よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

2012年03月

3月も終わり

早いモノで、もう三月も終わりですか。明日はエイプリルフールなので、いまから嘘つく準備とかしておこうかなー……。

と、色々書こうと思っていたら久々に麻雀やろうという話になったので、のこのこ出かけてきます。後で書き足そう……。

というわけで、書き足しました! まずは、下の画像をご覧下さい。

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五六二三四六六八八四五西西 (ツモ)一筒
萬萬筒筒筒筒筒筒筒索索    


という手配。さて、何を切るのが正解でしょう? という問題を出されました。



正解は……。








水着のヒモ、だそうです(ノ∀`) 真面目に考えてしまった……。

一応、私なら六筒を切ると思います。まだ東一局だし、字牌の切れ方を見るに、そんなに手が動いている人もまだいなさそう。六筒をきれば、4-5-6の三色・ピンフ・ドラ1狙いはもちろん、三筒を引いても西ポンあり、七筒の受け入れ待ちもOKと柔軟に動けます。4-7萬待ちでリーチできれば、ロンできる可能性も高いでしょう。

浪漫派はここから染めにいったりするんでしょうか? でもドラがピンズだし、あんまり出そうに無い気がします。食ったら西叩きにくくなりそうだし、そんなに点数かわりませんし。

はい、というわけでこれまで。失礼しました!



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レビュー+攻略『性狂育 ~モンスターペアレントの理不尽な要求~』

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タイトル:『性狂育 ~モンスターペアレントの理不尽な要求~』(CLOCKUP/2012年3月23日)
原画:りゅうき夕海/シナリオ:不二川“でぇすて”巴人、穂波衛一
公式:http://entacom.org/clockup/product/seikyouiku/index.html
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ無し
定価:8800円
評価:D(A~E)


安くなっていたので衝動買いしました。速攻終わりました。拙文は批評空間さまに投稿しておりますので、ご関心があれば上記リンクよりご覧下さい。……しかし、低得点つけたのに反応を頂いてしまい、ありがたいですがメーカーさんに悪いかなとか、複雑な気分。まあ、7000円ぶんの怨みということで勘弁していただきましょうか。

こちらは感想を反省して、もうちょっと参考にできる話を書きます。多分。できるだけ。

▼攻略
選択肢は基本3箇所。斎藤母娘ルートにいくと、選択肢が追加で出ます。〈選択肢1〉と〈選択肢2〉は、それぞれ「美南に助けを求める」と「ちほりを気遣う」をチョイス。CGの差分については、中/外出し等で埋めてください。シーンは以下の選択肢で全部埋まります。

〈選択肢1〉
美南に助けを求める →美南フラグON
自分で何とかする →選ぶ必要なし

〈選択肢2〉
ちほりを気遣う → 斎藤母娘フラグON
見て見ぬふりをする →選ぶ必要なし


〈選択肢3〉
自分で何とかする → 理彩ED
美南先生に相談する → 美南ED
斎藤さんに相談する → 斎藤母娘ルート

〈選択肢4〉(斎藤母娘ルートのみ
奈々里を気にかける → 奈々里ED
奈々里のことは考えない → ちほりED

●備考
CG数: 差分込812枚、差分無54(理彩29、美南11、ちほり6、奈々里8)
シーン数: 62(理彩24、美南14、ちほり13、奈々里11)
属性
 理彩:処女。陥没乳首。おっとり系。恋人あり。寝取られあり。
 美南:処女。強気系。マゾ。
 奈々里:処女。ロリ枠。犬。ソロ少なめ。
 ちほり:人妻。寝取られあり。貧乳。3P多め。

▼雑感
以前紹介した『プリーズ・レ○プミー』(◆感想)のエッジの効き方と比べると、やっぱり格落ちする感じは否めませんでした。そもそもモンスターペアレントというのは、こんな甘っちょろくないです。その手の本でも読んで貰えばわかりますが、「おたくの学校の桜が今年は咲がよくない。それもこれも、生活指導が悪いからだ」とか、「野良犬が多いのはお前の学校の生徒が給食を残して犬にやるからだ」というような、とんでもない理屈で学校にクレームをつける人。モンペさんたちは、クレームを付けることが生き甲斐であり目標なので、代替手段によってみたされたりはしません。この作品の道夫さんなんかは人間のクズですが、その意味ではモンペじゃない。だからどうしたって話ですが、まあ『レイプミー』と比べると、世相に切り込んだ感じが無かった、ということです。

ということで普通に抜きゲーとしての話になるのですが、正直どうなのかなあ、という感じ。シーン数自体はそんなに少ないわけではない。けれど差分無しCGのほうが少ないことからも判るとおり、CGそのまま使い回してテキストだけ変えたシーンというのが結構あります。丁寧な抜き系作品だと、1シーンの中で何枚もCGが変わるのでCGのほうが多くなるので、この辺は「手抜き」と見られても仕方がない。もちろん差し引いても充分な量のHシーンは確保してありますが、ちょっと残念でした。

視点は、基本理彩の一人称。時々入れ替わります。シチュエーションは、快感系・羞恥系がメイン。お尻もあり。ただ、寝取られ(理彩には恋人がいます)、輪姦まで用意。縛ったり叩いたりという苦痛系は少数で、メインではありません。パターンはまんべんなく用意してあるものの、コスチュームのバリエーションは少なめ。学園ものにありがちな、体操服が無かったのはどうなのかという……。

テキストの分量はそこそこ多い。しかし、ストーリーがしっかりしているかというとそうでもなし。ぶっちゃけ、キャラはOHPのキャラ紹介に書いてある説明から特に深まったりしません。新しい性格の発見とかはなく、淡々と状況描写とエロシーンが積み重なるだけ。全キャラ、H2回くらいで速攻堕ちてブヒブヒ言い出すので、プロセスを楽しむこともあまりできず。そのぶん濃厚なエッチシーンだったとも言えますが、それなら低価格作品みたいにエロを数珠繋ぎにしてくれたらいいので、フルプライスとしては物足りなさを感じました。

別に質が低いわけではありません。ただ、高くもない。くわえてターゲットとするユーザー=狙いを絞り切れていないと思います。4人というヒロイン数は決して多くないので、ある程度属性を絞ってユーザーに訴えざるを得ないと思うのですが、ヒロインのラインアップはバラバラ。全員扱いが均等というわけではなく、明らかに理彩が優遇されているのですが、かといって理彩に複数EDがあるほどプッシュされているわけでもない。

陥没乳首で巨乳のおっとり系教師を堕とす、という路線で絞って押すなら、もう迷わず理彩に他の倍以上のスペースをとってもよかったと思うし、そうしないならもっとまんべんなく力をいれるべきでしょう。属性の満足度という意味では一点突破型の低価格作品に勝てないし、幅広い客層に満足を与えるという意味では、ヒロイン多数の作品に勝てない。いかにも中途半端という印象でした。プレイ時間もフルプライスにしては物足りない。

テキストに癖は少ないし(可もなく不可も無し)、グラフィックはクロックアップさんだけあってかなり綺麗。標準以上のクオリティは保っていると思います。ただ、上に述べてきたような理由により、絵が気に入ったとかキャラが気に入ったとか、巨乳先生属性持ちなどストライクゾーン高めに来た、というのでなければ無理にお薦めはしません。

そんなわけで、本日はこの辺で。それではまた明日。

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レビュー:『LOVELY×C∧TION APPEND LIFE/MARCH』

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『LOVELY×C∧TION APPEND LIFE/MARCH』
公式サイトリンク
配信:2012年3月14日

というわけで、『LOVELY CATION』のアペンド、3月が配信されました。23日には「イチャラブボイスCD」も発売され、絶好調、という感じ。「イチャラブボイスCD」については、ゆず茶さんのサイト「すときゃすてぃくす」さん、3月23日の記事でも紹介されていました。

ゆず茶さんがおっしゃっているとおり、「Love'n Love'n♪」(by月岡三朝・CV:まきいづみ)は破壊力満点! 作中のあの曲に歌が付いているので、ゲームをプレイされた方は、必聴です。プレイしていなくても溶けると思います。ちなみに、当然私もタペストリー付きのを予約購入。お部屋のインテリアとして早速飾りました。

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こんな感じです。

そしてタペストリーをじっくりと見て気づいたのですが、瀬良先生、メガネとってるじゃないですか!? 私的には好みなのですが、「緑メガネ」として人気投票でも上位だったのに、全国のメガネ瀬良ファンは大丈夫なのでしょうか。それだけが心配……。

▼アペンドの話
さて、アペンド3月。今回の終わり方を見れば判りますが、おそらく由仁と綾の配信はこれで終わりになると思います。二人とも、ちょうどつきあい始めてから一年が経ち、新しい生活が始まる……というかたちで物語は終了。最後にオマケのCGとメッセージが掲載される、というEDになっていたからです。おそらくこの流れで、瀬良、優希、三朝も来月で終了でしょう。ゲーム発売が6月だったし、もしかしたら一周年ということで五月には最後に全員セットの何かが配信されるかもしれないなー、してほしいなー、などと期待していますが、とりあえずは一旦これでお別れになりそうな気配。寂しい(´・ω・`)

いやまあでも、ゲームが終わってから、まさかこんなに長い間彼女たちとつきあえるとは思ってもいなかったですし、しかもリアルタイムと並行でイベント(今回3月14日配信の二人は、ホワイトデーネタでした。綾はこたつの守護者《ガーディアン》化していましたが)も味わえて、本当に良かったです。「ゲームの恋人」とは名ばかりの作品が多い中、こんなにサービス満点で遊び心も持たせたパッチ配布をしてくれた作品が、かつてあったでしょうか、いや無い(反語)。

私(と、あえて言います。いわせてー)とヒロイン(綾・由仁)の幸せな現在と、きっと幸せだろう未来が予感される、とても素晴らしいパッチでした。特に、綾はよかった。なにこの主人公のかっこよさ。あ、主人公って言っちゃった。でも、こんなにかっこいいのは私じゃありえないので、主人公でいいです。

とにかく、こんな作品を送り出してくださった暁WORKS-響-さんに、最大級の感謝を。まだ4月のパッチが残っていますが、それも堪能したあと、改めて感想を書こうと思います。批評空間さんに投稿したやつも、点数UPしようか迷うレベル。良いとか悪いとか、面白いとか面白くないとか、そういう話ではなく、この世界とキャラたちが好きになれる、そういう作品でした。4月のパッチに期待しつつ、本日はこれまで。

楽しい気分でまた明日!

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レビュー:『ぜったい猟域☆セックス・ロワイアル!! ~無人島犯し合いバトル~』

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タイトル:『ぜったい猟域☆セックス・ロワイアル!! ~無人島犯し合いバトル~』(softhouse-seal GRANDEE/2012年3月23日)
原画:2-G、あにぃ、show/シナリオ:水無月セツオ、上遠乃きつぐ
公式:http://softhouse-seal.com/product/g-003/index.html
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ無
定価:8800円
評価:C(A~E)


批評空間さまにて、感想を投稿しております。内容について興味のある方は、上記リンクから拙文をご覧下さい。

▼攻略
書くのが非常に面倒なので省略! すみません……。ただ、それほど難しいことはなく、ひたすら1キャラ追跡、中か外か(勝利条件)をテキストで確認していれば問題ないはずです。先生とのHは、その日の勝負に負けると「特訓」してくれます。梗子、蛍、菫の3人は残念ながら個別EDなし。時速70kmで高速飛行する、空飛ぶチ●コことセバスチャンも、あんまり出番がありませんでした。残念。

▼雑感
書きたいことは感想のほうで書いてしまいました。まあ、何というか非常に惜しい作品であると同時に、sealブランドのある意味はっきりした課題を突きつけた作品だったと思います。課題というのは、「ネタ」以外の部分でどれだけ魅力を出せるか、という部分ですね。持続力がない、という言い方をしましたが、あながち的外れでもないと思います。爆発力のあるギャグとネタでスタートダッシュをするし、それをフルプライスぶん続けることはできることは証明されたのですが、最初がトップスピードなのであとは頑張っても勢いが萎んでいくだけ。さすがに延々ギャグだと飽きます。30分番組だと面白かったバラエティが、120分スペシャルで同じことを延々やっているとつまらなく思えてくるのと同じ原理。特にsealのように「落差」で勝負するギャグのところは、「落ちた」状態がデフォルトになってくるとしんどいですね。

そうなると、どこかでメリハリをいれるか、別の動力(ユーザーを作品にひきつける要素)が必要となりますが、前者をとる選択肢はほとんど無い。なぜなら、メリハリなんぞつけようものなら、ユーザーが正気に返ってしまい、折角おバカなノリで盛り上げたボルテージを下げてしまうから。できれば、ギャグのほうは一本調子で行きたい。

となると後者、別の魅力を出すしかない。エロで押す、という手はあるのですが、現状でも結構完成されたエロを誇っているので、これ以上の底上げというのはなかなか考えにくい。というか、エロは完全に個人の趣向に依るところが多いので、どんなクソゲーでもお気に入りキャラのものすごいエロがあればやってしまいますし、その逆も然り。そう考えると、エロで底上げというのはあまり現実的ではない。

そこで、sealブランドが四苦八苦していたゲーム性を導入するか、シナリオ的に魅力を付けるか、という話になるのでしょう。そう考えると最近のsealさんは自分たちの行き先を見定めた上で、殻を破ろうとしていたのかもしれません。だとすると、勤勉なsealブランドのこと、そのうち私達をあっと言わせるような画期的なシステムを開発してくれるかもしれない、そんな風にも思います。

ただ、本作に関して言えば少々熱意が空回り。セックスバトルは『最終痴漢電車』のようにやりがいもなく、単に適当にクリックしていれば終わる作業。中盤以降は単なる邪魔になるので、ボタン一発でバトルに自動勝利/敗北できるような工夫が欲しかったところです。それがあれば、ゲームパートが邪魔に感じることは無かったでしょう。牽引力にもなりませんが……。

どうすれば牽引する力になるか、ということに関しては、もちろんはっきりしたことは言えないのですが、たとえば蓄積要素を増やす。落とし切った女の子を仲間的に使えるようにして、3Pイベントを増やすとか、主人公の経験値が増えて使える技が多くなると、見られるイベントが変わるとか、そういう要素があればゲームパートにやりがいが出たと思います。難度を高くする、というのも考えたのですが、抜きゲーで変にゲームが難しいと却って不人気の場合もありますから。ただ、脱衣麻雀などの経験上、理不尽なくらい強い相手のほうが実際倒したとき燃えるので、もうちょっと難しくても良かったかなとは思います。

批評空間さんでは、「バトルファック」「セックスバトル」ものという観点から非常に面白い感想を投稿しておられる方もおられました。たとえば、mezamashiさんや、houtengagekiさんのものがそれです。お二人とも同人業界に精通しておられ、「バトルファック」ものへの並々ならぬ愛と知識を感じられます。なるほど、そういう視点でみると負けシーンの不足やルールの不統一、というところが目に付いてきます。

「先入観が過ぎるかも」とhoutengagekiさんがおっしゃっていますが、それはそうかもしれません。実際、本作にバトルファック(セックスバトル)ものを期待しなかった人もいると思います。公式のジャンルは「犯るか、犯られるかの犯し合いロワイヤルADV」という、意味の分からないジャンル区分であり、そもそも同人界で流通している「バトルファック」ものを出すという意志があったのかどうかまず判りません。また、「バトルファック」ものを出すつもりだったとしても、それがお二人の言っておられる内容でなければならぬ、ということも無いでしょう。

とはいえ、「バトルファック」ものを出すつもりが無かったのなら非常に紛らわしい名前ですし、狙ってあえて違う路線の「バトルファック」ものを出したなら、既存のファンからこのような誹りを受けるのは至極当然であり、それを納得させるだけの説得力を作品に持たせられなかった時点で、本作は失敗ということになると思います。その意味で、お二人のような指摘は的を射ている。

ただ、ジャンル区分にそれほど関心がなかった、あるいは知らなかった人にとっては本作は単なる「ゲームっぽい何か」がひっついたADVであり、実際問題そういう視点で評価される可能性も少なからずあるのではないかと思います。ですので私のほうは、「プロ」の視点ではなく素人の視点で、フツーのADVとして評価をしました。結論は、やっぱり「微妙」ということになったのですが。

sealブランドの「らしさ」は非常に出ていたし、良くも悪くもギャグに特化した潔い作品なので、ブランドのファンなら買って損無し、そうでなくてもひとしきりは楽しめると思います。やった後、何かが残るかと言われれば何も残りそうにありませんが、そういう後腐れの無さも良いところと考えれば、味わいがいのある一品かもしれません。

というわけで、本日はこれで。では、また明日。

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レビュー:『超光戦隊ジャスティスブレイドZERO』

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タイトル:『超光戦隊ジャスティスブレイドZERO ~大首領の敵は大首領~』(MAIKA/2012年3月23日)
原画:パパイヤ純,桜ロマ子,椋木尋,沖田つばさ,ハセガワトオル/シナリオ:実験機八号,たまごやき工場長,めたるex8
公式:http://www.media-box.ne.jp/line/JB_ZERO/top.html
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ無
定価:8800円
評価:B(A~E)


批評空間さまにて、感想を投稿しております。内容について興味のある方は、上記リンクから拙文をご覧下さい。

▼攻略
攻略については、基本一本道……というか間違った選択肢を選ぶとBADEND直行なので、省略します。普通にプレイしていればCG、回想とも全部埋まります。終盤の調教は、Hシーンの音楽が変わってラブラブイベントがくり返されるまで、同じキャラを選び続ければOK。ただ、現時点(2012年3月26日)で一部回想シーンが正常表示されない場合があります。

▼雑感
「ジャスティスブレイド」シリーズも、とうとう4作目。『NOZOKI魔』と並ぶMAIKAの看板シリーズになった感がありますが、積み重なっていよいよ良くなってきました。MAIKAブランドのテキストといえば、

ごりゅゅん、ごりゅりゅぅぅんっっ・・・! ぎしっ! ぎしぎしぎしぃぃぃっ! おあはははぁぁぁんっ・・・! あおおおおおおおんっ・・・! ――くわはははああああぁぁぁぁぁーーんっ・・・!

みたいなHシーンが最初の頃はもの凄いインパクトでしたが、最近はもう何とも思わなくなりました。慣れって怖いです。まあ、『姫騎士』シリーズとか他にもスゴいのが出てますしね。

本作は、「続く!」的に終わった前作(『JB3』)の続編であり、『JB1』ときちんとストーリーを繋げたという意味では古参のファン向けであり、逆に本作をやればこれまでのシリーズがざっと飲み込めるという意味では新規ファン獲得にも向いているという、なかなか気の利いた構成。問題は、この手の企画モノっぽいローカル列車に途中から乗ってくる人がどのくらい居るのかというところだとは思いますが、変身ヒロインものはそこまでニッチな市場でも無いから、多少の集客は期待できるのでしょうか。

特典の、「ジャスティスブレイド大全」は正直、ちょっと期待はずれ。もうちょっといろんなデータがあるのを期待したのですが、ネタバレを恐れてか、本当に申し訳程度のオマケでした。ただ、設定とか絵の細部に凄くこだわっているということは伝わってきて、シリーズファンには満足できるものだったかと思います。どうもシリーズが続くのか、これで一段落なのか良くわかりませんが、次はソルディバンの2が予定されているということで、期待したいです。ソルディバンのほうが人数少ないぶん、一人頭のHシーンが濃くなって好みなので。

投稿感想のほうでも触れましたが、この作品は戦隊モノを戦隊ヒロインものとしてエロゲー用にチューンナップした作品であり、大量に盛り込まれた「お約束」の連鎖で構成されているのが特長です。その意味では戦隊モノのお約束文化を理解している人向けで、様式美をわかればわかるだけ楽しめるネタが散りばめてある、という具合。

凌辱色が濃いというかほとんど凌辱・洗脳というHシーンの傾向も相俟って一般向けとは言いづらいですが、この手のが好きな人には笑いもエロも高レベルでまとまっていて、割とお薦めできるかなと思います。私としては、前作のほうが好みでしたが(ラシェットちゃんマジ天使)、人妻からロリ幼女まで、幅広くフォローしている本作はまさに戦隊モノとエロゲーの王道の夢の競演。作品の真髄とは変わったパターンを用意することでも、有名な素材を用意することでもなく、素材を深く理解し、愛情もって作品に仕上げることだという、良いお手本ではないでしょうか。

……しぐれ隊員の出番、もうちょっと欲しかったですけど。

というわけで、本日はこの辺で。また明日、お会いしましょう。

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レビュー:『群青の空を越えて』

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タイトル:『群青の空を越えて』(light/2005年9月30日)
原画:黒鷲/シナリオ:早狩武志
公式:http://www.light.gr.jp/light/products/gunjou/index.htm
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ注意
定価:8800円
評価:A(A~E)


批評空間さまにて、感想を投稿しております。内容について興味のある方は、上記リンクから拙文をご覧下さい。

二万字オーバーの感想を書いて、さすがに今日は文章を書く気になれないので、私の感想の導入をそのまま貼り付ける形でお茶を濁します……。
切なく悲しい物語の基調に、どこか胸躍る興奮が加わる、何とも言えない昂揚感。難解な用語や複雑な背景がバンバン登場し、プレイ当時は掴みきれなかった要素も多かったのですが、そんな些々たる事実にはとらわれず楽しませる力がこの作品にはあると思います。実際多くのエロゲーマーが、本作の魅力を捉え、表現しようとそれぞれに力の入ったレビューや考察を書いている。その一事をとっても、『群青の空を越えて』という作品がそうさせるだけの力をもっている(あう・あわないは措くとして)ということは、疑いようもない事実でしょう。

「架空航空戦記」。そう銘打たれた本作は多くの場合、確かにその名に違わぬ出色の戦記物として評価されています。しかしレビュー・感想を見ていると、そればかりではありません。作中細かく視点人物が入れ替わり、登場するそれぞれのキャラの心情が細かく描かれる独特の手法に加え、ライター・企画者である早狩氏の「架空戦記ありきで立ち上げた企画ではない」、「本質的には人間群像劇」といった発言(ビジュアルファンブック)の影響力もあってか、まずは群像劇として見なす評もたくさんあります。また、数は少ないうえに賛否が大きく分かれるのですが、戦争という主題を扱ったテーマ作品として評価が下されたり、エロゲーらしく恋物語として(社会や時代に翻弄されながらも個人の想いを貫くことを描いた作品として)受け取った、という人もいたようです。

ここで、色々な角度から光を当てて楽しめるこの作品は凄い! と褒めたいところですが、普通こういうのは作品に統一感が無い、と言います。エロゲー作品に対する評価が異なるということはそれほど珍しくありませんが、しかし、何を描いていたかという評価軸がここまで見事にバラバラになるというのは、実は結構珍しい。ただこのように、作品の評価以前の解釈が大きく別れる原因は、わりとはっきりしているように思います。

先に挙げた用語の難解さなどもその一因でしょう。けれど、本質的にはそれではない。

作品解釈に多くの基準が乱立する一方で、共通する見解もあります。それは、「どうもはっきりしない終わり方をした」ということ。本作の最後、主人公である社は「何の為に戦うのか」という問いを発し、その答えをまさに言おうとしたところで、唐突にEDに突入します。この終わり方については賛否両論ありました。しかし、社が結論を出さずに終わったがゆえに、この作品が何を言わんとしていたかということや、作品の位置づけ――社たちは幸せだったのかそうでないのか、その根拠はどこでどう描かれているのか――に対する判断が難しいという点では、誰もが一致している。つまり、この作品は結末が曖昧なままに受け入れられているわけです。明らかにこのせいで、統一的な作品解釈に関して混乱が生じていると言えるでしょう。

いくつかのレビューには、本作を「ポストモダン的」だと評していたものがありました。このような評価はまさに、統一的解釈が可能でない作品であるという、そのことを作品の本質と見なそうという立場です。作品全体を通してさまざまな価値が相対化されていき、最後は作品そのものの意味や価値も相対的なものとしてユーザーに投げられた。以上のような考えは確かに、「答えを出さないことが答えだ」という形で、本作の結論を提示しています。しかし、そうなると今度はポストモダンの課題である、「それって何の意味があるの?」という別の――しかもより深刻な問いに晒されることになる。なぜ深刻か、詳しい説明は省きますが、ひとつだけ本質的なことを言うならば、「答えをださないこと」が作品の結論だったと仮定すれば、本作で描かれている社たちの生き方や苦しみや戦いは、すべて「他人」にすぎない私達ユーザーにとっては無意味なものとなり、切り捨てるしかなくなるからです。それはそれであり得る解釈かもしれませんが、私自身がこの作品を通して味わった思いを、そのように切り捨ててしまうことには少なからぬ抵抗があるし、まあ実際プレイ後の印象としても、そんな身も蓋もない不毛な話ではなかったと思うのです。

なるほど、ポストモダン的な――少なくとも「国家」や「民族」、「正義」といったモダンを相対化するという視点は、この作品に描かれていました。けれどその先に、社たちは戦う意味や生きる意味を喪失したのでしょうか。「ならば、今一度、俺は問いましょう。何故、我々は戦い続けてきたのだろうか、と」。社のこの問いかけは、本当に意味のない問いだったのでしょうか。私は、そうではないと思う。社は戦う意味を見出しているし、それは作品の中にきっちりと描き取られていると思うのです。

本レビューはいま述べてきたような前提に立って、「戦う意味は何か」という問いへの答えを、言い換えれば社たちが目指していたものが何だったかということを、作品から読みとることを目指したものです。その為に、少し長くなりますが個別ルートの検証なども行います。そういった丁寧な理解のうえに作品に対する感想はあるべきだと思うからです。そしてまた、内容を整理することで複雑なこの作品の見通しを少しでも良くし、作品への解釈や感想を他の多くの人が紡ぐ参考になればいいと、そのようなことをひそかに期待してもいます。前置きが長くなりましたが、それでは本論に入っていきましょう。

という感じで、感想を書きました。狙いとしては思想がどうとか物語の構造がどうとか、そういう話よりは社たちが何をして、結局この物語は社たちにとってどういう結末だったのか、というのを考えたかったということがあります。

この物語、戦記物であるのは当然として、政治の話として読んでも経済の話として読んでも、歴史の話として読んでも、もちろん恋愛話として読んでも、結構どこからでもきちんと読めるというのはエンターテインメントとして凄く秀逸だと思います。

ただ、それだけにあの「宙ぶらりん」な終わり方が、いっそう作品の意味を拡散してしまった感じがある。私なんかがいろいろ書くまでもなく、すぐれた視点のレビューはいっぱいあったのですが、個人的に社たちが何をしたかったかということ、作中でいえばあの最後の演説は何を訴えていたのかということに対して、満足できる解釈なり説明なりというのは、見ることがありませんでした。特に、あの部分を作品がユーザーに投げた(言えなかった)というのは、作中で「戦後」の描写がある以上、私としては同意できない。

そういうわけで、「社の演説」から『群青の空を越えて』という作品をもういちど捉えなおしてみたい、というのが今回のレビューでした。はっきり言って古い作品ですし、分析好きの人しか読まないだろうという気もしているので、かなりくどくどしいことを書いたりもしています。

全部言い切った、という感じは全然ないのですが、視点を一箇所に絞って掘り下げる、という作業は一応、途中までかも知れませんがやったつもりです。『群青』やったし語るの好きだ! という人に読んで、あれこれご感想なりご指摘なりお叱りなりを頂ければ幸いです。

今日明日はさすがに無理ですが、そのうち個別ルートについてもっと細かくとか、包括的な話はするかもしれません。いまの投稿文も、まだ練り直していくと思いますので。

というかぶっちゃけ、『群青』の話しながらお酒とか呑みたい……! 誰かいませんか(笑)。別にウーロン茶でも良いんですが、とにかく私の周りではやっている人があんまりいないんですよね。残念なことに。

というわけで、やや手抜き気味ですが本日はこれで。また明日、できたらお会いしましょう(ちょっとややこしい予定が入りそうなので)。

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エロゲーの作品と比較と歴史の話

先日ぼんやりとタイムラインを眺めていたら、「君のぞもやらずにWA2を語るな」というようなツイートが流れてきました。実際はもう少し過激な文面であり、本来ならそれをここで引用するのが筋なのですが、鍵アカウントの人が、更に鍵付きの相手から非公式RTしたという複雑な事情があり、私のほうで発言の当事者が本当にそんなことを言ったのか裏をとれていない又聞き状態なので(こんな発言捏造しても誰も得しないので、嘘ではないと思いますが、冗談の一環として発言している可能性はある)、だいたいそんな感じの発言がどうやらあったらしい、というくらいに認識してください。

私はこれを聞いて(正確には読んで、ですが)、「またか」と思いつつ、あまり良い気持ちはしませんでした。理由は大きく二つあって、一つは、なぜ「君のぞ」と「WA2」が繋がるかを示さずにそういうことを言う、その中味の無さ。もう一つは、意見の表明なら自由にすれば良いと思うのですが、根拠があるんだかないんだかわからない権威主義的(たぶん自分が「君のぞ」をやっていることが権威として機能しているからこういうことが言えたんだろうと思います)な態度で、他のユーザーを頭ごなしに否定するところ。

実際問題、この手の「~も知らないくせに、偉そうに語るな」みたいな言説、ずーっと昔からたまに見かけます。ハッキリした傾向でなくとも、たとえばエロゲーやってる本数が多いとか、昔の作品をやっているとか、そういうことが端的にすごいことだと受け取られる傾向はある。その延長に、やった本数が多いと威張れる・少ないと気後れする、ということがあるのでしょう。けど、私としては、こんなバカな話は無いと思います。たかがエロゲーに必死になって、などと言うつもりは毛頭ありません。むしろ、必死だからこそ思うのです。エロゲーだろうがなんだろうが、好きなモノについて語るのに、何の資格が要るというのか。

昔は、こういう発言を聞くたびにカチンときて、でも自分に知識がない言い訳で抵抗していると思われたら嫌だから、なけなしの金をはたいて必死にエロゲーをやりまくりました。そうしてかれこれ十数年。人並み以上に本数をこなしているという自負はありますが、こなした本数なんて、ぶっちゃけ大したことないと思います。いや、正確には、こなした本数が価値を持つのは、非常に限られた条件のもとではないか、と思うようになりました。

つらつら考えてみるに、この手の本数至上主義というか、知識崇拝というか、そういうのの背景にはおそらく、エロゲーの――正確にはエロゲーに限らずオタク文化全般の――学問化のようなものがあるのでしょう。学問化という言い方が適当でないかもしれないので言いなおすと、エロゲーの作品に対する評価というのがユーザーの間でメジャーなコンテンツになった。その時、評価をするうえで導入された、既存の「学問的方法論」の影響が色濃く出ている、という感じです。

ことわっておくと、私個人としてはそのような傾向に対して否定的ではありません。むしろ、個人的な感想を繰り返すだけでなく、ある種の客観的基準を導入しようという試みは、作品の内容をより豊かにする助けになるでしょうし、批評文化が盛り上がることはコマーシャル・セールスという実利的な面からみても少なからずプラスがあるはずです。

しかしながら、生兵法はけがのもととでも言いますか、無自覚に方法を振り回すと、かえってたちの悪いことにもなりかねない。その代表例が、冒頭にあげたように中途半端な博物学的関心でしょう。


「学問的方法」のなかで、傍目にはとても分かりやすそうに見える手法の一つが、おそらくは比較論です。AとBを並べて、その違いやつながりを説明する。客観的な証拠もあり、違いが言えた/繋がりが言えたということで、一応結論らしきものも出る。形式のテンプレートにも載せやすいし、知識を加工(分析や読解)無しに直接使える……ように見えます。

しかし、比較するということは、実は結構難しい。AとBを比べるためにはまず、AとBとの間で同じところと違うところがどこか、説明しなければなりません。さらにそのうえで、なぜその2つを比べたのか、比べることで何がはっきりするのかも明らかにする必要がある。たとえば、「ケーキとまんじゅう」を比べるとき、両者は菓子という共通性があるけれど、西洋と東洋という違いがある。2つを比べることで、欧米と日本の間の甘さに対する感性の違いを明らかにしたい……というように。

比較においてはそのような「目の付け所」こそが重要なのですが、多くのエロゲー的比較論は、単に「あれとこれが似ている」「ここが違う」という、説明に終始していて、それがどういう意味を持つのかは等閑視されがちです。そうやって並べて違いを見ているというのは、二つの作品の箱を並べて「パッケージの色が違うネ!」と言っているのと、たいして変わりません。そりゃ違う作品なんだから、細部は異なるわい。そんなことが言いたいだけなら別に、君のぞやらずにWA2について語っても何の問題もないと思うわけです。

逆に、もしAとBの間――「君のぞ」と「WA2」の間――に、比較するに値することがあるかもしれません(実際あるだろうと私は思います)。しかし、それはあくまで比較において導かれることであって、作品単体をかたってはいけない、ということにはならない。比較すると違うものが見えてくる、というだけのはずです。

具体的に考えてみましょうか。あくまでも私見ですが、「君のぞ」を「WA2」と比較する場合、三角関係という構図が同じであるにもかかわらず、ユーザーの印象が結構違う。それは何故か。「君のぞ」は水月か遙のどちらを選ぶか、という作品だったのに対し、「WA2」はかずさか雪菜、どちらを切るか、という作品になっている。だから、孝之はどんなに相手を振る選択肢を選んでも振り切らないし、春希はつきあう選択肢を選び続けても問題が解決しない。結果は同じでも、過程が違う作品で、だからこそ描かれている恋愛観がずれているんだ――とかなんとか、言おうと思えば言える気がします。

で、そこからたとえば「WA2」の恋愛観について何か言えたとしましょう。

その結論は原則、「WA2」単体からでも導けるものでなければならないはずです。当たり前ですね。そうじゃなかったら、「WA2」についての話になりません。「君のぞ」はあくまで見通しをよくする為のサポートで、「君のぞ」無しでは出てこないような話になるなら論外です。

または、「君のぞ」と「WA2」の比較からしか言えないこと、というのもあるかもしれません。しかしそれは、そもそも「WA2」の話をしたい人にとってはどうでもいいことのハズです。「WA2」の話がしたいのに、別の作品との関係でしか言えないようなことを言われるというのは、カレーたのんだらラーメン持ってこられたみたいな理不尽きわまりないお話でしょう。いずれにしても、ある作品について語るのに、別の何かを知らなければ何も言えない、なんてことは無いはずです。


比較以外にもう一つ、感想や評価を権威付ける手っ取り早い方法として、「歴史」というのがあります。こういう歴史の流れの中に位置づく、ということを言えば、何か大きなことが言えた……! というパターンです。今回の場合なら、三角関係作品という系譜の中にあてはめた、ということですね。

しかし、これもまた実際にはそう簡単ではありません。そもそも、歴史というのは別に客観的な事実ではないので、ただ単に並べれば良いってものじゃないわけです。私は歴史学には門外漢なので、偉そうなことを言うのも気が引けますが、歴史記述ということを巡っては多少専門に片足突っ込んでいる部分もありますので、少し回り道をさせてもらいます。そんな専門的な話ではなく、かなり端折った大ざっぱな話ですが。

最近の学生は――といっても、私の同年代が大学生だったころからそうですが、歴史というのが一つの思想であるということを聞いたことがない、という人が結構多いみたいです。確かに、高校とかでは習わないんですよね。酷いのになると、年表というのは事実の羅列だと思っている人がいる。

当たり前の話ですが、実際の歴史的事実というのは、教科書やら年表やらに書き残せるものではありません。叙述された歴史というのは、何らかの意図に沿って編集されたものでしかないわけです。たとえば今の日本史の教科書・近現代史なら、「民主主義の称揚」と「反戦」いうのが大きなテーマでしょうか。その線に沿って編集されている(だからこそ、「つくる会」との教科書問題が起こるわけです)。

歴史マニア、記録マニアと言われた古代中国なら、王朝の勃興から滅亡までをことこまかく記している、あれは客観的事実記述を目指したんじゃないのか、という反論があるかもしれません。しかしああいった歴史にしても、始まりから終わりまでを描くことで、なぜ始まり、なぜ終わったのかが問われている。その歴史が描いているのはさしずめ、「天帝」の意志でしょう。「最後の審判」へと向かうユダヤ・キリスト教であれば、歴史には「神」の意志があらわれる。ヘーゲルが「歴史は絶対精神の発展過程」と言ったのもそういうことです。

ちょっと話が飛びました。要するに、歴史の中に何かを位置づけるというのもやはり、ものの見方を提示することに意味があるのであって、なんとなく繋がりました、なんて言っても「あ、そう」で終わっちゃうわけです。

分かりやすい例になるか知りませんが、エロゲーなら、ランキングのようなものを想像してみれば良いのではないでしょうか。2011年をエロゲーで振り返ってみて、と言われたとき、たとえば1月に1本をとりあげて12本のエロゲーで1年を語ることもできるし、売上の1位~10位を並べて10本で1年を語っても良い。自分の好きな作品を並べることもできるし、特定のジャンルに絞って振り返ることも可能でしょう。

結局、作品相互の繋がりというのは、やろうと思えばどんな風にでも繋ぐことができる。だからこそ、なぜその2つが繋がるのか、それを繋ぐことで何が言えるのか、という「視点」の説明こそが、本当に重要な課題となるはずです。それが言えたなら、ある作品を過去の作品の歴史(エロゲー史)の中に位置づけるということの意味は出てくるでしょう。文学史にしても政治史にしても思想史にしても、その「史」が何を語るために必要なのか、ということこそが重要で、それがあるから、「~も読んでないなんて論外」みたいな話が出てくるわけですが、エロゲーにそこまで体系だった「史」が存在しているという話は、私は寡聞にして存じません(あったら是非教えてください)。

そして、よしんば存在したとしても、別にだからといって作品個別について何かを語ることが禁じられるわけではないだろう、と思います。


なんだか最初の話から、随分遠いところへ来てしまった感じがしますが、とにかく「~を知らないから語るな」というような言い方は、個人的にはNGというか論外に思えます。そして、過去の作品との比較で何かを語ったり、史的な観点で作品を位置づけるなら、たんに事実を並べるだけではなく、そのことの意義こそが重要なのだ、ということが今回の話の結論ということになるでしょうか。頭にやや血が上っていたので、自分でも何を書いてるか覚束なくなっていますが……。

いやもちろん、昔を懐かしんで、「あれとこれって似てるよね!」というような話を否定するつもりは全くありません。そういう話は私だってどんどんします。どちらかというと懐古厨ですから。ただ、知っているということだけをかさにきて、他の人を攻撃するとか、そういうのは本当に無意味ですよね。

まあツイッターではちょっと言いましたが、そういう人はきっとそのうち、若い世代の最先端からどんどん取り残されて、可哀想なことになるんだろうなああ、ほっときゃ良いか、とも思うのですが、現在進行形の問題としてやはり、いらないプレッシャーを与えているわけですし、「単に物知りになったら良い」というような、私が植え付けられた洗脳じみた誤解が蔓延するのはよろしくないことだという気もするわけです。

それとは別に、この記事の最初のほうにちょっと布石を打ったのですが、「エロゲー史」的な興味関心に基づいて体系立った「通史」を、考えてみるのも面白いのかな、と。もちろん、それに近い著書やWEBサイトをいくつか存じ上げてはいるのですが、私の知る限り、まだたたき台、という感じがします。私自身は史学的視点をまったく持てない大ざっぱな人間なのですが、個別の作品をより深く捉える上で、史的な視点というのが欲しくなるときはやっぱりある(ここまでの議論とは矛盾しませんよ!)ので、だれかやってくれないかなー。やってくれたら本買うのになー……。

と、今回はそんなお話でした。グダグダになりましたが、この辺で。それでは、また明日。

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ボタンを付けてみようと思ったけれど

今のところ私はツイッターしかやっていないのでツイッターボタンだけでも良いかなと思っていたのですが(そんなにアクセス数も無いし)、集客増やそうと思うならボタンつけなきゃ! と強く言われ、そりゃそうだなーと思いました。ついでに、ツイッターボタンの表示がちょっとおかしいのもこの機に直そうかと考えたのですが、めんどくさいからいいや……。

とりあえず、「はてブ」「Google」「facebook」あたりが主流だと聞いたのですが、私の記事でfacebook系の人は来ないだろうという読みから(あと、個数が増えると単純にめんどくさい)、前者2つを増設しようかと思います。

といっても、本人がその手のボタンをツイッター以外押したことがないので、どういう効果があるかサッパリ解っていないのですが。皆さん、どういう基準でどういうボタンを付けているんでしょう。ま、やっていればそのうちわかるのかもしれないし、何ごともやってみてからですね。

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レビュー(ラノベ):冴木忍『メルヴィ&カシム』

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冴木忍『メルヴィ&カシム』1~6巻
(1991年~ 富士見ファンタジア文庫 イラスト:幡池裕行【1,2】→竹井正樹【3~6】)
シリーズ一覧
『幻想封歌』:1991年
『銀の魔女』:1993年
『いかなる星の下に』:1994年
『未来は君のもの』:1995年
『明日はきっと晴れ!』:1996年
『六花の舞う頃に』:2000年

以前紹介した『カイルロッド』の作者、冴木忍さんのデビュー作。それが、『メルヴィ&カシム』です。また古い本、しかも未完というダブルパンチで需要が低い気もしますが、こういうほうが逆に新しいだろう! という意味のわからない言いわけをしつつ、紹介させていただきます。

全世界に名を轟かす大魔法使いメルヴィと、その弟子・カシムが主人公。語りは、カシムの一人称です(冴木氏の作品の中では結構めずらしい)。魔法使いというのは基本的に誰かの依頼を受けて厄介事を解決するなどして生計を立てており、メルヴィは容姿端麗なうえに並ぶもの無しの実力者。さぞや繁盛しているだろう……と思いきや、二人は毎日塩スープ(要するに具が無い)をすするしかないような貧乏ぐらしを強いられていたのでした。

それもこれも、原因はメルヴィ。なにせ、傲岸不遜、美女には優しいが男に対してはゴミ以下の扱いというフェミニスト。ひとたび動けば強大な魔力で気に入らないものを全て吹き飛ばすというありさま。おかげで、轟くその名は悪名ばかり。依頼人もほとんど来ない。曰く、「依頼しに行くときの暗い表情が、帰る時はさらに暗くなる」、「最悪が二乗になる」、「依頼しないほうがマシ」……。本当にどうしようもなくなって、大博打に出た人か、とんでもない陰謀にメルヴィを利用しようとする人しか依頼には訪れない、という状況。カシムはそんなメルヴィに拾われて弟子入りしたものの、魔法は一切教えてもらえず、専業主夫として家事にいそしむ毎日を送っているのでした。

そんなメルヴィ一家ですから、ひとたび依頼が舞い込むと、さぁ大変。とんでもなく厄介な依頼だったり、とんでもなく胡散臭い依頼だったりと、行く先行く先で金田一少年やコナン君も真っ青のトラブル連発。基本的には全てメルヴィが解決するのですが、その過程で、「なんでもできる」魔法の力というのが決して無邪気に幸せをもたらすものではないということや、魔法では解決できない(してはいけない)問題があるということなどをカシムが学び、少しずつ成長していく、という物語です。

シリーズものではあるのですが、基本的に1話完結の物語が続いていて、全てを紹介してもうっとうしいだけ(私としては苦痛ではないのですが)でしょうから、デビュー作である『銀の魔女』(単行本2冊目ですが、第一回ファンタジア大賞で佳作をとったのが『銀の魔女』)のお話をしておきましょう。

発端は、都市国家《青の都》の大臣からの依頼。王子二人による王位争いのさなか、シルディールという謎の美女が突如あらわれ、王の遺言状と王冠を手に王位を簒奪。王子ともども大臣をたたき出した……。と、そこまで聞いたところでメルヴィがぶち切れ。「お家騒動なんぞにつきあってられるか!」と、大臣を殴り飛ばし、酒場を吹き飛ばしての大惨事。挙句の果てに大臣のふところから金銀宝石を盗んでいたということで警備隊に囲まれ、あわや大捕物の大ピンチに。その後なんだかんだあって、シルディールに面会したカシムは、《青の都》にまつわるある大きな秘密と、彼女の意外な正体を知ることになるのでした。

50ページほどの短編で、(加筆修正されているとはいえ)デビュー作。テーマ先行というか、途中経過や心理描写がすっとばし気味で唐突なのは否めません。他の作品や、2巻に収録されている「月の雫の降る都」や「君に吹く風」と比べても、完成度はやや劣るというのが正直なところです。

しかし、それにもかかわらずなのか、それゆえになのか、後半怒涛の展開に含まれるエッセンスは、いかにも「冴木節」という感じ。全てを見届けた後のシルディール。カシムの叫び声。そして、「俺だとて夢をいつまでも残してはおけん」という、メルヴィの重く、悲しい一言。

人は誰もが、どうしようもないできごとに直面して、どうしようもない想いを胸に生きて、結局どうすることもできないままに死んで行く。冴木忍の描く世界は、そういうやりきれないキャラクターたちが大量に出てきます。本作には、そういう「冴木ワールド」のエッセンスが、びっしりと詰まっている。

昨今のエロゲーだったら、「鬱エンド」とか言われていたかもしれません。けれど、『メルヴィ&カシム』が人気なのは、鬱だから、というわけではないでしょう。多くのレビューが「悲しくも美しい」という表現を好んで用いているように、この物語は、どこかで「救い」があって、綺麗に落ちがつく。確かに悲しくて、哀しくて、やりきれない想いが渦巻くのだけれど、どこかでこのキャラたちは救われたという感じがする。

それ(救われた感)はたぶん、メルヴィが「なんでもできる」魔法使いと称されているからこそ、それでもどうしようもないできごとを前に本気で苦悩していることと、無力なカシムが自分の無力と世の理不尽に対して本気で嘆き悲しんでいることとが、読んでいる私たちに伝わるからだと思います。カシムやメルヴィは、きっとこのどうしようもないことを、ずっと覚えているだろう。そして、読み手である私たちも同じように、このできごとを悲しみ、記憶にとどめておこう。そう思えるということが、作中のキャラクターにとって何よりも強い慰めや救いになるのだと思います。

ここまでしてきたような説明からだとちょっと青臭いというか、冴木作品の引力が劇的に働く年代というのは、思春期の真っ只中という印象をうけるかもしれないのですが、そんなことはありません。私自身の経験で言えば、昔はカシムやメルヴィに重ねていた想いを、いまは依頼人のほうに重ねて読むことができる。違った視点で読むことで、また違った面白さが見えてくる作品です。

今回は『メルヴィ&カシム』のお話でした。一部同年代のオッサンとか、コアなファン狙い撃ちと言われそうですが、実際その通りなので言いわけはしません。でも、手に入るならぜひ読んでみてほしいなーと思います。富士見さん、復刊してくれませんか……。というか、続刊はもうでないかなあ(泣)。

というわけで、本日はこれにて。また明日、お会いしましょう。それでは。

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レビュー(ラノベ新刊):『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!3 』

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村上凛『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』3巻
(2012年 富士見ファンタジア文庫 イラスト:あなぽん)

ファンタジア文庫の新刊が発売されていたので、購入。楽しみにしていた『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』の続きが出ていました。早速読了。今回かなり薄くて、流して読んだら1時間ほどで終わってしまい、もう1周。じっくり読んでも(途中で恥ずかしさのあまり悶えるとかしなければ)2時間かからないと思います。

まだシリーズが始まったばかりということで、これから読もうかと考えている人もおられるかもしれませんから、簡単に2巻までのあらすじを説明していきましょう。オタクの主人公・柏田直輝は高校で「リア充」になろうと決意。オタク趣味をひた隠し、あれこれチャレンジしようとはするものの、どれも「思う」だけで実行に移せず、思い切って行動すると全部的外れで空回り。思い人の長谷川さんに想いを告げることもできず、悶々とした日々を送っていました。

ところが、ふとしたきっかけで超イケメンにして重度のアニヲタ・鈴木くんと仲良くなった直輝。それが縁となって、鈴木に惚れている美少女の恋ヶ崎桃と親しく話すようになります。桃は、直輝が最も苦手とするギャル系女子で、直輝曰く浮ついた「ビッチ」かと思いきや、実は色々斜め上の方向に勘違いをしているだけで、実は清純派のお嬢様。気性が荒いのが玉に瑕だけど、面倒見も良い「女の子」でした。

で、二次元にしか興味のない鈴木を振り向かせるべく、直輝は桃がオタクになる協力を。逆に桃は、直輝が長谷川をゲットできるよう脱オタ指南をするという協定を結びます。その後は色々あって桃と鈴木・直輝と長谷川がうまくいきそうだったり駄目だったりしながら物語は進行。2人に桜井小豆というコスプレ大好き巨乳少女の友人が出来たところが2巻までの概要。

本巻は、いよいよ直輝が長谷川とデートします。

詳しい内容には触れませんが、なかなか良い感じになったり、思ったより進展しました。小豆と直輝の関係もはっきりしてきましたし、長谷川さんの「意外な」(むしろ読者からするとほぼ予定調和ですが、直輝的には意外な)過去も少しずつ見えてきた。ほとんどが点線だった人間関係が、実線で描かれる部分が増えてきた、という感じです。

今回の直輝は、桃・小豆らと夏コミに出かけたり、クラスの花火大会にでかけたりと、一気にレベルアップ。前回はスライムを倒すのもやっとだったのが、今やキラービーくらいなら瞬殺できるのではないかという成長ぶり。相変わらずヘタレてはいるのですが、モテ期到来を予感させる、ニヤニヤ巻でした。

構成としては、これまで曖昧だった桃以外のヒロイン・長谷川と桜井の2人と直輝の距離感をやんわりと固めてしまおうという形だったと思います。桃と直輝との関係は最後の方まではっきりさせるわけにはいかないでしょうから、脇で釣るパターン。セオリー通りですが、それだけに揺るがぬ面白さがあります。ついでというと失礼ですが、直輝の妹、あかりも色々態度がはっきりしてきて、これは今後台風の目も期待して良いのでしょうか。全然関係ないですがあかりちゃん、p.75のパンチラがヤバいです

気になる新キャラ、同人作家のムラサキさんも登場。私としてはカラオケボックスのあの人の関係者じゃないかと思っているのですが、どうでしょう。完全MOB気味のくせになぜかイラストがあった渡辺さんともども、今後の出番に期待ですね。

最後はまたちょっと気になる終わり方。恐らく一悶着したあと、実は妹だったとか従姉妹だったとかいう話になりそうですが、次巻は桃の恋が描かれる巻になることが予想されます。なかなか楽しみなヒキでした。「非常にちょうど良かった」とか「受容がある」(需要)のような微妙な表現、誤字などが散見されましたが、まあ許容範囲。総じて良い巻だったと思います。

さて、3巻の話はこの辺にして、ちょっとだけ作品全体についての話を。

あらすじでおわかりの通り、本作は『とらドラ』と『俺妹』と『はがない』を足して割ったような感じがします。その辺は発売当初から、ネット界隈で言われていました。私も、そんな印象を受けます。

ただ、そういう有名作品群から本作を区別できるものがあるとすれば、ひとえに主人公・直輝の「痛々しさ」に尽きるかと思います。京介はもともと常識人という設定ですし、竜児も思考回路はマトモ。顔面のせいで差別迫害されているといっても、直接そういう描写はほとんど無いし、作品の中ではイケメン主人公と大差なし。小鷹は確かに残念な奴ですが、周りに更に残念無双している連中がわんさかいるせいで、相対的に真人間に見える(※)。

ところが直輝は、間違いなく作品内で差別迫害されているし、一番の非モテキャラ。考え方の後ろ向きさ加減なども割と等身大に描かれていて、笑えると同時にちょっと身につまされて痛い(とくにオタクには)ところがあります。女の子の反応に一喜一憂したり、メールの返事の仕方一つでうんうん悩んだり。もちろん物語用にデフォルメされていますが、最もかっこわるくて、でもだからこそ応援したくなる主人公が出てくるのが、この作品でしょうか。複雑に絡んでくる恋愛模様もそうですが、直輝の心の揺れ動きを見るのが楽しい作品ですね。

高校生であるにもかかわらず主人公がエロゲーしますし、あとクラスメイトが飲酒する場面が出てきたので、そういうのが気になる人は(あまり居ないとは思いますが)ご注意ください。このご時世になかなか思い切ったことをやるな、と個人的には賞賛したい気持ちもありますが、エロゲーはともかく飲酒のほうは、作品的に必然性が無いばかりか、これまで描かれてきたプラトニックな恋愛を「酔った勢い」に転換することにもなりかねない、マイナス要素の方が多い仕掛けだったと思うので、使うならもっと効果的に使って欲しかったです。ご時世を考えればせめて、苦情が来たときに「作品にどうしても必要だから」と突っぱねられるような使い方が求められるかもしれません。

目下の不満としては、単に「リア充」の象徴として、直輝の真逆という相対的ポジションのキャラとしてしか描かれていない鈴木くん。彼が、今後どのくらいスタンドアロンに動くのかがポイントでしょう。三角関係になるのか、我が道を行き続けるのか……はたまた、別の女性があらわれるのか。期待したいと思います。

と、言ったところで本日は失礼します。それでは、また明日。
(※)…小鷹の場合は「リア充」の要素が恋愛ではなく「友達」なんですよね。この辺は『はがない』最新刊でどうして「恋愛」関係を嫌うかという話が出てきて、『はがない』的には消化されそうですが、普通にリア充の定義としてモテ要素が入っているぶん、直輝の場合は非モテ的痛さが増幅されています。


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《自己紹介》

エロゲーマーです。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」様でレビューを投稿中。新着レビューのページは以下。
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