笑いごとではないのですが、この事件。
▼「オオアリクイの襲撃で死亡例、遭遇リスク増に懸念 ブラジル」 (AFP BB News)
日本、特にネット界隈ではこのニュースはありあまる衝撃をもって迎え入れられました。なぜなら、日本にもオオアリクイがいる……からではなく、かつて「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました。」というメールがネタとして席巻していたからです。
▼「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」(同人用語の基礎知識)
というわけ。「同人用語の基礎知識」の説明をどこまで信じるかには問題がありますが、オオアリクイが南米原産であってシンガポールが故郷でないことは本当だし、多くの人が「オオアリクイが人殺すわけねーだろwww」と思っていたのも本当だと思います。私も思っていました。ドラクエじゃねーぞ、と。
そして、オオアリクイが人間を襲わないというのをもっともらしく書いていた人がいたのも事実で、まあ、そういう「いかにも事実っぽいけど裏付けがない話」というのの危険性がまた1つ明らかになったわけでもあります。
ネットのあちこちでは、「オオアリクイは人を殺すらしいwww」みたいな感じでネタを展開しているのですが、誰も、この現実の身に実際にふりかかるできごとだとは思ってもみなかったでしょう。その意味では恐ろしい、そして犠牲者のことを思うといたましい事件であります。が、どうしてもシリアスになりきれない……。
同人用語の基礎知識さんは、この後「ところがどっこい、オオアリクイが人間を惨殺?」というトピックを設けて、ブラジルで今回の事件が起こったことを記事に繰り込んでおられます。さすがに仕事が速い。頭が下がります。
ちなみにこの、「現代用語の基礎知識2007」にも掲載されています(→参考)。ただし、はてなを見る限り「その奇妙な興味をそそる件名のせいで、スパムと分かっていても目を通してしまう人が続出した」という説明のみで、特に嘘だとか本当だとかいう判断は書かれていませんが。
とりあえず私は、久光さやか未亡人に、うたがってごめんなさいしてきます。
▼「オオアリクイの襲撃で死亡例、遭遇リスク増に懸念 ブラジル」 (AFP BB News)
ブラジルで猟師2人が別々にオオアリクイに襲われ死亡する事例が発生し、オオアリクイの生息地の減少と、人間が危害を受ける遭遇リスクの増加を研究者らが懸念している。長い鼻と長い体毛が特徴的なオオアリクイは体長1.2~2メートル、体重45キロほど。森林破壊と人間の居住域の拡大がオオアリクイの生息地を奪っているとして国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature、IUCN)は、絶滅の危険が増大している「危急種」に指定している。
通常は人間に対して攻撃的な態度はとらないが、視力が弱く、おびえたときには前足にあるポケットナイフほどの長さの鉤爪(かぎづめ)をふりかざして防衛行動に出る。
日本、特にネット界隈ではこのニュースはありあまる衝撃をもって迎え入れられました。なぜなら、日本にもオオアリクイがいる……からではなく、かつて「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました。」というメールがネタとして席巻していたからです。
▼「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」(同人用語の基礎知識)
「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」 とは、2006年7月前後に大量に配信された迷惑メール、スパムメールの件名です。 メーラーで見た瞬間に釘付けになるそのあまりのインパクト、斜め上 にぶっ飛んだ衝撃的すぎる内容から、ネット ですぐに大きな話題となり、そのままある種の ネットスラング としても流行しました。実際の メール の内容は、筆者当てに届いたメールを引用しますが、次のようなものになります。主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました。いきなりのメール失礼します。久光さやか、29歳の未亡人です。お互いのニーズに合致しそうだと思い、連絡してみました。自分のことを少し語ります。昨年の夏、わけあって主人を亡くしました。自分は…主人のことを…死ぬまで何も理解していなかったのがとても悔やまれます。主人はシンガポールに頻繁に旅行に向っていたのですが、それは遊びの為の旅行ではなかったのです。収入を得るために、私に内緒であんな危険な出稼ぎをしていたなんて。一年が経過して、ようやく主人の死から立ち直ってきました。ですが、お恥ずかしい話ですが、毎日の孤独な夜に、身体の火照りが止まらなくなる時間も増えてきました。主人の残した財産は莫大な額です。つまり、謝礼は幾らでも出きますので、私の性欲を満たして欲しいのです。お返事を頂けましたら、もっと詳しい話をしたいと考えています。連絡、待っていますね。(中略)疑問点は2つあります。 まず第一に、そもそもおとなしく温厚そうに見えるオオアリクイ (大蟻食/ Myrmecophaga tridactyla) が人間を襲うのかどうか。 そして第二の疑問点としては、それがシンガポールに生息しているのかどうか、です。 この2つを焦点に、ネット民 が叡智を結集。 その結果、「オオアリクイは温厚で人間を襲うことはない」「そもそもシンガポールに生息していない」 との調査結果を得、「どうやらデマであったらしい」 との結論を得たようです。
というわけ。「同人用語の基礎知識」の説明をどこまで信じるかには問題がありますが、オオアリクイが南米原産であってシンガポールが故郷でないことは本当だし、多くの人が「オオアリクイが人殺すわけねーだろwww」と思っていたのも本当だと思います。私も思っていました。ドラクエじゃねーぞ、と。
そして、オオアリクイが人間を襲わないというのをもっともらしく書いていた人がいたのも事実で、まあ、そういう「いかにも事実っぽいけど裏付けがない話」というのの危険性がまた1つ明らかになったわけでもあります。
ネットのあちこちでは、「オオアリクイは人を殺すらしいwww」みたいな感じでネタを展開しているのですが、誰も、この現実の身に実際にふりかかるできごとだとは思ってもみなかったでしょう。その意味では恐ろしい、そして犠牲者のことを思うといたましい事件であります。が、どうしてもシリアスになりきれない……。
同人用語の基礎知識さんは、この後「ところがどっこい、オオアリクイが人間を惨殺?」というトピックを設けて、ブラジルで今回の事件が起こったことを記事に繰り込んでおられます。さすがに仕事が速い。頭が下がります。
ちなみにこの、「現代用語の基礎知識2007」にも掲載されています(→参考)。ただし、はてなを見る限り「その奇妙な興味をそそる件名のせいで、スパムと分かっていても目を通してしまう人が続出した」という説明のみで、特に嘘だとか本当だとかいう判断は書かれていませんが。
とりあえず私は、久光さやか未亡人に、うたがってごめんなさいしてきます。