先日アマプラに加入した話をしたのですが、その途端に悲しいお知らせが。世界15カ国で10月に実施予定の、今年2度めとなる「プライムデー」の対象国から、日本が除かれているというのです。

▼「アマゾン、10月中旬にも会員向けセールイベント 日本は対象外」(ロイター)
[25日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムは25日、夏季の「プライムデー」と同様の会員向けセールイベント「プライム・アーリー・アクセス・セール」を太平洋夏時間10月11─12日の48時間にわたって15カ国で開催すると発表した。日本は対象外となっている。

ジャミル・ガニ副社長はロイターに対し、今年2回目となるセールイベントを開催する理由として、「マクロ経済環境」を背景に顧客の節約志向が根強いことを挙げた。売上高予測については言及を避けた。

記事の感じだと、顧客の節約志向が強く思った以上の利益をあげられていないから実施する(購買意欲の刺激)ということのようですが、日本は購買力があるから除外した……というわけではないでしょう。おそらく円安などの影響で、日本の市場が軽視されているからだと思います。

実際、こうした「日本市場の軽視」はあちこちで始まっているようです。たとえば今月半ばに配信された大手オーダースーツのメールマガジンには、こんなことが書かれていました。

どういうことかというと完全に日本が世界に対して買い負けているのです。

当社ではメーカーから直接仕入れることもありますが、時として繊維専門商社がオーダーをまとめることでオールジャパンで購入するケースも多く、これまでは価格メリットもあったのですが、今やオールジャパンでは完全に中国に買い負け、それ以外でも欧州・米国がアフターコロナで景気が回復し始める中、日本の発注量ではメーカーにとって、もはや魅力がないようなのです。

だからメーカーから後回しにされ、納期遅れが頻発したり最悪、仕入れること自体拒絶されたりしているのです。

ヨーロッパの高級生地(服地)の輸入が極めて困難になりつつある、ということです。円高なら、ジャパンマネーを使ってガンガン買えていたものが、今はそれも難しくなった。というかそもそも、不況による国内消費の停滞で消費の量的に魅力がないところに、円安になって動くお金まで減ったらどうしようもないって感じです。

日本は海外から見て、大事にしなきゃいけないお得意様じゃなくなるってことですね。海外のブランド品なんかは、これから軒並み値上がりしたり、入ってくるものの質が低下したりするのかもしれません。もちろん、その分これまで不当に値下がりしていた国産品が見直され、国内産業が潤うことになるのでしょうけれど、どのくらいの時間がかかるのか……。5年とか10年で上向けば良いのですが。