朝日新聞デジタルでエロゲーの話が(笑)。ちょっと前の記事&読者からの相談ですが、すばらしい文章だったのでちょっとご紹介。

 ▼「エロゲー制作にかかわる息子 「援助やめようか」迷う母」(朝日新聞デジタル)

相談者
 50代女性です。大学生の息子のことで相談です。

 息子は現在、海外に留学しています。高校生の頃からかアニメオタクになり、卒業後は就職せずにアニメ関係の会社を起業したいと、アニメに関わる音楽、イベント、ゲームをつくる活動を始めています。

 最近、息子が18禁ゲームに関わっていることに気づきました。看護師が主人公で、もし看護師さんが見たら、屈辱的で、大変傷つくような内容です。再三メールでこのジャンルはやめてほしいということを申しましたが、考えを変えさせることはできませんでした。

 息子の主張によると「成人向け、18禁、エロゲームなどに関わらずにアニメの仕事をすることは不可能、残虐な作品があるおかげでより大きい犯罪を防ぐ効果がある、子どもたちが見ないようにするのはゾーニングが必要であって作る側の責任ではない、この仕事をしている人たちは、みんな優しくて普通の人、才能もある人たちなので、偏見を持たずに関わっていく」とのことでした。

 息子には人を傷つけるもの、子どもに見せられないものを仕事にしてほしくないと思います。日本の大学の残りの学費や生活費を出すことが、息子の仕事を間接的にでも肯定し、支援することになってしまうなら、援助することをやめ、退学手続きをとろうかと迷っています

回答者 評論家・岡田斗司夫さん
 私は以前、ガイナックスというアニメ会社を起業し、社長をしていました。アニメを作るたびに赤字になり、それを救ってくれたのがパソコン用のエロゲーム開発でした

 最初に作ったのは『電脳学園』。クイズに正解すると美少女が脱ぐという内容です。よく売れて会社を経済的に救い、同時に私たちはエロであろうともゲーム作りの楽しさを知りました。シリーズ3作目の『電脳学園Ⅲ』では、自社の人気アニメ『トップをねらえ!』のキャラクターを脱がせました。実際のアニメ監督がゲームの監督もしたので、絵は非常に高レベルで評判も高かったのです。

ギャグかよ!?

看護師が主人公というのは、たぶんヤられるほうってことですよね。「看護師さんが見たら、屈辱的で、大変傷つくような内容」ってわかっているということは、お母さんプレイされたんでしょうか。パッケ絵だけで判断したらダメだってじっちゃんに教わりました。

kuranaka

そして、「このジャンルはやめてほしい」というパンチの効いた発言。これは、看護師凌辱モノはダメだけど女教師だったら良い、くらいのニュアンスなのか、はたまた凌辱全般がダメなのか……。あと、このジャンルじゃなかったらエロゲーでも良いってことですよね、たぶん。理解があるんだかないんだか。

まあとりあえず間をとって、触手和姦とかいかがでしょう。息子さんには、ちょっとグロ入った純愛系触手ゲー『つくもの ~やどりぎロマンス~』路線とかオススメしてみたいです。

tukumono

息子さんの言い分は、これは事実関係は知りませんけれど(正直エビデンスはあんまり無い話だと思う)、作っているものが人を傷つけるかもしれないというお母様のご意見とはまったくかみあっていないのでスルーで良いでしょう。あるいは息子さんがこういう主張をしているということは、お母様はここに書いていることとは違う話をしているのかもしれませんけれども……。

あと、在学中にエロゲー制作に携わってるなんて見方を変えれば凄い才能とバイタリティがあると思いますよ。そっち方面じゃなくても。というか、学費打ち切りはふつうに悪手以外の何物でもない。そこまで来たらもう学校出ようが出まいがエロゲーとは関われるでしょうし、将来のことを考えるなら退学手続きはしないほうが良いと思います。そっちのほうが引き返せない道でしょう……。

そしてこのネタ臭ただよう文章に彩りを添える、岡田斗司夫氏の「回答」。

回答者個人がエロゲーに救われたというだけでなく、脱衣クイズゲーで自社キャラを脱がせたという武勇伝を自慢げに語られても……。むしろ売れなくなったアイドルのAV行きみたいな話になっていて、「アニメ業界ってたいへんなんだな」とかそっちベクトルの感想は抱いても、これ読んで「エロゲーって役に立つんだ!」って思ってくれるお母さんはそれほど多くないのではないかと愚考する次第です。

この後回答がどういう流れになっていくのか興味深くはあるのですが、有料会員になってまで読まなくてもいいかと正気に戻ったのでここまで。

まあ私からできるアドバイスとしてはあれです。この母子に足りないのはコミュニケーションと相互理解だと思うので、息子さんは次、母親モノのエロゲー作ってみれば良いんじゃないですかね。