2月の1日から都内の中学校では入試が行われていました。その中で、どうやらとんでもない「やらかし」案件があったようで、界隈ではかなりの話題になっています。

▼「芝国際中なにがあった?2023年入試で大炎上」(中受ログ-目指せ難関校-)
▼「芝国際中学校がコンサルとメディアに持ち上げられ開校→発表遅延,出題ミス,偏差値吊り上げの被害で死屍累累の最悪の入試に-メディアとコンサルに踊らされ人生を狂わされた中学受験生が悲痛の叫び」(togetter)
騒動の主は、芝国際中学校。港区の私立共学の新設校で、もとは東京女子学園(東京女子中学という学校もあるそうで、気をつけねばなりません)。女子校が経営不振になり、買収やコンサルの手が入って共学化、名前に国際とつける、という傾向は最近流行りの変身パターンみたいですね。
私のプロパーはどちらかというと大学入試なので、中学入試のほうはあまり気にしていなかったのですが、聞くところによるとスマホ持ち込みの入試を行うなどかなり先進的な取り組みをしていたことも手伝ってか次世代の教育を行う学校としてメディアの注目を集め、新設校としてはかなりの人気だったようです。塾講師が強く推すことも多く、下馬評の高い学校の1つになっていたのだとか。
で、ここが大炎上している。理由はいくつかあるのですが、一言で言うなら、とにかく前代未聞のレベルで雑な入試を行なった、ということでしょう。
まず、2月1日の入試、合格発表の大幅な遅延。23時発表予定が、延期を繰り返し(これも印象悪い)、最後は0時45分の発表になりました。
これ、「ちょっと遅れたくらい良いじゃん」と私なんかは思っちゃうのですが、都内の受験生からすると死活問題みたいなんですね。というのも、2月1日の結果を待って、2日の受験校を決めることが多く、その申込は23時59分までのところがほとんどだから。そう聞けば、なるほどこれは致命的な遅れです。たとえば芝国際に受かっていたらレベルの高いところにチャレンジ、落ちていたら受かりそうなところを受ける、と決めていた場合、その戦略が取れなくなるわけですもんね。まぁ両方願書出すなら選び放題ですが、数万円の受験料をドブに捨てられる人はそう多くないし、大人はそれで良くても、子どもは辛い。前日1時まで起きている中学受験生は少ないでしょうから、本人はどこを受けるかわからないまま就寝したかもしれない。かなり気の毒です。
▼「【7095086】芝国際中の合格発表が大幅に遅延」(インターエデュ)
加えて、2日目の試験では算数(つい数学って書きそうになるけど算数です)で2問の出題ミス。まぁ出題ミスなんてそれこそ大学入試でもありえる話ですから責めるのは気の毒ですし、結果的に全員正解としたようですが、小学生が問題を解く中で、出題なミスがあるとかなり戸惑いを生むことがあります。良くないですね。炎上の炎に油ドバドバです。
更に、合格者を激しく絞ったことが判明。もともと新設校で、「教室は空いているのでたくさん取ります! 募集以上に合格者を出す。安心して受けに来て!」という感じの説明会を開いていたようです。私は説明会に参加してはいませんが、スライドの映像は流出しているし、証言も多いので、細かなニュアンスまでは分からないにしても事実と考えて良いでしょう。にもかかわらず、合格者数は激渋。
本科Ⅱ類(国公立大学,難関私立大学,海外大学への進学をめざすコース)では、1日午前の女子は100人受験して合格者2人。午後の男子は265人受験で合格は4人。倍率66倍。1日午後の国際生「CORE」クラスにいたっては合格者0というのですから、どこがたくさんとってるのかと文句のひとつも言いたくなる気持ちはわかります。見方によっては受験料を集める詐欺みたいなもんですよね。
更に、個人的に致命的だと思ったのは、2日目以降受験生の並んでいる隣で合格者への証書手渡しが行われていたという話。2日目も受験をしている受験生というのは、1日目に不合格になったケースが多いわけです。芝国際の連続出願の可能性もある。そんな人たちが朝並んでいる時に、合格者に校長が証書を渡してるシーンを見せつけるというのは、さすがに配慮が足りないでしょう。動揺したり、集中が乱れる受験生も少なからずいたと思う。
こんなの先生たちや事務方の誰かが気づくべきだし、何なら校長は、証書手渡してる時点でおかしいからやめるように指示すべきでしょう。子どもたちの目線で考えたり配慮することができない、できる人がいたとしてもその声が届かない、そういう学校だと言われても仕方ありません。
聞くところによると、のべ4000人の受験生が来たとか。これが事実なら、去年まで100人も来なかった学校に急に人が来たわけで、不慣れな部分もあったのでしょう。パンクしたのは自業自得とはいえ、教育の質とは無関係だと言い張れなくもありません。しかし、最後のはダメです。私が親なら、我が子を預けるのが不安になる。
悲惨なことに、芝国際はメディアや塾のおおぼえがめでたく、この記事の冒頭にも書いた通り、事前にかなり宣伝されていた。「将来のある学校」として注目され、新設校ということで入りやすいのではないかという人気もあった。それだけ多くの人が悲劇に巻き込まれたわけです。
教員が無能だとか、校長が酷いとか、無責任な教育コンサルがカネとコネを使ってプッシュしまくったんだとか、倍率を上げて偏差値を高く見せるテクニックとして少人数しか合格を出さなかったのではないかとか、帰国生とりすぎて帳尻合わせられなかったんだろうとか、憶測まじりにボロクソいわれていますが、いろんなことが組み合わさってのこの結果でしょう。
ただ、ひとつ言えるのは、中学受験という、人によっては一生にわたって大きな影響をもつイベントを無茶苦茶に引っ掻き回された受験生がいるということ。引っ掻き回した学校は詫びて終わりだというのも、釈然としない。
見事に合格をした受験生もいるわけで、そういう人たちのためには芝国際が良い学校であってほしいしこれから伸びていってほしいのですが、来年の入試からこの雑さに対する「結果」を受けとることになるのかもしれません。
知り合いの中学受験塾講師は、新設校はこれがあるから怖い、第二志望以下は伝統校にすべきだ、みたいなことを言っていました。伝統校なら安心して受験できるという保証はないでしょうけど、なるほど今回のようなことがあると、新設校がリスキーというのは一理あるのかなという気がします。今回のことは界隈で語り継がれるでしょうから、これをよき教訓として、今後同じようなことが繰り返されないことを願うばかりです。

▼「芝国際中なにがあった?2023年入試で大炎上」(中受ログ-目指せ難関校-)
▼「芝国際中学校がコンサルとメディアに持ち上げられ開校→発表遅延,出題ミス,偏差値吊り上げの被害で死屍累累の最悪の入試に-メディアとコンサルに踊らされ人生を狂わされた中学受験生が悲痛の叫び」(togetter)
騒動の主は、芝国際中学校。港区の私立共学の新設校で、もとは東京女子学園(東京女子中学という学校もあるそうで、気をつけねばなりません)。女子校が経営不振になり、買収やコンサルの手が入って共学化、名前に国際とつける、という傾向は最近流行りの変身パターンみたいですね。
私のプロパーはどちらかというと大学入試なので、中学入試のほうはあまり気にしていなかったのですが、聞くところによるとスマホ持ち込みの入試を行うなどかなり先進的な取り組みをしていたことも手伝ってか次世代の教育を行う学校としてメディアの注目を集め、新設校としてはかなりの人気だったようです。塾講師が強く推すことも多く、下馬評の高い学校の1つになっていたのだとか。
で、ここが大炎上している。理由はいくつかあるのですが、一言で言うなら、とにかく前代未聞のレベルで雑な入試を行なった、ということでしょう。
まず、2月1日の入試、合格発表の大幅な遅延。23時発表予定が、延期を繰り返し(これも印象悪い)、最後は0時45分の発表になりました。
これ、「ちょっと遅れたくらい良いじゃん」と私なんかは思っちゃうのですが、都内の受験生からすると死活問題みたいなんですね。というのも、2月1日の結果を待って、2日の受験校を決めることが多く、その申込は23時59分までのところがほとんどだから。そう聞けば、なるほどこれは致命的な遅れです。たとえば芝国際に受かっていたらレベルの高いところにチャレンジ、落ちていたら受かりそうなところを受ける、と決めていた場合、その戦略が取れなくなるわけですもんね。まぁ両方願書出すなら選び放題ですが、数万円の受験料をドブに捨てられる人はそう多くないし、大人はそれで良くても、子どもは辛い。前日1時まで起きている中学受験生は少ないでしょうから、本人はどこを受けるかわからないまま就寝したかもしれない。かなり気の毒です。
▼「【7095086】芝国際中の合格発表が大幅に遅延」(インターエデュ)
芝国際中の入試が大変な騒ぎになっていますので、時系列で事態を振り返ります。
2/1午前入試・午後入試の合格発表は当日23:00。
↓
23:00になっても合格発表が行われず。
↓
芝国際の合格発表を見て他中の出願を考えていた受験生が間に合わずに阿鼻叫喚
↓
たいした謝罪もせずに「午前の結果につきましてはまもなく発表いたします。」と掲示
↓
対応がひどすぎる、午後発表は言及すらなし?と非難殺到
↓
翌日の0:45にようやく午前入試の合格発表
↓
で、午後の発表は?
いまだに学校から公式の謝罪もなし。ちょっとね・・・。
加えて、2日目の試験では算数(つい数学って書きそうになるけど算数です)で2問の出題ミス。まぁ出題ミスなんてそれこそ大学入試でもありえる話ですから責めるのは気の毒ですし、結果的に全員正解としたようですが、小学生が問題を解く中で、出題なミスがあるとかなり戸惑いを生むことがあります。良くないですね。炎上の炎に油ドバドバです。
更に、合格者を激しく絞ったことが判明。もともと新設校で、「教室は空いているのでたくさん取ります! 募集以上に合格者を出す。安心して受けに来て!」という感じの説明会を開いていたようです。私は説明会に参加してはいませんが、スライドの映像は流出しているし、証言も多いので、細かなニュアンスまでは分からないにしても事実と考えて良いでしょう。にもかかわらず、合格者数は激渋。
本科Ⅱ類(国公立大学,難関私立大学,海外大学への進学をめざすコース)では、1日午前の女子は100人受験して合格者2人。午後の男子は265人受験で合格は4人。倍率66倍。1日午後の国際生「CORE」クラスにいたっては合格者0というのですから、どこがたくさんとってるのかと文句のひとつも言いたくなる気持ちはわかります。見方によっては受験料を集める詐欺みたいなもんですよね。
芝国際の入試状況。事前の説明会では、多めに合格出します!と笑顔で語っていた準備室長。
— ぱん好き男子母 (@uRAXZU7A9h7sMUY) February 3, 2023
II類の定員でいうと、1日午前は5人定員で7人合格、午後は10人定員で13人、2日は5人定員で15人。これ、多めなんですか? pic.twitter.com/q1wiKslpuV
更に、個人的に致命的だと思ったのは、2日目以降受験生の並んでいる隣で合格者への証書手渡しが行われていたという話。2日目も受験をしている受験生というのは、1日目に不合格になったケースが多いわけです。芝国際の連続出願の可能性もある。そんな人たちが朝並んでいる時に、合格者に校長が証書を渡してるシーンを見せつけるというのは、さすがに配慮が足りないでしょう。動揺したり、集中が乱れる受験生も少なからずいたと思う。
ジで来ましたがそこで目を疑うような光景が。これから受験する子達の真横に昨日合格した子の合格証書をもらう列が作ってあったんです。そこで準備室長が合格者と楽しくておしゃべりしてるんです。横はこれから受験する緊張してる子ども達。なんて無神経で配慮のない所なんだろ+
— niina (@niina76621703) February 2, 2023
こんなの先生たちや事務方の誰かが気づくべきだし、何なら校長は、証書手渡してる時点でおかしいからやめるように指示すべきでしょう。子どもたちの目線で考えたり配慮することができない、できる人がいたとしてもその声が届かない、そういう学校だと言われても仕方ありません。
聞くところによると、のべ4000人の受験生が来たとか。これが事実なら、去年まで100人も来なかった学校に急に人が来たわけで、不慣れな部分もあったのでしょう。パンクしたのは自業自得とはいえ、教育の質とは無関係だと言い張れなくもありません。しかし、最後のはダメです。私が親なら、我が子を預けるのが不安になる。
悲惨なことに、芝国際はメディアや塾のおおぼえがめでたく、この記事の冒頭にも書いた通り、事前にかなり宣伝されていた。「将来のある学校」として注目され、新設校ということで入りやすいのではないかという人気もあった。それだけ多くの人が悲劇に巻き込まれたわけです。
教員が無能だとか、校長が酷いとか、無責任な教育コンサルがカネとコネを使ってプッシュしまくったんだとか、倍率を上げて偏差値を高く見せるテクニックとして少人数しか合格を出さなかったのではないかとか、帰国生とりすぎて帳尻合わせられなかったんだろうとか、憶測まじりにボロクソいわれていますが、いろんなことが組み合わさってのこの結果でしょう。
ただ、ひとつ言えるのは、中学受験という、人によっては一生にわたって大きな影響をもつイベントを無茶苦茶に引っ掻き回された受験生がいるということ。引っ掻き回した学校は詫びて終わりだというのも、釈然としない。
見事に合格をした受験生もいるわけで、そういう人たちのためには芝国際が良い学校であってほしいしこれから伸びていってほしいのですが、来年の入試からこの雑さに対する「結果」を受けとることになるのかもしれません。
知り合いの中学受験塾講師は、新設校はこれがあるから怖い、第二志望以下は伝統校にすべきだ、みたいなことを言っていました。伝統校なら安心して受験できるという保証はないでしょうけど、なるほど今回のようなことがあると、新設校がリスキーというのは一理あるのかなという気がします。今回のことは界隈で語り継がれるでしょうから、これをよき教訓として、今後同じようなことが繰り返されないことを願うばかりです。





