一度やってみようと思っていた打線ネタ。特段奇をてらうことも珍しいことがらもなく、どちらかというと有名な話をならべております。お気に触ったらスミマセン。

1番(中):『いただきじゃんがりあん』 宇宙麻雀 事件
2番(右):『下級生2』 ヒロインの処女膜に深刻な初期不良 事件
3番(遊):『おたく☆まっしぐら』 地雷へまっしぐら 事件
4番(三):『みずいろ』 HDDフォーマット 事件
5番(一):リバ原あき 深刻なレベルで終わってる 事件
6番(DH):『ハピメア』 バールで割りました 事件
7番(二):『銃騎士Cutie☆Bullet』 CG35枚 事件
8番(左):『ASSAULT ARMOROID Angelio』 HDDフォーマット 事件
9番(捕):ensemble ライターと一悶着事件
投手:『魔法少女アイ 参』 ごらんのありさまだよ! 事件
監督:『沙織 ~美少女達の館~』 フェアリーテール摘発 事件 


※一部、解釈ではない事実関係の部分で相違があるかもしれません。その場合、ご指摘頂けるとありがたいです。
『いただきじゃんがりあん』 宇宙麻雀 事件

2000年12月に、すたじおみりすより発売された『いただきじゃんがりあん』のバグが物凄かった事件。麻雀ゲームのはずなのだが、三元牌で順子ができたり、ドラのみ和了ができたり……。パッチがいくら出ても解決されず、都合13度にわたって配布されたため、特典がわりにパッチを集める「パッチコレクター」まで出現した。なお、続編にあたる『いただきじゃんがりあんR』では、このバグを「宇宙麻雀」ルールとして正式採用し、最初からネタゲーとしてしまった。転んでもタダではおきない精神である。

『下級生2』 ヒロインの処女膜に深刻な初期不良 事件

2004年8月にelfより発売された『下級生2』のヒロイン、柴門たまきを巡る事件。パッケージやマニュアルで中心に描かれメイン級の扱いを受けたヒロインで、しかもエロゲーの王道・幼なじみであるにもかかわらず、ゲーム開始時点から主人公以外のDQN系彼氏と付き合っており、そのことに悪びれた様子もない。これだけでもヤバい雰囲気が漂うが、個別ルート突入後、たまき嬢が開通済みであったことによって、一部ユーザーの不満が爆発した。特に、製品のDISCを叩き割ってメーカーに送り返すという、ネタかマジか分からない行為に及んだあるユーザーの所業は、その衝撃的な画像と、「脳髄及び 処女膜が破損」した「「柴門たまき」の誤作動により、当方のプレイ環境が整わない」ために返品する、という文言の妙なおかしみも手伝って、一気に電子の海を駆け巡った。業界人の間で噂はされていたものの都市伝説の一種だと思われていた「処女厨」なる存在を、鮮烈にアピールした事件である 。

kakyu2


『おたく☆まっしぐら』 地雷へまっしぐら 事件 

2006年銀時計より発売された『おたく☆まっしぐら』に余りにも多くのバグが搭載されていた事件。今なお解決の目処が立っていない、迷宮入り事件の1つである。……まあ、ここで取り上げたものの大半がそうなのだが。人気ライターである田中ロミオを起用し、人気声優を惜しみなく投入した本作は発売前の期待がかなり高かったのだが、フタを開けてみるとシナリオの途中で何故かEDに行く、途中から声がなくなる、特定のヒロインがどうやっても攻略できないなど、大小含めれば両手両足の指では数えきれないくらいの不具合が満載だった。結局、2度のパッチでは解消されず、有志によるパッチ作成(最果てへ☆まっしぐら)が行われるにいたった。作中の、「もう何もかも終わったとか思ってるか? 自暴自棄になってるのか? 残念だが言わせてもらおう。ゲームオーバーのあともおまえの人生は続くよ! 負債満載でな!」というセリフが、こうなると何やら暗示的に聞こえてくる。



『みずいろ』 HDDフォーマット 事件 

エロゲー業界を彩る悲惨な事件は数多あれど、威力と内容を考えて4番を張れるものといえば、やはりこれだろう。2001年、ねこねこそふとから発売された『みずいろ』初回ロット版に限り、アンインストールするとHDDの他のデータを巻き込んで吹っ飛ばす、という恐るべき不具合が発生していた。実はこの件、「インストールしたフォルダをまるごと消す」(当時は、自動で「mizuiroフォルダ」などを作らなかったので、たとえばProgram Fileフォルダに直接インストールしてしまうと、アンインストール時にProgram Filesフォルダそのものを削除していた)というものと、「インストールしたフォルダ外のデータを消すことがある」という話が出ていて、不具合な正確なところは私も把握していないのだが、とりあえずヤバいバグということは間違いなく、その後の対応を巡る問題なども相まって、大騒ぎになった。最近、オンラインゲームの「PSO2」でアップデートによってHDDのデータが削除される事件が起きたが、「みずいろテロの再来」などと言われており、歴史に残る事件として絶大な知名度を誇っている。 その華々しさや、被害の大きさは、4番サードにふさわしい大物と言えるだろう。



リバ原あき 深刻なレベルで終わってる 事件

1つくらい人物ベースのも入れておこうかなということで、この事件。2005年、『瑠璃色の雪』や『脅迫』などでお馴染み、AIL所属の原画家・リバ原あき氏が、通称「キンタマウイルス」に感染。様々な情報が流出した。中でも、ファイル共有ソフト「Winny」を使用して、多数のアプリケーションやアニメなどを違法に入手していたこと、2ちゃんねるへの書き込み履歴などが話題を呼んだ。書き込み履歴には、氏が第三者を装って身内を痛烈に批判した書き込み、自身の作品のステマ、作品に出演した女性声優の表名義を故意に暴露した内容(これは、契約時の秘匿義務違反にあたるのだとか)、などが残されていたという(私自身は確認していませんが、後述の通り氏が認めています)。氏は自身のWeb日記でWinny(違法ダウンロード)について、「なんつーか、もう終わってるよな。 しかも、相当深刻なレベルで。」と語っていただけに、その余りに見事なブーメランっぷりが、多くのエロゲーマーの心をわしづかみにしたようである。なお、氏は一連の行為を認めた上で降格・異動などの処分を受けていたが、2007年より現場復帰を果たしており、人間がやりなおせることを教えてくれている。


 
『ハピメア』 バールで割りました 事件

メーカーの不祥事ではなく、ユーザーの不祥事として生々しく、また記憶にも新しい事件である。ニコニコ生放送の生放送主でもあったあるユーザーが、2013年2月、Purple softwareから発売された『ハピメア』を「割った」(違法DLの隠語)とtwitter上で公言した。それにツッコミを入れたPurpleの石川泰氏に対して彼は暴言を吐き、炎上。騒動は「割れ」行為を苦々しく思っていたエロゲーマーやゲームメーカー、生主のサポーター、あるいは全く無関係な野次馬といった外野を巻き込んで物凄い勢いで広がった。当事者の彼はその後もニコ生で当該関連の話題を振ったり、「僕がトレント(※1)って名前をつけてるバールで割りました」と挑発的な言動を繰り返していたが、最終的にPurple側が公的機関に働きかけ、違法ダウンロード行為が事実であったことを認めたうえで、「保護者同伴で謝罪」「次行ったら訴訟を受け入れる」「誓約書に署名」といった措置で一連の騒動に決着がついたとことが判明した。というか、未成年だったのか……。人生が狂わないことを祈るばかり。残念なことに、各方面からの話を聞いているとこうしたことは氷山の一角なのだろうと思わざるをえない。経緯等はアホらしいことこの上ないものの、エロゲーのユーザー業界をとりまく状況をある面で端的に表した、印象深い事件である。

(※1)……P2Pソフト、ビットトレントのこと。日本では違法ダウンロード御用達ツールの扱い。ただ、海外ではこのソフトを経由してフリーソフトや体験版の配布を行うなど、比較的普通に使われていたりもする。


『銃騎士Cutie☆Bullet』 CG35枚 事件

2014年にエフォルダムソフトより発売された『銃騎士Cutie☆Bullet』を巡る事件。ドラフト一位期待の新人である。『銃騎士 Cutie☆Bullet』がフルプライスであるにもかかわらず、CG枚数が非常に少なかった(SD抜き35枚)ことにユーザーが不満を爆発させた事件、として扱われているが、その後の展開を見るに、不満の本質はCG枚数より、本来設定されているはずのCG類をなかったことにした状態で(つまり未完成のまま)発売したこと、そのことについて何のメンションも無かったことなど、対応の不誠実さのほうにあったのではないかと思われる。ただし、事態の鎮静化に乗り出した親会社のあかべぇそふと側は極力量的な問題として扱いたいようで、あかべぇ側(hibiki works)の新作である『PRETTY×CATION』の売り上げによってパッチを作成し、お詫びとして配布する……と言った対応をとることとなった(制作元ブランドのエフォルダムソフトは解散)。未完成作品が出た場合の責任の取り方、系列会社の扱い等々、さまざまな問題提起をしながら、どれもいまひとつしっくりこないかたちで収束しつつある、あまり後味の良くない事件である。業界的に同様の事件は多いが、沈静化を巡るまでのゴタゴタの大きさと、一発でブランド解散にまで持っていった破壊力を買ってスタメンに起用した。


『ASSAULT ARMOROID Angelio』 HDDフォーマット 事件

知名度では『みずいろ』に劣るものの、破壊力は同等かそれ以上とも言われた核兵器級のバグが引き起こした悲しい事件。2002年10月、OUT GROWより発売された格闘シューティングゲーム・『ASSAULT ARMOROID Angelio 完全版』。もともと、『テックジャイアン』誌上で連載されていたゲーム『Angelio』の製品版という扱いだったが、これにHDDの内容を抹消するというバグが発見された。公式の発表は以下。

<症状>
インストールされるフォルダから下の階層のデータをすべて消去してしまう。
<例>
仮にインストールフォルダを“D:”へ変更した場合、Dドライブのデータ全てが消去されてしまう。 
<対応策>
 デフォルトのインストールフォルダ(C:\Program Files\Angelio 完全版)を変更しない。
※インストール時にデフォルトの指定を変更しなければ問題は発生しません。  

『みずいろ』の時と異なり、原因や対応について告知があり、また回収も速やかに行われたことと、知名度が低かったことによってそれほど話題にはならなかったが、 なんだかんだ記憶にも記録にも残るできごとであった。

angelio
 


ensemble ライターと一悶着事件

2012年、ensembleより発売された『乙女が紡ぐ恋のキャンバス』の開発状況をめぐり、シナリオライターの1人が「暴露記事」をブログに掲載。それが話題となってあちこちに飛び火した案件である。当初は、エロゲーブランドのずさんな作品管理体制、報酬を支払わないブラック体質、クリエイターの著作権を軽視し使い捨てにするような態度に非難が集中したが、いぽうでライター氏側の言い分にも感情的かつ一方的すぎるところがあるとして、議論は本筋から離れた罵倒合戦となり、袋小路へ入り込んでいった。言ってみれば単なる業界裏話の延長であり、事件としてのインパクトや影響力はそれほどでもないが、エロゲー業界の企業倫理にあらためてスポットをあてるきっかけとなったという側面はあるように思われる。当ブログでも紹介し、いろいろとゴタゴタがあった思い出深い事件。 

『魔法少女アイ 参』 ごらんのありさまだよ! 事件

これを外してエロゲーの「事件」を語ることは許されないであろうというくらい、余りにも有名な惨劇。2008年12月にColorsから発売された『魔法少女アイ 参』。数年ぶりに出る人気シリーズの新作、しかもOVAとのタイアップをしているということもあって、期待が集まる一本だった。ところが、発売され、インストールをした瞬間、ユーザーに電流が走る。なんと、容量1.5GBと表記されているにもかかわらず実際は500MBしかなかったのだ。必要なデータがどれだけ入っているのか……というユーザーの不安は、まっくらな画面(CGなし)のエロシーンという、最悪なかたちで的中する。

ai3

最終的にCGありのシーンもあったが、総CG数9枚(差分込み14枚)、そのうち前作の使い回しが2枚という恐るべき内容であることが有志の調査によって判明。地獄を見た多くのユーザーは、怒りを通り越してお通夜状態となった。私自身も乾いた笑いしか出てこなかった……。その後、メーカー側からパッチの作成などが発表されたが、結局配布されたパッチは100Mにも満たない(85M)内容のもので、満足・納得ができるものかというと、到底そうではない。パッケージの裏にかかれていたセリフをもとに、皮肉をこめて語られた「ごらんのありさまだよ」というネタは、ただよう哀愁にその語感の良さも相まってあちこちで使われるようになったという。ノーヒットノーランどころか完全試合だって達成しかねない、不動のエースである。

ai32

『沙織 ~美少女達の館~』 フェアリーテール摘発 事件 

これは私が直接知っているわけではないので、Wikipediaから抜粋します。

「1991年(平成3年)にアダルトゲーム『沙織 -美少女達の館-』を開発・発売したフェアリーテールが摘発された事件。日本の成人向けゲーム業界に衝撃を与え、コンピュータソフトウェア倫理機構設立の引き金となった。1991年、京都府の男子中学生が、成人向けゲーム『沙織 -美少女達の館-』を万引きするという事件が起きた。(中略)同年11月25日、警察(京都府警察少年課)は『沙織』の発売元である「X指定」及び「フェアリーテール (FAIRYTALE)」ブランドを有するキララ及び、親会社のジャスト (JAST) 、そして家電販売店など4箇所の家宅捜索に着手した。そして、当時のジャストの社長、キララの配送室長が猥褻図画販売目的所持で逮捕された。対象となったのは、フェアリーテール・X指定の『沙織』『ドラゴンシティX指定』、ジャストの『天使たちの午後3 番外編』『天使たちの午後4 〜ゆう子〜』であった。この事件は後に『沙織事件』、あるいは社名の頭文字から『FJ事件』と呼称されるようになった。」 

まあ有名な、「冬の時代」を引き起こした事件ですね。これがなければ、ソフ倫も何も無かったかもしれないと思うと、やはり非常に影響力があった事件だなぁと思います。エロゲーマーとして、知識としてだけでも知っておきたい。

ってな感じで。他にも色々あるんですけど、私のチョイスだとこうなるかな……。『GARDEN』 未完成交響曲事件やアーベル不祥事事件なんかは、インパクトも影響もあったけど、解釈がややこしい(完成品と見るか未完成と見るか、会社ぐるみとみるか個人の暴走と見るか等々)部分もあり、私には使いこなせそうになかったので、編成の構想から外れました。

しかしまあ、なるべく若手中心(2005年以降)のものを中心に選ぶつもりでしたが、ベテランもガンガン入ってしまいました。古いほうも思った以上に色々有りますねェ。候補だけでも倍以上ですから。皆さんならどんなチームつくられるのでしょうか。