外で座っていると、毒々しい色をした真っ赤なダニをみかけることがあります。小学校の時は、よく鉄棒とかにいました。あれ、ダニだということは知っていたし、ダニだし赤いから3倍くらいやべーやつなんだろうと思っていたのですが、どうやらそうでもないということと、そもそもなんであんなに赤いかということを最近、ある記事で知りました。
▼「春先、コンクリート壁でみかける派手な赤いダニは、なぜ赤い?~法政大学と京都大学の研究グループが真っ赤な体色の原因を解明~ 2022年12月23日」(法政大学)
調査に至った経緯と、その具体的な内容は、リリースにかなりわかりやすくまとめられています。
花粉が主食なんですね。ということは人体にはあんまり害が無いのか……。知りませんでした。そして、やっぱり昆虫の調査ってあんまりされてないんですね。まあ数が膨大だからなぁ。
紫外線、あのサイズだと厳しいんでしょうか。暑さに昆虫が弱いのは、体温調整できないタイプだけにしょうがないですね。
ははあ、つまり紫外線にくっそ強いというわけですね。んで真っ赤になっていると。抗酸化作用とかいうと、またぞろ健康食品系の人が騒ぎそう。そのうち、健康のためにダニ食べるとか言わないだろうな……。
で、これが面白い。あんだけ真っ赤なら目立つだろと思いきや、天敵種が軒並み「赤を認識できない」せいで、かえって目立たないのである、と。なるほどなーと。
適者生存の考え方からすると、生物はある合理的な目的をもって進化しているわけではなく、さまざまな要因がからまって進化を続けた結果、生き残った種は合理的な進化を果たしたように見える(その裏では、大量の「非合理的」進化を遂げて絶滅していった種がいる)だけ。カベアナタカラダニも、「天敵に見えないように赤くした」のではなく、いろんな色に進化したダニがいて、そういう中でたまたま赤が見えにくい天敵が力を持った、という感じなのでしょう。それでも、過程の全てをつまびらかにすることができず、結果だけを目の当たりにする私からすれば、奇跡とか神秘を感じざるを得ません。
ある生物が、どうしてそのような性質を持つのか。プラスのこともマイナスのことも、「今になってわかる」その理由をつきつめていくのって面白いですよね。大学時代、本気で生物の勉強しておけばよかったなぁ。
▼「春先、コンクリート壁でみかける派手な赤いダニは、なぜ赤い?~法政大学と京都大学の研究グループが真っ赤な体色の原因を解明~ 2022年12月23日」(法政大学)
法政大学自然科学センター/国際文化学部(島野智之 教授)と京都大学大学院農学研究科(刑部正博 准教授)の研究グループは、このたびカベアナタカラダニが真っ赤な体色なのは、春先の紫外線から体を守る抗酸化物質を大量に蓄積しているためであったことを解明しました。天敵に見つかりやすいのではないかと人間は心配になりますが、天敵となる昆虫(アリなど)の多くは可視光のうち赤色光は見えていないため、派手に赤い色をしているからといって天敵に見つかりやすい訳ではないと考えられます。
調査に至った経緯と、その具体的な内容は、リリースにかなりわかりやすくまとめられています。
1.春先のコンクリート壁でみつかるカベアナタカラダニBalaustium murorum (Hermann)は、アナタカラダニ属に所属し、いずれの発育ステージでも花粉を主な食料とする。本種は北半球(主にユーラシア大陸)に広く分布しているが、なぜ赤い目立つ色なのか、世界中で疑問を持つ人が多いにもかかわらず、科学的に調べられたことがなかった。
花粉が主食なんですね。ということは人体にはあんまり害が無いのか……。知りませんでした。そして、やっぱり昆虫の調査ってあんまりされてないんですね。まあ数が膨大だからなぁ。
2.3月に孵化し活動を始め、梅雨の時期に卵を産んで、次の春まで卵で休眠する。生存活動の中心である春先の強い紫外線と、輻射熱で40度以上になる生活環境に耐えることが、最も重要な生存への課題のひとつである。
紫外線、あのサイズだと厳しいんでしょうか。暑さに昆虫が弱いのは、体温調整できないタイプだけにしょうがないですね。
3.カベアナタカラダニの赤色の色素をHPLCで測定したところ、抗酸化作用をもつケトカロテノイドであるアスタキサンチンと3-ヒドロキシエキネノン(主要カロテノイドのそれぞれ60%と38%)と、少量のβ-カロテン(2%)から構成されていた。ミカンハダニは、知られているダニのうちで、アスタキサンチンの量が、かなり多い種であるが、カベアナタカラダニのアスタキサンチン濃度はミカンハダニの127倍もの量であった。このため体色が赤であった。
ははあ、つまり紫外線にくっそ強いというわけですね。んで真っ赤になっていると。抗酸化作用とかいうと、またぞろ健康食品系の人が騒ぎそう。そのうち、健康のためにダニ食べるとか言わないだろうな……。
4.アリや捕食性カメムシなど、カベアナタカラダニを捕食する昆虫は通常、赤に対する視細胞を持たないため、人間が心配するほど、カベアナタカラダニの派手な赤色は、捕食者の採食行動に影響を与えてはいないと考えられる。
で、これが面白い。あんだけ真っ赤なら目立つだろと思いきや、天敵種が軒並み「赤を認識できない」せいで、かえって目立たないのである、と。なるほどなーと。
適者生存の考え方からすると、生物はある合理的な目的をもって進化しているわけではなく、さまざまな要因がからまって進化を続けた結果、生き残った種は合理的な進化を果たしたように見える(その裏では、大量の「非合理的」進化を遂げて絶滅していった種がいる)だけ。カベアナタカラダニも、「天敵に見えないように赤くした」のではなく、いろんな色に進化したダニがいて、そういう中でたまたま赤が見えにくい天敵が力を持った、という感じなのでしょう。それでも、過程の全てをつまびらかにすることができず、結果だけを目の当たりにする私からすれば、奇跡とか神秘を感じざるを得ません。
ある生物が、どうしてそのような性質を持つのか。プラスのこともマイナスのことも、「今になってわかる」その理由をつきつめていくのって面白いですよね。大学時代、本気で生物の勉強しておけばよかったなぁ。





