WEBのニュースでホットトピックになっていた、仕事中のノンアル事件。

 ▼「就業時間中にノンアルコールビールはダメ? 出勤停止になった30代女性に批判「職場に”飲んでる気分”の人がいることが問題」」(キャリコネニュース)

ビールの美味しい季節になりました。そうは言っても、いつでもどこでも飲めるわけではありません。では、ノンアルコールビールならどうでしょうか。6月14日、発言小町に職場でノンアルコールビールを飲んで出勤停止になったという投稿がありました。(文:okei)

投稿者は小さな事務所に勤める30代半ばのOLです。上司に注意を受けた際、こう答えたといいます。

「ノンアルコールビールです。本物ではありません。間違えちゃいました?」

投稿者は「自他ともに認めるお酒好き」で、その日も朝から飲みたい気分で、我慢できずに昼食時にコンビニでノンアルコールビールを購入。15時の休憩時間に自分の席で飲んでいたところ、上司に咎められました。

「会社で就業時間中に飲むものじゃないな」と注意されますが、女性は「えっ?アルコール入ってませんけど」などと反論します。結局、その後グチグチ1時間以上も怒られた挙句、「明日(今日)は出社しなくてよいから家で反省文書いてこい」と言われることに。つまり、出勤停止処分です。納得できない女性はネットに疑問をぶつけました。

「私は休憩時間中に飲んだんだから全くOKだと思うんですが、就業時間中にノンアルコールビール飲むってダメな事なんでしょうか?」

これに200本以上のコメントがつきました。ほとんどが「飲みません。非常識」「呆れた」「ダメでしょう」「職場を舐めてるね」など、投稿者の認識の甘さを批判する声が殺到しています。

「あくまでも宴席でお酒を飲めない人が代わりに飲むものでしょ。勤務中に飲む人がいるとはただただ驚きです」
「休憩時間とはいえ職場に『飲んでる気分』の人がいるという点で、上司は問題視したのだと思います」

などのほか、「スーパーなどで、ノンアルコールはお酒コーナーにありますよね。だからそういう扱いです」と、指摘する人も。

また、来客があった時に見られたら「ずいぶん緩い(だらしない)会社だな」と勘違いされるという意見や、「”朝から飲みたい気分”なんて、アルコール中毒ではないですか?」という指摘もかなり多くありました。

キャッチコピーには「いつでもどこでも」 とあるけれど…

一方で、わずかですが「OKだと思います」という声や、「処分はやりすぎ」という意見もありました。確かに、業種によっては接待ランチや残業終わりなどにビールを飲むところもあるようです。それでも、ほとんどが「職場の雰囲気を考えるべきだった」と続けています。とくに、厳しい処分を受けたのは「間違えちゃいました?」などと上司を半ばバカにしたせいだというお叱りも目立ちました。

ちなみに、「わずかだがアルコールが入っている」という指摘もありましたが、現在大手メーカーの製品はすべてアルコール0.00%で、成分としては問題ないはずです。ただ、「そういう疑いを持たせる行動を取った方が悪い」という意見が言い訳を許しません。

サントリーのウェブサイトを見ると、ノンアルコールビールのPRページには「いつでも、どこでも、ビールの歓び」とキャッチコピーがあります。しかし、同時に掲載されているイメージ写真はアウトドアやビールに合う料理で、もちろん会社で飲むことを薦めるものはありません。

やはり気分的には、「オフ」の状態を想定している飲み物なので「あなたがしたことは結局、上司や周りに『うわー、こいつ本当は仕事しないで酒飲みたいんだ』と思われたってことよ」という指摘も仕方ないのかもしれません。

なんでもTPOというものがあって、たとえば会社が私服OKでも「ピチピチのボディコン服」や「ボロボロのダメージジーンズ」はさすがにちょっとどうよっていう感じがあるでしょうし、きぐるみを着てきたら冷たい目で見られるでしょう。

ノンアルコールビールは、一応「ビール」という名前がついていることもあってオンの時間に社内で飲むものではない、という意見にある程度納得はできます。

しかし、原理的にはただの麦ジュースですから業務に支障はないはずですし、間接的なものはともかく直接的な業務規程には抵触しないと思うので、処分がやりすぎというのもわかる。上司をバカにしたようなセリフが悪いというのはそのとおりかもしれませんが、問題の本質ではないでしょうからスルー。

結局「空気よめ」という話になるのでしょうが、その「空気」が行き過ぎると息詰まる同調圧力になるわけで、バランスが難しい。明確な線引ができないのなら処分しないのが正しいのかなぁ。けどそうなると、抜け道つくっていろいろやるやつがでてきて結果的にルールで雁字搦めになりそうだし……。

ホントに組織って難しいですね。