めずらしく、本日2つ目の更新。

lightさんから2015年2月に発売予定の『シルヴァリオ ヴェンデッタ』。体験版レビューキャンペーンなるものを実施していたので、流れに乗る感じで体験版プレイしてみました。ってか締切今日までっての忘れてたんですよ! あぶないあぶない……。なお、今回プレイしたのは体験版1のほう。体験版Ver2は1月16日解禁の模様。Hシーンなかったけど2のほうには搭載されるのでしょうか。楽しみです。

『シルヴァリオ ヴェンデッタ』応援中!

【タイトル】 シルヴァリオ ヴェンデッタ
【種類】 Windows用ゲームソフト(18歳未満購入禁止 )
【発売日】 2015年2月27日予定
【価格】 8,800円(税抜)
【原画】 KeG / 夕薙
【シナリオ】 高濱亮 / 昏式龍也 / 無義歩
【音楽】 樋口秀樹 / 押上極

 ▼体験版感想キャンペーン (※リンク先18禁)




▼プレイ時間
設定いじったりショートカットいじったりしながら読みましたが、1時間半ほどでした。ゆっくりやっても2時間かからないと思います。

▼コンフィグ・システム類
体験版ということで基本的なところから。メッセージスキップ、セーブへのコメント挿入、ショートカット等々、最低限はかるがるクリアしてかなり行き届いた感じです。個人的に気になる部分はほとんど問題なし。また、地味ですがバックログ画面が好印象です。バックログでもルビが消えませんし、背景もゲーム画面透過とかではなく、雰囲気づくりができているので。

ただ、ウィンドウサイズが固定っぽく変更できないのはちょっと残念でした。私が見落としているだけかもしれませんが。

※追記 外部のmaliecfg.exeからサイズ変更できるということを教えていただきました。やはり、私が見落としているだけだったようです。誤ったことを書いてしまい申し訳ありません。おしえてくださったじゃこさん、ありがとうございました。

▼感想
さて、軽く感想など。

『Vermilion』ライン……と言って良いのかわかりませんが、lightの第二バトルラインの4作目。現在lightさんは、『Dies irae』ライン、『Vermilion』ライン、Sweet lightラインという、だいたい3ラインで動いているように見えます。本家lightに「中ニバトルもの」が集中しており、ここ2、3年ですっかりバトルもののブランドというイメージが定着してきた感。秋葉原を歩いていても、大通りに面したとらのあな店頭のでかいポスターも、lightといえばバトルもの! みたいなウリ文句になっていました。

んで今回の『シルヴァリオ ヴェンデッタ』、15周年記念として製作された第一弾で、シナリオ昏式龍也さんは今までどおりですが、原画から泉まひるさんがはずれ、夕薙さんとKeGさんのダブル原画になっています。まひるさん、また学園ものとか描いてくれないかな……。

それはさておき。

体験版範囲では非常に期待できるな、という印象でした。凄い魅力的。

ストーリーはOHPで3ページにわたって書いてあるので、まあそっちを見てください。今回の体験版範囲はキャラの紹介と「思わせぶり」な導入で終わっています。長さ的にも、個別のキャラや事件についてつっこんだ感想を書くのはちょっと難しいです。

ただ、体験版の構成は非常にうまいと思いました。内容の話じゃなくて申し訳ないんですが、過去と現在を巧みに織り交ぜながら、未来(この先の展開)を暗示的にちらつかせるので、物語の続きを読みたくなる。特にゼファーと軍の関係、彼の能力の秘密あたりが明かされることを思うと旨が高鳴ります。

また、ユーザーが期待しかつ「ウリ」となるバトルシーンをがっつり見せつつ、日常も過不足なく混ぜていて、ちょっとやればだいたいの雰囲気がきちんと分かる。主要なキャラを短い期間でざざっと出しながら、それでいて「あ、紹介パートですね。お疲れ様でーす」みたいな説明感が薄く、キャラが登場するたびに少しずつ世界・物語に引き込まれていく感じがしました。必要な情報を効果的に提供しながら、作品のイントロダクションとしての機能も備えた魅力的な構成だと思います。

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迫力あるバトルシーンがめまぐるしく展開される。

おそらく作品冒頭はこの体験版と大差ない内容になるのではないかと思うのですが、これなら「最初1時間で投げた」というようなことにはなりにくそう。

また、演出面も相変わらずキレがあって良いですね。体感ですが画面効果はいつも以上に積極的な感がありました。めまぐるしくキャラの表情が入れ替わり、立ち絵の遠近、1枚絵の挿入、カットイン等の画面効果がバンバン入ります。バトルもの、かくあるべし。目がチカチカするけど。

戦闘シーンはアニメーションなどをガンガン使う演出を取り入れているブランドもあり、静止画とエフェクトでまわすというのに物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが、テキストも含めた想像力で楽しむものなので、私はこれでじゅうぶんかなと思っています。

ただ、メッセージ画面はいささか残念。普通のメッセージウインドウ形式と全画面文字が入るノベル形式の併用ですが、個人的には『Vermilion』のようなフキダシスタイルのほうが、フキダシの形なども含めてキャラクターの感情表現が豊かになるので好きなのです。まああれは手間が大変そうだから仕方ないのかもしれませんが……。

音楽は、体験版範囲は神がかってます。まずゲームを起動すると流れてくるケルトっぽい歌が良い。……いや、実際のケルト音楽がどんなもんか全然知らないんで適当言ってます。すみません。ただ、これたぶん樋口さんです。「norn」(『Dear My Friend』でしたっけ)を彷彿とさせる、物悲しくも美しい曲。Youtubeにあがっているムービーとちょっと違う気がしますが気のせいでしょうか。声がちょっと高いような。

総じて作品の雰囲気にあった音楽が、効果的に使われていると感じました。個人的にサウンドは作品の雰囲気づくりに占める割合がもの凄く高いので読み進めるモチベーションがぐっとあがる。ありがたいです。

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コミカルパートにもバッチリ対応。尻を押さえろ!

CVに関しても文句なし。いやホントみなさんハマり役じゃないでしょうか。主人公ゼファーが『Electro Arms』と同じくCV:ルネッサンス山田のせいもあってか、なんとなくデジャブ感があるのはご愛嬌で。ただ、ちょっと「ひとりがたり」が多いのでじゃまに感じる人はいるかもしれません。あと、余りに台詞がクサすぎて恥ずかしくなるかも……。これを「ウッヒョー」と狂喜乱舞しながらニヤニヤしてクリックできるようになると、立派な中二ジャンキーの仲間入りですね。

テキストは今回の範囲たぶん昏式さんだと思うのですが、安定しているし読みやすい。組織名に星座を割り振ってみたり、漢字にオリジナルのふりがなを振ったり横文字で読ませたりという中二の王道的な「格調高い」雰囲気を持ちながらも、読者を置いてけぼりにしないようなテンポ、読みやすさへの配慮があって、いい意味で抑制が効いています。振り落とされた奴は知らん! とばかりに走って行くのではなく、こちらのテンションが上がってくるのを待ってからエンジンをかけてくれる、じわじわ浸透するタイプのテキストです。非常に好み。

もちろん、日常パートも面白い。ミリィちゃんかわいいですわ。年頃のいい香りがしてやべっいかんいかんって感じですよ、ホント(笑)。

「給料前借りしたあげく一夜で溶かして闇金に走るタイプですね」のようにセリフの中に作品内部の生活感を入れながら、各キャラクターの考え方、視点などがしっかり入っているので、掛け合いがいきいきとしています。趣味似非紳士(ロリコンフェミニスト)のようにさらっと混ぜてくるネタも雰囲気を壊すものではないし、これはなんとなくの感覚ですが、キャラによって中二の度合いも少しずつ使い分けられているような繊細さも感じます。

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日常パートではガラリと雰囲気が変わるが、キャラがいきいきと動きまわる様子が伝わってくる。

個人的には、こういう「静」の部分――日常の生活感がしっかり出ているというのがすごくポイント高くて、これがじゅうぶんに描けているからこそ「動」にあたる非日常(戦闘)のかっこよさや激しさが際立つのだと思っています。そしてクライマックスに向かって日常と非日常が重なりあっていく、というダイナミズムが期待できる。

全編このペースならまったく文句ありません。とはいえライターさん3名なので最終的にどんな風になるか。シナリオそのものの出来不出来に加えて、用語の使い方とか人称呼称とか文章全体における漢字の比率とか、そういう細部の雰囲気の積み重ねが重要になってきそう。

グラフィック面は、ご覧のとおりなので全く心配していません。泉まひるさんが今回参加しておられないようでそれは残念ですが、クオリティ面ではかなりハイレベルなのではないでしょうか。私的にも好きな絵柄なので文句なしです。

というわけで、体験版やった感じ「買い」。まあもう予約してるんで検討もクソもないんですが、プレイの優先度はぐいーんと上がりました。2月期待の作品としてカウントしても良いかなと思っています。