回転寿司は日頃そんなにお世話にならない……どころか最近になるまで入ったことがなかったのですが、時々無性に行きたくなることがあります。中を見ると、2人組のご婦人とか家族連れに加えて外国人の姿も多く、お昼時は「順番待ち」が発生していることも。人気文化としてすっかり定着している印象ですが、どうも「偽装表示」問題以来、下り坂という話を耳にします。

 ▼「深海魚使えず回転寿司から悲鳴 大量閉店、前年割れも相次ぐ」(もぐもぐニュースビジネス) 
スシローは売上げ、客数の同期比割れが続き、かっぱ寿司は昨年50店閉店、42億円の赤字となっている。その他の回転寿司チェーンからもいいニュースは聞こえてこない。

とくに回転寿司を苦しめているのは、原価の上昇だ。世界的に魚をはじめとした水産資源の価格が上昇しており、薄利多売のビジネスモデルには厳しい状況だ。

そしてそれをかつて補っていたのが深海魚をはじめとする代用魚だった。だが、食品偽装問題が浮上し、企業のコンプライアンスが問われる時代になると、代用魚で「タイ」や「ヒラメ」として提供することが難しくなっている。 

このニュースを見る限り、偽装問題が起ころうが起こるまいが、遠からず「悲鳴」は聞こえてきたんじゃないかと思いますけど、代用魚を人気魚として提供できなくなったというのは、確かにダメージが大きそうです。そりゃ、「ヒラメ」と聞いたこともない深海魚では、売れ行きも違うでしょうし……。

水産資源値上りの背景の1つには、水産資源の枯渇というのがあります。うなぎとかもそうですけど、このままだと「絶滅」が見えてきているのも少なくないようで、実はあんまり笑えない話ですよね。それなりに深刻な危機が迫っているわけです。日本中が寿司を食べるペースで消費されていたら、魚がいなくなるかもしれない。偽装をやめて本物を出せ、では済まない問題も絡んできているようです。

食文化ということばが示すように、食事は「文化」なのですから、時代によって変化もするでしょう。将来のことを考えて、深海魚をきちんとした寿司ネタとして広く知らしめるというのは悪くない気がします。消費者としても、正しい情報が入ってくるに越したことはないですしね。