マジでか……。

 ▼「「イエスタデイをうたって」次回で完結、冬目景の描く青春群像劇」 (コミックナタリー)

本日4月15日発売のグランドジャンプ10号(集英社)にて、冬目景「イエスタデイをうたって」が次回で最終回を迎えると告知された。

「イエスタデイをうたって」は、お人好しな青年のリクオ、彼に恋する少女、リクオの大学での同級生を軸に描く青春群像劇。

『イエスタデイをうたって』は、私が高校だか大学入っていたかもう忘れましたけど、そのくらいから不定期連載で続いていた冬目景先生のコミックス。最初はビジネスジャンプ連載でした。 榀子先生もハルちゃんも紹介で名前書いてもらえないとか可哀想……。

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三角関係未満のじれったい恋愛描写もさることながら、キャラクターたちの日常で切り取られる何気ない感情やセリフがどれも印象的で、大学生になって「目的」のようなものを見失ってうろうろしていた私にとってものすごくフィットした感じがありました。他の人にお薦めできるかというと判りませんが、私自身がいたるところでこの本に「ああ……そうだなぁ」と思わされた。

まぁこういう静かなフリをして実はロマンチックというかドラマチックというか、そういう話とはまるで縁がなかったこともあって、ぶっちゃけ私の「停滞」には何の解決も与えられませんでした(前向きになるタイプの漫画ではない)。けれどなんというか、一緒に歩みを止めてくれるというか、焦りや不安のようなものを肯定もしなければ否定もせず、ただ寄り添ってくれている感じがある漫画で、それが凄く好きだった。あの感覚が、若干の羨望とともに懐かしく蘇ります。

連載が不定期になり、いつまで経っても終わらなくてしびれを切らした人が少なからずいたのだろうと思うのですが、私自身はそういう「なかなか出ない」ところも含めて、この漫画の遠回りなところを愛していた。むしろ、この作品に相応しいという、そんな思いさえありました。たとえ連載が終わらなくても最後まで付き合うつもりでいたのですが、そうか、終わるのかぁ……。

完結を読める嬉しさより、正直言えば終わってしまうという寂しさのほうがいまは勝っています。

どんな結末になるか、今週の雑誌を読んだのでもうなんとなく分かる気はするのですが、それでも楽しみに待ちたいと思います。全巻一気読みするのも待ち遠しい。

最終回の雑誌は永久保存ですね。