派遣切りというか、正社員回避の雇い止めみたいな話が出ています。

 ▼「ベテラン派遣切り横行 「3年超せば正社員」回避か 9月「義務化」前に“雇い止め”相次ぐ」(西日本新聞)
 改正労働者派遣法の施行から9月30日で3年を迎えるのを前に、ベテランの派遣社員を中心に「雇い止め」に遭うケースが相次いでいる。改正法では、同じ職場で働くのは最長3年で、超える場合は派遣元が派遣先に直接雇用を依頼する-などの雇用安定措置が義務化された。その義務が発生する前に契約を解除すれば、企業側は高待遇の正社員などに登用しなくて済む。労働者側からは「法の趣旨に反する派遣切りだ」と批判が出ている。

 大分県内の製造会社に勤めていた40代のAさんは、専門書類の作成業務を15年以上担ってきた。今年2月、契約は夏までと告げられた。3カ月更新で働いてきて、法改正から2年9カ月での雇い止め。あと1回更新すれば、希望していた正社員への道が開けるはずだっただけに「十数年を無駄にした」と肩を落とす。

 同じ会社で秘書として10年勤めるBさん(42)も今夏で雇い止めになった。仕事量は正社員と同等で残業もこなしてきたが、時給は1030円。昇給は10年で10円だった。次の仕事を探すため、前倒しで春に退職を願い出たが、上司には「ちゃんと引き継がないと正社員の新人がかわいそう」と聞き入れられなかった。

 法改正は派遣労働者のキャリアアップなどを目的としている。ただ、派遣元から直接雇用を依頼される派遣先にとって、受け入れは努力義務にとどまるため、当初から実現の可能性は低いと指摘されてきた。

 労働問題に詳しい井下顕弁護士(福岡市)は、9月末までに2人のようなケースがさらに増えるとみており、「派遣社員を切り捨てないための改正だったはずなのに、大量の派遣切りにつながっている。ただ、違法とはいえず、間接雇用の救済措置も少ない」と指摘する。

 弁護士らでつくる「非正規労働者の権利実現全国会議」(堺市)は昨年9月から、派遣労働者を対象にアンケートを実施。5月12日までに95人から回答があり、うち43件は「法律を言い訳に雇い止めになった」などの相談だったという。事務局は「既に諦めている人も多いのではないか。声を寄せてほしい」と呼び掛ける。

ただこれ、私の調査不足かもしれませんけれども、確か「正社員」にしろというんじゃなくて単年契約やめろ、みたいな話だった気がするんですけれど、どうなんでしょう。

今回の件で発生している「雇い止め」が実際にどのくらいなのか、43件という数字が多いのか少ないのか、そのへんもよくわからないけれど、「雇い止めがいっぱい出てきてひどい!」みたいな流れができているのはどうなのかなーと思います。

というのは、実際私がいま働いているところでは、今回の法律をタテにとって何人かの非正規雇用の人を正社員か準社員にするよう組合がかけあい、成功していたりもするからです。権利を訴える側からすれば、ある程度の線引きができたことでやりやすくなった側面もあるといえばあると思うんですよね。

「もっと実効性のあるルールつくれ」というのはわかりますけれども、この改正自体がマイナスだ、みたいな話にまで広げちゃうのは悪手ではないかなーという気がしています。