラインの縫い合わせ方で、縫い目が見えないように折り返してあるタイプはドレッシーな印象、縫い目が見えるように縫い合わせてあるタイプはカジュアルな印象です。基本的にソールが厚いもの、またソールがスポンジ素材のものはカジュアル度が高いです。甲革のツヤ感についてはツヤの無い方がカジュアル度が高いです。
オン=フォーマルだとすれば、「フォーマルには不向き」だけど「オンからオフまで様々なスタイルに合わせることができる」というのは矛盾します。

ちなみに、スワールモカというのはこんな感じの、羽根からつま先にかけて縦の線が2本入ってる靴です。

moca2

オン、オフとフォーマル、カジュアルは違うのか……? 試しにググってみると、ヤフーでこんな質問を見かけました。

 ▼「カジュアルとフォーマルの違いを教えてください

んで、ベストアンサーになっている回答がこれ。
カジュアルは私服でフォーマルはスーツなんかの服だと思います。

うーーん。完全に間違いではないんでしょうけど、これが「正解」と言ってしまうのはなんか誤解を招く気がします。少なくとも、ただの「スーツ」はフォーマルではない。「フォーマルスーツ」ならフォーマルですが、それってタキシードとかああいうのですよね。

オンがお出かけ着、オフが普段着、という解釈の人もいます。これは明らかに違うだろうと思う。オンは「オン・ビジネス」のことなので、お出かけ着というよりお仕事着というほうが妥当なはずです。

onoff

この辺色々見ていて思い出したのが、就活などでよくある「平服でお越しください」という文言。これ、「平服」を「普段着」(カジュアルウェア)だと誤解して、デニムにTシャツで来た就活生がいた、という笑い話があります。とあるWEBサイトではこんな説明がされていました。

heihuku2

平服とは礼服や正装以外の服装を意味する言葉であり、カジュアルな服装からビジネススーツまでもが含まれます。とても幅の広い言葉で、就活の際には勘違いしやすい言葉です。

ビジネスシーンで平服といえば、スーツが該当します。スーツとは、ジャケットとスラックスが上下一組になった服装のことをいいます。スーツの中にはビジネススーツ、リクルートスーツ、カジュアルスーツがあります。女性のスーツとはジャケットとスカート・長ズボン・ワンピースのいずれかの組み合わせをいいます。

非常にわかりやすいです。

ここまで見てきたもので理解をまとめると、ファッションには次の3つのカテゴリーがあるようです。

 ①フォーマル (儀礼などで用いる、最もあらたまった衣装)
 ②オン (仕事で用いる、きっちりした衣装)
 ③カジュアル=オフ (普段着。お出かけのおしゃれ着も含む)

カジュアルとオフがほぼ一致するためややこしいのですが、「オン」と「フォーマル」は指しているものが違う。タキシードとかモーニングとか、あるいは喪服とか、そういう儀礼的な衣装が「フォーマル」であり、スーツとか(最近では)ジャケパンでタイドアップしているとか、そういうのが「ビジネス」ということでしょう。

つまり、上で見たスワールモカの靴は、「式典とかで礼装している人が履いてたら場違いだけど、ビジネスでも使えるし、普段のお出かけに使ってもかしこまりすぎない靴」という解釈になるわけです。

ただ、この手の語句の実際の用法としては、「フォーマル≒オン」みたいなふうにつかっていることも少なくありません。たとえば、下に引用する「平服」の説明は、「フォーマル」の意味を「ビジネス」に近いものとして扱っています。

heihuku

平服(へいふく)とは、「礼装でなくて良い」という意味。
ですが、「平服=普段着・カジュアル着」というわけではなく、礼服よりも自由度が高いフォーマルな服装を指します。

「平服でお越しください」いう一文は、「礼服ほどかしこまった服装でなくて良いですよ」と言う意味なんです。最近では「スマートカジュアル」「ビジネスカジュアル」という言い方もされています。法事や結婚式、入学式・卒業式、同窓会など、シーンによって選ぶ服は変わります。
言っていることが間違いではないのかもしれませんが、「自由度が高いフォーマル」ってなんだよって感じです。これは用語に対する理解のない人、あるいは語句をいい加減に使っている人が書いたからこうなったのだと思うのですが、こういう文章が多いので、読む側もわけがわからなくなっているんじゃないかなと。

したがって、この手の情報を読む際には、「儀式で使えるのか、仕事で使えるのか、それとも完全な日常用なのか」という3分類を意識して、書き手がどの意味で「オン」やら「フォーマル」やらと言っているのかを考えるようにすると、誤解なく読めるのかなと思います。