よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

2020-2021年末年始の秋葉原。

今年は帰省NGで東京に人がいっぱい残っていた(ふだんは年末年始といえば東京から人がぐっと少なくなります)のと、コミケがなくて時間もあったので、年末年始と散歩がてら神田・秋葉原・末広町・本郷あたりをうろうろしていました。

例年と違う秋葉原の「最後」と「最初」を拾ったので、備忘録がてら。特に面白いことはないと思いますが、こういう年の足跡として残しておきます。

■12月31日

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通称ビラ通り。ツクモとかケンタッキーとかがあるラインです。いつもはたくさんいる喫茶店系客引きのおねーさんたちがほぼいません。スッキリしていて通りやすかったですね……。ただ、例年の大晦日とは比べ物にならないくらい人がいます。

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中央通りのビックカメラ前交差点。大晦日の夕方ですがお店はほとんど営業中。人出もかなり多いですね。

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駅前交差点はごらんの状態。かなり人が多いのが分かると思います。

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タリーズも夜までやってました。お疲れさまです。

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そして、初詣に備え臨戦態勢に入る神田明神。例年だとこの時間帯からすでに賑わいはじめ、お昼を過ぎても参拝できないくらい混雑しますが、今年はちょうどこの大晦日に東京都の新規感染者が1300人を超えたこともあって、おちついた感じでした。

といった感じで夜がふけ、翌日へ。

■1月1日
元旦、とりあえず神田明神に行ってみると(15時ごろ)、列形成用のコーンの撤去が始まっていました。

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列も解消して、すぐ参拝できる状態。例年だとまだまだ混雑する時間帯ですから、やっぱり今年はかなり人が少なかったのだろうと思われます。

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一方、中央通りは凄い人。ビックカメラ前交差点も、ごらんの様子です。

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駅前交差点。人が動いてるところだと、より人が多いのがわかりますね。この日は各店舗で初売りが行われたり、ヨドバシでPS5のゲリラ販売があったりというのは分かるのですが、ふだんの元旦はもっと閑散としている印象だったので、活気があって驚きました。

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上は、中央通りからまっすぐいった末広町方面の同じ時間帯の様子です。こっちのほうが例年のアキバっぽいぞ。末広町はこんだけガラガラなので、やっぱり秋葉原には人が集まってるんでしょうね。

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ラジ館前やアニメイト前の福袋も人気でよく売れていたように思います。

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中央通りAKB48劇場前というかドンキ前。屋台的な飲食店が多いこともあって、街路樹のところにずらっと人が並んで食事をしていました。横並びだし、外だから密になりにくいし、かえって良いのかな……? ゴミはちゃんと捨ててくれよって感じですけどね。

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アトレは1月2日から。全体的にシャッターが下りていましたが、中央通り沿いのスクスタ看板イラストは見られたので良かったです。

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基本穏やかな年始の様子でしたが、ちょっと残念だったのは路上喫煙。

ふだんもいないわけではないのですが、私が歩いた限り、この日は路上喫煙のお兄さん/おじさんが相当多かった印象でした。まあ中には店舗の敷地で吸っている人もいて、これは私有地内なので条例違反ないし路上喫煙にはならないのですが(下の写真みたいなやつ)、当然店の許可はとってないと思いますしやっぱりうーんってなりますよね(許可取って喫煙されてたらすみません……)。

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喫煙自体は全然構わないと思うんですよ。決まりをまもっていれば。でも路上はNG、私有地内の無許可喫煙もダメでしょう。新年早々これかぁと残念な気持ちになりました。あと喫煙者の大半が、道とか排水溝に吸いカス捨ててたのはもっともやっとします。私も注意すりゃよかったのかもしれませんが、新年だし酔っ払っててもヤだなーということで言えませんでした。チキンです。すみません。

ともあれ今日で三が日も終わり。明日からまた日常が戻ってくる……のでしょうか。緊急事態宣言出す出さないみたいな話もありますのでちょっと心配です。

来年は、「いつもどおりの」秋葉原だと良いなぁ。

秋葉原近隣でスーツをオーダーする話。 その3

第3回です。今回は、おそらく初めての方が最も悩むであろう、スーツの各種オプションについて。私自身が最初に戸惑ったことや、「これはいらんかったな」と思った経験などをもとにしたあくまで「初心者向け」の(しかも割と安く済ませようという人に向けた)おすすめであって、オーダー中級・上級者の方からすれば「それはちょっと」というところもあるかもしれませんがご容赦ください。

このシリーズ、「スーツを買おう/作ろうと思っている人にはそれなりに有用な話にする」、というコンセプトで書いてきましたが、結構ご好評頂いているようで個人的には嬉しくε-(´∀`*)。個別メッセージとか久々に頂きました。ありがとうございます。

その1→こちら
その2→こちら

オーダースーツを作る気になった、店も選んだ。さあ行こう! と行ったあとで最も悩むのがスーツのディテールです。初めて、ないしはそれに近い状態でスーツをオーダーするときの基本的な考え方として、私が最もしっくりくるかなというものをご紹介しておきます。基本軸と知識があれば、あとはご自分の好みにあわせて微調整ができると思いますので。

最初に、オプションはほんとうにいろいろあるしお店によっても違います。ですから、最低限押さえておくべきこと+押さえておくとお得なことに絞って(それでも結構長くなりそうですが)ご紹介します。
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あと、初心者向けということもあるので、余計なものはつけません。たとえばベストつけて3ピースにするとか2パンツにするとか、そういうのはナシ。上下セットのスーツを1着、できるだけお安く、というコンセプトです。先に言っておくと、パンツの折り目加工以外有料オプションは考えていません。そして、こういうのを考えるのが面倒な人はONLYのミニマルオーダーかThe Suit Companyで仕立てると、選択肢が制限されているおかげで悩まずに済みます。

では、ざっくり見ていきましょう。


1.スーツの色・柄
ハッキリ言って用途に依ります。礼服としても使うつもりなら濃紺無地1択です(ただ、お葬式用ならまっ黒にしてください。柄ダメ、光るのもダメ。ここでいう礼服なりフォーマルなりというのは、どちらかというとハレの舞台を想定しています)。その他ある程度改まった場面での使用を想定しているなら、下のようになるでしょうか。

★5 :濃紺無地
★4 :紺無地(ちょっと明るめ。ライトネイビー)
★3 :紺のシャドーストライプ/シャドーチェック(いわゆる織柄)
★2 :チャコールグレー/ダークグレーの無地、紺のストライプ系
★1 :その他

一方、ビジネス等での普段遣いやお店でちょっと接客する、子どもの授業参観で人前に行く……みたいな用途で考えている場合はちょっと変わります。

★5 :紺のシャドーストライプ/シャドーチェック
★4 :紺のストライプ系
★3 :濃紺無地、紺無地、チャコールグレー/ダークグレーの無地
★2 :黒のシャドーストライプ/シャドーチェック
★1 :その他

要は、紺の単色系選べば間違いないということです。

なにせ日本のビジネスシーンにおいては紺(暗めの)が基本。世界でもこんなに紺が好き(ギャグじゃないですよ)なビジネスマンいるのかってくらい紺まみれです。シンプルで使っている糸の色は少ないほうがフォーマル感がありますが、織柄までは「無難なオシャレ」として許容される雰囲気があります。ちなみに「織柄」というのは、糸の色を変えるのではなく織り方を変えることで模様を作っているやつです。

こういうのが織柄(シャドーストライプ)
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下がふつうのストライプ。糸の色が変わっていますね。ストライプ柄はフォーマルなほうですが、色を多く使うぶん洒落っ気のある装いとみなされます。ちなみに線の太さによってペンストライプとかチョークストライプとか呼び方が変わりますけど、まあストライプで良いと思います。
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シャドーチェックのスーツとかは遠くで見るとちょっと光沢感があって、近づくと模様が入っているのがかなり小洒落た印象を与えてくれると思います。
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あと、これはちょっと余計な情報かもしれませんが、ガチの無地はかなり素材の質感が出ます。ポリ混紡で本当の紺無地にすると、化学繊維独特のテカリみたいなのがはっきりと見えて、まあそういうのが結構好みだという人もいるので一概には言えませんが、一般的にはちょっと安っぽさが出る、と言われています。

仕立てあがると生地の段階より光って見えるものが多いので、生地を見て「綺麗だなー」と思ったポリ混紡生地が、仕立ててみると思ったよりテカテカしてるのって最初の頃結構あったんですよね。ハッキリとした織柄を入れないタイプの無地を選ぶなら、素材はウール100%が無難かもしれません。まあ、私はあんまり気にしないんですけど(笑)。


2.生地の素材
これも用途によります。普段遣いで激しく使うなら、ウールポリ混紡が良いです。何ならちょっとポリエステルが多めのほうが丈夫ですね。もうこの時点で「スーツ通」の方々の好みからビンボール気味に外れてると思うのですが事実としてそう思うので。

お店(特に吊るしの)に行くとウール100%が高級なもの、「良い」スーツの証ということを言われます。あと、番手が上(super120'sとかいう表記です)のやつが「良い」と。ただ、その「良い」っていうのは誰にとってどんなふうに「良い」のかって話ですよ。少なくとも、初心者にとって使いやすくて良い、という話ではありません。

まあウール100%は高価だし、軽いし通気性も保温性も良い。あと見栄えも良くて分かる人には分かる高級感が出せる。そういう良さがあるのは間違っていないのですが、ポリ混紡にはまた別の良さもあるし、ウールの欠点というのもあります。

実際、リュックを背負う人はウール100%やめたほうが良いです。肩と、リュックのあたる腰の上がすぐ擦り切れます。いやこれホントにお店であんまり言われないんですけど、高品質のウールって擦れに弱いんですよ。価格と耐久性が反比例する感じ。糸が細いんだから当然といえば当然なんですが、super130'sの細番手のスーツ着てリュックとか背負ってるとワンシーズンでつるつるです。まあだから、いないと思いますけど、お高いスーツ着て性行為とかもやめたほうが良いと思います。

あと、ウールは連投にも弱いので1度着たら2、3日は休ませる。できれば週に1回か2回の登板にする。使うたびにクリーニングに出したりせず、1シーズンに1回くらいでとどめる(クリーニングに出すとスーツは熱で傷みます)。ついでに虫さんはウール大好きなので、きちんと管理しないとすぐ虫食いの被害に遭います。そういう管理がちゃんとできないなら、最初はポリ混紡のほうが向いていると思います。

一方、ポリ混紡の素材は丈夫な反面、重いし、硬いし、経年劣化も早いです。特に最後のが厳しくて、天然素材のウールは経年「変化」という感じで味わいが出てきますがポリ混紡は単純に色あせたり生地のコシがなくなってヨレヨレになり、場合によっては破れやすくなり、まあ3~5年でおさらばという感じですね。年に1~2回しか出番のない礼服をポリ混紡で作ると、全然使わないうちにおシャカということもありえるので、こういう場合はウール100%(もしくはウール・シルク混紡とか)をおすすめします。

あとは、ストレッチ素材とか抗菌素材とかありますが、ぶっちゃけいりません。抗菌素材なんて効果まったく見えないですし眉唾だと思います。ストレッチは、確かに動きやすいところもあるんですがやっぱり「伸びる」んですよ。フツーに。だから、せっかく身体にあわせて作ったのに何度か着ているうちにダボッとしてくる。特に肘とか膝周りですね。型くずれするとだらしなく見えるので、最初ちょっときつめに作るとかそういう工夫が必要になります……が、高いお金払って(ストレッチ系素材はちょっと料金高めになります)そんなことするくらいならストレッチ素材にしなけりゃいい話ですよね。

長くなったのでまとめると、普段遣いならウールポリ混紡、改まった場面のみの登板になるならウール100%。ただ、そこそこ登板数多くなりそうでも紺無地とかにしてちょっと高級感出したいならウール100%もありかなと思います。

あと、春夏用か秋冬用か3シーズンか、みたいな話がありますがこれはもうその時々ですね。私は3シーズンが好きなので(というか夏はクールビズでスーツ着ないから)そればっかり選んでますが。


3.スーツの型
スーツの型はぶっちゃけ自分の身体との相性が第一。あとはお好み次第だと思います。細かく見ればなで肩とかいかり肩とかでシルエットがだいぶ変わる場合もありますので、まずはお店の人に相談。これがベストです。お店によっては肩パットが最初から入っているところとか、逆にパットを入れられないところもありますので。

また、スポーツをやっていたとかで胸板がめっちゃ分厚いとか、二の腕が太いとか、ふくらはぎが発達しているとか、いろいろな特徴があると思いますので、最初からこれ、と決めていかずにフィッティングでお店の人に選んでもらいましょう。何度かオーダーチャレンジして、自分の好みが出てきたらそれに合わせてもらう、で良いのではないでしょうか。


4.ジャケットの仕様(ボタン)
まず前のボタンですが、シングルの2ボタンにしましょう。ふつうがいちばん。

シングルかダブルかについては、よほど改まった場面に出るのでなければシングルで良いと思います。ダブルブレストは安くない追加料金取られるところが多いですし、作ってもあんまり出番はありません。ふだんのビジネスにダブルのスーツはちょっと気取りすぎの感じがしますしね……。

んで、ボタン。1ボタンはかなり特殊です。かなりカジュアル寄りのはず。
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段返り3ボタンは、こういう、1番上の襟の裏に3つ目のボタンが入ってるやつ。
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左の襟のところにボタンホールが見えるので、段返り3つボタンのスーツだなと分かるようになっています。
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おしゃれだとは思うんですけど、アメトラの仕様です。いまの日本のスーツは基本、イギリスかイタリア仕様が多くてまわりのグッズもそういうののほうが揃えやすい(特に靴)ですし、あとアメリカ人のような高身長でガッチリした体型の人のほうが似合う仕様です。何か特別なこだわりがないなら、最初は2ボタンで参りましょう。

袖口は、フォーマルなら3つボタン。ビジネスなら4つボタン……と言われますが、まあどっちでも良いと思います。だいたい、他人の袖のボタンの数数える人なんてよほどの暇人です。
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参考画像:「【テーラーが解説】スーツの袖ボタンの数を変える、本当の意味とは?

本切羽(ほんせっぱ)という、実際にボタンを留めるかたちにするのがオーダースーツの証だ、などという説もありますが、個人的にはここらへんマジでどうでもいいと思います。悪く言うつもりはありませんが、本切羽にするのは追加料金がかかる場合がほとんどなので開き見せで良いでしょう。
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重ねボタンにするか並べボタンにするかは、並べボタンが良いと思います。理由は2つ。まず、一部の店舗では重ねボタンにすると追加料金が発生するから。もう1つは、重ねは「イタリア風のオシャレ」であってかなりカジュアルな感じになるのでフォーマルな場に適さないから。要するに、ビジネスなりフォーマルなりで使う時に制限がかかりやすくなります。結婚式の二次会専用のオシャレスーツとか作るときなら良いかもしれません。

あと、ボタンの種類についてですが、無料のボタンで構わないでしょう。色は、ジャケットが濃い色なら同系色のちょっと薄い色。逆にジャケットが薄い色なら同系色のちょっと濃い色か、黒。オーダースーツをすると、天然素材のボタン(主に水牛)を勧められますが、初心者が手を出すのはやめたほうが良いと思います。

まず、高い。ボタン10個とか15個で1000円とか1500円とか、払おうと思いますか? 次に、なくしたときが大変。天然素材なので換えが効きません。似たような色・模様のを探すだけで一苦労です。その店、プラスチックボタンだとまったく苦労がありません。最後に、これを言ったら身も蓋もありませんが、ボタンなんてほとんど誰も気にしません。果てしなく自己満足でしかない世界です。オプションセットとかで水牛釦にできるならして良いかもしれませんが、そうでないならわざわざ選ぶ意味は無いと私は思います。……ただ、私の友人は結構水牛釦好きで作っているんで、オーダー好きの人はこだわりたいところなんでしょうね。

私は水牛釦をあえて選択したことが一度もありません。ホントにフォーマル用に作ったやつだけ、下品な光沢を抑えるために水牛ボタンにしましたがあんまり効果は実感できてないですね……。


5.ジャケットの仕様(ベント)
ジャケットの後ろの切れ目のことを「ベント」と言います。一般的には三種類。センターベント、サイドベント、ノーベントです。

フォーマルな場面でしか使わないスーツならノーベントが良いでしょう。ただ、フォーマルと言ってもほんとうにパーティーとか式典とかそういうレベルのフォーマルです。ちょっと偉い人に会いに行く、とかだとノーベントは気取りすぎの印象があります。

センターベントとサイドベントは、まあどっちでも。好みの問題ですね。
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一応、センターベントがアメリカ流、サイドベントがイギリス流みたいなこと言われますが、いまそこまでハッキリした区別ないんじゃないかなぁ……。サイドベントのほうがちょっと動きやすくて、座るときとかにシワがよりにくいってのはあると思います。あと、既成のスーツはセンターベントが多いので、サイドベントだとちょっとだけオーダー感出るかな? というくらい。


6.ジャケットの仕様(襟とポケット)
ポケットは基本、フラップでまっすぐか斜め(スランテッド)かの選択になると思います。フタがついていないアウトポケットはかなりカジュアルになるので、「仕事用」で考えている今回は除外。
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角度がついたスランテッドのほうが、腰回りが細く見えやすいです。ただ、フォーマルな場面ではまっすぐなポケットが基本となります。あと、スーツの丈を短くすると斜めポケットは下が窮屈に見えてしまいますね。というわけで、原則まっすぐのポケットが良いと思います。ただ、ちょっとオーダー感が出せるのとさっき言った腰回りがスマートに見えることを考えると、スランテッドも悪くないんですけどね。

チェンジポケットは、有料ならまず却下。brefみたいに無料ならつけてもいいかなレベルですけど、知らない人からしたらポケットが増えてる変な服と思われかねないので、「イギリス風のトラディッショナルなスーツにしたい」みたいなテーマ的なこだわりがないならナシが無難です。

スーツの襟(ラペル)はノッチドラペル(ふつうの襟)でいいんじゃないかなと思います。下の画像の上側です。下側のラペルはピークドラペル、あるいは剣襟なんて呼ばれます。襟の切れ込み部分、デカいほうが上向きにとんがってますよね。
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ピークドラペルはもともと、フォーマルな場面とかダブルブレストとかそういうかなりかっちりしたスーツの襟だったようですが、最近は「オシャレ」としてシングルにも取り入れる人が増えてきたようです。スタンダードからはずれるので既成のシングルスーツではまず見かけませんし、ちょっと華やいだ感じもあってオーダーならではのオシャレという感じはするのですが……ぶっちゃけ、スーツの襟をそんなに気にする人いないですよね?

分かる人からすれば、シングルスーツの襟をピークドにしていることが「おしゃれ」ととられるか「キザ」と思われるかはわかりません。ファッションとして浸透してきたというレベルにも感じませんので、古風な考えの人なら批判的に見てくる可能性大。そういうリスクを考えると、あえてピークドにする意味はないでしょう。


7.ジャケットの仕様(裏地)
素材は、よく「キュプラが良いです」と言われます。まあ良いんですけど、追加料金かかる場合がほとんどだし、そこまで着心地に大きな影響がでるものでもないので初心者があえて手を出す必要はないです。ポリエステルで行きましょう。以上。

色は、特段の好みがなければボタンと合わせるのが良いと思います。表地が濃い色なら、薄めの同系色。薄い色なら濃い目の同系色。んで無地。柄を入れたいなら、ヘリンボーンかドットですかね。まあ裏なんで誰も見ないし、ちょっと派手な色(ネイビーならワインレッドとか)を選ぶのもオシャレだし、「オーダーっぽい」感じはするんですけど最初は無難なので良いのかなと。よく履く靴の色が決まっているなら、靴の色に合わせるというのもありますけど黒になっちゃったらアレですし。こんなこと言ってますが、私は紫が好きでしょっちゅう紫をチョイスしてます(笑)。

あとオーダーの場合必ず、総裏か背抜きか、という選択肢が出てきます。これは、基本総裏をおすすめします

これが背抜き。背中のところの裏地が抜けています。軽く、通気性がよくなります。
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こっち総裏。
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最近は情報発信が多くなり、「誤った認識」は正されていますが、いっときは「背抜きは春夏用のスーツ、総裏が秋冬用のスーツ」と言われていました。私の職場でも、ファッションに詳しい女性がそんなことをよく言っています。

ただ、これは既製服メーカーがわかりやすさのために言っていたことであって、もともとのスーツは基本春夏だろうが秋冬だろうが総裏。スーツのジャケットは基本裏地がこすれるので(脱いで置くときは、裏地が表にくるようにして地面に置く)、生地を傷めないという機能的な側面が大きいのだそうです。総裏と背抜きで値段は変わりませんので、それなら総裏が良いかなと思います。

あと、「台場仕立て」のオプションもあります。

この胸ポケットの部分にちょっと生地が飛び出したような感じですね。
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スーツの中でもよく擦れる部分なので補強になる……ということですが、裏だからあんま目立たないし、そもそもたいていオプション料金がかかるので、原則無視で良いんじゃないかと思います。私は基本選択しません。

ただし、「芯地」が絡んでくる場合はちょっと気をつけても良いです。

スーツの芯地というのは、表地と裏地を張り合わせるときの骨組みみたいなもので、吊るしのスーツや安価なオーダースーツだと基本は不織布とかを接着剤でひっつけた「接着芯」になります。ただ、所詮接着剤なので汗水に弱く、熱にも弱く、経年劣化もしやすいです。要するに、接着芯のスーツは型崩れしやすいスーツということになります(ほんとうは、軽かったり安かったりというメリットもあるのですが)。一方、ちゃんと天然素材の毛(馬の毛だったかな?)を縫い付けた芯地を使っているものを「毛芯」と呼びます。

ポリ混紡とかの生地で「数年でチェンジ」を想定しているなら全然それで良いというか、むしろ高い料金払って毛芯にする意味がわからないのですが、フォーマル目的で、質の良いウール100%素材を使った……なんて時には接着芯だと勿体ない(放置してるうちにヨレヨレになったりする)気もします。今回は初心者向けオーダーということなので芯地にはこだわりませんが、台場仕立てを選ぶと芯が毛芯仕立てになる、というお店は結構多いです(ビッグヴィジョンやダンカンは少なくとも)。逆に、毛芯を選ぶオプションってなかったりするので、芯を接着芯から変更したい場合には台場選べばいけるかも、みたいなのは知っておいて損しないかもしれません。


8.パンツの仕様
これで最後です。パンツの仕様。

まず、タック。タックというのは、パンツのウエスト部分の折れ目のことです。スーツの基本はワンタック。タックを入れるとスリム感が損なわれることもあり、一昔まえは「タックを入れるのはおっさん」という認識があってノータックが激はやりしていましたが、最近はワンタックも人権を得てきたようです。
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タックが入っているほうが動きやすいこともあるし、もともとのスーツのあり方としてワンタックが正道ということもあるので、足を細く見せたいとかスーツ自体を細身で絞ったとか、そういうことがなければワンタックで良いんじゃないかと思います。ただし、「世間一般のスーツのふつう」は、おそらく今もノータックよりです。そっちに合わせるのもアリかな。

パンツの脇ポケットが、斜めかまっすぐかL字かを選べる場合もあります。個人的には、絶対に斜めをおすすめします。というのも、L字やまっすぐのポケットにすると手を入れにくい。あと、肘に直線的な動きを要求されて携帯電話の出し入れが非常に面倒です。パンツのポケットに何も入れない人なら構わないのですが、何か入れる可能性があるならば斜め1択でしょう。

裾は、シングルかダブル。下の画像だと、左のネイビーがダブルで右のグレーがシングルですね。
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見ての通り、シングルのほうがスッキリ見えます。あと、よりフォーマルなのはシングル。ダブルはどっちかというとカジュアル寄りです。ガチガチのフォーマルウェアなら、シングルのほうが良いでしょう。

ただ、ちょっとパンツを短めに履く場合、ダブルにしたほうがバランスよく見える場合が結構あります。あと、グッドイヤー製法のがっしりした靴の場合はダブルのほうが映えるとか。

結局の所好みではあるのですが、ダブルにすると「スナップ式」と「縫い付け式」があって、これはお店によって違うので選べません。スナップ式のダブルというのは下のような感じで、スナップでポチッと留めてダブル加工しているんですね。
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上から見るとスナップがはっきりわかるのと、ちょっとダボッとした見栄えになるので(掃除は楽なんですが……)、個人的にはあまり好きではありません。私の場合スナップ式ですと言われたら、迷わずシングルにしています。

次に、あまり話題になりませんが「シック」。パンツで最もダメージを負いやすいのは、股の部分です。ここにあて布である「シック」を貼ることで、だいぶ補強されるんですね。

このシック、お店によって無料のところと有料のところがあります。たとえばbrefは小さいシックは無料。大きいものにすると有料だったかな……。それとは別に、パンツの裏地の素材を股のところまで伸ばしてくれたりもします(相談すれば)。ビッグヴィジョンはシック無料。

お店によって結構違うのですが、ふつうにオーダーしているだけだと特に何も言われない場合が多いので、「パンツの股の部分の補強とかできますか?」と訊ねるのが良いと思います。無料で補強できるなら、是非やっておきましょう。

最後、折り目加工。これに関しては、有料でもやっておくのが良いです。というのも、パンツの見た目は折り目で決まるからです。1000円~2000円くらいでピシッとした見た目が維持でき、かなり効果を実感できるのでおすすめです。ただし、ウールポリ混紡の場合、一般的なシロセット加工はあまり役に立ちません。繊維に樹脂を染み込ませる都合上、化学繊維だと表面で弾かれてしまうんですよね。お店によっては、「この加工はウール100%でないとあまり効果ありません」と止められます。

リントラク加工とか、スーパークリース加工と呼ばれる、折り目に樹脂を流し込むタイプのちょっとお高めの加工だと効果があります。しかも効果もだいぶ長持ち。お得お得。効果が切れた場合でも、街のクリーニング屋さんに頼めば同じ加工をしてくれることがありますし、オーダーしたお店に持っていって再加工をお願いできる場合もあります。



というところで今回はおしまいです。新春のセールを前に必要と思われる情報はこれでほとんど言ったかなという感じですが、最後はメッセージで頂いたご質問へのお答えとか、あとはお店ごとのもうちょっと詳しい情報なんかを掲載できればと考えています。

謹賀新年

新年あけましておめでとうございます(予約ではなく手打ちです)。

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大晦日に東京都では感染者1300人超えという、1000の大台を一気に乗り越える数が発表されました。ゆく年くる年ムードの中でなんとなく騒がれずに終わった感もありますが、これ結構深刻なことです。ここから数週間の間、かなり緊張感をもった対応が求められると思うのですが……都内、大丈夫ですかねぇ。

わざわざ振り返るまでもなく2020年はコロナに始まりコロナに終わったというか、ずっとコロナの話題が世界の中心で有り続けた年だったなという印象です。その意味で、世界は停滞した。「コロナのせいで何も進まなかった」みたいな話はよく耳にします。

でも、ほんとうに?

たとえば、リモートワークやら時差通勤やら、ECサイトの活用、あるいはオンライン通学もそうでしょう。「そのうちやろうね」と言われていたことが一気に進んだ側面がありました。

また、マスクをつけての日常、手洗いをして施設の中に入るときは消毒を……といった「ニューノーマル」なんてことばも流行りましたね。これまで「礼儀正しい」とされてきたことがあまり大声で言われなくなったり、逆に「失礼だ」とされてきたこと(たとえばお釣りを手渡ししないとか)が当然だとみなされるようになったり……。そういう変化はいたるところで、目に見えるかたちで起きていました。

そういう変化をマイナスと見れば、たしかに後退なり停滞なりということになるのでしょうが、変化は変化。プラスもマイナスもないと思えば、ともかくも「激動の年」であったと言えるような気もしています。

今年は、そういう変化がどっと押し寄せてくる年になるのか、はたまた「揺り戻し」が起きるのか。新型コロナの情勢以上に今後の私たちの生活に関わる部分かもしれないと思って注目しています。

さて、2011年12月17日に開設したこのブログ、順調にいけば今年の終わりに10年目を迎えます。まあだからといって何が変わるわけでもないのですが、今年の終わりにもまた「良いお年を」とご挨拶をして、無事に次の年を迎えられたら良いなと。

新型コロナによって命の危機がほんとうに近いところにやってきて、改めて「いのちだいじに」とでも言いますか、なんかそういう想いでおります。私もみなさまも、命あっての物種。まずは健康に次の年を……と。みなさまのご健康とご多幸をお祈りしつつ、念頭のご挨拶に替えさせていただきます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


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秋葉原近隣でスーツをオーダーする話。 その2

というわけで、神田~秋葉原あたりのお店でスーツを作ろう話の第二弾です。

 その1 :こちら
 その3 :こちら

今回は、「どこでスーツを作るのが良いか」の回答編になります。実際にいろんな店舗に行き、私自身がスーツを作ってみた経験が基本になりますが、一部友人のお話も参考にしました(特にダンカンとビッグヴィジョンは、それぞれ10着以上作っている人がいるので……)。

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とりあえず、私が重要だと考える各要素ごとに簡単なランキングを作りましたので、これからスーツを作ろうかなという方はご自身が重視する項目と突き合わせてみてください。

なお、今回ご紹介するのは私が実際に店舗に行き、スーツを作ったことのある12店舗。
①bref(神田)※秋葉原アトレにも店舗あり
②DIFFERNCE(有楽町マルイ)
③FABRIC TOKYO(秋葉原マーチエキュート)
④Global Style(淡路町)
⑤ONLY(有楽町)
⑥SADA(秋葉原)
⑦The Suit Company(秋葉原ヨドバシ)
⑧エフワン(秋葉原)※淡路町にも店舗あり
⑨ダンカン(神田)
⑩ツキムラ(秋葉原)
⑪ビッグヴィジョン(秋葉原)※ヨドバシアキバと神田にも店舗あり
⑫ヨシムラ(神田)

チェック項目は、次の4項目となります。
 (1)最安の価格
 (2)その価格で選べる生地の種類
 (3)スーツのできや選べるオプション
 (4)接客・店の雰囲気等


1.価格
SS :ダンカン
S :ツキムラ(3着セット)
A :SADA(初回のみ)、ビッグヴィジョン(セール時)、ONLY(ミニマルオーダーのスタンダード生地2着セット割)
=====2万円の壁========
B :Global Style(2着セット)、The Suit Company、bref、エフワン、DIFFERENCE
C :FABRIC TOKYO、ヨシムラ

「A」ランクとして、とりあえず1着20,000円を切る価格でオーダーできるお店を設定しました。そこから頭一つ安いのがツキムラ。15,000円を切るのがダンカンです。

価格については、九州出身のスーツ店「ダンカン」が最強でしょう。通常時でも他店より安価ですが、特にセール時はぶっちぎり。しかも、だいたい年中何らかのセールをやっています。HPを要チェックですね。ちなみにその中でも更にお得なセールとそうでもないセールがあります。狙い目は盆暮れとGW。

現在開催中の年末~正月のセールでは、各店舗1日5着限定ですが1着12,000円のスーツと1着15,000円のスーツがあります。意味わからないくらい安いです。前者はウール・ポリの混紡生地ですが後者はウール100%。店員さんは「これ、ファビオ(※T.G.ファビオという海外の生地ブランド。ふつうは30,000円くらい)です」と言ってました。そこまでのラインでなくても、REDAやマルラーネといったインポート生地のスーツが19,800円で作れます。そして、年末年始に関しては購入時にサイコロを振ってゾロ目が出たら割引(1ゾロ=1割、2ゾロ=2割……6ゾロ=無料)がつく。ナニソレイミワカンナイ……。

ちなみに私の友人は先日目の前で別のお客さんが6ゾロ出しているのを見たそうなので、マジで当選者はいるみたいですヨ。

とにかく単純なコストで言えば、ダンカンがぶっちぎりの王者でしょう(総合的なコストパフォーマンス、という意味ではまた別かもしれませんが)。他では勝負になっていません。生地の質も悪いものではないです。新しいものはあまりありませんが、基本海外有名ブランドのインポート生地ですからそういうクオリティです。

単体でなくセットとして見ると、ツキムラも安い。生地の制限はあるものの3着50,000円。1着あたり17,000円です。ただ、別人3人で行ってOKかわかりません(Global StyleとかはOK)。たぶんできるんじゃないかなと思いますが……。ダンカンに1人1着限定、先着5名という縛りがあることを考えると、複数欲しいという場合にはツキムラに軍配が上がります。「三着5万で朗らかに(三五朗)」つって、関西ではそこそこ有名なお店なんですけど、あんまり東京では知られていないかもしれません。秋葉原駅前、肉の万世のすぐ近くにお店があります。

その他「A」ランクには、SADA、ビッグヴィジョン、ONLYと並びます。SADAは、初回オーダー時に限り5,000円の割引が付きます。これを使って1着19,800円に。ビッグヴィジョンとOnlyはセット価格ですね。ビッグヴィジョンはペントハウス(アメリカの生地ブランド)のウール100%生地が2着39,000円。ONLYはミニマルオーダーという簡易オーダーで2着割を使えば最安で38,000円で2着作れます。

あとは2万円を超えてきますね。いやまあそれでもかなり安いと思いますが、29,800円とかになってくると既成で良いじゃん面倒くさいって感じも出てくると思いますので……。ビッグヴィジョンの親会社であるヨシムラは、いわゆる高級ラインです。一緒に並べるのはフェアじゃないかなと思いつつ一応。ちなみにですがbrefの親会社は山形屋、The Suit Companyの親会社は洋服の青山です。


2.生地の種類(※安価なプランで選べる種類)
S :ビッグヴィジョン
A :ヨシムラ、Global Style、The Suit Company、ONLY、bref、DIFFERNCE
B :SADA、ツキムラ、FABRIC TOKYO
C :エフワン、ダンカン

これは、「安い価格で買う場合に」選べる生地の種類です。お値段青天井なら、もともとが生地屋のbrefとか強いですし、The Suit Companyもものすごい豊富な量の生地を持っています。

ただ、スーツのオーダーではどの生地でも同じ値段で仕立てられるわけではなく、価格帯によって選べる生地が変わるのがふつうです。ですから、お店に生地がいっぱいあっても自分の作りたい/作れるスーツの生地はちょっとしかない、ということがあり得るわけですね。

いろいろ行ってみた感じ、低価格帯の生地が非常に充実しているのはOnlyとビッグヴィジョン。オーソドックスな無地のものからスタンダードな柄物まで豊富に揃っています。特にビッグヴィジョンは、ウール・ポリ混紡のものだけでなくウール100%の高品質のものも安くて充実したラインアップから選べます。相当お得感ありますね。この価格帯のショップの選択肢としては頭一つ抜けていると思います。

親会社のヨシムラも同様に豊富ではあるのですが、ベース価格帯が上がるのとリーゾナブルなラインはあんまり置いてないので1つ下げました。

The Suit Companyなんかは、さすが青山の系列だけあって種類は多いです。ただ、質がいまいちパッとしない感があるんですよね。ポリ混紡でスレに強いはずなのに結構簡単にやられることもあって。相性の問題かもしれませんので評価には入れていませんが、生地の善し悪しが分かる人は気をつけても良いポイントかも知れません。

逆にセール品にかなりの制限がかかるのが、ダンカンとエフワン。特にダンカンの場合、発注をかけるのではなく自社で入れているぶんをセールに出す形態のようで、安くなる生地が時々によって異なります。あと、売り切れたら終わり。必ずしも一般的な生地があるとは限らず、ぶっ飛んだ色柄しか残っていない……みたいなこともあります。逆に運が良ければ紺無地や紺ストライプ、グレー系が充実していてよりどりみどりな場合も。まあ運ですね。


3.スーツの完成度・デザイン・オプションの選択肢
SS :ヨシムラ
S :bref、ビッグヴィジョン、エフワン、Global Style
A :ダンカン、DIFFERNCE、SADA、FABRIC TOKYO、ツキムラ
B :The Suit Company
C :ONLY

私はスーツのド素人なので、正直細かい「できばえ」についてはわかりません。だから、「素人から見てわかる違い」についてのみ言います。まず「全然ダメ」みたいなところはほぼありません。どこのお店もちゃんとしたスーツが届きました。そして、それが全てです(笑)。よく「縫製が甘い」みたいな話を聞きますが、そんなもん1例や2例見ただけじゃわからないし、個人の職人さんにフルオーダーしたスーツだって割とすぐほつれたことがある(その理由もちゃんと聞いた)んで、知ったかぶりして「これこれだからこの店の縫製はダメ」みたいなことは言えないです。もちろんそういうお話は集合知として意味がありますが、私のときには全然問題なかったです、ということですね。

ただ、縫製工場が国内か海外かはある程度わかるのでお伝えしておくと、ONLYとThe Suit Company、SADAは中国工場固定です。ONLYはテーラーメイドだと国内工場なんですけどね。ビッグヴィジョン、ダンカン、エフワンは中国と国内のどっちか。選べるわけではなくて、状況に応じて変わります。ダンカンの場合12,000のラインはほぼ中国じゃないかなぁ(台湾の場合もある?)。GWのセールとかで、ふつうなら中国になるところ納期の都合で国内縫製、というパターンもあります。ヨシムラ、bref、DIFFERENCEは国内。特にbrefは山形屋系列で、かなりこだわりのある、しっかりした工場でやってると聞きました。ヨシムラの国内工場とビッグヴィジョンの国内工場は同じところです。

ツキムラは今年、中国の工場がコロナの影響で閉鎖。国内がパンクしたのでインドネシアに進出した、というニュースもあり。

 ▼「大阪のオーダースーツ専門店 ツキムラがインドネシアで縫製開始

これ以降スーツをオーダーしていないのでどんなものか未知数ですが、現地工場は経験値が物を言う部分があります。できて一年未満のインドネシア工場では仕上がりにちょっと不安があるかなぁ……というのが本音。ずっと作っていた中国や日本の工場のクオリティにすぐには追いつかないでしょう。これで今までと変わらぬクオリティのものができたら、工場の職人さんの立場がない。

あとチェックしておきたいのはスーツの形状とか、オプション(本切羽、お台場仕立て、ボタン、裏地など)に関する自由度。もうこれについてはヨシムラがぶっちぎり。ほぼなんでもアリです。もともとアイディアスーツみたいなのを作っていた名残なのかもしれませんが、フルオーダーもかくやというくらいめちゃめちゃ細かいところまで聞いてくれる。まさに神。ただ、よっぽどこだわりがある人とかでないなら気にしなくていいところではありますね……。

逆に、素人にも違いがわかりやすいのはbref。有料オプションも豊富なんですが、嬉しいことに他店ならほとんどが有料オプションになるチェンジポケットが無料でつけられます。チェンジポケットってこういうやつ。

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お釣り(チェンジ)の小銭を入れるためのものらしいですけど、実際にはあんま使いませんよね。英国風スーツの標準装備みたいなイメージがあります。間違っていたらすみません。実用的なものではないのにつけると1,000円とか2,000円とられるんで基本つけたことなかったのですが、brefで初めてつけました。

ビッグヴィジョンはスーツの「型」が豊富です。パターンオーダー(イージーオーダー)の場合、予め決められたスーツのパターンから好みのものを選ぶことになるのですが、ビッグヴィジョンはそのパターンがすごく多い。あと、6,000円の「カスタムA」オプションが優秀。本台場仕立て、本水牛の釦、キュプラ裏地にピックステッチをつけて6,000円です。まあ機能性にかかわらない部分はどうでもいいとも言えますが、セットとして「毛芯」がついてくるんですよね。しかも総毛芯(実際には8割毛芯くらいだそうですが)。縫いではなく接着の毛芯だという話もありますが、スーツの立体感と耐久性が上がるのは嬉しいところです。

ちなみに、brefとビッグヴィジョンはスーツのウエストの絞り方が上手な印象があります。スーツのスタイルや材質とか着る人の体型にもよるのでしょうが、ウェストがちょっと引き締まっているほうがかっこいい感じがすると思うんですよね。

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ほんとうはイギリス調のスーツとイタリア調のスーツとかそういう専門的な話ができたら良いのかもしれませんが私にはさっぱりわからないので、とりあえず中年太りが気になってきたオジサンとしては胴回りをきれいに細くする、あるいは細く見せられるスーツの型があってありがたいです。

エフワンも地味に行き届いたオプションがあります。スーツにこだわりのある人的に嬉しいのは、「殺し襟」(一枚襟)になっているところでしょうか。廉価なスーツは襟の部分に生地を2枚縫い付けて立体感を出すのですが、一枚でやっているんですね。時間と技術が必要ですが、そのぶん首筋のフィット感と柔らかさ・軽さが段違いだと言われます。これはどこのショップのオプションでも頼めないような部分なので(都民共済で最初に作ったのも一枚襟でした)そういう意味では貴重です。ただ、ぶっちゃけ私には着心地の違いは全くわかりません。目をつぶって、これが一枚襟か二枚襟か当ててみろと言われても自信ないですね。首の後ろとか肩にそんな繊細な神経通ってないんで……。

Global Styleもスーツの型が豊富で、またさまざまなオプションを選べます。選択肢の多さはほんとうにピカイチで、さすがバカ売れしているスーツ専門店。ただ、オプションについてはそれなりにお金かかります。それでもこだわりたい、というところが出てきた人には良いんじゃないかと思います。

その他、ほとんどのお店は似たりよったりですが、結構対応が分かれるのが「オーダー後の調整」。DIFFERENCEは購入後1年、Global Styleやダンカンなら3ヶ月以内、SADAは1ヶ月以内なら無料で調整(サイズ補正、長さ調整等)できますが、ビッグヴィジョンは初回オーダー時のみで以降は有料。brefはパンツの微補正(±2センチ)のみ無料。エフワンは、体型にあわなければ直しもあるし、採寸ミス等があった場合は仕立て直しも可(これはどの店でもそうかもしれません)。

ほとんど選択肢がないのは、The Suit Company。申し訳程度の形状選択はできるものの、裏地の素材や色、ボタンまで生地ごとに決まっています。ネイビーの表地なら、同系色の裏地固定とか。オーダー慣れしてちょっと変化をもたせたいな、という場合は寂しいですが、完全初心者だと逆に迷わなくて良いのかもしれませんね。

ONLYのミニマルオーダーは更に自由度がありません。作ったのがだいぶ前なので記憶がおぼろげですが、ジャケットの仕様が「背抜き/総裏」と「ベント」の2つ、パンツが裾の「シングル/ダブル」の1つくらいしか選択肢がなかったはずです。基本、「生地を選べて、サイズを細かく調整してもらえる吊るしのスーツ」くらいのものだと考えて良いでしょう。考えることが少なくて楽ではありますが、一般的なオーダースーツという感じからは外れるかもしれません。


4.お店の雰囲気・接客
S(すごい) :ONLY
A(特に用がなくても行きたい) :ビッグヴィジョン、ヨシムラ
B(満足) :ダンカン、bref、DIFFERNCE、SADA、The Suit Company、ツキムラ
C(ふつう) :Global Style、FABRIC TOKYO、エフワン
F(もう行きたくない) :なし

最初にことわっておきますが、どのお店も「ダメ」ってことはありません。基本的に良い接客・良いお店です。ただその中で差をつけるなら……という感じだと思ってください。また、あくまで2020年頃の「神田・秋葉原付近の店舗」に限ります。接客やお店の構造は地域や店員さんが変われば違ってくるでしょう。

有楽町のONLYは、店の広さが凄いのと高級感溢れまくる店構えがほんとうに素敵です。そして、売っているものはそれほどお高い感じでもない(ふつうに8,000円の靴とかが並んでる)のも好感度高いですね(笑)。接客もとても丁寧ですし、生地のことからデザインまで細かく相談に乗ってくれます。店員さんのポテンシャルはミニマルオーダーではもったいなくて、テーラーメイド以上のオーダーのほうが活きてきますね。私はテーラーメイドで1着お願いしたとき、とても勉強になりました。唯一の欠点は、ビルの2階にあるせいで生地を太陽光に当てて見づらいところかなぁ。そもそも反物のかたちで置いてある生地が少ないんで構わないんですけどね。

ヨシムラは、若干人を選ぶ感もありますがとにかく良い生地がたくさんあって楽しい。反物として置いてあるので実際に肩に掛けたり、ちょっと外の光の下で見たりできるのも◎。お店も最近できたばっかりでキレイですし、店員さんも親切です。

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ちなみに上が、あんまり知られてなさそうな神田のヨシムラ。

ビッグヴィジョンは採寸の方が非常に上手でした。初老の男性だったかな……。専門的な視点から押し付けがましくないアドバイスをくれるし、1cm、2cmの違いも面倒をいとわず細かく調整したり、見本をはおらせてチェックしてくれました。近隣ビッグヴィジョンを制覇した私の友人によれば、ヨドバシアキバ地下の店長もかなり記事に詳しくて良いのだとか。

規模は小さいけど神田のダンカンも割と良くて、店員さんが聞けばいろいろ教えてくれるし生地も見やすく陳列されています。店内に影があんまりできない作りになっていて生地の色味とかをちゃんと確認できるのと、店が広くないおかげで引っ張り出して比較とかが楽にできて好みでした。

Global StyleやSADAは、有名店ということで人が多いこともあるのでしょうか。正直ちょっと見づらいです。とくにGlobal Style。店内が暗い・狭いで結構苦しい。店員さんは物凄くデキる人に当たるときと、新卒か? というレベル(私のような素人でも「おい、そのくらいは知ってるぞ」みたいな)の人に当たるときがあって、なかなかスリリングです。FABRIC TOKYOとかエフワンはちょっと狭すぎますね……。1人入ればほぼキャパオーバーみたいなお店ですし、FABRIC TOKYOに関してはシャツのオーダーと半々みたいになっててスーツは生地をゆっくり見られない。もともとネットでの販売に力を入れているせいかもしれませんが、せっかくの実店舗なのにちょっと残念です。brefの神田店はそこそこ広いのに加えて、その生地のスーツの出来上がりがどんなものか実物を相当数見られるので、イメージがわきやすくて良かったです。ただ、着替えスペースが超狭くて使いづらい。鏡も見づらいので、そこはマイナスかな……。


総合おすすめTOP5
1.ダンカン
2.ビッグヴィジョン
3.SADA
4.bref
5.ONLY

というわけで、個人的におすすめTOP5。世間一般のブログとか評価サイトだと、「論外」扱いされてるお店が上位に来ましたよ(笑)。

でもね、やっぱりお安いんですよ。安いのは正義。それでいて、別に質が死ぬほど悪いわけじゃないですからね。むしろ局所的には良いくらいです。

これは友人から聞きかじった話ですが、ダンカンは国内の商社をはさまず並行輸入で海外生地を仕入れている。余りの生地とかもガンガン仕入れる。それで劇的に安い値段で有名ブランドが入ってくるのだとか。もちろん、だから色や柄は選べないし着数制限もかかるんでしょうけど、素材は悪くないわけです。むしろそのへんのポリ混紡より良い生地かもしれない。んで、仕立ての善し悪しなんて10万円以下のスーツならそんな大してかわらない。いや、違うのかもしれませんが私には違いがわからない。じゃあ、安いところで良いかな? ってなります。

ビッグヴィジョンなんかはお値段と生地の選択肢のバランスがすごく良くて、とりあえずここでセール利用して何着か作ればワードローブ完全に埋まるんじゃないかと思います。

私はスーツデザインが好きなのでメインがbrefになっていますが、スーツオーダーを初めてする、あるいはいろいろ試してみたいという場合、ダンカンかビッグヴィジョンはマジで良いと思うし、折しも今は年始のセールの時期。これを活かすのが賢明でしょう。

brefはこの中で唯一2万円の壁を突破していない2プライスオーダーのお店です。個人的に好きなことに加え、国内縫製の安心感や生地のバリエーション、デザインの良さがあるので「きっちりしたものを作りたい」という場合は選択肢に入ると思っています。ただ、他より1万、下手すれば2万高いのでそこはどうかなぁ……。

SADAは初回のみ、5000円引き! と割り切って行きましょう。お友達を紹介すれば、もういっちょ5,000円引きが可能です(笑)。なんだかんだで今勢いのあるお店ですし、スーツ専門店のノウハウについても大手企業なので基本的なところがしっかりしている。初オーダーのお店としては悪くありません。5,000円プラスされると価格帯がほぼbrefとかぶるので、それならbrefかなーという気がするのですが。

ONLYは先述したとおりそこまでオーダースーツという感じはしません。既成とオーダーの中間あたりですが、そのくらいのほうが気楽で良いという場合には丁度良い気がします。2着セットで買わないとという限定がちょっと辛いですが、一気に2つ作りたいという場合にはぐっとお得になります。初めて作るなら、センターベントとサイドベントで1着ずつとか、パンツの裾をシングルとダブルで1着ずつとかにして違いを実際に体験してみる、なんてこともできますからね。


というわけで、神田~秋葉原(一部有楽町)のあたりのスーツオーダーのお店紹介でした。次の第三回は、スーツの何にこだわって買うか、こだわりポイントとして初心者が押さえておくと良いこと(たとえば、「本切羽」とかどうでもいいよねみたいな話)を書いてみようかなと思います。



これが年内最後の更新になるかな? コロナに始まってほんとうにいろんなことのあった1年でしたが、無事に年を越せそうで安心しています。みなさま今年も一年間お付き合いありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。そして、来年も無事に、年越しの挨拶を交わしましょう。

仕事納め。

納めました。

スーツの話の続きを書くつもりだったのですが思ったより反響があったので内容をもうちょっと練って明日(の午前かな?)投稿しようと思います。

代わりに今日は、今年の締めくくりについて。

コミケがないので年末年始の休みを取るために無理しなくて良かったし、帰省する人もいないので人手は足りていると言うボーナスステージ。年末のバタバタ感はなく、かなり穏やかに年の瀬を迎えることができました。

とはいえ、物足りないのも事実なんですよね。

やっぱコミケの影響って大きいと言うか、あの喧騒と疲労と脱力感と充足感の中から醸される、いわく言い難い感情なくして「今年も終わりだ!」とはなかなか思えない。オタク仲間と会って騒ぐこともなさそうですしねぇ。精神的にも身体的にも、今年のほうが絶対落ち着いていて楽なはずなんですが、どっちが良かったかと言われるとやっぱりコミケあるほうが良かったと思います。

今年は仕方ないし、開催に向けて努力してくださっている方々のことを思うと感謝こそすれ現在の対応に不満は何一つないのですが……私の中の区切りをどこでつけようかなぁという。

仕事納めを区切りにするのは、何かちょっとイヤですし(笑)。

と言うわけで、明日は「終わり」を探しに秋葉原あたりをウロウロすることにします。とはいえ人混みに突撃するのは怖いからお店にはあんまり入らないつもり。大晦日の東京なんてほとんど人がいない(イベントは除く)のがデフォのところ、今年はおそらく大量にいるので、そういう珍しい光景も見てこようかなと。

何か区切りが見つかるといいのですが、今日の帰りに歩いた感じだと街も区切りを見つけられず、クリスマスから正月へぼんやりと繋がってきてそのまま通り抜けそうな気配。コロナがひと段落するまでこの感じが続くのかもしれませんね。
《自己紹介》

エロゲーマーです。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」様でレビューを投稿中。新着レビューのページは以下。
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