個人情報管理はしっかりしないとね、という話。

 ▼「「先生は危機感不足」の封書、中から紛失USB」(読売オンライン)
  岡山県奈義町教委は9日、町立奈義小学校の30歳代女性教諭が2012年4月、児童の個人情報が入った個人所有のUSBメモリーを紛失していたと発表した。

 今月8日にUSBが町教委に郵送され、紛失の事実が判明。同小校長は事実を町教委に伝えていなかった。今のところ、悪用された形跡はないという。

 町教委によると、女性教諭は12年4月下旬、2008~12年度に勤務した美咲町や鏡野町の小学校や奈義小の児童計228人の名前や電話番号、成績などが入ったUSBを紛失したことに気付き、校長に報告して校内などを探したが見つからなかった。教諭は職員室の机の中に保管していると思っていたが、自宅に時々持ち帰っていたという。

 紛失したUSBは「1住民」と書かれた封書で届き、「先日拾って、中身を確認したが、小学校のものではないか。個人情報を扱う先生として危機感が不足しているのではないか」などと指摘する手紙が同封されていた。

 笠木義孝教育長は「情報管理検討会議を設置して検証し、校内の情報管理体制の見直しや再発防止の研修を実施したい」と話している。
(2014年1月10日  読売新聞) 

うーん。こういうの怖いですよね。

正直、「児童の個人情報を持ち帰る」というのは先生的に褒められたものではないと思います。昔はクラスどころか全学年の名簿を配っていたのですから、個人情報の取り扱いにうるさい、堅苦しい時代になったと嘆く向きもあるかもしれませんが、現実問題住所や電話番号を「悪用」した犯罪が跋扈するようになり、現場にはそれだけ危機管理体制が求められている。「何かあってからでは遅い」のですから。

もちろん、個人情報を一切持ち出さずに……というのは難しい。たとえば、父兄と頻繁に連絡をとらねばならない事情があったり、なんらかの問題を抱えていて(たとえば家庭内暴力等)先生に24時間連絡をとる必要がある場合などは、一部生徒の電話番号が携帯電話に入っている……という可能性はあるでしょう。これだって、個人情報持ち出しです。でも、やむを得ないと思う。

ただ、今回の場合は200人位上。しかも特に必然性もなさそう。更に、見つかっていたことを隠蔽していた(少なくとも教委には伝えていなかった)というのですから、まあお話になりません。しかもUSBメモリーにいれて(どうでもいいけどこの記事、なんで「USB」って書いてるんでしょうね。まあわかりますけど)持ち歩いているなら、せめてパスワードはかけようよと言いたい。ホントこういうタイプの人多いです。危険な情報持ち出すのにフツーにデータ入れて帰ったり、電車の中とかで明らかに機密っぽい情報をノーパソでみていたり。身内にもいるから侮れない……。

あと最近怖いのは、メールとかでも機密情報っぽいのを平気で送ってくる人がいて、これマジで多いんですよ。本人は大丈夫なつもりか、そもそもなんとも思ってないんでしょうけど、宛先間違えて他の人のところに送ったらどうするつもりなんだろう……。パスワードつけてるけど、メールにパスワードを書いてるとかもあり。それ誤爆送信した時に何の役にも立ちませんから……(´・ω・`)。

よくよく考えてみると、下手に携帯に入れるとか、あるいは紙の機密情報持ち歩くより、閲覧パスワードをかけたデータのほうが安全かもしれないんですが、折角の機能も使いこなせなければ宝の持ち腐れ。

昨日ネットリテラシーの話をしましたが、特に現在中年以降の人たちに対しては、こういうデータの取り扱いなんかの基本的な意識を育成したほうがいいのかな、という気がしています。

まあ私も偉そうに言えるほどかっちりしていないので、ホントに気をつけよう。