通販などを利用しているとよくお世話になる、「再配達」サービス。これって必要なことではあるのですが、再配達を頼む方もする方も、結構手間がかかってめんどくさいものです。

ところが、その再配達をなくす方針が決まったとか。それも、宅配業者主導ではなくて国が主導で。

 ▼「住宅街近くに宅配ボックス=1000カ所設置へ-再配達抑えCO2削減・環境省など」(JIJI.com) 

 環境、国土交通両省は26日、個人宛て荷物を保管する宅配ボックスを住宅街近くのコンビニや鉄道駅などに設置する方針を固めた。仕事帰りに荷物を受け取れるようにして再配達を減らし、車から排出される二酸化炭素(CO2)の量を抑えるのが狙い。約1000カ所への設置を想定している。2017年度予算の概算要求に関連事業費を盛り込む。
 
 15年度の宅配便の取扱数は約37億個に上る。背景にはインターネット通販の利用者増がある。宅配大手3社が14年12月に行ったサンプル調査によると、全体の約2割が2回以上再配達。再配達すると、宅配トラックなどの走行距離が長くなりCO2の排出量も増えるため、地球温暖化防止の観点から対策が求められていた。(2016/08/26-04:42)

CO2排出量の観点、というのは盲点でした。ホンマかいな……。 なんとなく、宅配業者のロビー活動によって適当に理由が後付けされたような気がしないでもない。

いまでもコンビニ預かりなんかの制度はあるけれど、それを更に拡張するということでしょうか。利用者の立場からすると、これはありがたい。

私は徒歩圏にいくつかの宅配業者の倉庫があるのでいまでも来てもらうより取りに行くことが多いのですが、自分で時間を調整できるぶん気楽だし便利です。再配達は、時間指定できるとはいえ1~2時間のスパンの中でいつ来るかわからないですしね。

ただ、いくつか問題点もあるかなと思います。

まず、単純に「誰が」やるのか問題。コンビニ等で店員さんがやるのでしょうか。更に仕事が増えてきりきり舞いになりそう。郵便局の受け取りなんか見ても、都心部で後から荷物を受け取りに来る人は相当多いです。果たして捌ききれるのか。

逆に無人ロッカーみたいなかたちでやるなら、プライバシーやセキュリティの問題があります。誤配・誤送というのは当然ありえるわけで、いままでは対人だったから問題なく処理できたけど、その辺どうするのか。あれかなぁ。まさかのマイナンバーカード認証使うとか……?

その他、荷物の置き場所の問題とか、素人では持ち運べないような重たい荷物、怪我や病気で受け取りに行けない場合など、気になることは多々あります。とはいえ、方向性としては歓迎なのでうまいことやってほしいですね。