キーボードを叩きながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。マジに返せば流される。ネタに走ればクソリプだ。とかくにTwitterはやりにくい……。

というわけで、本日は自分のTwitter体験語り。仕事の話するより「引用」ができてしまうぶんこちらのほうが緊張しますね。

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先日下のようなことを呟いたところ、「コロナなど存在しないのだ」というニュアンスの(これも私の解釈ですが)お叱りを受けまして、何らかの返答を試みてはみたものの、結論から言うと難しさを痛感したというストーリーになります。

あくまでも私視点の一方的な語りになりますとお断りした上で、時系列で。


まずこのツイートに対して、フォロワーさんからリプライが来ました。私のツイート自体問題だらけじゃねーかというツッコミがある方もおられるかと思いますが、ちょいと目をつぶっていただけると幸いです。

これに対し、私もリプライを返しました。いきなり乱暴な言葉づかいだったのでちょっとムッとしていたのはここだけの話です。

私は「PCR検査数は10倍くらいに増えとる」の意味がわからなかったので、自分が言った「ちょい前まで100人台だった」という表現が誤解されているのかなと勝手に解釈して、その説明をしました。今にして思えば「10倍ってどういうことですか?」と聞けばよかったのかもしれませんが、Twitterだとそういう応答に凄い時間がかかる(リアルタイムではないから)場合があって面倒なんですよね……。

結果的にこれは、まったく的はずれな回答でした。こーへいさんは「こいつ何言ってるんだ?」と思われたことでしょう。スミマセン。

次に、この手の話題になると「陽性率」が取り沙汰されて、それを根拠に「陽性率があがっているのがヤバいんだ」という論法を使う場合があるけど(NHKの報道によれば、東京は6月22日の週の2.5%から、7月20日の週は7.7%に上昇している)、私はその立場はとらないということを表明しておきます。

ちょっと前は私も陽性率問題にしていたし実際論の補強に使えなくはないんですが、無作為抽出の陽性率ではないので簡単には使えないという判断です。

それから、「まったくマシではない」という考えの根拠を説明しました。ここは私の主観なので賛否わかれるところだとは思いますが、PCR検査数が増えていようがいまいが、数が増えていることがはっきりわかっていること、そしてその数の最低ラインが長期的に見て下がっていないことが問題なのだ、という主張をしたつもりです。

これはまあ、これ以上の話ではありませんね。

最後に「こちらは以上ですが何かありますか?」というボールを投げて、キャッチボールの意思があることを示しました。

と、こんな感じ。人によっては慇懃無礼だと言われるかもしれませんし、いきなり罵倒されたので私も意地になって丁寧な表現を使ったところはあるのですが、ことばが足りなくて意思疎通ができていなかったと考えたので極力行間を埋めきった返答を心がけたつもりでした。

そういうこちらの働きかけに対し、先方からは特に説明無く画像のリプが来ます。

Σ(゚д゚ )え、こんだけ!? まずは見たけど次はないパターンっすか。要求コミュ力高いなぁ……。

これ正直かなり解釈に苦労しましたが、書かれている英文とGoogle画像検索で出てくるこの画像の使われ方を調べた結果、だいたいこういうことかな? という線でリプライを飛ばしました。この前、意図を質問しなかった反省を即座に反映させたんだぜ……フフフ。


どうやら正解だったようです。やったぜ!


しかし、このやり取りが続くとこちらとしても相手の考えをきちんと解釈しきれる自信がないし、いわゆる陰謀論的なストーリーを念頭に置いている人に対してこれ以上話せることも無いなと思ったのでお別れを告げました。


ところが翌日になって、追加で再リプが来ます。時間ができてこちらのリプライをきちんと読んでくださったということなんでしょうか。ありがたいことです。


……ただ、正直最初何を仰っているのかわかりませんでした。

画像を見て、「10倍」の解釈が違うのかな、ということがようやく理解できた気がしたので、こんな返信をしました。


どうでしょう。たぶん、そんなに間違っていないと思うのですが……。

140字でうまく書ききれているかわかりませんが、比較対象の取り違えですね。私はPCR検査数が「昔と比べて今は」10倍になっていると考えていたのに対し、こーへいさんは「感染者数に対して」10倍だと言っているつもりであった、と。

この解釈で正しいなら、要するに陽性率を逆向きに表現しているということだと思います。そして、私は陽性率の話を避けたことが完全にスルーされた(または伝わっていない)気がしますし、陽性率の話をするなら今は上がっている(つまり、感染者数:検査数 の比率の差が小さくなっている)のだから問題は深刻化していると受け取らねばならないはずなのですが、そういう解釈をしていないということは、また互いの「見えない前提」が理解を妨げている感じがします(勝手な想像ですが、3月とか4月段階の陽性率を想定しておられるのかなぁ? でも最初の文脈的にそれは無理だし……と、ちょっとよくわかりません)。

あと、もう1つリプライが来ていました。

正直に言うと、これで心が折れました。

このパンフのおかしなところを1つ1つ取り出していくことは可能なのでしょうし、実際にいくつかはすぐにでもできます。たとえば1つ目の下線が引いてあるものはPCR検査そのもののはなしではなく、市販のキット(話題になった楽天とかのやつ)に関する言及です。また新型コロナウィルスの存在自体はWHOや種々の医学論文によって(未査読のものではない)存在が確認されていますし、「Aは証明されていない、だからBだ」という飛躍のある論法が使われています。また、根拠として挙げているものの多くが同じ団体が主張している内容で、マッチポンプ的です。

他にも、キャリー・マリスの発言についてはロイターのファクトチェックが入っていて、「誤解」であると宣言されています(これも精確に読むのが難しい記事ではあるのですが、話題になっているPCRの問題というのは、感染力があるウィルスとそうでないウィルスを区別できない、という話だという内容ですね。あと言った人間がそもそも違うっていう話)。

しかし、私程度がきちんと検証できることには限度がありますし、あくまで自分が実験したりデータをとったことではなく信頼できると一般に考えられていることからの「孫引き」的な参照が精一杯です。それでは、「信頼できると考えているモノ」の全体が違うこの方には通用しないだろうなというのはわかっていました。

実際、先のロイターのファク著チェックに対して、お相手は完全に否定的な姿勢を貫いています。(ちなみにこのロイターの記事ツイートに対する「反論」は他の方のものも相当数ぶら下がっていて「はぅ」となります)

過去のツイートを遡ると、同じ画像を常に相手の方に突きつけているので、これが「真実」であるというスタンスは揺るぎないものなのでしょう。

何が事実で何が真実かは現在進行系で揺らいでいる、という立場の私と相性が悪いですし、ここから意見をすり合わせていくのは相当な困難が予想されます。また、連日の猛暑もあってそれだけのコストをかける気力がわきません。

加えて、私のようにクドクドとした説明、回りくどいやりとりを望んでおられない感じがあったことも二の足を踏ませる原因となりました。先方のリプライはいつも端的で、そのぶん解釈の余地が多くなりがちなのですが、こちらにもシンプルな内容の提示を求められているんだろうなと。ダラダラした文章は不適切かもしれない。そう考えると、言える内容が思いつかなくなり……。

おざなりですが、こんな風に返すのがやっとでした。


参りましたとシャッポを脱ぐのも業腹ですし、この内容に対して無条件降伏はしちゃいかんだろうという思いはあったのですが、さりとて気の利いたことも言えず。

どうすればよかったのかはもちろん、そもそも攻略ルートが存在していたのかどうかもわかりませんが、Twitter上での意見のやりとりはホント難しいなと思いました。

いや、対面でも難しいし論文読んでディスカッション云々でも難しいんでしょう。

ただそれはあくまで、「話を聞く難しさ」「解釈する難しさ」「正確に伝える難しさ」みたいな、コミュニケーション一般に根ざす困難です。Twitterの場合はそこに加えて、即応性に乏しい、140文字しか書けない、持っている前提や思想が全然違う人とのコミュニケーションが発生しやすいという環境的な要因が過剰に加わってくる感じがあります。

対話をしていこうっていうポストモダン以降の学びや意思決定の立場からすると、こういう場面と向き合い続けていかなきゃならないんでしょうけど、ホントこれどうやって向き合い続ければ良いんでしょうね。個別の教育、特に義務教育を充実させて批判精神ならびに相互理解の精神を醸成するとか、そんなお題目は思いつくんですけど、具体的に何をすれば良いのかはわかりません。もっと全然違うアプローチが必要なんでしょうか?

そんなことを考えながら、私は茫然として流れ行くタイムラインを見送っていたのでした。