先日、ねとらぼさんでミク浮世絵の記事を見ました。

 ▼「職人技が光る超高級品……! お江戸の初音ミクが描かれた浮世絵木版画「歌姫東海道 初音未来」が予約受付開始するも即完売」(ねとらぼ)

色々あって輪島の漆塗り職人を目指している友人がおり、会って食事をした際ちょっとこういうコラボをどう思ってるのみたいな話になったのですが、あくまで彼個人の意見としては重要な機会と捉えているようです。

というのも、日本ではいま、さまざまな伝統文化が瀕死の状態を迎えているからだそうで。 

またぎきなので話半分で聞いて欲しいのですが、輪島のようなメジャーならまだしも、焼き物や和紙、和菓子などさまざまな分野で後継者不足のためその技術が失われつつある、あるいは既に失われているそうです。このままでは早晩、目立たない技術は淘汰されてしまう。

しかも、そういう分野は連動しているところもあり、たとえば和紙が消えるとそこの和紙をつかわなければできない食物や絵みたいなものも同時に消えていく……というようなことが起こり得る。

そして、そういう技術を持った人たちというのは高齢であるためネット社会に順応できる層はわずかで、自分たちから積極的に動くことは難しい。要はもうほぼ詰みの状態になっている、と。

だから、どんなかたちででも注目を集めるというのはありがたいことだしむしろガンガン発掘してほしいくらいだ、という、おおむねそんなお話でした。

どこまでガチの話かわからないしこのミクさんがホントに役に立ってるんだかわかんないけど、そういう見方もあるんだなぁと。確かに、伝統文化が座して死を待つのはちょっと悲しい気もしますし、もしそこに何らかの可能性をひらくことができるのなら、コラボは良いことなのかもしれません。

でもぶっちゃけ、こういうのやっても職人になろうかって人は増えないとは思うんだけど……。まあ、素晴らしい技術に触れて自分もやりたいと思う人が出てくる可能性はゼロじゃないし、食べていけるとなれば目指す人出てくるかもしれないし、ないよりゃマシなのかな。難しい話ですね。