報道などでよく、「書類送検」ということばを見かけます。たとえば、ここ2日ほどでもこんな具合に。
▼「「スクエニ社が許諾を取ってくれていると思った」、ハイスコアガール作者など計16人を書類送検」 (GIGAZINE)
▼「NHK女性記者が虚偽の110番…書類送検へ」 (まとめたニュース)
そして、多くの人は「書類送検!! 終わったなwww」みたいなことを言ってたりする。しかし、「書類送検」って本当にそんなヤバい意味なんでしょうか? 今回はちょっと、このことばについて書いてみることにします。
実は、「書類送検」というのはマスメディアの造語。「送検」ということばはありますが、「書類送検」というのは、正式な司法の用語としては無いようです。警察に取り調べを受けた人がどのように刑事裁判を受けるかという流れは、現在の教育課程だと中学校の「社会(公民分野)」か何かで習う範囲になりますが、その教科書や資料集を見ても、やはり「書類送検」という用語は出てきません。
刑事事件において、罪が確定するまでの流れはおおざっぱに書くと以下のようになります。
一般に、ある公的機関から別の公的機関に対して権限を移すことを「送致」と言い、警察が検察に対して事件を送致することを、特に「送検」と言います。ちなみにこれは、警察が捜査を行った以上いくつかの例外的な場合をのぞいて必ず踏まねばならない手続きなので、被疑者が実際に疑わしいか否かとは関係ありません。
この際、たとえば殺人事件の被疑者や現行犯逮捕された被疑者は、身柄を警察に拘束されていますから、その身柄も一緒に検察に移すことになります。いっぽう、『ハイスコアガール』の事件のように、特に逮捕の必要がない事件などでは、警察は身柄を拘束せず、調査の情報や押収した証拠品だけを検察に送るということもあります。これが、俗にいう「書類送検」です。
つまり、「書類送検」というのは逮捕されたわけでも起訴されたわけでもなく、単に警察の捜査が終わったから検察に責任を移します、という程度の意味だと考えて良いのではないかと思います。下手をすると、「調査した結果、明らかに無罪です」という書類を送っている可能性もあり、そうなると検察は不起訴処分を決定することになるわけですね。
もう少し正確に言えば、「書類送検」ということばには(1)現状逮捕などで身柄を拘束されていない。(逮捕されなかった、ではありません。逮捕・釈放後書類送検はありえます)、(2)警察の捜査はこれでいったん終了となる、という2つの内容が含まれるのだと思います。「何々という事件について、警察は捜査を終了し、検察に責任を移すことにしました。なお、被疑者の身柄は拘束されていません」と言うと非常に長いので、「書類送検されました」で済ますのは、なるほど効率的かもしれません。
GIGAZINEさんの記事はその辺丁寧で、「刑事告訴された時点で、SNKプレイモアが告訴取り下げをしない限り、検察庁に送るところまでは必ずされることなので既定路線なのですが」ということわりがきをつけてくれています。ただ、この書き方で分かる人は書類送検とはなにか、およそ知っている人だけという気もします。
というわけで、「書類送検」されただけでは、まだな~んも見通しが決まってないということもあるので、過剰反応せずどんな状況かをじっくり見極めるのが良さそうです。
▼「「スクエニ社が許諾を取ってくれていると思った」、ハイスコアガール作者など計16人を書類送検」 (GIGAZINE)
▼「NHK女性記者が虚偽の110番…書類送検へ」 (まとめたニュース)
そして、多くの人は「書類送検!! 終わったなwww」みたいなことを言ってたりする。しかし、「書類送検」って本当にそんなヤバい意味なんでしょうか? 今回はちょっと、このことばについて書いてみることにします。
実は、「書類送検」というのはマスメディアの造語。「送検」ということばはありますが、「書類送検」というのは、正式な司法の用語としては無いようです。警察に取り調べを受けた人がどのように刑事裁判を受けるかという流れは、現在の教育課程だと中学校の「社会(公民分野)」か何かで習う範囲になりますが、その教科書や資料集を見ても、やはり「書類送検」という用語は出てきません。
刑事事件において、罪が確定するまでの流れはおおざっぱに書くと以下のようになります。
1.「被疑者」が警察によって取り調べを受ける。(必要ならば逮捕等で身柄を拘束する)
2.警察が調査報告をまとめ、調査の権限と責任を検察に移す(送検)
3.検察が警察からの報告を受け、必要ならば取り調べをし、起訴するか否かを決定する。
4.不起訴処分となった場合、「被疑者」の身分はなくなる。
5.起訴された場合、「被疑者」は「被告人」となり、裁判の手続きが進行する。
一般に、ある公的機関から別の公的機関に対して権限を移すことを「送致」と言い、警察が検察に対して事件を送致することを、特に「送検」と言います。ちなみにこれは、警察が捜査を行った以上いくつかの例外的な場合をのぞいて必ず踏まねばならない手続きなので、被疑者が実際に疑わしいか否かとは関係ありません。
この際、たとえば殺人事件の被疑者や現行犯逮捕された被疑者は、身柄を警察に拘束されていますから、その身柄も一緒に検察に移すことになります。いっぽう、『ハイスコアガール』の事件のように、特に逮捕の必要がない事件などでは、警察は身柄を拘束せず、調査の情報や押収した証拠品だけを検察に送るということもあります。これが、俗にいう「書類送検」です。
つまり、「書類送検」というのは逮捕されたわけでも起訴されたわけでもなく、単に警察の捜査が終わったから検察に責任を移します、という程度の意味だと考えて良いのではないかと思います。下手をすると、「調査した結果、明らかに無罪です」という書類を送っている可能性もあり、そうなると検察は不起訴処分を決定することになるわけですね。
もう少し正確に言えば、「書類送検」ということばには(1)現状逮捕などで身柄を拘束されていない。(逮捕されなかった、ではありません。逮捕・釈放後書類送検はありえます)、(2)警察の捜査はこれでいったん終了となる、という2つの内容が含まれるのだと思います。「何々という事件について、警察は捜査を終了し、検察に責任を移すことにしました。なお、被疑者の身柄は拘束されていません」と言うと非常に長いので、「書類送検されました」で済ますのは、なるほど効率的かもしれません。
GIGAZINEさんの記事はその辺丁寧で、「刑事告訴された時点で、SNKプレイモアが告訴取り下げをしない限り、検察庁に送るところまでは必ずされることなので既定路線なのですが」ということわりがきをつけてくれています。ただ、この書き方で分かる人は書類送検とはなにか、およそ知っている人だけという気もします。
というわけで、「書類送検」されただけでは、まだな~んも見通しが決まってないということもあるので、過剰反応せずどんな状況かをじっくり見極めるのが良さそうです。





