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タイトル:『リヴォルバーガール☆ハンマーレディ』(KAI/2012年8月31日)
原画:〆鯖コハダ
シナリオ:ヒラマサ勘八、和泉万夜、さんきち、速水漣
公式:リヴォルバーガール☆ハンマーレディ OHP
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ無し
定価:8800円
評価:B(A~E)

※具体的な内容に踏み込んだ長文感想(内容紹介)は、批評空間さまにて投稿しております。ご関心あれば上記リンクよりご覧下さい。

◆評価について
個人的に傑作の部類に入っている『斬死刃留』には少し及びませんでしたが、それでも相当良い内容。ヒロインたちの心情に力を入れたというか、嫌がる様子の描写がいままでの作品より段違いに向上していました。あと、ヒロインが何か妙な使命感に燃えているのではなく、軽いノリでデッドヘッズ(敵)を虐殺しまくっていたのも良かった。彼女らの強さの表現にもなっていたし、またそういう「無慈悲な」キャラが、これまで自分たちがやっていたように無慈悲に弄ばれる、というのが何とも言えず嗜虐心をくすぐります。そして、デッドヘッズたちは生きる為に犯すのではなく、完全にオモチャとして扱うのが作風とマッチしていて最高。荒廃と暴力の世界に相応しい一本です。

◆雑感
ネタのチョイスといい音楽といいグラフィックといい、はっきりした意図によってしっかりと統御されていて、全体的にスタイリッシュなイメージの作品でした。

作品自体は「B級アクション風AVG」を名乗っている通り、西部劇風のガンアクションストーリー。キャラの名前がロックバンドの名前だったり色々と遊び要素が満載です。某映画のワンシーンを彷彿とさせるような演出もありました。私では元ネタ全部を網羅できませんが、わかる人は楽しめそう。

ゆっくり読んでも10時間以内には終わるのではないかという分量。ちょっと短いかなー。ただその分非常にテンポが良く、内容もまとまっています。良く言えば引き締まっている。悪く言えば駆け足。「ザ・クラッシュ」という大災害の謎に迫る後半は、とりわけ必要な描写の不足が目立ったように思います。設定だけをどんどん重ねて語って行く。地に足のついたキャラクターから、世界が浮き上がっていくように感じたのは私だけでしょうか。

HシーンはKAIおなじみの萌えグロ。ラプラスビジョンシステムによって、快楽Hか苦痛Hを選べます。まあどちらを選んでも待ち受けるのは悲惨な末路。Hシーンを見たらBADEND直行の、命がけのHを楽しめます。なお、和姦は一切無し。触手成分大目。

言いたいことは感想に書いてしまいましたのでここでは割愛しますが、凌辱系抜きゲーとして見るとかなり良かったと思います。同日発売になった異種姦ものの大作・『モンパ2』と方向性は違うけれど全くひけを取らないエロさがあったし、この月に出ていた凌辱系作品をいっぱいプレイしましたが、その中でもピカイチでした。唯一対抗出来そうなのは『HOTOTOGISU』くらいかな。

ブランドとしての特色を発揮しつつ作品としてのオリジナリティもある良作。肉体的な苦痛を与える手法はややマンネリ化してきているという、これまでの作品から導かれる問題点を少しずつ解消しようという試みも見られて、今後を期待させる一本でした。

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