先日まで、JR秋葉原駅構内で「Business Leather Factory」の出張店舗が出ていました。

 ▼「ビジネスマンの牛本革専門店ブランド|ビジネスレザーファクトリー

ビジネスレザーファクトリーは、安い本革製品で割と有名なブランド。

楽天ショップなどで通販しているのを見かけていましたが、品川あたりで実店舗もあるらしいというのは噂だけで聞いていました。今回出店があって実物を見たのですが、結構良いものが揃っているなぁという印象。正直、安かろう悪かろうだと思っていたので意外でした。

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ネット情報によれば、ビジネスレザーファクトリーは「株式会社ボーダレス・ジャパン」が運営するブランド。2014年設立ですから、かなり新しいです。どうも、社会福祉的な会社というか、貧困問題が加速しているバングラデシュの労働問題に取り組む、というのが目的の1つとして入っているのだとか。実際、姉妹ブランドの「JOGGO」はバングラデシュ国内に革製品の工場を作って、技術習得と雇用を提供しているのだそうです。

製品に話を戻しますと、革製品なのに驚くほど安い。やはりバングラデシュで原料から加工まですべてを賄っているというのがその秘訣だそうです。革が高くなる理由の1つは、工程で多数の国を経由するせいで輸送費と関税がかかる、ということがあります。たとえばアメリカでとれた革をイタリアでなめし、中国で加工して日本で売る……となると、3ステップの輸送が必要になります。しかし、バングラデシュ国内で革も調達、加工も行えるとなるとこれが日本への輸出だけで済む。しかも、日本は対バングラデシュに関税をかけないということもあり、安価な製造・販売が可能になっているのでしょう。

クオリティは、正直その辺のデパートで売っているバカ高いファッションブランドの革製品よりも良いと思います。少なくとも革質は私くらいのなんちゃって革好きにはそこそこ満足できるレベル。クロムなめしかと思っていたら、タンニンを使った(完全なタンニンなめしではないけれど)特殊な加工をしているということで、エイジングも楽しめるということでした。そのぶん、多少水気には弱いようですが、まあそれは革製品の宿命ですしね……。

ビジネス用、ということですがそれなりにカラーリングも充実しているし、小物入れなど面白いグッズもありました。また、ラウンドウオレット(長財布)は内部が結構特徴的で、実用性はとても高そう。これで10,000円切るんだから素材も考えるとたいへんお買い得だと思います。

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もちろん、自分で使ってみたわけではないので耐久性がどのくらいなのか(ちゃんとした本革の製品を買う以上、5年、10年使って経年変化を楽しみたいのでそのくらいは保ってくれないと困ります。3年とかで買い換えるなら、もっと安くてデザインしやすい合皮とかナイロンのでいいですしね)まではわからないのですが、いまのところ即死した、ぼったくりだった、みたいな話は聞かないし大丈夫じゃないかなと。

私も今回購入したカードケースを何年か使ってみます。いやあ、こういう新しい開拓は楽しみですね。