よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

2012年08月

ライディの新作が発売される話

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2012年10月26日発売予定

公式HPはこちら

先日ソフマップでエロゲーの発売予定表を見ていて驚きました。『雷の戦士ライディ3』が発売予定になってる……! ZYXさんの名前を久々に見ました。

ライディシリーズはファンタジー系、触手あり、甲冑ありで私にとっては大好物。リメイクがずいぶん昔(2005年頃)に出ていて、その時にグラフィックのレベルが飛躍的にあがって、あとなんか一部アニメーションがついたりして、随分お世話になったものです。

いま画像を見ても、新作エロいですねえ。素晴らしい。

いやあ、なんか嬉しいな。楽しみに待ちます。

それでは、本日はこの辺で。また明日。

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反応に困る話

なんか友人が悲鳴を垂れ流していると思ったら、『PSP化物語ポータブル』を購入したそうで。

ぶっちゃけいろんなとこで話題になってますよね。いちいち挙げるのも申し訳ない気持ちになりますが、一応チェック。

まずはAmazonさん。アニメ関係の作品で☆が2つに届いてないのってもの凄くレアな気がします。話題作でこのレベルの評価なのって私の中では水嶋ヒロ(齋藤智裕)先生の『KAGEROU』以来ですが、本作のレビューはヒロ先生のアレとちがってネタがほとんど入っておらず、皆さん大まじめに書いておられるあたり、怒りと失望の深さを感じる。

いわゆるまとめ系ブログに属するであろう「はちま起稿」さんや「やらおん!」さん。ファミ通クロスレビューで23点という低得点(満点40点)がついた、あるレビュー者が4点をつけたというあたりのことを中心に取りあげておられます。あとは「アルファルファモザイク」さんとかもそんな感じ。発売前で実際プレイできていないということもあってか、あんまり批判的ではなく、むしろ穏やかにフォローをいれて期待値を落とさないよう配慮されている感じでした。

一方、「ばるろぐ!」さんなどは上と対照的に批判的な言説も積極的に取り出して掲載しています。

そして、みんな大好き「アキバblog」さん。こちらは、8月24日付けの記事で「PSP化物語ポータブル 初日から大特価」というセンセーショナルな見出しと共に、初日の価格爆下げっぷりとユーザーの反応をとりあげています。賛否両論をとりあげ中立的な立場を維持しつつ、ショップさん側が必死に在庫を減らそうとしている現実もきちんと紹介してくれている。まあもちろんこれもバイアスがかかってはいるでしょうが、比較的落ち着いた感じ。

と、他にも色々あるけれど、ざっと見ただけで「いまいち期待できなさそう」というのは全くノーチェックだった私にも分かりました。ちなみに動画を見た限りでは……正直よくわからない。これを判断基準にはなかなかできないかなー。

いや、私はやっていないのでこの作品について良いも悪いもありません。私が『化物語』ファンなら買ったと思うし。ただ、日々エロゲーの当たりはずれを検討して購入プランを練っている身としては、無策でつっこんで自爆したら責任の所在の大半はとりあえず自分というか。不満を漏らすなとは言いませんし、作品に対して意見するのは全然構わないと思うのですが、よく調べもせずにタイトル買いしてぶつぶつ私に文句言ってくる友人はちょっとリサーチが足りないと思うの。

あとは、買っちゃったものは仕方ないので最大限楽しむ方法を考えた方が建設的かなという。まあ、なんとか持ち直して楽しんでくれることを遠くから祈っています。

話がオチてない……ネタ振りの段階で失敗だった気がする! それでは、また明日。

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論理的にって言われても

学校とかではよく、「論理的に~」というのが決めぜりふのように使われます。論理的な文章を書きましょう、論理的に考えましょう、論理的に言いましょう……。でも、「じゃあ論理的ってなんですか」と訊いたら、どんな答えが返ってくるか。これは意外に統一されてない気がします。ちなみに私は高校時代、担任の先生にその質問をぶつけたことがあるのですが、「しっかり考えることだ」というわかったようなわからないような返事を頂きました。

ひとくちに「論理」と言っても、さまざまな種類があります。論理についての学である論理学を見れば多少見通しが良くなるかな? そんなわけで、いちいち辞書はめんどくさいからWEBの頼れる先生、Wikipediaさんの「論理学」を参照してみましょう。すると、なにやら大量に名前が出てくる出てくる。

弁証法的論理
形式論理
数理論理学
二値論理
多値論理
様相論理
演繹論理
帰納論理
命題論理
述語論理
量子論理
虚偽論
非形式論理学
因明 - 仏教論理学
直観論理
…………。

うん。意味がわからん

とにかく、どのような立場の「論理」を中心に据えるかということによって、「論理的」の意味合いも多少変わってくるということは理解しました。ということは、あまり厳密に考えず、それらに共通する最大公約数的なところを拾いにいくのが良さそうです。

ためしに「論理的推論」とか「論理的帰結」についても、Wikipedia先生に聞いてみましょう。ぶっちゃけちんぷんかんぷんなことも多いですが、どうやら「規則」と「前提条件」と「結論」の関係をさまざまな形で結ぶのが「論理的」というのは間違いないようです。

ということは「論理的」というのは、「ものごとの繋がりを明確にして論証を行い、妥当性の高い結論を導く」くらいの意味になるでしょうか。ここで詰まっていたら話にならないので、とりあえずそんな感じにしたいと思います。なんでやねん! 違うやろ! と言うひとは、ここで中断しちゃってください(そういう厳密な人はそもそもここを見ていないか、既に最初の二行くらいで読むのを止めているかとは思いますが)。

ちょっと具体的に考えてみましょうか。たとえば、「今日は晴れだから、明日も晴れだろう」。これはどうでしょう。論理的でしょうか?

さすがに無いわ、という感じですよね。確かに《だから》という接続詞によって、繋がりは明確です。しかし、論証がザル。いくらなんでもこれは「論理的」ではない。では、次はどうでしょう。

「今日で三日連続晴れが続いている。そして、三日とも気温は30度をこえていた。三日間晴れが続いて、気温が30度以上だった日の翌日は、過去50年の統計ではずっと晴れであった。だから、明日は晴れだ。」
(※この内容はフィクションです。実際のデータに基づいた話ではありません

おお、一気にそれっぽくなりました。根拠も明確、繋がりも明示されていて、結論は十分納得できるものです。経験則に基づいた「論理的」な文章だ。そのように思えてくる。

ところが、これに反対する人がいたとしましょう。曰く、こうです。

「過去50年っていうけどさ、50年の中で《三日間晴れが続いて、三日連続30度こえた日》って3回しか無いみたいだけど?」

さて、どうでしょう。3回もあれば十分でしょうか。それとも、3回程度では偶然の一致で片がつくと考えるところでしょうか。ぶっちゃけ3回あてるだけなら、ワールドカップの試合結果を適中させたタコの予知能力を信じるのと同じレベルになりますから、私なら「偶然かなぁ」と思うところです。

『古色迷宮輪舞曲』では、サキが行人に自分の「予知能力」を信じさせるために、10回の試行を演じてみせましたが、あの場面で「天文学的な低確率であっても、10回じゃ信用できないね!」と言い張ったとしたら、行人は論理的でしょうか。それとも非論理的でしょうか。

このように考えるとおわかりでしょう。たとえある人にとってはじゅうぶん「論理的」であったとしても、別の人にとっては「論理」性が足りない、と思われる場合はあります。その辺の区別というのは、実は案外ハッキリしていないかもしれない。

もちろん、厳密な記号論理やら何やらの話となれば別です。けれど、私達が日常生活の中で使う論理や、あるいはそもそも曖昧な「言語」にのせた論理の場合、私達には常に「自分が考えている「論理」とは違う「論理」の持ち主がいるかもしれない」という可能性を考慮しなければならないのではないかと思います。全てが「A=B、B=C、ならばA=C」のような形で片づくわけではないのですから。

ここで言いたかった論理というのは、決してただ厳密さを誰かに押しつけたり、ものごとの正しい/間違いを判断するための根拠としてではなく、相手に説明を伝えることで相互理解を助けるものとしての論理、ということでした。自分が(そして相手も)何を基準にどういうプロセスを経てその結論に至ったかをきちんと説明するスキルとしての「論理性」というのが、おそらく私達にとって最も身近で、そして最も必要とされるスキルではないかと思うのです。

というわけで、久々になんかエロゲーじゃない話でした。頭で考えてるだけで実際には全然論理的じゃない私がこういう話をするのもいい笑い話ですが、まあ私くらいいい加減だからこんなこと臆面もなく言えるのかもしれません。

というわけで、今日はおしまいです。それでは、また明日。

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地雷の臭いがしない話。

2012年8月24日、地雷ソフトさんの処女作『追奏のオーグメント』がめでたくマスターアップを迎えたそうです。やったね、ぱうぱう~♪(ひさびさに)

公式サイトはこちら。発売日は2012年9月14日。

さて、地雷ソフトさんといえばセンセーショナルなそのブランド名で一躍有名になりましたが、名前に反して作品のほうからは余り地雷っぽい臭いがしない。こういう舞台紹介をどう捉えるかにも依りますが、割と自信満々でネタを振ってきている感じ。まあこれでホントに地雷だったら出オチも良いところなのでそれだけは勘弁してほしいところではあります。

ちなみに「オーグメント」というのはどういう意味か。音楽用語らしいので、WEBの音楽用語辞典、「楽典」さんに聞いてみました。曰く
増三和音(ぞうさんわおん)はルートから長3度と増5度からなる和音です。英語でオーグメントトライアドと言います。メジャーコードの5度を半音1つ上げた和音になります。オーグメントコードは不安定で落ちつかない響きが特徴です。Cオーグメントの場合だと、ルートのC・長3度のE・増5度のG♯(ド・ミ・ソ♯)で構成されています。コードネームの表し方はルートの音名Cと、増5度の増(aug)を合わせて「Caug」と表されます。また、5度が半音上がっているという意味で「C(♯5)」などとも表されます。コードネームの書き方は1つだけではないので気をつけましょう。
うん、さっぱりわかりません。

ただ、どうも「不安定で落ちつかない響き」のようで、まあそんなイメージなんでしょうね。

ムービーはカッコイイし、月末戦線の一歩前に出るので割と購入しやすいタイミングだし、検討しようか迷っているのですが、ちょっと不安なのがテキスト。たとえばこのページ
この零れ落ちる涙は、
   果たしてどこへ向けたものだろうか。
迷惑をかけるみんなへの申し訳なさか、
  自分への情けなさか、
   ……回顧か、
  それとも、それら全てだろうか?

とまあ、こういう文章が載っています。

ポエティカルであることを笑いたいわけではなく、主述関係が普通にうまくいってないですよね、多分。「どこへ」という疑問に対して「みんな」や「自分」というのは普通「誰」ですし、それと「回顧」が並ぶのがどうもキモチワルイ。言いたいニュアンスはわかるし、人を場所的に表現することはあるのですが(怒りは何処へ向かうべきか、とか)、せめて最後は「回顧」ではなく「過去の自分」とか、いや文脈わからないですけど、人間で統一してほしいな、なんて思ってしまう。

私も偉そうに添削するほど文章が上手いわけではないし、それどころかまあこのブログを呼んでくださる方ならお判りのとおり、話は長いわ主語述語の対応は滅茶苦茶になるわ、同じことばを繰り返し使うせいで読みにくいわでぶっちゃけ良いトコ無しですが、自分のことは棚に上げて、他人の書いた文章だとそういうところが気になってきちゃうんですよね。私には文章面であわない可能性がありそうで、そこは怖い。

体験版をやって自分の目で確かめるのが良さそうなんだけど、やるかという気になかなかならないんで難しいところです。うーん、悩む。なんかワンプッシュ足りない感じがするんですよねー。

うんうん唸りながら、もう少し様子を見たいと思います。このまま発売日が来て、結局他の方の評価待ちになる気がするなぁ……。

というわけで本日はこれまで。ゲーム購入は、検討している時が一番幸せかもしれません。買ってしまうと、当たっても外れても「終わり」が見えてしまうから……。

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これはなぁ……。

どうも、こういう事件があったそうで。

阪大がメールアドレス誤送信 999人分を「CC」で」(朝日デジタル新聞、2012年8月17日)

日数が経つとニュースは消える可能性もあるので、一応全文引用しておきましょうか。
大阪大学は17日、9日に開かれた工学部オープンキャンパスに参加した高校生らのメールアドレス999人分の一覧を、他の参加者からも見える形で誤って送信した、と発表した。

 同大学によると、オープンキャンパスではオンラインアンケートを実施。回収率が悪かったため、工学部の教員が16日、入試課から入手した参加者のメールアドレス(3167人分)を4グループに分け、アンケートを再度送信した。そのうち999人に同送したメールを他の送信先が見えない「BCC」ではなく「CC」で送ったという。教員が送信後にミスに気づき、誤送信を謝罪し、メールを破棄するよう求めた。参加者の一人から「他人のメールアドレスが見える」と指摘があったという。
だそうです。

うーん、まあよくあることといえばよくあることなのですが、よくあっちゃまずいことでもありますよね……。

携帯のメールなんかでもそうなのですが、i-phoneとかの人が一斉メールをすると、その人が登録している「名前」が相手にも表示される、ということがあります。これが困る。

ちょっと分かりにくいですかね。たとえばAさんが、B、C、D、Eさんに一斉送信する。AさんとBさんはリア友なんだけど、BさんとC、D、Eさんはネットだけの知り合いでお互いにHNしか知らない。そういう状況を想定してください。AさんはBさんをリアルネームで登録しているのですが、一斉送信で「送信先」にその名前がC、D、Eさんにも表示されてしまうことがあるんですよね。C、D、Eさんがガラケーだったら心配ないのですが、スマホでG-mailだったりすると、Aさんの送信設定次第で一気に暴露です。

「アドレス変更しました」といって一斉送信してくるパターンも同じで、誰だか全くしらない人のメアドと名前が一気に手に入ったりする。この辺は結構慎重になるべきセキュリティの問題だと思うのですが、イマイチ徹底されてないよなー、と。

いや、私もセキュリティ意識が褒められたものではないので偉そうには言えませんが、メール送信は色々気を付けた方が良いな、と思ったのでした。

それにしても阪大の人、「誤送信を謝罪し、メールを破棄するよう求めた」って、それしかやってないとしたら凄いですね……。いや、送ったことについては手の打ちようがないけど、むしろやるべきなのはメールの破棄ではなく(もちろんメールの破棄も求めるべきですが)、漏れた可能性のある人にメアド変更を促すことなんじゃないのかな。既に色々ズレてる気がするのは私だけでしょうか……。

というわけで、本日はこの辺で。また明日!

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エロゲーの特典について思うことなど。

先日購入した『聖もんむす学園』の初回特典が、こちらの「マイクロフィーバークロス」。要するにメガネ拭きとかになる布ですが、リン(ドラゴン娘)の翼膜をイメージしたということで、実用性・ゲームとの関連性があり、しかも置き場所に困らないという、非常にすぐれた特典だなーと思いました。

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右側のがマイクロフィーバークロス。手触りが良いそうですが、勿体なくてまだあけていません。

昔は特典といえばテレカとCDばっかりでしたが、最近は複製色紙やら設定原画集、布モノ(普通に買えば何千円という抱き枕カバーとかタペストリーも含め)も増えてきて、ぐっとお買い得感が増しました。逆に、何もついていないと物足りなく感じるくらいに。

しかし、ふと我に返ると誰でも気づくのですが、ぶっちゃけ置き場所に困るものがどんどん増えています。私は抱き枕持ってないので(この前コミケで危うく買いそうになりましたが)、カバーばっかり貰っても正直困る。あと、ポスターやタペストリーもそんなに飾る場所ないし!

特典はあくまで特典。初回特典無しも選べるのだから文句を言うのはお門違い。それは確かにそうなのですが、折角なんだから気持ちよく楽しめる特典が欲しいというのも人情。CDとかとセットで、否応なしに他のグッズを受け取らざるを得ない状況というのもありますし。

私が抱き枕カバーを特にとりあげるのは、だいぶ「人を選ぶ」グッズだから。抱き枕の好き嫌いというのではなくて、そもそも枕持ってないと使えないですからね……。その点ではライトパネルなんかも同列です。それとも、私が知らないだけで今のオタクは抱き枕とライトパネルシステムくらい当然持っているものなのでしょうか……。

ブランドというか業界的には、特典でカバーやパネルを出すことで、受け取った人が枕本体やライトシステムを購入する、という循環を期待している部分もあるのかもしれません。それは別に悪いことではないと思いますが、諸手をあげて賛成という気にもなれない、というのが正直なところです。

で、私は文句ばっかり言っているわけですが、じゃあお前はどんな特典ならいいの?という話。……いやー、これが難しいですよね。

実は先日、昔のエロゲーの特典とかグッズをいろいろ発掘して眺めていると、「あの頃の私ってこういうのやってたなー」と凄く懐かしくなりました。『大番長』のソフマップ特典「天楼クナギ3Dクリスタルアート」とか、当時は何に使うんだ的に放置していたものも、時が経ってみると意外に趣がある。

そういう意味でデータ系でない特典は、何年後かに思い出して懐かしい気持ちになれるし大賛成。やっぱりデータや音楽だけだと寂しいです。ただ、かさばりすぎると保管が大変。だから、割とスペースをとらず、保管が楽で、しかも残しておいてあとで見たときに「おっ」と思えるくらいの高級感があるものが良いです。色紙とかは良い線行ってますが脆いのが弱点かな……。設定資料集とかは良いですよね。

あとは、実用品というのも良い。抱き枕カバーが実用品になる人であれば抱き枕カバーはホントに最高でしょうし、今回の『聖もんむす学園』のようなクロスはありがたい。あとは缶バッジやカードステッカー、ストラップのような装着系、文具品なんかも良いですね。消耗品だから複数あっても良いし、使わない場合でも場所をとりません。『アリスの館』のタオルとか、あとはsealさんがトランクスを入れていたことがありましたが、まあ一応許容範囲でしょうか。ぱんつは、人前でズボンおろさなければ使えますし(サイズの問題はあるか)……。あ、バイブとかオナホなんてのもありましたね。あれはあれでアリかなぁ……(爆)。

ぱんつと言えば、アキバソフマップ1号館6Fのエロゲー売り場に展示されている、『恋妹SWEET☆DAYS』の抱き枕カバー。こちらの記事に詳しいですが、この女、実際に縞パンを装着しています。レジ側なので気付きにくいですが、近場で見ると分かります。まじカッケー。

たぶん縞パンは特典に封入されていないと思うのですが、こういうのを見ると抱き枕カバーも良いなと言う気が少ししてくる……っていや、そうではない。

んー、段々言いたいことがまとまらなくなってきましたが、実用性があるものなら割と歓迎。抱き枕も実用品なのでしょうが、いまのところ私にとっては非実用なのと、私が抱き枕を買ったとしてもかなり人を選ぶグッズであることから、あまり歓迎ムードにはならないと思います。それよりは、誰でもが使えるようなもののほうが良い(恥ずかしくて使えないとかはおいといて)。ブックカバーとか個人的に狂喜乱舞。あ、でもビニル製だと萎えます。

非実用的なものなら、劣化しにくかったりスペースをとらないのが良いですね。その意味ではテレカって結構良かったのかもしれません。ねんどろいどとかはよくわからんです。

あと、当たり前ですがゲームの内容と関係があるとポイント高い。その意味でテレカは一歩劣るかな。たとえば『古色迷宮輪舞曲』なら、ぬいぐるみかトランプか懐中時計とか。作品のオプションとしてより盛り上げるものなら、多少スゴいものでもどんとこい!

エロゲーと特典の関係についてはいろんな方がいろんなことを言っておられるので、私程度がクビをつっこむのもどうかと思いつつ、今回『聖もんむす学園』の特典は個人的にとても高評価だったので、ちょこっとだけ日頃思っていることを書いてみました。

メーカーさんも苦心しておられるのでしょうし、ホントは受注式にでもして、ユーザーが選択できたりすると良いんでしょうけどねー。

え? 大人しくパッチとかサントラが一番だって? そりゃそうかもしれませんけど、それはそれでやっぱり寂しいじゃないですかー! なんか円盤じゃないものが欲しいですよ。そう言う意味では、『白神子』さんのオリジナルSDメモリとか、実は面白いのかも知れませんね。USBならもっとよかったですが。

というわけで本日はこれまで。また明日!

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『古色迷宮輪舞曲』の音楽モード追加の話。

少々出遅れ感があるニュースで恐縮ですが、2012年8月24日に、とうとうYatagarasuさんから『古色迷宮輪舞曲』の音楽鑑賞モード追加パッチが配布されました。

ダウンロードページはこちら
※公式サイト「SPECIAL」の「スペシャルデータ」です。

曲は合計11曲。追加のパッチに贅沢を言っちゃいけないのかもしれませんが、デフォルトがループ設定で、自動的に次の曲に進まないのがちょっと不満といえば不満です。やっぱりシステムの難が……っ!

と、細かいことはおきまして、以下、曲名などを紹介。あ、解釈は勝手に付けただけなのであっているかどうか知りません。間違いなどあればむしろ是非ご指摘ください。

(1)Le Conseil 
OPテーマ。良い曲です。「Le Conseil」というと普通は「議会」の意味ですが、おそらく曲名にしたらこうなっただけで「Conseil」の意味でとるのがいいんでしょうね。「忠告」とか「助言」のようなタイトルでしょうか。

(2)Histoire de destin
「運命の物語」もしくは「運命の歴史」。たぶんゲーム中一番よく聞く、もの悲しい音楽です。

(3)Early morning tea
ゲーム中で解説があった気がしますが、イギリスの古式ゆかしい風習です。朝の紅茶を一杯、という奴ですね。日本だとあおじる? 旧英国植民地のインドやスリランカでは今もなおのこる習慣だとか。詳しくはこちらのサイトさんなどをご参照ください。

(4)紳士と甘味
日本語タイトルなので意味の説明は無し。字体がポップで良いです。テンポよく、でものんびりした雰囲気の曲ですね。コミカルなシーンで使われることが多かったです。

(5)Afternoon tea
午後ティー(笑)。一番しっとりして、落ち着く曲ですね。「夜」のシーンで使われることが多かったと思います。

(6)A mad tea party
「狂ったお茶会」。鏡の世界に行く時のようなピンチの場面や、謎がガンガン迫ってきたときの曲。ちなみに元ネタは、『不思議の国のアリス』第7章のお話です。「帽子屋」、「三月兎」、「眠りネズミ」のという狂人三人組が「なんでもない日」を祝うためにお茶会をひらくという内容。宗方あゆむ氏の訳本だと「くるくるパーティー」と訳されています。伝統的にあてられていた「キチガイ」という訳語がNGになったせいで生まれた訳語のようですが、これはウマイ。この辺りの訳の違いについては、こちらに詳しいので、興味があるかたは是非。

(7)Thread broke
直訳だと「糸がほつれた」または「糸が切れた」でしょうか。「こらあかん!」という大ピンチの時の曲です。

(8)Rabbit's voice
「ウサギの声」。オルゴールっぽい悲しい音楽です。『不思議の国のアリス』だと「'We must burn the house down!' said the Rabbit's voice.」(ウサギがアリスが立て籠もった家の中の様子を探ろうとして提案した場面。山形浩生訳では、「「これは家に火をつけるしかないぞ!」とうさぎの声がいいました。」)のような使われ方をしています。

(9)The unbirthday music
「unbirthday」とは「何でもない日」のこと。キャロルの『鏡の国のアリス』(Through the Looking-Glass, and What Alice Found There)に登場する造語のようです。誕生日(特別な日)ではない日、という意味で、「何でもない日」ということ。『鏡の国のアリス』には『不思議の国のアリス』から「帽子屋」と「三月兎」が再登場しています。この辺は『鏡の国』の影響が強いのかも知れません。

(10)Twinkle little bat
Hシーンの曲! 「twinkle little bat」は、『不思議の国のアリス』作中で「帽子屋」が「きらきら星」(Twinkle, twinkle, little star……)の替え歌として歌ったもの。なんで「bat」なんだろう……と不思議だったのですが、今回調べるとこちらのサイトさんで丁寧な解説が。「have bats in the belfry」で「気がふれている」という意味がある。ナルホドそうかもしれない。ただWikipediaなどでもとりあげられていますが、実はThe Mad Hatterというのは俗称で、実際には「The Hatter」(帽子屋)。「bat」との関連はホントにそこなのかなー。

(11)童話の森
ED曲です。ある意味では舞さんのテーマかもしれません。きっと「童話の森」にいくと、このBGMが出迎えてくれるのでしょう。行ってみたいな童話の森。

というわけで、今回は『古色』のBGMのお話でした。パッチのDL時に「萌えゲーアワード」の投票コード求められたときはどうしようかと思い、何とかアワードの投票履歴から割り出したのですが、あとからサポート用にメモに書いていたことを思い出しました(ノ∀`)。飛んだ無駄手間だった……。

というわけで、本日はこれで。それでは、また明日。

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『さくら、咲きました。』サイン会のことなど

月末金曜でないとはいえ、今週も結構たくさんのタイトルが発売されました。あ、前提すっとばしてますが、もちろんエロゲーの話ですよ。私が突然話を始めるときは、八割エロゲーの話だと思ってください。

月末ではないので11時開店のソフマップ1号館へ向かい、予約無しで『聖もんむす学園』と『快楽恥帯』、『不死鬼譚きゅうこん 千年少女』を買うつもりだったのですが……。

「きゅうこん」は15禁だったのでやめました(爆)。

で、どうしようかなーと思ってちらちら見ていると、SORAHANEさんの『さくら、咲きました。』を発見。以前買うか買わないか迷っていたのですが、「わたしたちは、春をする。」というキャッチフレーズと、「エモーション学園ヒューマンビジュアルノベル」というMMORPGの武器みたいなジャンル区分を見てn何となく嫌な予感に駆られ、買うのを止めた作品。これが急に、私の目に飛び込んできました。うーん、まあ、折角だし買うのもありかなぁ。今月基本抜きゲーばっかりだし(いろヒカがありますが)、一本いっとくか! ということで購入。特典はCDと抱き枕カバー。店員さんは良くわかっていないようで、「枕カバー」とおっしゃっていましたが、「抱き」がつきます。「抱き」が。どうでも良い情報ですが、スマホから「だきまくら」で変換すると、「唾棄枕」に。こんな変換していたら世の被姫者(かぶきもの)の皆さんに消されますよ、ATOKさん……。

何の話でしたっけ。そうそう、『さくら、咲きました。』の話。で、まあ購入してK-BOOKSに立ち寄り(ZINとK本さん、開店前に凄い人が並んでいたのですが、ZINさんは『フォトカノ』コミック版のナイロン先生サイン会の整理券配布があったんですね。K本さんは良くわからなかったです)、帰ろうかとソフマップアミューズメント館の方に行くと、何やらイベントの気配。どうやら、『さくら、咲きました。』のサイン会が実施されている模様。原画担当の秋月つかさ氏と腹ぺ娘氏が来場され、好きなものにサインを直接書いて下さるそうです。

なんというラッキー! しかも更に運の良いことに、何故か私の鞄には色紙が二枚あります。何という偶然! これは参加しないわけにはいかないッ!!!

……ということで、用意していた 偶然鞄に入っていた色紙を持って並びました。

途中、サイン会の様子を写真撮影させていただけるかスタッフの方に訊ねたところ、「写真はNGなんです」というお返事。そうですかーと答えて引き下がりましたが、周囲を見るとみんな撮影しまくり。良いのかよ(笑)。撮影は通行の迷惑になるからなのか、原画のお二人が顔出しNGなのか、その辺は良くわかりません。ここでの撮影をダメと言われたのは実は今回が初めてなので、たぶん今回のイベントに特殊な事情があるような気はするのですが……。ただ、いかに外でやってるイベントとはいえ、一応スタッフいるわけですから撮るほうも確認はしたほうが良いし、スタッフもダメならダメで立て札立てるなり、止めるなりしたほうが良いのではないかなとは思いました。

原画の両氏は暑い中必死にサイン。只管サイン。時々握手。並んでいるのは男ばっかりなわけで、色んな意味で潤いが感じられない過酷な環境にもかかわらず、笑顔を絶やさず頑張っておられました。本当にお疲れさまです。そして、ありがとうございました。差し入れとかお持ちしたら良かったのかも知れませんが、そこまで気まわらんかった……。

で、頂いてきたサインはこちら。

akiduki harapeko
左が秋月氏。右が腹ぺこ氏のサインです。……見りゃわかるか。


うーん、さすがイラストレーターさんだけあってバランスがとれていて美しい。大事にします! ゲームは、楽しかったら良いなぁ……。

月末じゃないときの購入者イベントは結構空いてるので快適で満足度高め。これで炎天下に何時間も立たされる感じになっていたらさすがに嫌ですし。

というわけで、本日はそんなお話でした。

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「古色迷宮輪舞曲」という現象に思うことなど

目下、今年の話題作の一つとなっている『古色迷宮輪舞曲』。しばらく品切れ状態が続いていたのですが、再入荷も始まり入手の機会があったようです。先日『白神子』の話をしていた友人もその機会に購入・プレイしたそうで、ちらちらと感想の言い合いをしました。その時に彼が、「こっちのほうが(『白神子』より)、90年代のエロゲーっぽいけどな」と、そんなことを口走った。これのどこが90年代!? と一瞬ぎょっとなったのですが、話をきくうちに、その言い方が果たして正しいのかどうかはともかく言わんとすることが分からないでもないな、と思いました。

※割とどうでも良い追記:会話をしていた友人であるM氏から物言いがつきまして、曰く「僕は(インターフェースの悪さが)DOS時代を思い出すとしか言って無くて、90年代がどうこう言い出したのはOYOYO君のはずだ」と。どうも私とM氏のクオリアが違っているようです。私の記憶ではこのままなので、訂正はしませんが、一応そういう話があったということだけ。(2012.08.24)

『古色迷宮輪舞曲』というこの作品は、確かに古いかもしれない。ただしそれは、絵柄とかシステムとかそういう問題ではなくて、底を流れる精神の話として。

「古い」と言ったのはむろん、貶したいからではありません。この作品のタイトルは「古色迷宮輪舞曲」(ふるいろめいきゅうロンド)。ですが、舞台となる喫茶店「童話の森」の店主・舞がアンティーク趣味であることなどを考慮すれば、「古色」はむしろ「こしょく」(patina)と読みたくなる。「古色蒼然」や「古色古香」の、「古色」です。古びた建物や焼きものや街並みが、張りつめた美しさをたたえ、匂い立つような色気を孕むことがあるように、古さというのは必ずしも新しいものに劣ることを意味しないでしょう。むしろ、古き良き時代、というイメージで語られることも多いものです。

では、友人や私が感じた、本作の精神の「古さ」とは何か。なかなか言葉にはしづらいのですが、敢えてひとことで言うならそれは、「挑戦的」というのが近いでしょうか。

もちろん他の多くのブランドも創意工夫を繰り返し「挑戦」しているということは理解しているつもりです。「古色」だけが特別ではない。そりゃそうです。ただ、今回は「古色」が売れた理由分析とか作品のレビューのつもりじゃないのでご容赦下さい。「古色」の売れ方とか認められ方、自分の抱いた感想なんかをもとにした雑感みたいな感じで書いていきます。

繰り返しになりますが、90年代のエロゲー的という言い方が必ずしも適当かどうか、私には分かりません。80年代には黎明期の熱気があったのだろうし、2000年以降もさまざまな形で力の入った作品が世に送り出されている。そもそもまだ30年ほどしかないエロゲーの歴史を、10年単位で区切って何か述べるのは大ざっぱに過ぎる、という人もいるでしょう。そりゃあまあ、ごもっともな話です。それに、あんまり90年だ何だと言うと、懐古厨乙、と一笑に付されるかもしれない。

ただそれらを勘案しても、90年代はPCゲームにとって、技術的に激動の時代だった。そのことは事実としてあると思います。

8ビットから16ビットへ、フロッピーからCD-ROMへ、そしてMS-DOSからWindowsへ。プラットフォームが大きく動くということは、それだけやれることが増えるということです。もちろん、客層だって変化する。その中で各エロゲーブランドは、どんなゲームを作ればいいか暗中模索の状態でした。(16ビットは正確にはもうちょっと前ですが、定着し始めたのがこの頃ということで大目にみてください)

けれど、「何をして良いかわからない」ということは、裏を返せば「何をしても許される」空気でもあったわけです。また、まだまだ生まれたてだったこのジャンルにおいては、ぶっちゃけ何をやっても新しかった。そんな事情が重なったこの時代、後のエロゲーに多大な影響を与えるような名作と呼ばれる作品はもとより、あまりの奇抜さゆえに全く後に遺伝子を残すことなく消えていくような作品まで、数々の「意欲作」が雨後の筍よろしく生みだされていました。私がエロゲーを買い始めた頃には、80年代後半から90年代前半のそういう激動の「余震」が、時代依存的な独特の熱気が、思い返すと確かに存在していた。(※1)

一山あててやろうという野心とか、面白いものを作りたいという情熱とか、人と違ったものを作ろうという個性主義とか。言い方はいくらでもあって、まぁたぶん、どれでも良いでしょう。私自身は全てをリアルタイムに経験したわけではないけれど、熱量を肌で感じる機会には恵まれたのだと思います。そして本作から友人と私が感じたのは、たぶん「そういうもの」。

実際のところどうなのかという客観的なデータ無しに語るので、随分いい加減な印象論ではあるのだけれど、古いエロゲーマーの方と話しをしていると、最近のエロゲーが「停滞」している感じがある、という話を多く耳にします。人によって言葉はさまざまですが、どれも売上的に行き詰まっているというような単純な意味ではなく、ノベル形式や三行ウィンドウで選択肢を選んで文章を読むだけのADVゲームの勢力が強くなりすぎだという感じ。共通するのは、マンネリズムに陥り業界の多様性や推進力が失われつつある、という危機感のように私には聞こえます。

ただの懐古趣味。そう言われればそうかもしれません。ですが、私の感覚に照らしあわせても否定しづらい。今の主流は間違いなく読みもの系のADVで、その生産はさながら自動作用によって成されているのではないかという錯覚を覚える時が、ままあります。

そんな中登場した『古色迷宮輪舞曲』は、非読みもの系のADVとして、斬新なシステムとその難度がまず話題になりました。選択肢を排したキーワード入力、運命量の増減によるシナリオ分岐とは関係のないキャラクターの生死、並行世界の現象を移動してチャートを埋めていく運命図……。ADVでありながらただの読みものではない、というのは、上に述べたような問題意識を持つユーザーにとってなかなか刺激的な、思わず手を叩きたくなるような魅力に満ちています。

けれど、たとえばキーワードの入力ウィンドウは操作しづらく、入力のタイミングは異様に分かりにくく、しかもシビア。また、キーワードが初出のシーンを見ると既読判定がリセットされるのも不親切。(※2)作品を貶したいのでも、評価している方の揚げ足をとりたいわけでもないのであげつらうのは止めますが、とにかく私は本作のシステムがそれほど良いとは思いませんでした。(※3)

しかし、にもかかわらず私は、本作を簡単には切り捨てたく無い気持ちを抱きました。何というか、妙に愛嬌がある作品なのです。

本作を不親切に感じた、あるいは少なくとも洗練されてはいないシステムだと感じた人が少なからずいることは、WEB上に出ている感想を見ていれば分かるでしょう。それでも本作は、口コミで評判が広がり、メーカーの在庫がすっからかんになるくらい売れた。他の人の評価の真意は想像の域を出ませんが、私と似たような気持ちを抱いた人もいたのではないかと思います。実際、「エロゲー批評空間」のレビューの中には、作品の出来映えそのものの完成度は低いという留保をおいたうえで、作り手の「情熱」やPCゲームにおける「意義」といった視点で本作への評価を行っているものが少なくない。それはこの作品が、単に完成度という一点から機械的に切り捨てられることを惜しいと思う、そういう愛着の為せる業と言って良いはずです。本作には、ユーザーにそういう思いを抱かせるような熱が籠もっている。

なぜ本作が売れたのか――私の興味は、そういうマーケティング戦略的なところには無いし、分析する能力も持ちません。注目したいのはむしろ、不満があるのに何となく許したくなってしまうような――不満にもかかわらず楽しいと思えるような、「愛嬌」の部分です。私はそれが、新しいこと、他と違うことを盛り込んでいこうという気概に依るものだと思う。「挑戦的」と最初の方で言ったのは、そういう意味です。何か、「これおもしれーだろ!」とか、「この発想は無かったでしょ、どうよ!」みたいな、新しいものを目指しつつ自分たちも楽しんでいる、そういうノリがある。

もちろんこれは憶測です。実際は全くかけ離れた拝金主義的欲望や、間に合わせの手抜き企画であるかもしれない。けれど、もしそれだけならわざわざこんな七面倒くさいシステムを組んで出す必要はなかった。普通のADVを出せばいくらでも誤魔化しが効いたし、それが嫌ならどっかのブランドがやっているネタを拝借すれば良かったわけです。でも、そうならなかったという事実はやはり、重く受けとめたい。

何より、本作のシステムは基本的につぶしが効かない。これがヒットしたからと言って、何シリーズも似たようなのを出すわけにはいかないことくらい、すぐに分かります。いやまあ、あと1本2本はアリかもしれませんが、汎用性は明らかに低い。システムをウリにする必要のないADVでこういう設計をすること自体、効率や商売っ気を飛び越えてやっているということなのではないかと。もし打算だったとしても、ここまでやってくれたら満足ですし。

本作の前にYatagarasuというブランドが作っていた『ObsceneGuild』や『闇夜に踊れ』、『テンタクルロード』(処女作の『ココロの住処』はプレイしていません)といった作品もまた、「普通の」ゲームから距離を取ろうというさまざまな工夫が詰まっていました。私がプレイしてきたYatagarasu作品にはどれも、何か新しいものを作ろうという姿勢が貫かれていた。姉妹ブランド48Teの新作はボロクソ言いましたが……。ともあれ『テンタクルロード』までさほど面白いと思わなかったこのブランドの作品を、なおも買い続けたのはそのためです。

ちょっとしたことであっても、「工夫」した新しい作品を出すというのは難しい。考え、作るのに手間も時間もかかるし、そもそも自分が面白いと思うビジョン、やりたいことが無いとなかなかアイディアも出てきません。そのくせ、必死にひねり出して自信満々で送り出しても、ウケる保証は無いときている。自分も文章を査読されることがあるので気持ちはわかるのですが、決められたフォーマットに沿って書くときのほうが、よほど楽です。他と違ったものを書き続けるというのは、簡単なようでいて実はかなりの精神力を要求される。

ただ同時に、それでは自分が面白いとはなかなか思えない。少なくとも、自分が書きたいものを書いている時ほどの勢いは無いし、逆に言えば書きたいものを書いているからこそ、うまくいかないのが悔しくて悩むし、受け入れられないのが怖くて怯えるわけです。フォーマットに沿って適当にこなしていればなんとかなる文章というのは、そういうプレッシャーが無いかわりに、気持ちのノリも無い。書いているうちに楽しくなってくることもそりゃあありますが、まあ基本的には作業のように処理していく感じになります。私はゲームを創ったことが無いので確かなことは言えませんが、およそ創作である以上、似たようなところがあるのではないかと想像します。

だから、敢えてその困難を引き受けるブランドというのがあっても全然驚かないし、むしろ応援したくなる。そして業界を眺めてみると、新しいものを創ろうとして成功した――たとえばエウシュリー、ソフトハウスキャラ、九尾のようなブランドもあれば、見向きもされずに消えていった有象無象もあるわけです。というよりも、圧倒的に後者の方が多いですね。正直、Yatagarasuもそんな消えていくブランドの一つになるかな、という危惧はあったのですが、今回のブレイクによって風向きは変わるかも知れません。否、変わって欲しいと願いたいところです。

ヒットするブランドと消えていくブランドの差がどこにあるか。それは分かりません。良い物を創れば必ず売れる、という世界でも無いでしょう。ただ、「新しいもの」を創ろうとしているブランドが、チャンスを掴み、自分たちのやりたいこと、やってきたことが評価されるというのは、作り手・ユーザーを含めて歓迎すべきことのようにも思います。他にもそういうブランドは、どんどん注目されてほしい。

誤解のないように断っておきますが、私は本作が単に、選択肢形式の読みものゲームで無くしたから良い、と言っているわけではありません。ノベル系ADVを創っているブランドでも、ういんどみるやLatte、HOOKのように次々と新しい試みをしているブランドというのはある。読みもの系のゲームか否かということは確かにシステムを巡って大きな議論が期待されるし重要な問題をいくつもはらんでいるところではありますが、そこに問題を落とし込むことは、今回の記事を書いた私の本意ではない。

『古宮迷宮輪舞曲』は、ノベル形式のエロゲーに飽き、ゲーム性重視のものを待ち望む人にとっては福音に見えるかも知れません。けれど本作を単に手法やスタイルの問題に還元しても、本作のもつ可能性や魅力の説明としては足りないようにも思われます。本作に業界の停滞を打ち破り、発展をもたらす力があるとするならば、表にあらわれているシステム故にではなく、その精神故にではないでしょうか。そしてそれは、この作品だけではなくYatagarasuというブランドの底を流れているものと考える方がいいかもしれない。たとえ本作が一代限りのパイオニアで、この後に似たようなシステムのものが根付かなかったとしても、作品の持つ力は変わらない。私はそんな風に思うのです。

というわけで今回は、普段あまりしない作品外在的な(内容とは直接関係のない)ことを喋ってみました。きっかけは、「なんでこれをそんなにプッシュするの?」と訊かれたことで、まあ作品の内容も好きと言えば好きだけど、推す理由はそれだけでも無いかな、と。作品のデキとか内容の話ではないので、だからこのゲームが良いんです! という話では全然ないんですけどね。お薦めする理由でもないし。単に、ブランド好きですみたいな感じでしょうか。

文章を圧縮するためにカットした部分がだいぶあるので、蛇足かも知れませんが以下にちょっと註釈的なことを書いて補足しておきます。

暑い日があと二週間は続くということなので、皆さまくれぐれもお体にはお気を付け下さい。それでは、本日はこの辺で。また明日。

《補足》
※1……たとえば、エロゲーのRPGシリーズとして有名になる『ドラゴンナイト』一作目は89年。『闘神都市』が90年。かの『同級生』が92年。格ゲーというジャンルは『人形使い』(92年)、『V.G. -ヴァリアブル・ジオ-』(93年)あたりのヒットで軌道に乗った感じがある。94年には『愛姉妹』(シーン回想の導入)、『Libido7』(抜きゲー、エロ声CD)、『EVE burst error』(ザッピング)や『学園ソドム』(時間制限)など、その後のジャンルの礎となるような作品が出た。そして、『野々村病院の人々』、『鬼畜王ランス』、『雫』、『Pia キャロットへようこそ!』、『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』はどれも96年。今みると凄いラインアップ……。以前紹介した「パニックドールズ」もこの年。都市経営SLGという一風変わったチャレンジをした『めい・king』(98年)というのもあった。そして、今もトリッキーなシステムが話題にのぼる『書淫』がでたのが丁度2000年のことである。知っているソフトをずらっと並べただけ、といわれそうだが、一応それなりに系統の違いは見えるのではないかと思う。

斬新なんだか奇抜なんだか良くわからない路線としては『あゆみちゃん物語』(実写版)や、まさかのグロ系18禁『ネクロノミコン』(クトゥルー神話が題材です。20年早かった……)。プレイしたことはないが『吉永サユリがやってくる』、絵柄もさることながら工事現場でひたすらクリック連打を強いられる『Theガッツ!』のような(今度新作がでるようだが、やはり多くの人が驚いている)、脳みそのどの回路を使ったらこういうデキになるんだろう? という作品もこの頃は大量に溢れかえっていた。

明確に「90年代的」という区切りをつけることは難しいし、そもそも意味がないとは思うものの、今とはだいぶ雰囲気を見てとることはできないだろうか。特に、システムとシナリオを連動させる、というのはこの時期多くのブランドが意識したテーマだった。それだけに、マルチシナリオの中で矛盾無く流れが解決できる、といったような整合性・ギミックの巧みさなどに評価が偏ったゲームもあった。

一部の上澄みは別として全体としてはお世辞にも洗練されていたとは言えないし、もちろん平均的なクオリティーは今と比べるべくもない。だが、フリーダムというかカオスというか、意味不明な勢いと活気があった、と私は思う。まあ、本当にただの印象論以上のものではなく、懐古厨のたわごとと言われても仕方がないので、あまり真に受けないほうが良いかもしれない。
※2……私が評判を見る限り、「難しい」と不満が多いのがキーワード。「わかりにくい」というのが運命量。そして「無駄に煩雑」だと不評なのがチャート移動というところ。

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公式HPのシステム紹介。

チャート移動で特に問題視されているのは、「各ブロックの移動には必ずリスタートポイントを通らなければ」ならないというルール。なるほどこのせいで、事象移動が飛躍的に面倒になっている。ちょっと下に図を描いてみたのだが、要するにポイント(1)からポイント(2)に移動するには、「ポイント(1)→リスタートA→リスタートB→ポイント(2)」というふうに、合計3回の移動をしなければならないということである。

0cba054d.jpg

移動のイメージ図。

しかも、リスタートポイントを必ず経由する意味があるかというと、これがシステム的には余り無い。リスタートポイントを経由する移動と、普通のイベントポイント間の移動コストの違いというのは確かにあるのだが、それなら差を織りこんだ移動コストを設定すれば良いだけの話で、ワンクリックで飛べない理由にはならない。これが、リスタートボタンからイベントポイントへ飛べないというのなら、不便さはますもののまだ意図が理解できなくもないのだが。

ドラクエで言えば城と城の間でルーラを一回、その城のある大陸の街に移動するにはもう一回ルーラを使わないといけない、という感じ(距離によってMP消費量が変わるから厳密には少し違うのだが)。それなら最初からルーラの消費MPを倍に、城に行くときは半分で済むようにして一発でどの場所にでも飛べるようにしてほしい。城を経由するワンステップに何の意味があるのか……そう考えればまあ、不満はとても納得できるだろう。

※3……もちろんこれらのシステムにはある種の必然性があり、それを踏まえれば美しい完成度を誇っていると言えなくはない。そのような主張があることは承知しているつもりだし、なるほどと唸らされる部分は多々ある。だが、敢えて踏み込んでみると二つほど看過できない疑問が出てくる。

まず、必然性があるシステムが「ゲーム」にとって必ずしも良いことだとは限らないということ。たとえばの話、剣を振り回してモンスターを倒す行為のリアリティを追求するために、重さ10kgもある鉄製の剣の形をしたコントローラーを振り回さないとクリアーできないRPGがあったとしたら、そこにはなるほどシステム的「必然性」はあるかもしれないが、誰も喜ばないだろう。あるいは、「魔王の賢さを強調したかった」といってアリアハンからアークデーモンが襲いかかってくるドラクエだったら、ユーザーはコントローラーを投げ捨てるしかない。ゲームはエンターテインメントである。このイロハを忘れて「作り手の意図」の名のもとにユーザーに過度な負担を強いてしまっては、身も蓋もない。果たして本作のシステムは、良き「ゲーム」たり得ていただろうか。

もう一つは、この完成度が言うほど美しくもないのではないか、ということ。たとえばキーワード入力のタイミングが異様にシビアなのは、「行人」の視点に沿った話として解釈すれば納得はできる。だが、「行人」に寄りそうならば各人の「運命量」は見えないはずで、そこに齟齬が生じる。また後半、ある事象へジャンプすることが求められたとき、リスタート地点を経由しなければ事象を移動できず、作中では無かったことになる無駄なワンクッションが挟まれてしまう。


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古色迷宮輪舞曲キーワード(ネタバレ)

『古色迷宮輪舞曲』の攻略を書くつもりは無かったのですが、「攻略して」みたいなお便りを何通か頂きましたので、キーワードリストだけ掲載してみることにしました。ネタバレ要素が少ないことと、何が欠けているか、キーワードを逆引きすることで攻略の「手助け」になると考えたからです。

ネタバレをせずに、攻略の手助けになる情報というとやっぱり、キーワード一覧かなぁ、と。

ただ、出来れば自力での攻略が一番楽しむ方法だ、というのは変わらない意見なので、それは重ねて申し上げておきます。まあフルコンプ目指すときは攻略サイトにお願いもありかなあ……。一周目は自力推奨!

以下ソーシャルボタンの下側、「続きを読む」にキーワードを載せます。ネタバレ怖い、という方はご覧にならないようご注意ください。

……ということで情報を載せてみました!

だいぶ縦に長くなってしまいました。もしどうしてもクリアーできないぞ! とか、なんかキーワード集まらん、という人の参考になれば幸いです。とはいえ、もう既に非常に優れた攻略サイトさんなんかもあるので、そちらで解消しておられる方も多いかも知れません。

一応差別化としては先ほども申し上げた通り、「自力攻略に行き詰まった人のヒントになること」というのを念頭にしたのですが、まあ大差ないですね……。

というわけで本日はこれまで。それでは、また明日。

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エロゲーマーです。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」様でレビューを投稿中。新着レビューのページは以下。
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