前回記事からの続きです。

▼5月
【ランキング】
1位:カミカゼ☆エクスプローラー! 2位:Vermilion 3位:恋ではなく
【短評】
4月の影に隠れがちですが、ひそかな激戦区だった5月。期待の早狩シナリオ+トモセシュンサクの『恋ではなく』は、個人的な好感度は高いのですが、一歩及ばず。『愛しい対象の護り方』も同様。『Vermilion』は突き抜けた厨二設定ながら、突き抜け切ったことと、離別の切なさを織りこんだところを高評価。

Triangle系列の魔法少女もの『魔法の守護姫アルテミナ』、ぶっとんだ変態ゲー『へんし~ん!!』、『STARLESS』などパワフルな作品が揃っていました。システム型の作品でも、脱衣頑張った『あかときっ!!』、softhouse-seal初のRPG『変態勇者』など見所多し。ちなみに『触診病淫』は名前だけ。凌辱枠なら、『アルテミナ』か『ディバインハートマキナ』を推します。萌え系のカミカゼ、燃え系のVermilion、読ませる系の恋ではなく、ゲーム系のあかときっ……と、各ジャンルバランス良く高いクオリティの作品が揃った珍しい月でした。

◎ピックアップ
『カミカゼ☆エクスプローラー!』(公式) クロシェット/2011年5月27日
ただの萌えゲーと揶揄されようがなんのその。御敷仁氏を原画に起用し、メーカーの本気を惜しみなくつぎ込んだ内容になっていました。

ゆかり教育世代や実妹萌えの皆さんの心をがっちりホールドしつつ、いいところは全部、暴走風紀委員長アナル先輩がかっさらって行った感じがします。「校内でおま●こ出したらダメ」なんて、そりゃ生徒手帳のどこ探しても書いとらん。

通称「おっぱいEX」の名前通り、基本的におっぱいゲー。なのでひんぬー派の人には見送り要素多いかもしれません。ただ、総合的に見て穴のない出来映えで、門戸も広い。完成度で見たら他よりも頭一つ抜けていたと思います。好みのキャラが一人でもいたら、やって損しない作品。



▼6月
【ランキング】
1位:LOVELY×CATION 2位:Hyper→Highspeed→Genius 3位:euphoria
【短評】
この月も豊作。『euphoria』は良質な物語と過激な描写を盛り込んだ、非常にとんがった作品。スカくらいならフォローのしようもありましたが、ちょっととんがりすぎたでしょうか。さすがに門戸を狭めすぎました。その分、好きな人には堪らないかと。『HHG』はちょっと良くできた萌えゲーみたいな評価を受けていますが、割とちゃんとしたメッセージ性があります。ただ、ブランドイメージが先行してか、その辺拾った評価をほとんど見ません。気づいている人はいると思うのですが、私が知らないだけでしょうか。機会があれば書くつもりでいます。

他にも、ソフトハウスキャラの旅館経営SLG『雪鬼屋温泉記』、熱い熱い変身ヒーローもの『電激ストライカー』、一部の人たち大喜びだった『女装山脈』、『すきま桜とうその都会』や『なでしこドリップ』も良かった。『マブラヴCD02』は積んでます。エロ枠では『雨芳恋歌』、『真・夜勤病棟』、『ホーリー×モーリー』辺りが比較的お薦め。どれも決定打には欠けますが。『くノ一三姉妹』は、「続く」みたいな終わり方でいかにも中途半端でしたが、たぶん続きは出ないんでしょうね。あと、Keyの話題作『Rewrite』が発売されたのもこの月ですが、エロゲーではないので割愛。


◎ピックアップ
『LOVELY×CATION』(公式) 暁Works-響-/2011年6月24日
現時点(12年1月)でもまだ無料でアペンドパッチを配布という、神がかり的ユーザーサービスを続ける作品。次の制作費は大丈夫なんでしょうか、心配になってくる……。サービス精神と、遊び心と、作品への愛に満ちた、希に見る良作です。

批評空間様に感想投稿済。興味があればご覧ください。→リンク


▼7月
【ランキング】
1位:いろとりどりのセカイ 2位:オイランルージュ 3位:ブレイズハート
【短評】
悩ましい月です。僅差の2位ですが、『オイランルージュ』は凄く良い。ライアーでしか出せなかっただろうという、会心の一本でした。遊郭文化を適宜モダナイズしながら、本質をそぎ落とさずに描ききった感じ。近松心中ものとかを観たり読んだりする人には堪らないと思います。『ブレイズハート』は萌え系凌辱の救世主。原画の〆鯖氏は、以前シナリオにタッチした『斬死刃留』も良かったです。

なお、凌辱ゲーは『戦国天使ジブリール』、『姦淫特急松葉』、『姉辱』など良いのが揃っていました。他の良作は、分割商法と叩かれながらも話が面白くて買うのをやめられない『Tiny Dungeon』、リメイクの話題作『久遠の絆』、システム的な意欲作『シキガミ』、ギャグエロ枠で『えむっ娘シスターズ』。お嬢様ものとして期待していた『Princess Evangile』と『君を仰ぎ乙女は姫に』は、正直ともにお薦めできません。

◎ピックアップ
『いろとりどりのセカイ』(公式) フェイバリット/2011年7月29日
『星空のメモリア』でブレイクしたフェイバリットの新作。発売前から期待が高まっていましたが、見事それに応えたと思います。

相変わらず共通含めやたら長く、内容も複雑。正直テンポの悪さを感じます。世界を説明する情報をうまく提供できていない、要するに見せ方が下手だと思う部分も多々ありました。加点要素が強いけれど、マイナス要素も多く、辛うじてバランスをとった感は否めません。

ただ、そのあたりの不満も真紅ルートで全部帳消し。やれやれよかったよかった、と思えるから不思議。綺麗に落としきって、満足いく読後感をのこしてくれます。他の部分はきわめて完成されていて、特にグラフィックと音楽は年間トップレベルでしょう。


▼8月
【ランキング】
1位:ランス・クエスト 2位:虐襲4 3位:ぽちとご主人様
【短評】
この月はすんなり。『虐襲4』は愛憎渦巻く復讐劇+国盗りとして頑張っていました。ストーリーに力を入れた凌辱ものは嬉しい限り。『虐襲』シリーズはこれまでもそれなりでしたが、今回は戦記ものの王道っぽいフォーマットに載せたのが幸いしました。コンパクトにまとまって好印象。同じようなことをやりながら、間延びしすぎたのが『姫騎士オリヴィア』。こちらが本命だと思っていたのですが、CVサトウユキという伝家の宝刀も使いこなせず不発。

低価格帯の『だらしなくてエッチなお姉さん』は結構良かった。シチュエーションが合えばどうぞ。コメディを期待していた『ぜっちょースパイラル!!』は、全体的に中途半端で何がやりたいのかよく分からない作品でした。『ダイヤミック・デイズ』は暴君ロリことかなか会長に萌え死ぬゲーム。意外と健闘したのが、『恋愛家庭教師ルルミ』。ハートフルコメディが好きなら試しても良いかも知れません。聞くならく、『ラブライド・イヴ』が相当良いそうなのですが、残念ながら買い逃しています。

◎ピックアップ
『ランス・クエスト』(公式)アリスソフト/2011年8月26日
いかにもアリスソフトらしい、作業性をシステム的な制限でうまくコントロールし、中毒性を高める時間ドロボウゲーム。好きなキャラを育成できるというキャラゲー要素が加わって、システム面からキャラ性を脱色してしまった『大帝国』よりも、ワンランク面白さがアップしていたと思います。

ただ、『闘神都市3』の頃からでしょうか、えらく単純なシステムなのになぜか長く遊んでしまうという、いわゆる「アリスらしい」作業感は嫌われる傾向にあるようです。アリスのSLG(鬼畜王や大番長など)のインパクトが大きすぎたのかも知れません。もちろんあれは大変に面白いのですが。CV無しは賛否両論ありますが、イメージ優先なので私は賛成です。

もっとも、諸手をあげて万歳かというとそんなこともなく。確かにシステムはもうひとひねりできる余地はありました。やりこみ要素も薄く、キャラ以外に作業を昇華する場所もありません。また、ランスシリーズと銘打ったナンバリングタイトルなのに、あまり物語に進展が無かったのは残念。次に期待、というにはちょっと物足りない。


といったところで疲れたので本日はここまで。お付き合いありがとうございました。

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