タイトルどおりです。

MF文庫Jから、『ゼロ魔』の続巻の刊行が発表されました。 

 ▼「ゼロの使い魔続巻刊行決定!」 

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タイトルでは「続編」って書いたけど、あえて「続巻」という表記であるというところに、本作の存在の大きさを感じるとともに、以前、こういう記事(「作品の「同一性」保障問題について」)を書きましたが、これまた紛糾しそうな感じがします。

『ゼロの使い魔』は、2004年にMF文庫Jからヤマグチノボル氏(エロゲーで『カナリア』や『グリーングリーン』などを手がけたかたです)が書かれていたライトノベル。アニメになったのと、「ルイズルイズのコピペ」のおかげで知名度はかなり高いハズ。

連載中にヤマグチノボル氏が体調を崩され、そんな中でもありがたいことに一定のペースで刊行は続いていました。ところが、残り2巻で完結、というアナウンスがあった矢先の2013年4月、著者であるヤマグチノボル氏が帰らぬ人となり、物語は未完のままとじられることとなる……かと思われていたのですが、このたび続巻が出版されることが発表された、という流れです。そういえば昔、訃報を聞いたときこんな記事かいてました(「ヤマグチノボル氏の訃報に思う」)。いや、なんとなくでも続けてるといろんなことがつながってくるもんですね。

公式サイトやニュースサイトなどを読んでいた限りでは、ファンの声もさることながらご本人(口約束なのか、遺書があったのでしょうか?)やご遺族のご意向が大きかったのでしょうか。

はからずも絶筆となった『ゼロの使い魔』ですが、病床のヤマグチ先生より完結までのプロットが遺されておりました。ヤマグチ先生より編集部に完結を託されていたこと。ヤマグチ先生の急逝後も弊社カスタマーセンターにファンの皆様から続巻を望む声が続々と届いていたこと。ご遺族からも完結させてほしいとのお言葉をいただいたこと。これを受けて、このたび『ゼロの使い魔』続巻の刊行を皆様にご報告をさせていただきます。

この辺りはおいおい明らかになることもあるでしょう。とりあえずくれぐれも、百田某のような騒ぎにならないことを祈りたいところです。まあ大丈夫だろうとは思いますけど。

『ゼロ魔』は私もかなり楽しく読んでおり、完結を待たずしてヤマグチ氏逝去の報せを受けたときにはたいへん気落ちしたものです。「冒険が嫌いな男はいません」「あと、可愛い女の子が嫌いな人もいません」という第一巻の「あとがき」通り、ハルケギニアには恋と冒険が――端的にいえばロマンが――あふれていました。「ここではないどこか」へと私たちを誘ってくれる、とても楽しい本だった。

内容もさることながら文体も独特で、「三銃士に因んだ」とヤマグチ氏自身が書かれている通り、若干(おそらくは意図的に)翻訳小説っぽい書き方やセリフ回し(「おお、ルイズ、ルイズ!」のような)が目立ちます。誰に白羽の矢が立つのか定かではありませんが、「続巻」ではそのあたりも再現されるのか、それともあくまでプロットをなぞるだけで新しい作家の方の作品として(つまり、「原案ヤマグチノボル」のような扱いとして)出されるのか。その辺りも気になるところですね。

いろいろと言いたいことはあるのですが、ひとまず、再びルイズやサイト、おっぱいさんなどに会えることをまずは喜びたいと思います。