三森すずこさんが出演を予定していたイベント「遠足のレヴュー」が、卑劣な襲撃予告により延期されることとなりました。中止ではなく延期のようです。

▼「三森すずこ出演予定のイベントで襲撃予告 「遠足のレヴュー」、大阪・阪南市にメール」(サンスポ)

 大阪府阪南市は21日、市立文化センターで25日に開催されるイベントを襲撃し、出演予定の声優、三森すずこや来場者らに危害を加えると予告するメールが市に届いたと発表した。使用許可を取り消し、開催予定日は休館して警戒にあたる

 市によると、イベントは「遠足のレヴュー」で、メールは18日に届き「無差別放火殺人テロを行う」とも書かれていた。21日に泉南署に被害届を提出した。市の担当者は「市民や利用者の安全を第一に考え、やむを得ず対応した」としている。

ensoku

▼「遠足のレヴュー

諸般の事情により、下記イベントの開催を延期することを決定致しました。
・7月25日(土) 遠足のレヴュー in大阪
・7月26日(日) 遠足のレヴュー in調布
同時開催のリリースイベントにつきましても延期とさせていただきます。
チケットの払い戻しにつきましては後日公式サイトにて詳細をご案内いたします。
お客様ならびに関係の皆様には、多大なるご迷惑をおかけいたしますこと、深くお詫び申し上げます。

余り触れられていませんが、「7月18日」というのは京都アニメーションの放火事件からちょうど1年の日です。「無差別放火殺人テロを行う」という声明は、当然それを意識してのものだろうと思われる。不愉快きわまりない内容です。

加えて、コロナの影響でいろいろなイベントができない中でようやく開催されるイベントだったということも苛立たしいことです。関係者の方やファンの方の憤懣は計り知れないものがあるでしょう。まったく実害被ってない私ですら、さすがに「ハァ?」という声が出ました。

暴力的な脅しで何かの要求を飲ませるのですから、まあ広義のテロ行為ですよね、こーゆーの。

AKBの襲撃事件以来このかた、「襲撃予告」が起きた場合の対応はかなり神経質にならざるを得ません。まして京アニの事件にかぶせてくるとなると、施設側としては延期どころか中止もあり得るのが昨今の情勢です。

してみるとこの手の「テロ」は、与える被害はデカいのに超絶お手軽なわけです。脅迫するのなんてメール一本、お手紙一通。ほとんど無料みたいなもんですからね。ところがイベント企画側は、警備増員しなきゃいけないわ、報告・対応に時間かかるわで金銭面・時間面でさまざまなコストがかかる。延期・中止にしようものなら、(保険である程度の損害をまかなえるとはいえ)細かな損害が積み重なって甚大な被害が出ます。

大きなイベントの場合は有給休暇を取ったり宿泊施設や移動手段を確保していた参加者もいるでしょう。彼ら・彼女らにとっても笑い事ではありません。メール1本をぶっ放すだけという労力にまったく不釣り合いな、広範囲で巨大な「成果」が出せる。出てしまう。

もちろん被害届が出されて警察の捜査対象となり、逮捕されて前科一犯がつくのですから最終的には己の人生を賭けた犯罪になるのかもしれません。今回の「犯人」も早晩捕まるでしょう(というか捕まってほしい)。しかし、未成年だったら? 凶悪犯罪というわけではありませんからそこまで酷い扱いにはならないでしょうし、損害賠償を請求したところで実際に支払われるかは別問題です。

そうやって考えると、「襲撃予告」系の脅迫はほんとうにタチが悪い。強行したら被害が出たときに取り返しのつかないことになりますし、かといって一律中止、延期としていたらイベントやる側の身がもたないように思います。飲食店で「俺コロナ」とのたまう奴が現れるたびにその店が休業して消毒していたら、何人も出てきたときに店が潰れるのと似ているでしょうか。アンチを100人くらい集めてイベントに「テロ」を仕掛けて全てのイベントを潰したりも、やろうと思えばできちゃうんですよね。

じゃあどのように対処するのが良いかって言われてもよくわかんないんですけど、「脅しに屈しない」系のうまい対応ってないんですかねぇ。少なくとも、慎重すぎる対応をすることが必ずしも良いこととは言えないってのはたしかじゃないかと思っています。