現政権に限りませんが、とにかくいま、日本の政治はダメだなという空気をバリバリ感じます。自民党政権のときも微妙だったし民主党のときもたいしてかわんない。濁っているし、腐ってきている。いたるところで「自分の利益のため」に動く政治家しか見えてこない。

ごく最近の話に絞れば、たとえば、奥さん(参議院議員)の件で電撃辞任した河合元法相の、さらなる疑惑。

 ▼「記事 文春オンライン2019年11月06日 16:00河井前法相の大幅スピード違反を広島県警が見逃していた! ‐ 「週刊文春」編集部」(BLOGOS)

「週刊文春」(10月31日発売号)が報じた妻・案里氏の参院選における公選法違反疑惑を受けて、同日、法務大臣を辞任した河井克行衆院議員(56)。法相在任中に、悪質なスピード違反を秘書にさせていたことが新たに判明した。

 事件が起きたのは10月5日。河井氏は、正午から北広島町で始まるイベントのため、急いで広島県内を移動していた。その際、河井大臣(当時)が急ぐように求め、80キロ制限の高速道路を、60キロオーバーの140キロで走行したという。

 50キロ以上の超過は本来、一発免停で、6カ月以下の懲役又は10万円以下の罰金となる。ところが、警護についていた広島県警の後続車両は、140キロで走る河井氏の車を追いかけつつ、事務所に注意を促す電話を入れたのみで、違反を検挙しなかったというのだ。

そもそもこの話が本当なのかどうか(証拠が本物か否かはわかりませんし)、あるいは県警車両は警護車だったようなので警護車に交通違反取締の権限があるのかどうかとか、そのへんは私にはわからない。ただ、本当だとしたらこんなのが法相していたことも、その違反を知っていて見逃していた警察も腐ってるなぁと思います。

ほんとにクソみたいな話です。韓国の、タマネギ法相を笑っていたけど笑えんぞっていう。

あと、教育関係で例の英語入試撤回をめぐり、ベネッセと権力の癒着がまたぞろ指摘されています。

 ▼「文科省「英語民間試験の有識者会議では議事録作ってない」、政治家の絡む利権構造と一流ジャーナリストも指摘」(ニコニコニュース)

教育は全ての国民に関わる一大事であり、大学入試が高等教育の中でも極めて重要な位置づけの試験である事を知らない人はいません。

その大学入学共通テストの問題点について話し合う有識者会議で議事録が作られていないのは、議論の経緯や問題点の精査の過程などを検証することもできなくなるため極めて不自然。

これではブラックボックスの中で日本で生まれ育った全ての若者の教育が議論され、その結果として教育格差を広げるような英語民間試験が生み出された事になってしまいます。

◆複数の政治家の絡む巨大な利権構造との指摘
いったいなぜそんなことになったのか。実は教育ビジネスを舞台にした、複数の政治家の絡んだ巨大な利権構造のせいだという指摘がなされています。

その指摘を行ったのは安倍首相に最も近いと言われる一流ジャーナリストの田崎史郎氏。テレビ朝日系列のモーニングショーに出演した際にこのカラクリを指摘しています。

田崎:これだけ(英語民間試験に)掛かるでしょ。大学入試センター試験は1万8000円ですよ。このお金がどこへ行くかっていうと、団体の方に行くわけですよ。英検とかベネッセとか。

英検とかベネッセとかにすれば、これ受験生って大体50万人なんですね。2回掛けると100万人なんですよ。100万人の需要がバーンと生じるわけ。誰が得をするんだっていう。それで、団体ごとにおそらく政治家がついてるんですよ、裏で。

羽鳥:利権なんですね。

田崎:最初2つくらいだったんですよ。それが6つに増えてるのはそれぞれに先生方がついてる。

羽鳥:大人の事情な訳ですね。

ここでは「政治家」となっていますが、界隈で有名なのはどっちかというと官僚。文科省の癒着(天下り)相手としてベネッセは非常に大きな存在です。まあ「センセイ」がたももちろんついているんでしょうけれども。





だいたい、文科省・政府と「民間団体」がほんとうに健全な関係なら、今回のような突然の撤回を受けて企業の側が抗議や訴訟といったかたちで違約に対するアクションを起こさないのもおかしい。依頼を受け、来年から行けるように準備を進めていて、いきなり「やっぱナシ」って言われてはいそうですかで済むわけないじゃないですか。

だって、ベネッセさん。あなたGTECを「軸」として経営計画立ててますよね……?

 ▼「ベネッセの中期経営計画

売上高年平均成長率(CAGR) 7%

教育・入試改革を最大の事業機会と捉え、進研ゼミ、学校、エリア・教室の各事業で成長戦略を推進
競争力のある英語4技能検定「GTEC」を軸に、総合力を活かした取り組みを展開
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これほど期待していた事業を一方的に切られてはいそうですかという話になるんでしょうか。裏で何かあるんじゃないかと勘ぐりたくもなります。

一応こんなこと言っていますけど、実際には訴訟起こさないんじゃないかなぁ。求めがあれば協力とか言ってるし、訴訟起こしたら求められないでしょう。むしろもっと有利な条件を得る交渉材料にされそう。もちろんその有利な条件の財源は税金なんですけど。

 ▼「元文科相ら「失望感与えた」 英語民間試験延期で決議文」(朝日新聞DIGITAL)
5日の衆院の文科委員会。1日の突然の延期表明を受け、試験の実施を求めてきた日本私立中学高等学校連合会の吉田晋会長は「(準備をしてきた)子どもたちが迷子になるのは、本来避けなければいけなかった」と述べ、現行の試験の枠組みを残した仕組みづくりを訴えた。民間試験の一つ「GTEC」を運営するベネッセは、全国に約350の試験会場を確保するなど対応に追われてきた。準備の損害賠償を求めるか問われ、担当者は「まだ考えが及んでいない」。一方で、文科省が24年度実施に向けて検討する新制度について、求めがあれば協力していく姿勢を見せた。
ただ、この記事で気になるのはむしろその下。

柴山昌彦・前文科相、馳浩・元文科相らが5日、文科省を訪れ、萩生田氏に対し、「失望感を与えることになった」などとする自民党文科部会の決議文を手渡した。20年度に6割の大学(短大含む)が民間試験を活用予定だったことから、国が関与した上で民間試験の活用を進めるため、大学への助成金の拡充などを求めた。
なんだそれっていう。民間試験を受けやすくするように大学に金配るって、民間試験実施する会社に金ばらまくのと同じじゃないですか。大学の事業のために金を配るなら意味わかるんですけど、なんでそんなことしなきゃいけないの。そりゃ、民間企業に金を直接ばらまいたら目立つからですよね。総額とか。全国の大学に撒いたら、各大学ごとの額はそれほど目立ちませんものね……。

法相の話にせよベネッセのことにせよ、浮かんでくるのは、私利私欲のための政治であり、そのために振り回される国民。もう、常態化しすぎて感覚がマヒしつつあるのが根本的におかしい。こういうの、おかしいと思わなくなったら終わりだと思うんですよ。そういう意味では高校生があれだけ声をあげ、有識者がガンガン指摘しているうちはまだ終わってないんでしょうけど、このままだと終わりも近い気がする。

なんか本当にもう、抜本的な治療が必要なのは間違いないけど、どうすればそれが起きるのか。いまどきフランス革命も無いしなぁ……。