よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

2014年09月

Purpleさんのライブに落選した話。

タイトルどおりです。

落 ち ま し た !


。・゚・(ノД`)・゚・。 

ホントはかなり悔しかったので言わずにおこうかなと思ったのですが、ダメだったこともキチンと言っておこうと。

残念です。やっぱり行きたかったなぁ。一般参加を狙うつもりではおりますが、受付開始日がちょっと立て込むことになっていまして、正直ネットをまともに見られるかどうかもわからない厳しい状況。

しかも、プレミアチケットの人には記念品というのもあったので、そっちはもらえないわけで、それもまた残念です。コミケ初日ということもあるし、プレミアで入れないならもう諦めかな~という感じも漂ってきました。うーん。でも行きたいは行きたい……。

とりあえずしばらく傷心モードに入りつつ、今後のことを考えたいと思います。当選されたかたはおめでとう! 是非楽しんでいらしてください。


2014年9月26日の秋葉原の様子など。

やや遅くなりましたが、月末エロゲーの日の秋葉原in9月。レポートというか感想というか、そんな感じ。

この日は9時に秋葉原についたのですが、早朝からかなりの人が並んでいました。発売日イベントの様子などから考えて、おそらく、まどソフトさんの新作『ヤキモチストリーム』が人気を集めていたのではないかと思われます。といっても私は予約していなかったのですが……。

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ソフマップアミューズメント館前で開催されていた、『ヤキモチストリーム』発売日イベント。抽選でサイン会にも参加できた。

ソフマップ1号館は人の多さを見てか、9時45分頃前倒しでオープン。4F、5F、6Fで予約券引き換えが可能でした(予約なしでエロゲーを買う場合は5Fのみ)。私は引換券オンリーだったので4Fへ。並び順ではかなり出遅れていたものの、やはり「現物を見て決める」人が多いせいか、引換のみのフロアはガラガラ。4Fに行くと前から2番目だったので速攻引き換えて、10時前には予定のものを買ってしまいました。

そこからは発売日イベントまわり。いの一番に、アミュ館前で開催されていた『なないろリンカネーション』のイベントへ。

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購入者に色紙とイベント参加への抽選資格が与えられるイベント。色紙はガラガラくじ、イベント参加は棒くじでした。幸い、複数買いしていたこともあって両方ゲットヽ(´ー`)ノ。

イベントのほう2枚引いちゃってよかったのかな……と思ってうかがうと、「お友達を誘って来てくださるならOKだけど、席の用意などもあるから1人で2枚使って2つサインしてもらうとかはダメ」ということだったので、心当たりを誘ってみますということでチケットを受け取りました。

ただ、呪うべきは結局私の交友関係の狭さと、10月1日という平日イベントの苦しさ。一緒に行けるという人が見つからなかったので、この日の夜に結局返却に行きました(お詫びの貢物も一応用意して……)。この時間になって返却とかかえってご迷惑かなとおもったのですが、どうもイベント参加券がほぼ切れかかっていたうえに、まだくじ引きに参加されるかたもおられたようで、求めている方のところへ参加券が届いたなら良かったと思う次第です。

シルキーズプラスのスタッフの皆さまには、ご迷惑をおかけしましたことお詫び申し上げます。

あと、このブースでは『1/7の魔法使い』予約者対象のイベントもやっており、そちらのポスターもゲット。

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撮影許可をいただいてパシャリ。

くじに参加するとブース全体で盛り上げて下さり、温かいムードの漂うイベント会場でした。

途中、外人さんがブースに立ち寄る一幕も。まさか欧米でも『ななリン』話題になってんのか……? と思ってこのあとブースでうかがうと、どうやら単にガラガラ回したかっただけらしく、ゲームにはあまり関係ない会話をして立ち去ったそうです。残念! 中韓のユーザーさんと思しき人はそれなりに見かけるんですが、ヨーロッパ系の方はあんまり見ないんですよね。

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『ななリン』ブースに立ち寄る異国のお二人。

アミュ館前では他に、戯画新作『パサージュ』のサイン会イベントや、『春風センセーション!』、『月に寄りそう乙女の作法2』の予約者対象イベントなどが開催されていました。

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忙しい合間を縫って撮影させていただいた。
 
写真のウデがアレで申し訳ないんですが、雰囲気だけでも伝われば……。

あと実は、購入したもの一覧に入れてなかったんですが『パサージュ』買ってサイン会に参加してました(・ω<)テヘ。いや、ホントは予定なかったんですが、つい某氏にそそのかされて……。

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原画のかわいそうな子先生のサイン。

かわいそうな子先生にサインいただいたのはいいのですが、アルファベット表記なのね! あとかなり達筆というか、いかにも女性っぽいサラリとした文字です。会場は『ヤキスト』と隣というか同じ会場(ソフ1号館の7F)を2つのパーティションに区切っていただけだったので、かなり人でごったがえしていました。

その他、ソフマップ1館前でもイベントがあり。『お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!』や『天極姫』の発売日イベント、『彼女が俺にくれたもの。俺が彼女にあげるもの。』発売日イベント、『あの晴れわたる空より高く』『南十字星恋歌』発売日イベントの3つ。予約ソフトの引き換えイベントも同時開催でした。

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『あの晴れ』『南十字星』の発売日イベント。ソフ1号館正面。

ぐるっと参加して帰ろうかな……と思ったら、なんとこの日から予約開始されていたゆずソフトの新作、『サノバウィッチ』の特設予約会場が屋外設置されていました。予約会場が別設置とは、ソフマップさんの熱いゆず推し、さすがです。

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ソフ1号館横に設置されたゆずソフトののぼりスペース。

実際には、予約チケットを持っていけばどのソフトでも予約可能だったのですが、見ている限りゆず新作の予約者が圧倒的に多かったですね……。ちなみに私も予約しました、ハイ。むりりん先生の色紙ゲットだぜ!

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早期予約特典の色紙はこれ。

既にCD展開や店舗特典等も決定していて、相変わらず動きが早くしっかりしているなぁという感じ。『ゆずパラ』はずっこけたところがありますが、本業? であるソフトのほうは起動に乗っているということでしょう。イラストは可愛いし、サイトなどを見ているとわくわくしてくるのはさすが。新作が楽しみですね。 

ってな感じで、月末エロゲーの日の簡易レポート終了とします。なんとか9月終わるまでに間に合った……というか、もう9月終わるんですねΣ(゚д゚||)。それどころか、2014年が終わりそうな勢い……。ひええ~。ちょっと信じられませんわ。 

それではみなさん、お風邪など召されませぬようお気をつけて。 

ハイテク詐欺

なんかまた新手の詐欺が流行っているようで。

 ▼「ウイルス感染で「ヤフオク」偽画面 カード情報盗む」 (日本経済新聞)

ウイルス感染で「ヤフオク」偽画面 カード情報盗む 
2014/9/20 1:33

 ヤフーが運営するオークションサイト「ヤフオク!」のニセ画面を表示してクレジットカード情報を盗み取るコンピューターウイルスが確認され、同社は「身元確認などの理由でクレジットカード情報を入力してもらうことはない」と注意を呼びかけている。被害は確認されていないという。

 ウイルスに感染したパソコンでヤフオクのサイトにアクセスするとニセ画面が表示され、入力したクレジットカード番号や有効期限などが外部に送信される仕組みになっている。
これ、「ウイルス」って呼ぶんかいなと思うんですが、まあウイルスって言ってるからウイルスなんでしょう。NHKニュースによれば、「ウイルスに感染したパソコンで本物のサイトを閲覧していると、利用者にクレジットカード番号や有効期限などを入力するよう求める偽の画面が表示される」のだそうです。

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このウィルスを解析したセキュリティ関係者によれば、Amazonのサイトも同じ手口で標的になっていたのだとか。そういえば確かにこの前、ネットバンキングで同様の話を耳にしました。

 ▼「ログインしただけで不正送金 新型ウイルス国内で検出」(朝日新聞Digital)
 
 インターネットバンキングで自分の口座にログインすると、場合によっては、自動的に他の口座に不正送金される新型ウイルスが今年5月以降、国内の2万台以上のパソコンで検出されたことが、わかった。実際に一部の銀行では預金の不正送金が確認され、IT業界は注意を呼びかけている。

インターネットの普及により、ネットバンキングやネット上でのクレジット決済、ウエブマネー系などが発達。「居ながらにして」さまざまな買い物ができるようになりました。ライブチケットの先行発売などのようにインターネットでないとダメ、というパターンも増えた。

しかし、それに伴ってお金・情報の管理はざるになったというか、管理しづらくなった。パスワード一発で何十万、何百万が消えるというのはやっぱりすごく怖いことです。とりあえず、OSやアプリケーションを常に最新Verに保つことに細心の注意を(ギャグです)払うのが基本になるし、ウイルス対策ソフトなんかもきちんと入れないといけない。自衛の方法がわかりづらくなっています。

また、そもそも自分の手が届かないところに置いて、誰かに委ねざるをえないという傾向も強まってきました。 よく考えなくてもこれは怖いことですし、もはや「自分だけが気をつけていれば良い」状況ではなくなってしまった。この前のベネッセおもらし事件みたいなことになれば、どんなに自分が気をつけていてもアウト、ということになりかねない。

もちろん昔からそんなことはあったのでしょうが、今は素人にはわかりにくいところでこういう事態が起きているので対応が取りづらくて困ります。ある種便利さに伴う不可避なデメリットなのかもしれませんが、月並みな言い方をすれば「技術に使われるのではなく技術を使える」ように、しっかり知識を身につけておきたいですね。

痴漢地獄

不謹慎ですが、ちょっと笑ってしまったこの記事。

 ▼「痴漢:地下鉄で男2人が同時に同じ女性に 現行犯逮捕」(毎日新聞) 

毎日新聞 2014年09月26日 12時58分(最終更新 09月26日 16時26分)

 地下鉄の車内で同じ女性の体を触ったとして、警視庁深川署が、いずれも千葉県に住む東京地裁事務官(24)と三菱東京UFJ銀行の行員(39)の男2人を東京都迷惑防止条例違反(痴漢)容疑で現行犯逮捕していたことがわかった。2人に面識はなく示し合わせていたかは不明で、ともに容疑を否認している。

 逮捕容疑は25日午前8時ごろ、東京メトロ東西線の木場−門前仲町駅間の車内で、立っていた20代の女性会社員に対し、行員が前から胸を、事務官が後ろから尻を触ったとしている。目撃した乗客の男性と被害女性が2人を取り押さえ深川署に引き渡した。女性は「同時に痴漢された」と話しているという。【林奈緒美】

ホンマかいな(呆)。 

いくら混雑した車内でも、前(真正面)から胸に痴漢行為するって凄いと思う。単にあたっちゃっただけとかじゃなくて? 平日東西線の午前8時とか、自由に身動き取れないくらいの混み方しててもおかしくないし……。正直、男は密集した車内で「痴漢です!」って言われたらほんとどうしようもないですよね。

ただ、FNNによれば(ここ)「取り押さえた人は「後ろの人が、被害者に痴漢行為を働いているのを見たので、声をかけたら、女性の方から、前の人を指して、『この人もです』と」と話した」そうで、「目撃した乗客」がいたということなら、誤解とか冤罪ではないのかもしれません。まあとはいえ、この手の話は目撃とかがあまりアテになりませんけど。(たとえば、「痴漢だろ!」と目撃者の人が言ったことで、女性が「やっぱり痴漢だったんだ! じゃあこの前の男も!」と意識が引っ張られた可能性はある)

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FNNニュースより。

可能性としては、「誤解」ということも十分ありえるとは思うのですが、もしかするとこの男2人は秘密痴漢クラブの会員で、クラブが用意していた痴漢されたい調教済み牝奴隷女性に手を出したはずが、混雑しすぎて位置がズレたか連絡ミスか何かのせいで、間違えて一般人を触ってしまったとか、そういうことなのかもしれません。

だとしたら実にけしからんことだと思うので、こっそりクラブに入会する方法を教えていただきたいものです。いや、もちろん私は痴漢に興味などないしするつもりもありませんが、後学のために。後学の。 
 

月末エロゲーの日(2014年9月26日)の話。

本日は月末エロゲーの日ということで、朝から出陣してきました。

シルキーズプラスWASABIさんのデビュー作となる『なないろリンカネーション』イベントなど発売日イベントもいろいろあったのですが、その辺のお話はまた後日できればということで、本日は簡単にお買い物報告を。

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まず、チュアブルソフトさん『あの晴れわたる空より高く』。10周年記念作品ということで、期待高まる青春ロケットです。予約者向けのスタートキャンペーンに加え、発売後には「感想キャンペーン」も実施。思い出に残る作品になることを期待したいです。

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つづいて、Galetteさんから発売の『お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!』。ラブコメタッチのあかるいエロゲーですね。個人的にはタイトルから、右手が女の子になっちゃってシモの世話をしてもらう『美鳥の日々』エロゲー版みたいなのを期待していたのですが……。広報活動なども積極的になっており、展開が注目されます。

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今月の本命、シルキーズプラス WASABIさん『なないろリンカネーション』。既に過去に何度か記事で取り上げたので繰り返しませんが、ポップなノリの中に重厚感のあるストーリーが展開されるようで、昔気質のエロゲーマーは期待してもいいのではないかと。ちょっと忙しい時期なので、一気に片付けるか、10月半ば頃、おちついてからじっくりやりたいと思っています。

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TOMA先生を擁するAPRICOTさんからは『イセカイ・ラヴァーズ! ~巨乳の勇者達はちょろいん~』。タイトル通り、みたまんまの内容でしょう。頭空っぽにしてシコシコ頑張ります。

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そして、全国6000万人の触手ファンの皆様、お待たせしました。TinkerBellさんからお待ちかね、『淫妖蟲 凶 ~凌触病棟退魔録~』!! これも見たまんまなので良いでしょう。あおじる先生万歳!! 全裸待機です。予約特典で全シリーズの主題歌CD(アレンジ含)がもらえるってのも嬉しいですね。ファーストプレイ候補。


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そしてラスト。すたじお緑茶さんから『南十字星恋歌』。体験版での印象がちょっとどうかな、という気もしたのですが、パッケ絵の力と「サザンクロスラブソング」という英語タイトルの響きにつられて予約しちゃったので押し切りました。


という感じで、今月はやや少なめですがバランスよくプレイできそう。年末に向けてお金も溜めておかないと駄目だし、丁度いいかな。皆さまはどんな具合でしょう。楽しいエロゲーライフをお過ごしください。

クソリプの話。

何やらTwitterでの「クソリプ」云々が盛り上がっているようで。ちょっとだけ思うところを。

ことば自体は前からよく聞きましたが、爆発的に広まったのはこの辺のツイートの絡みなんでしょうか。



ことの発端はもはや藪の中といったところなのですが、その辺は今回私の興味関心ではないのでいったん措きます。

タイムラインの流れなどを見ていた印象では、それまで何となくみんなが抱えていた「噛み合わない会話」みたなものに対して、「クソリプ」という名の器が相応しいんじゃない? みたいな流れから、みんなが「あれもクソリプ、これもクソリプ」と同意していってる感じでした。 

上記ツイートのような「分類」や、その前後にあった「クソリプ」関連の拡散したツイートを拝見した限り、「クソリプ」と呼ばれるものは要するに「俺が返答に困るもの」程度の意味だったんだろうと思います。それが「分類」のほうがひとり歩きして、「なぜクソリプやクソリプを送る奴が悪いか」みたいな話が混ざり、「クソリプ送ってくるやつはこれが気に入らない」みたいなところに落ち着いていったように見えた。

私は、「クソリプ」が何であるかみたいな定義問題はどうでもいい人です。ただ、その言い方によってコミュニケーションを断ってしまうというのは、いささか寂しい。

だいたいの会話において、意思疎通がバッチリできていることなんて希でしょう。「いい天気ですね」「そうですね」だけの会話でも、二人の間で「いい天気」の意味が違っているかも知れない。文脈を追いかけるには限界があるし、微妙な齟齬というのはどうしたって出てきます。

私が思うに、コミュニケーションというのはその食い違いを埋めていく作業でもあると思うのですが、最初から「あわない」ということを理由にはねのけてしまっては、交流の可能性が消えてしまうでしょう。

また、「クソリプ失礼します」のような枕をおいてリプライを送ってくる人がいるが、クソなら送る必要がないので、その枕自体が既に「クソリプ」、のような話もありました。これはぶっちゃけ、贈り物の際に「つまらないものですが」と言って渡す、みたいな一種の儀礼的要素が大きい発言ではないかと思います。つまり、コンスタティブなことばの意味よりも、パフォーマティブな意味のほうに比重が置かれている。そこは汲みとるほうがいいのかな、と。「大草原不可避」みたいなネタやテンプレートを巧みに操るネット民は、そういうの得意じゃないかと思うけど、どうなんでしょうね。

たしかに答えにくいリプライというのはあるし、こちらの意図を全く汲んでいないと思われる発言もあるし、そういう人に限ってこっちの話に聞く耳持たないし……みたいなもどかしさを感じることはあります。だから、来た球全部を打ち返さないといけない、とはとても言えません。でも、自分が打ち返せないところに来たのは全部ボールだ、と見送ってしまうのは寂しいし、自分だって誰かと会話するときはボール球を投げることがあるわけじゃないですか(自分がどんなにストライク投げてるつもりでも、相手から見たらボールという可能性はある)。それこそ、この記事自体が「クソリプ」なわけですよ。

「クソリプ」ということばである種のコミュニケーションを総括するのは良いとしても、それを留保なしに悪いことであるということにして(「クソ」という時点で良い感じはしませんが)、「クソリプ乙」のようなひとことで閉めだしてしまった先には、画一的で貧相なコミュニケーションしか残らないような気がしてなりません。あるいはそれこそが心地よい、ということなのかもしれませんが、私なら逃げ出したいかな……。

きわどい球とかちょっとしたボール球くらいなら思い切って振ってみると案外綺麗なヒットが打てることもありますし、「クソリプ」を過度に厭がらず怖れず普通に会話していこうと、少なくとも私は思っています。

『WA』と『WA2』の話

『White Album2』の「After all」をリピートモードにしながら電車に揺られていて、ふと不思議に思ったのが、この作品でテーマソングや挿入歌を歌っている上原れなさんや津田朱里さんは、作品のどこに位置づくのだろう、ということ。なにげにこれ、無印『White Album』と『WA2』という作品にとって重要な違いじゃないかと思うんですよね。

以下、あんまりちゃんとした話ではないんですがと逃げ道を作りつつ、作品をプレイしたときの私の視点について語ります。

PC版『WA』が最初に出たのは1998年。当然、キャラにボイスなんて入ってませんでした。ヒロインの森川由綺ちゃんやライバル緒方理奈ちゃんがどんな声してるかとか分からなかったわけです。ただ、そんな作品の中で「声」が入る部分があった。それが、歌の部分です(必ずしもゲーム内で歌を歌うシーンで曲が流れるわけではないのですが)。

プレイしてる私としては、作中に出てくるタイトルと同じ曲名であることもあって、「これが由綺の歌ってる曲なんだな!」と信じて疑っていなかったし、今でもそう思っています。歌い手さんはかわるけれど、由綺の出したCDには、最初にゲームで聞いたあの音源が入っていたのだと。だから、アニメになって平野綾さんが声を担当されて、新しくCDが出ても、それは私の中では……ってまあそんなことはどうでもいいや。

とりあえず言いたいのは、『WA』は作中の世界で完結している感じがあったということです。もちろん、長瀬さんが出てきた時点でいろいろ思い出す場合はあるし、緒方(兄)を見た瞬間「なんだこの小室哲哉と久米宏を足して2で割ったみたいな嫌なヤローは」と思ったり、「そういえば広島の緒方調子良いよな……」と野球を思い出したりするかもしれませんが、その辺はまあ主人公(冬弥くん)とのシンクロにおいて誤差の範囲ではある。

しかし、『WA2』ではだいぶ事情がことなります。まず、主人公に声がある。これはOFFにすることが可能とはいえ、「私」と「春希」(『WA2』の主人公)の間の距離をぐっと広げます。そして、挿入歌。随所に挿入される上原れなさんや津田朱里さんの歌う楽曲は、雰囲気作りに非常に効果的であることは間違いないものの、それは作品のどこにも位置づかない音です。別の言い方をすれば、たぶん登場人物たちは聞いてない歌が流れる。その辺りで私はこの作品をTVドラマを見るように――傍観者として――味わうことになりました。

ことわっておくと、私は「だから物語に没入できる『WA』のほうが良い」みたいな話をしたいのではありません。それは誤解です。そうではなくて、この2つの作品はユーザー(というか私)を立たせる位置が違っていたのではないか、というだけの話です。好みの違いはあっても、どっちが良い悪いではない。

まあ『WA2』を担当された丸戸先生はどちらかというとこの手のメタ的な手法が得意なライターさんですので、非常にあっていたのではないかと思います。たとえば作中で自分の作品のネタを積極的に盛り込んだり、「ここがあの女のハウスね」と言わせてみたり、ビンタの応酬を再現してみせたり。そのあたりのこともあって、外側から修羅場を見てハラハラ……という感じが強かった。

いっぽう『WA』は、当時の私のエロゲー経験値の浅さも手伝っていたのかもしれませんが、割と自分のこととして引き受けている感覚がありました。身を切るような、というといかにも陳腐ですけれど、由綺にある「告白」をするシーンではあまりのしんどさに1度PC前を離脱し、1晩寝かせたけどやっぱりダメで、2日経ってからようやく「あああああ」という奇声とともに目をつぶりながら選択肢をクリックした記憶がある。

『WA2』も切ない作品ではあったのですが、選択肢のキツさは、しばらくトイレに立てこもるか、いったんゲームをバックグラウンドにまわしてネットサーフィンすればなんとか次に進めるくらいのものでした。この差というのは、両者の優劣ではなく、作品を見た場所の違いから来ているのだと私は考えています。ついでにいえば、作品の外部展開(声優さんによるラジオや、主題歌ライブなど)が活発になっている昨今、積極的に外へ拡張しやすい『WA2』のような方法が戦略的には向いているようにも思われます。

もちろん、「私」の立ち位置というのは作品の内か外かに完全に(はっきりと)分けられるものではありません。『WA』をやっている時、私は自分がマウス操作をしたりトイレにいったりする「傍観者」であることを意識しますし、『WA2』をやっていて春希に自分が重なることがまるでないなどということはありえない。どうしたって混ざってきます。だからこれは形式的にはグラデーションみたいな話ではあるのですが、単なる程度問題だけでもないかなぁと。

どちらの方法でも作品は面白く味わえましたが、両者に感じた微妙な、しかし決定的な手触りの違いは、その辺りに起因していたのではないかと、そんなお話でした。

August大図書館の羊飼いアニメ化記念ミュージアムに行ってきた話。

2014年9月21日(日)~2014年10月5日(日)の期間限定で開催されている、「August大図書館の羊飼いアニメ化記念ミュージアム」に行ってきました。場所は、秋葉原Gamers本店5F。

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 ▼「特設ページ」 (GAMERS)

intro

 そこまで混雑してはいないけれど、結構いれかわりたちかわり人が入って来ていました。なお、内部は撮影OKとのことだったので、パシャパシャしまくり。ちょっと写真の枚数が多くなってうるさい&重たいので、ページをかえてレポートを展開しようと思います。ご関心あるかたは、「続きを読む」ボタンをポチッとおしてください。


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「相手の気持ちになる」という罠

私が直接の被害を受けたわけではないのですが、仕事関係でちょっとトラブルめいたものを見かけたので、そこから思ったことなど。

私がこどもの頃、親や先生からよく言われたのは、「相手の気持ちになって」考えなさい、ということでした。これは何も、私がとくべつやんちゃだったとかそういう話ではなくして、一般論として、ということです。

もちろん、このことばの含意は「相手の気持ちを思いやり、あまり酷いことをしたり言ったりするな」ということでしょう。しかし、その意味とはうらはらに、「相手の気持ち」 への理解がまったく逆の結果を引き起こしている場面をしばしば見かけます。それはたとえば、次のような感じ。

上司 「こんな簡単なミスをして! もっと気をつけろ!」
部下 「いや、気をつけてはいたんですが……」 
上司 「嘘をつけ! どうせ、時間があると思ってだらだらしてたんだろ! 直前になって慌ててやりましたというのが透けて見えるんだよ! 仕事も人生もナメてんだよ!」 
部下 「いや、仕事ができないのは仰るとおりですが、ナメてるというわけでは……」
上司 「図星突かれて不機嫌になるとか、そういう態度がナメてんだよ!」

え、これくらい普通? う~ん、まあこの「部下」はミスをしでかしたのだから、「何を言われても仕方ない」のかもしれません。しかし、こういう言い方で注意を受けて、良い気持ちになる人は少ないんじゃないでしょうか。ミスをしたことについてニコニコされても困りますが、素直に「頑張るぞい!」とはならないように思われます。また、そもそもこういういやな思いをしたくなければ努力しろ、というのなら、体罰と大して変わらない話になってしまい、私はですけど、あんまり好きではありません。

もうちょっと言うと、ミスをしたほうが悪いのだから、何をどれだけ言われてもしかたがないというのは、その場で既にできあがった権力関係(ミスをした人とそれで迷惑を被った人の間の立場の上下)を利用したある種の暴力です。もちろん、あらゆる人間関係に権力関係は潜んでいるし、私がいま述べていることも、権力関係をひっくり返してあたらしい暴力を生み出しているといえばその通りかも。けど、そこは分かったうえでそれでも、相手を軽々と傷つけるような暴力は控えるべきではないかと思うのです。

さて、上のような言い方の何が問題なのか。それは、「相手の気持ちになった」ことではないでしょうか。ただし、勝手に。

いやいや、「勝手」ではなく情況証拠からの論理的な推察である? そうかもしれませんが、相手はこういう人で、こういうことを考えていたに違いない――それを決めつけて語る。しかもその決めつけは、相手をかなり低く見積もっている。そりゃあ愉快な気持ちになる人のほうが珍しいでしょう。

相手を思いやるのではなく、「自分の考えた相手の像」を相手に押し付けているのですから(ついでに、その像に向かって怒りをぶちまけているというのが更に残念な感じです)、もともと「相手の気持ちになる」ということばが持っていた意味とは逆の結果をもたらしているのですが、やっている方としては、「自分は相手の気持ちをわかった」と思っているからこそ、こういう事態が引き起こされるわけですね、たぶん。

相手の気持ちを正確に読むのは正直無理でしょう。むしろ、そんなことができると思うことのほうが傲慢です。かといって、相手の気持ちについて考えることをまるっと放棄するのも考えものです。上に挙げたような、自分の考えた像を相手に押し付ける態度を許してしまうことになる。じゃあ、どうするか。

さきの上司と部下の話なら、たとえばこんな風に言ってみたらどうでしょう。

上司 「こんな簡単なミスをして! もっと気をつけろ!」
部下 「いや、気をつけてはいたんですが……」 
上司 「直前になって慌てたように見えるところがあるぞ! 時間があるあると思っていたらすぐなくなるんだから、ミスを見直すためにも早め早めにやるように心がけろ! 仕事も人生も同じだぞ!」 
部下 「はい、わかりました」

実際問題こんな風になるかどうか知りませんけど、同じような内容を伝えつつも印象は違いますよね。叱り方の強弱はあるにせよ、「相手の気持ち」を勝手に決めつけてそれをやる必要はありません。それを超えてまで相手の内面を問題にし、しかも攻撃したいというのはもはや人格攻撃に近く、単に相手をやっつけたいという思惑が勝っている態度であると思います。

そういう態度は、少なくとも問題解決や人間関係にとっては逆効果であることがほとんどです。せいぜい自分のプライドが満足するくらいでしょうか。もちろん、プライドを満たさざるを得ないのもまたある人のパーソナリティーですからそれ自体を否定はできないにしろ、社会的な正当性(今回であれば、相手がミスをしたということ)につけこむかたちでそれを満たそうとするのは、社会秩序と私的なエゴイズムを直繋ぎにする行為であって、あんまり上品ではないなという感じがします。

いや、そんなことを言い始めると、何も言えなくなってしまうではないか、という人もいるでしょう。実際、ここまで私が述べてきたこともまた、他の人の心の中を勝手に決めている部分があるではないかと言われると、その通りです。 しかし、「だから何も言うな」と主張するつもりもありません。そうではなく、自分と相手とが違うかもしれない、ということを意識し続けることが大事だ、と言いたい。

ぱっと見(?)は変なことを言っているように聞こえるかもしれません。しかし、こう言えばどうでしょう。

自分と相手とが違っているからといって「もういいや」と諦めたり開き直るのではなく、違っているのをいいことに一方的に自分勝手に振る舞うのでもなく、届かないかもしれないとわかった上でなお、届かせようという努力をしていく。そういう態度なり考え方なりがコミュニケーションにおいては大切なのではないか。

当然、そこには忍耐とか我慢とか、そういうものが必要になってくる。んでまあ、それはしんどい。でも、本を読むのもエロゲーやるのもコミュニケーションとるのも、そういうしんどい部分ってあると思うし、そこを乗り越えた先に待ってる面白さというのが私は好きです。もちろんただ耐えたから、我慢したから偉いわけではありませんが、私が「良いなぁ」と思う文章や話には、例外なくこの手の抑制が効いているように思われます(詩とか歌みたいなのは別ですよ)。

などと偉そうに申し上げてきましたが、かくいう私もレビューやら何やらで、「作り手の意図」みたいなものに言及したりするので、ブーメランになって返ってくると言われればそうかもしれません。ただ、一応の言い訳としては、解釈のひとつとして提出しているだけで、その解釈が絶対に正しいという立場から相手を断罪する……ということはしていないつもりです。たぶん。

結局、私の見ているものは、所詮ある一部の側面にすぎない。おそらく、対象には私が見えていない複雑さがあるはずです。それを、自分に都合のいい部分だけとりだしていいように扱ってしまうことへの恐怖というのが常につきまとう。だから、一定の留保を置くことになるし、おそらくはそうした留保こそが「敬意」であるとか「思いやり」と呼ばれるものの、1つのかたちではないかと思うのです。

「大図書館の羊飼い」第一話先行上映会&トークショーに行ってきた話。

というわけで、昨日予告したイベントレポート。

本日2014年9月21日、秋葉原ゲーマーズ本店でひらかれた「「大図書館の羊飼い」第一話先行上映会&トークショー」 に参加して参りました。その様子をちょっとお届けしたいと思います。

▼開始前
事前告知に「上映会当日9月21日9:00より先着でイベント参加券を無料配布致します。」とあったので、2時間ほど余裕を見て朝の7時頃に秋葉原へ赴きました。

どっこい、既に凄い人。これは予想以上。あとで聞いたところによると、一番先頭の女性の方は深夜0時から並んでおられたそうで……。8月戦士をナメてました。しゅごい。

20140921a
午前7時の時点で既に秋葉原駅前まで列ができていた。

待つことしばし、行列が駅前を通り越し、つくばエクスプレスへの通路に達した頃からゲーマーズスタッフの誘導にしたがって3列形成に変更されます。そこでスタッフの人から、「整列者が募集人数を超えた場合、抽選になります」というアナウンス。

「エッ!? 先着順じゃなかったの!?」と思ったのですが、HPのイベント参加注意書きを良く見ると「参加希望者数によっては抽選での配布になる可能性がございます。予めご了承ください」と書かれていました。これかぁ。 せっかく早く来たけれど、あまり意味のないことになりそうでちょっとガッカリ。でも、距離の有利不利関係なく並んだ人に平等にチャンスが与えられるのは良いことだと言い聞かせます。

と、この並んでいる時に非常に残念な事件が。

私の少し前の人のところに、8時ちょっと前くらいだったでしょうか、何食わぬ顔で割り込み入りした人がいました。どうやら並んでいた人の友達らしく、荷物を列の中に置いて友達たちと話を始めます。すぐに立ち去るのかと思ったのですが、そのまま列の中にとどまる気配でした。ちょっとおや? という感じ。

割り込んだのが、知り合いと会話したくて単に通行の邪魔になるから中にはいってたのか、順番とばして並ぶつもりだったのか、会話までは聞こえないので判りませんでしたが、どちらにしても微妙さがあります。

並ぶつもりだったならまあ論外でしょう。なるほどくじ引きになれば、方法によっては前方と後方とでそんなに確率が変わらないかもしれません。しかし、実際に抽選になるかどうか、どんな抽選方法がとられるかもまだわからない。そんな中、後ろに大量に人がいる状態でスタッフにことわりもなく中に入ろうとする行為がまずもって意味わかんない。

それに、人数確認も乱れてイベント進行を妨げます。それまでスタッフのかたは3人1列にして、列の数を数えることで人数をカウントしていました。 先に並んでいたご友人達はそれを見ているはずだし、人数次第で抽選にするかそうでないかを決めると言っているのだから、列整理が重要だということくらいは分かる。にもかかわらず平然と列内に居座っているというのは、たとえ列に並ぶ気がなかったり、あるいは後から最後尾に回るつもりだったにしても、避けるべき行為かな、と。

よほど注意しようかと思っていたら、そのグループの前にいた白いシャツのお兄さんが、前から来たスタッフにそのことを告げてくれたようで、結局後から来た兄さんは後ろにまわっていきました。現場にはやや険悪な雰囲気が漂っていたように見えましたが、私は一応この行為を支持します。というか、彼が言ってくれなかったら私が言ってたと思う。 ちょっと離れていたのでどんなやりとりがあったかハッキリしないものの、あまり現場の状態を乱す行為は慎むべきでしょう。厳しい友人は、「そんなの中に入れた奴も一緒に後ろに回すくらいの処置が当然」とおっしゃっていましたが、そうかもしれません。

以前、岸田メル先生のサイン会でも同じように「知り合いが並んでいるところに後から来た友人が居座って割り込む」パターンの横入りを目撃しました。聞くならく、いろいろなイベントで常習的に行われているようなので、この手のイベントの主催者の方は是非明確な対処をしてほしいし、発見した人は毅然とした態度で注意して欲しいと思います。

失礼、ついつい話が脱線しました。楽しいイベントで、残念な人の話ばかりになってしまっては元も子もないのでこの辺にしておきましょう。

結局、9時になってから抽選がスタート。スタッフの方の持ったくじ箱から紙を引いて、ゲーマーズのスタンプが押してあれば「当たり」というスタイルでした。はずれくじ、あたりくじともに廃棄される形式だったので、おそらくですが人数分かそれに近い数の紙を用意して、所定の枚数のあたりをまぜていたのではないかと思います。要するに、前も後ろも確率のかわらない、かなり厳密なくじだったということです。

実際、私の前のほうでは5、6人くらい連続ではずれを引いていて戦々恐々だったのですが……。

運命のドロー!!!

……
……
……

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

というわけで、私は幸いあたりくじを掴むことができました。よかったε-(´∀`*)。平然と書いていますが、正直くじ引きの前はめちゃくちゃ緊張したし、これはずれたら終わってるなぁ……とかいろんなことを考えて、イベント前で既にヘトヘトになっていました。

ちなみに、並んでいるときに仲良くなった隣近所の方3人も同じく当選し、4人揃ってイベント参加することができました。皆テンションあがりまくり、ガッチリ握手をしたあと、お祝いをかねてロイヤルホストで朝食。いろいろおかしい気もしますが、まあそのくらい嬉しかったのです。

あの時ご一緒した名も知らぬ参加者のみなさん、ありがとうございましたm(_ _)m。


▼イベント開始
私は14時からの部(後半)に申し込んだので、しばらく秋葉原をぶらぶらした後、ゲーマーズへ向かいました。席順は改めて抽選だったのですが、私はなんと1桁番をゲット。かぶりつきに座ることができました。しかもこの位置、舞台裏からスタッフの方が声優さんに出すカンペが丸見えで、非常に面白かったです。マジついてた……。 

説明が前後しましたが、この日のイベントは、TV版未放送(最速が10月8日の東京MXテレビとニコニコ動画)のアニメ「大図書館の羊飼い」第一話先行上映会と、出演声優さんによるトークショー。出演者は米澤円さん(白崎つぐみ役)、仙台エリさん(鈴木佳奈役)、種﨑敦美さん(小太刀凪役)の3名。MCは、後半の部では仙台さんがつとめておられました。(前半は違う方がMCだったかもしれません)


米澤さんがTwitterで投稿しておられる出演者のお写真。向かって左から、種﨑さん、米澤さん、仙台さん。

会場は、パイプ椅子が12人1列で7列。ただし、一部座れない席や関係者の参加などもあったようなので、おそらくキャパ80人で実施していたのではないかと思われます。募集の段階で最終的に何人いたのか判りませんが、感覚としては倍率およそ2倍くらいだったのではないでしょうか。

さて、内容について説明していきます。軽くメモとっていたんですが、なにぶん時間も経ったしちょっと曖昧なところもあるので、セリフのようにカギカッコつきで書いているところもあんまりアテにはしないでくださいとお断りしつつ。

まず、イベントスタッフによる事前説明。この前説が、たぶんわざとだと思うのですけど非常に酷かった(笑)。ちょっと裏声気味、カミカミの棒読みで注意書きを読み上げたので、会場のあちこちで笑いがおこり、いい感じで暖まります。また、今回の先行上映会では、OPだけは特別Verだということでした。何でも、「本編はもっと良くなる」そうで。この時期にそれは大丈夫なのかとちょっと心配に。

出演声優さんたちも前説の方をいじりつつ自己紹介。上映前に、まず各声優さんが「ひとことで第一話の見どころを言えば……?」というお題でお話を始めます。

米澤さんは、「出逢い」。種﨑さんは「民撰議院設立建白書」(カミカミ)。仙台さんが「民撰議院設立建白書をとられた!」ということで悩んでいると、米澤さんが「ネコ!」と助け舟。それを受けてすかさず仙台さん、「事故!」と返す。これは、『大図書館』のゲームをされた方ならニヤリと笑えるところですね。最後に種﨑さんが「おこ!」(怒、のことだと思う)と言って、会場も「おお~」と納得のムード。「ネコ、事故、おこ、そんな1話です」と綺麗に韻を踏んでオチがついたところで映像がスタートしました。


▼アニメ『大図書館』視聴  :(注)はネタバレの危険があるので記事の一番下、「続きを読む」以降に記載しています。
※以下、かなり気をつけて致命的なネタバレは排除したつもりですが、少々内容について具体的な言及もしています。少しでも「バレ」があると気になるという方は、読まないようお気をつけ下さい。


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アニメの内容については、それなりに原作を忠実になぞっている感じ。まあ完全トレースではなくビラ配りのシーンや筧君が「気づく」タイミングなど、細かい違いは目立ちました。たとえば原作では電車に乗る前に事故が起こっていたのが、アニメでは電車から降りたあとになっていたり。この辺は、通学をわかりやすく表現するための変更なんでしょうか。全体的にはイベントやネタに若干の変更はあるものの、空気感などがしっかり再現されていたと思います。なお、「私とハッピーになりませんか~?」と天然純白天使白崎さんがビラを配るあたりでは会場からドッと笑いが。(ただ、鰯がエロいとか、「鰆」や「鮑」のが良いとかそういう文字系トークが無かったのは残念です。漢字の映像化が面倒でやめたのかもしれませんが、図書部らしさをにおわせるイベントだし、後でアプリオで昼食をとるとき、筧君が鰆の西京漬けを頼むという展開にもつながっているので、ちょっとイベントチョイスに不満アリ)

1話の段階ではかなりコミカルな描写が多く、筧くんもかなり形が崩れる(いわゆる「溶ける」感じの絵になる)シーンが目立ちました。

各キャラの登場時には、イメージとなっている花を背景に、名前が漢字で表示されます。たとえば、玉藻は椿。望月会長は百合(これは原作でも登場時に百合がでてましたね)。鈴木はひまわり、のような感じで。この演出は、ちょっとキャラのイメージを固定化させる怖れがあるものの、うまく表面的なイメージに誘導することがこの作品のひとつのキモでもあるので、なかなか面白い試みのように思われました。

アニメーションも、当初心配したように原作からかけ離れたものではなく、結構アニメとして見ると可愛い感じに仕上がっていました。時々みかけるとんでもない綺麗なアニメーションを比較対象にするとクオリティが非常に高いとは言いづらいのですが、低くはないのではないかと(自分の目に自信はありませんが)思います。少なくとも、あまりアニメを見ない私が第2話も見たいかな、と思えるには十分な内容でした。あとは「崩壊」さえなければ……。

kyabe2
うっ、前世の記憶が……。

1話に関してはサービスシーンも多すぎず少なすぎず、割と良いあんばい。下品な感じがしないのはポイント高いですね。声優さんたちのお話では、各話それなりに「アングル低いな~」みたいなシーンは入ってくるようです。善き哉、善き哉。

ただ、気になった点も少し。まず、冒頭の「羊飼い」のシーンで、あるセリフ(注1)を筧君が言われるのですが、このセリフがちょっと引っかかる。これ、原作でもありましたっけ……? あったようななかったような……。ここを無理やり改変したとは思えないけど、微妙な違和感。ちょっと確認していないのですが、このように言われていたのに人間との関わりを筧君が避けて本の虫になった、というのはちょっと無理筋かなという感じがある。なんでプレイ時は疑問に思わなかったんだろう。

2014年9月22日追記 :このセリフ、きちんと原作にあったのを確認しました(図書部結成後のモノローグ)。そして、なぜ覚えていなかったかも分かった。モノローグの中で語られるのと、シーンが抜き出されるのとは印象ちがいますね。ちゃんと読んでるつもりだったけど目が行ってなかったなぁ。アニメ化によってこの部分が組み換えられなければ気づけなかったと思うのでよかったです。

次に、筧君の独白が少ない。あの作品は、筧君の1人称語りで進み、その動きが具に追えるというところに1つの内容的な重要性があります。それがだいぶ端折られているため、白崎さんの提案に筧君が反応する1話終盤のあるシーンが唐突に思われました。原作では、「(場をおさめてくれた)白崎へのお礼」とか「望月会長への微妙な反発」みたいなのが入ってたと思うのですが、その辺はナシ。あと、白崎妹の出番はなさそうかな……?

最後、小太刀ちゃんの扱い。かなりいい感じで1話の出番が回ってきたのですが、最後の最後で一気に話が進んで、小太刀ちゃんの存在に緊張感がなくなってしまったような。1クールという期間を考えると下手に引っ張るわけにもいかなかったのかもしれないし、あるいは最初の数話で視聴者「切られる」可能性を考えると、できるだけ興味を惹くような謎を多く出して進めたかったのかもしれませんが、原作にあった良い意味での「思わせぶり」さが失われないか、ちょっと心配です。

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と、いささか懸念があるものの、概ね魅力的で面白い展開でした。第2話も楽しみです。


▼上映後トークショー (1)
で、ここからは声優さんたちによるトークショー。上映中、舞台裏で米澤さんと種﨑さんが「ギザ様」のイラストを描いていたそうな。あとでTwitterで公開します! ということだったので見に行ってみました。



Twitterで種﨑さんが呟いておられるけど、こっちが米澤さんのギザ様。結構うまい!



そして、こちらが種﨑さんご謹製のギザ様…………? こ れ は 酷 い 。ジバニャンも裸足で逃げ出す妖怪っぷりです。割とマジホラーやでこれは。

残念ながらこの絵は現場では拝見できなかったため、さらっとトークは続き、「他己紹介」のコーナーに。これは、自分で自分のキャラを紹介するのではなく、他の人のキャラを紹介していこう、という企画でした。

種﨑さんが白崎さんを、米澤さんが佳奈すけを、仙台さんが小太刀ちゃんを紹介していました。詳しい内容はあまり覚えていないのですが、白崎さんはゴリ押し力と包容力とエクトプラズム。なんのこっちゃ。メモにそう書いてあったんで……すみません。想像してください(爆)。

小太刀ちゃんは犯罪級のスイカの持ち主で、小姑で、高いところが大好きな「謎の多い」(でも隠す気がない)キャラ。筧君がいちばん心を開いているというか、ストレートなことばを使っている、というような話がありました。それを聞いて種﨑さん、自分では気づかなかったことで、他己紹介凄い! と感心しておられました。

鈴木は、ムードメーカーで、いろんなところが小さい(天保山のことかー!)マスコット的な存在。人見知りもしないし白崎さんとは正反対という感じだと。オススメの表情は「ふんす」というドヤ顔。ただ、そういう表面的なところとはちょっと違う中身を持っているところもあって、その一筋縄にいかない裏の面にも注目してほしい、ということでした。あと、仙台さんと身長がジャスト同じ(148cm)だそうです。 


▼上映後トークショー (2)
続いて、演じるにあたってこだわってほしい、はずさないでほしいとディレクションで要求されたところについて語るというコーナー。これがなかなかおもしろかった。

米澤さんは、白崎さんを当初はかなり引っ込み思案で人に距離感のある、弱々しい感じで受け取っていて、挙動不審さを全面に押し出す演技をしていたんだそうですが、「普通の女の子」として演じて欲しいという風にいわれたそうです。

種﨑さんは、最初に凪を演じた際、言い方やセリフが「キツすぎるかもしれない」ということでやわらかくやってみたけれど、最初のほうが良かったということで、元に戻ったのだとか。

仙台さんは、鈴木は見た目がふんわりして可愛いキャラなのでふんわりした演技をしていると、そうじゃないと言われたというお話。「ナチュラルに」という指示を受け、極力つくらない演技をしていたのだけれど、そうすると今度は「それは仙台さんですねェ……」と言われてしまい、鈴木と仙台さんの分かれ目がわかんない~~! という状態に陥ったのだそうです。やっぱりキャラクターを作っていくのって難しいんですねえ。

楽屋トークでは、小太刀ちゃんは結構あっさりだったけど、米澤さんも「白崎つぐみ」を作るのに結構時間がかかったという話をなさっていたそうです。


▼上映後トークショー (3)
次に、アフレコの時の話。

『大図書館』声優メンバーは仲良しで、1話の収録後から毎回ご飯を食べに行っているそうです。ただ、種﨑さんはラジオがあるので2週間に1回の参加になってしまって残念だ、と言っておられました。

ちなみにラジオ収録には1人ずつ他のヒロインをゲストに招いており、既に米澤さんの回は収録を行ったそうで。その中で、「米ちゃん」「あっちゃん」(「種ちゃん」だったかも。正解は、ラジオ聞いてください)と呼び合うことをお互い認め合ったという。いい話ダナー?

また、アニメのアフレコは通常、「本線」という台本通りのセリフを収録するものですが、『大図書館』では「本線」は後で録ることにして、先に全部アドリブで繋いで一発録りをする、というのをやっているそうです。

その他、収録中の座席のポジションどりの話とかいろいろあって、最後は種﨑さんにナマで罵倒してもらうというご褒美イベントに突入。

「何期待してんのよ、バッカじゃないの!?」

と小太刀ちゃんヴォイスで罵倒してもらい、会場大喜び。その後、鈴木が「小太刀さんの胸が有罪だと思う人は挙手を!」とぶちあげて、寸劇に発展。打合せなしだったそうですが、それぞれにネタを振りあいながらの突発生アフレコとなり、大変楽しませていただきました。


▼告知 (4)
以下、この手のイベントのお約束、「告知」のコーナー。

アニメ『大図書館の羊飼い』 DVD/BDの告知。 発売は12月25日という話。
ゲーマーズ店舗5Fで、10月5日まで「Augustゲーマーズフェア」が開催されているという話。
コンシューマ版(PSVita)に『大図書館の羊飼い』移植が決定したという話。
カオスTCG エクストラブースター 『大図書館の羊飼い』が発売されるという話。
種﨑さんのラジオ『大図書館の羊飼い The Radio』が響 - HiBiKi Radio Station -が第2・第4水曜に配信中という話。

白崎回のラジオは何かいろいろ楽しそう。鈴木回にも注目です。ちなみに、種﨑さんめちゃ演技上手なのに、ラジオではかなりぼそぼそっとした感じで喋ってらして、ギャップに驚きます。この日もすごく硬くなっていたというか、アドリブに弱いというか、常に手元の打合せペーパーに目を落としつつ、壊れかけのロボコップみたいにカクカクとした動きでトークをしておられました。あと、ものすごい帽子を触ってた。それがイラッとする感じではなく、一生懸命なのが伝わってくるのでちょっとクスっとしつつ応援したくなる感じで、非常に楽しかったです。

なおこの時、前の方でゲラゲラ笑っていた私、仙台さんにいじってもらえて、ちょっと得した気分でした。もっと面白いこと言えばよかった……。とっさの返しって難しいですね。


▼エンディング
アニメの日程の確認。公式からもってきたので間違いないはずです。DMMでは午前中に放送なんですね。

daito_event03

また、アニメ放送の1週間前の同じ時間帯で、「大図書館の羊飼い・前夜祭」が放送されるとの告知もありました。

10月1日の24時30分~(東京MX、ニコニコ)
10月2日の23時~(AT-X)

だと思います。なおこの時、仙台さんが「10月」を「9月」と間違えて読みまくり、「未来のことが見える」筧君状態になっていました(笑)。

最後に、出演者のお3方から会場にひとことずつコメントがありました。米澤さんはサブキャラの魅力について(イチオシは嬉野さんだそうです)お話になり、作品の細かいところにまで出てきているキャラクター全員の魅力を見て欲しい、という感じのこと。

種﨑さんは、ぶっちゃけカミカミで、何を言ってるかよくわかりませんでした。最後に「刮目せよ?」っておっしゃってたのだけ覚えてます。たぶんトータルでは、どんどんおもしろくなってくるのでよろしく! みたいな話だったと思います。

ラストは仙台さん。現在アフレコが中盤まで進んでいて、各ヒロインの「見せ場」が出てきたそうですが、先週、小太刀ちゃんの「良いシーン」を録ったそうで、羨ましいというお話。ユーザーが見たかったであろうシーンが次々に映像化され、舞台も可視化されることでより理解が深まるだろうから、「本当に大きい図書館なんだ」という部分とか、そのあたりを細部含めて楽しんでほしい、ということでした。


▼簡単に感想とか
先行上映のアニメ含め、非常によく笑ったトークショーでした。大満足。本当にくじがあたってよかった。・゚・(ノД`)・゚・。。

出演者の皆様、会場スタッフの皆様、アニメ関係者の皆様、またあの場で一緒にイベント参加していた皆様、ありがとうございました。とくに、Re:oさんには本日たいへんお世話になりました。新しい出会いもあってとても楽しかったです。また何かの機会にお話とかできると嬉しいです。

唯一の心残りは、今回出演者の方に、お手紙とか差し入れ用意していなかったことでしょうか。直接応援のメッセージとかお伝えするチャンスではあったのですが、自分がくじにあたるかどうかで頭がいっぱいになってました。反省せねば。

ともあれこれにてイベントレポート終了ということで。最後までお付き合いいただき感謝です。これからも『大図書館』の展開を楽しみに待ちたいですね。さしあたりは、Vita購入からかしら……。完全にギャルゲー専用マシンになる未来が見えるようだ。

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