なんか謎のイベントが謎の中止になったというお話。

 ▼「スペースワールド 魚5千匹氷漬け展示を中止 批判殺到で」(スポニチアネックス)

 北九州市のテーマパーク「スペースワールド」は27日、今月12日にスタートしたスケートリンクに約5000匹の魚を氷漬けにした企画「氷の水族館」に批判が殺到したことを受け、この日から同企画を中止すると公式サイトで発表した。

 「氷の水族館に関して様々なご意見を頂いております。『いきものを娯楽・イベントとして使うのはおかしい』『お魚がかわいそう』など、多数のご意見、重く受け止めております。氷の水族館について不快に思われた皆様に深くお詫び申し上げます。つきましては、本日から氷の水族館の企画は中止させていただきます。会場のアイススケート場の再開日は、決まり次第ホームぺージにてお知らせします」とした。

 また、公式フェイスブックには凍ったスケートリンクから顔をのぞかせた大量の魚の画像とともに「おっ・おっ・・・溺れる・・・くっ・くっ・苦しい・・・」などの文章も掲載されていたがこの日までに削除。「氷の水族館に関する不適切な表現で不快に思われた皆様にお詫び申し上げます。この度、該当する部分の記事を削除させて頂きます」との謝罪が掲載された。

ぶっちゃけこういうのって絶対的な善悪論ではありませんよね。「いきものを娯楽につかうな」というのなら競馬とかもダメでしょうし、そもそも魚は死んでますし。あと「お魚がかわいそう」はシー・シェパードかベジタリアンの人にでも言って下さい案件で、まともに取り合うのは馬鹿馬鹿しい話です。 

とはいえ、このイベントが妥当だったかというとそれも違うと思います。

肝心なのは、批判を予測したじゅうぶんな対策を練っていなかったことでしょう。

まず、この手の「実物」を使ったイベントには必ず「かわいそう」とか「不謹慎」という批判を述べる人たちがでてきます。あと、やっぱり若干「異様」な試みですよね。少なくない人が抵抗感を抱くと思うし、ある種その意外性を期待していたはず。だから、そのあたりを予測していなかったんだとすれば論外。予測できていたなら、何らかの対応を考えておくべきですし、それを全面に押し出すべきです。

別の言い方をすれば、ある種の危険を犯してもこの展示を行う意図は何なのか。炎上商法狙いの話題作りなら謝罪・中止にいたったのは論外です。トランプ氏みたいに、敵と味方をハッキリ分けて味方になってくれる人だけを呼び込む、「これを楽しめる人だけどうぞ」路線を貫くべきでしょう。

いっぽう、幅広く受け入れて貰いたい真面目な意図があったなら、「おっ・おっ・・・溺れる・・・くっ・くっ・苦しい・・・」のような煽りっぽい、好き嫌いが分かれそうなメッセージを載せちゃうのはいかがなものかと。

結局、企画をどういう路線で進めていくのかがはっきりしていないしそれを押し出せてもいないし、対応見ても中途半端というのが明らかにダメでしたよね。

「ねとらぼ」さんがその辺の詳しい話を取材しておられます。

▼「「悪趣味」と炎上 スペースワールド5000匹の魚を氷漬けにしたアイスリンク演出、展示意図を聞いた」(ねとらぼ)

 11月12日からテーマパーク「スペースワールド」(北九州市)で行われている、5000匹の魚を氷漬けにしたアイスリンク上でスケートができるという演出が炎上しています。編集部は同施設に取材し、演出の意図や批判の声についてどう感じているかを聞きました。(※以下、一部抜粋)
――展示されている魚は生きたものを利用したのでしょうか

広報:いいえ、違います。本物の魚は公設市場の鮮魚店から卸してもらったもので、鮮魚店には今回の企画意図もきちんと把握していただいています。なお、卸してもらった魚の多くは商品にならない「規格外」のものです。またジンベイザメやサメ、エイなどの大きな魚は写真を等身大に引き延ばして氷の下に埋め込んだものであり、本物の魚ではありません。

――今回の展示意図とは具体的にどういうものですか

広報:海の生き物に触れてほしいという意図から今回の展示を行っています。展示スペースは「深海ゾーン」など複数のゾーンに分かれていて、どういう魚が展示されているのかという説明文も添えられています。

――来場者の反響はどうでしょうか

広報:お越しいただいた方からはご好評を頂いています。特にお子さまが喜んでくださっているようです。

――一部の来場者によると、「氷に血がにじんでいた」「魚の体が氷面から露出していた」という報告もありますが

広報:それは展示当初に氷が溶けてしまったことが原因だと思います。溶けた魚に関してはバックヤードに引き下げており、現在魚が氷面から露出しているということはありません。また、露出していた魚に関してもスケートをしているときにエッジ(スケート靴の歯)がかすって損傷したということではなく、故意に氷を削ったり魚を蹴ったりしないと損傷するということはなかったのではないだろうかと思います。しかし私たちも初めての演出なものですから、未熟な点があったと思います。

――公式Facebookには「おっ・おっ・・・溺れる・・・くっ・くっ・苦しい・・・」というコメントもありましたが、表現には問題がないと思われますか

広報:私とは別の担当者が面白く思ってもらえたらと考えて投稿した記述だと思います。ただ、注意が足りない投稿であったと感じています。申し訳ありません。

このインタビューを見ていると、巷で騒がれている内容とはちょっと印象も違ってくるんですけど。そういうのをきちんとアナウンスできてない時点でやっぱりダメですよねぇ。