よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

2011年月別エロゲー個人ランクPART2 (5月~8月)

前回記事からの続きです。

▼5月
【ランキング】
1位:カミカゼ☆エクスプローラー! 2位:Vermilion 3位:恋ではなく
【短評】
4月の影に隠れがちですが、ひそかな激戦区だった5月。期待の早狩シナリオ+トモセシュンサクの『恋ではなく』は、個人的な好感度は高いのですが、一歩及ばず。『愛しい対象の護り方』も同様。『Vermilion』は突き抜けた厨二設定ながら、突き抜け切ったことと、離別の切なさを織りこんだところを高評価。

Triangle系列の魔法少女もの『魔法の守護姫アルテミナ』、ぶっとんだ変態ゲー『へんし~ん!!』、『STARLESS』などパワフルな作品が揃っていました。システム型の作品でも、脱衣頑張った『あかときっ!!』、softhouse-seal初のRPG『変態勇者』など見所多し。ちなみに『触診病淫』は名前だけ。凌辱枠なら、『アルテミナ』か『ディバインハートマキナ』を推します。萌え系のカミカゼ、燃え系のVermilion、読ませる系の恋ではなく、ゲーム系のあかときっ……と、各ジャンルバランス良く高いクオリティの作品が揃った珍しい月でした。

◎ピックアップ
『カミカゼ☆エクスプローラー!』(公式) クロシェット/2011年5月27日
ただの萌えゲーと揶揄されようがなんのその。御敷仁氏を原画に起用し、メーカーの本気を惜しみなくつぎ込んだ内容になっていました。

ゆかり教育世代や実妹萌えの皆さんの心をがっちりホールドしつつ、いいところは全部、暴走風紀委員長アナル先輩がかっさらって行った感じがします。「校内でおま●こ出したらダメ」なんて、そりゃ生徒手帳のどこ探しても書いとらん。

通称「おっぱいEX」の名前通り、基本的におっぱいゲー。なのでひんぬー派の人には見送り要素多いかもしれません。ただ、総合的に見て穴のない出来映えで、門戸も広い。完成度で見たら他よりも頭一つ抜けていたと思います。好みのキャラが一人でもいたら、やって損しない作品。



▼6月
【ランキング】
1位:LOVELY×CATION 2位:Hyper→Highspeed→Genius 3位:euphoria
【短評】
この月も豊作。『euphoria』は良質な物語と過激な描写を盛り込んだ、非常にとんがった作品。スカくらいならフォローのしようもありましたが、ちょっととんがりすぎたでしょうか。さすがに門戸を狭めすぎました。その分、好きな人には堪らないかと。『HHG』はちょっと良くできた萌えゲーみたいな評価を受けていますが、割とちゃんとしたメッセージ性があります。ただ、ブランドイメージが先行してか、その辺拾った評価をほとんど見ません。気づいている人はいると思うのですが、私が知らないだけでしょうか。機会があれば書くつもりでいます。

他にも、ソフトハウスキャラの旅館経営SLG『雪鬼屋温泉記』、熱い熱い変身ヒーローもの『電激ストライカー』、一部の人たち大喜びだった『女装山脈』、『すきま桜とうその都会』や『なでしこドリップ』も良かった。『マブラヴCD02』は積んでます。エロ枠では『雨芳恋歌』、『真・夜勤病棟』、『ホーリー×モーリー』辺りが比較的お薦め。どれも決定打には欠けますが。『くノ一三姉妹』は、「続く」みたいな終わり方でいかにも中途半端でしたが、たぶん続きは出ないんでしょうね。あと、Keyの話題作『Rewrite』が発売されたのもこの月ですが、エロゲーではないので割愛。


◎ピックアップ
『LOVELY×CATION』(公式) 暁Works-響-/2011年6月24日
現時点(12年1月)でもまだ無料でアペンドパッチを配布という、神がかり的ユーザーサービスを続ける作品。次の制作費は大丈夫なんでしょうか、心配になってくる……。サービス精神と、遊び心と、作品への愛に満ちた、希に見る良作です。

批評空間様に感想投稿済。興味があればご覧ください。→リンク


▼7月
【ランキング】
1位:いろとりどりのセカイ 2位:オイランルージュ 3位:ブレイズハート
【短評】
悩ましい月です。僅差の2位ですが、『オイランルージュ』は凄く良い。ライアーでしか出せなかっただろうという、会心の一本でした。遊郭文化を適宜モダナイズしながら、本質をそぎ落とさずに描ききった感じ。近松心中ものとかを観たり読んだりする人には堪らないと思います。『ブレイズハート』は萌え系凌辱の救世主。原画の〆鯖氏は、以前シナリオにタッチした『斬死刃留』も良かったです。

なお、凌辱ゲーは『戦国天使ジブリール』、『姦淫特急松葉』、『姉辱』など良いのが揃っていました。他の良作は、分割商法と叩かれながらも話が面白くて買うのをやめられない『Tiny Dungeon』、リメイクの話題作『久遠の絆』、システム的な意欲作『シキガミ』、ギャグエロ枠で『えむっ娘シスターズ』。お嬢様ものとして期待していた『Princess Evangile』と『君を仰ぎ乙女は姫に』は、正直ともにお薦めできません。

◎ピックアップ
『いろとりどりのセカイ』(公式) フェイバリット/2011年7月29日
『星空のメモリア』でブレイクしたフェイバリットの新作。発売前から期待が高まっていましたが、見事それに応えたと思います。

相変わらず共通含めやたら長く、内容も複雑。正直テンポの悪さを感じます。世界を説明する情報をうまく提供できていない、要するに見せ方が下手だと思う部分も多々ありました。加点要素が強いけれど、マイナス要素も多く、辛うじてバランスをとった感は否めません。

ただ、そのあたりの不満も真紅ルートで全部帳消し。やれやれよかったよかった、と思えるから不思議。綺麗に落としきって、満足いく読後感をのこしてくれます。他の部分はきわめて完成されていて、特にグラフィックと音楽は年間トップレベルでしょう。


▼8月
【ランキング】
1位:ランス・クエスト 2位:虐襲4 3位:ぽちとご主人様
【短評】
この月はすんなり。『虐襲4』は愛憎渦巻く復讐劇+国盗りとして頑張っていました。ストーリーに力を入れた凌辱ものは嬉しい限り。『虐襲』シリーズはこれまでもそれなりでしたが、今回は戦記ものの王道っぽいフォーマットに載せたのが幸いしました。コンパクトにまとまって好印象。同じようなことをやりながら、間延びしすぎたのが『姫騎士オリヴィア』。こちらが本命だと思っていたのですが、CVサトウユキという伝家の宝刀も使いこなせず不発。

低価格帯の『だらしなくてエッチなお姉さん』は結構良かった。シチュエーションが合えばどうぞ。コメディを期待していた『ぜっちょースパイラル!!』は、全体的に中途半端で何がやりたいのかよく分からない作品でした。『ダイヤミック・デイズ』は暴君ロリことかなか会長に萌え死ぬゲーム。意外と健闘したのが、『恋愛家庭教師ルルミ』。ハートフルコメディが好きなら試しても良いかも知れません。聞くならく、『ラブライド・イヴ』が相当良いそうなのですが、残念ながら買い逃しています。

◎ピックアップ
『ランス・クエスト』(公式)アリスソフト/2011年8月26日
いかにもアリスソフトらしい、作業性をシステム的な制限でうまくコントロールし、中毒性を高める時間ドロボウゲーム。好きなキャラを育成できるというキャラゲー要素が加わって、システム面からキャラ性を脱色してしまった『大帝国』よりも、ワンランク面白さがアップしていたと思います。

ただ、『闘神都市3』の頃からでしょうか、えらく単純なシステムなのになぜか長く遊んでしまうという、いわゆる「アリスらしい」作業感は嫌われる傾向にあるようです。アリスのSLG(鬼畜王や大番長など)のインパクトが大きすぎたのかも知れません。もちろんあれは大変に面白いのですが。CV無しは賛否両論ありますが、イメージ優先なので私は賛成です。

もっとも、諸手をあげて万歳かというとそんなこともなく。確かにシステムはもうひとひねりできる余地はありました。やりこみ要素も薄く、キャラ以外に作業を昇華する場所もありません。また、ランスシリーズと銘打ったナンバリングタイトルなのに、あまり物語に進展が無かったのは残念。次に期待、というにはちょっと物足りない。


といったところで疲れたので本日はここまで。お付き合いありがとうございました。

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批判とか批評とか議論とか

書くことが無いわけではないのですが、エロゲーではない話を。

ツイッターにも書いたのですが、ネットにおける「批判」は、ほとんど非難と直結してしまっていて、生産性に欠けるきらいがあると思っています。批判そのものが目的、あるいは批判によって相手の地位なり名誉なりを貶め、自分の溜飲を下げることが目的になっていることが多い。それ自体はたとえばストレスの発散だとか、社会的正義による制裁の代行といった意味合いを含むのかもしれませんが、とくに自分にとってのプラスの価値に転じにくいという問題があります。

これはRTで回ってきたのですが、「もっともらしいことを言ってる奴なんてだいたい何かのパクりだろ」みたいな話。これは、一見すると発言者の公平性を非難しているように見えます。しかし、何かを参考にしたり、影響をうけたりせずに喋っている人のほうが稀です。そうでなくとも、全ての発言に引用もとを付ける必要などない。むしろそこは、読み手こそが、「あの話はこれに似ている」と察するべきところのように思います。

もちろんこれは、まんまパクリなどを肯定しているわけではありません。ただ、パクりがパクりで断罪される必要があるのとは別に、パクられた発言なり論述なりから自分が学ぶことができる可能性は高いはずです。

たとえば、誰かの書いた物やツイートを丸パクリして、さも自分のことのように喋る人がいたとしましょう。その人がやっていることは剽窃ですから、行為自体は糾弾されるべきです。しかし、その人の発言を見て、自分がしょっちゅう納得していたのだとしたら、自分にとってその人は、得難い情報を提供してくれる、たいへんありがたい存在だった、ということにもなります。

盗んだ金を配られたって嬉しくない、というのはその通りですから、これはあくまでも極端な例。しかし、実際問題の知的な営為としては、その人がパクったかパクってないかよりも、その発言から何が引き出せるか、ということを考える方が生産的です。

もう少し踏み込んでみましょう。自分が知っている本と同じようなことを言っている相手がいたとしたら、「おまえこの本からパクっただろう」と言うほうが良いか。それとも、「あなたの弁は、この本のこの話と似ているけれど、自分はこう解釈したし、あなたはこう解釈しているように思う。違いがあるが、どう思うか」と問うほうが良いか。個人の好みによるかもしれませんが、少なくとも私は後者が好きです。そのほうが、発展性のある話ができると思う。「おまえパクリだろ」というのは断罪して優越感を得る以外、役に立つようには思えません。

そのパクった人のためを思うなら、そこで厳しく追及して、いかにパクることにメリットが無いかを実感させる必要もあるでしょう。ただ、それは指導者の立場であって、憎まれてまでそんな損な役回りを引き受ける気にはなかなかなれない。しかも、顔の見えない相手だったら尚更。結局自分にとってプラスになるのは、断罪よりも新しい知識や知見をひろめることであり、考えるヒントを意見の交流から得ることです。ならば、折角得た機会を無駄に費やすのではなく、可能性を少しでも広げるために使いたいのが人情ではないでしょうか。

もともとそんな剽窃する奴と喋っても無駄だという立場をとるなら、断罪するコストも勿体ないのでスルーしてれば良いわけで、余計に積極的に断罪する意義は見出せないように思います。

ネットは集合知だ、クラウドだ、という話があり、さまざまな角度から批判が加えられている様子を見ると、その通りだなと思います。しかし、現状の批判そのものが目的化している様子を見ていると、まだクラウドが社会的に活かされているとは思いにくい。これをいかにして生産的な方向へと向かわせるかが、新しいメディアの課題なのかもしれません。

てな思いつきをつらつら書いてみました。

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2011年月別エロゲー個人ランク(1月~4月)

2011年のエロゲーを月間で振り返りました。ランキングは、単に「私が好きな順番」です。完全な主観。何か点数指標があってつけているわけではありませんので、ノークレームでお願いします。プレイした全ての作品を挙げているわけでもないのであんまり購入の参考にはならないかもしれませんが、ああ、この月ってこんなんだったなあ、くらいに思って頂ければ幸いです。

ちなみにこれも、以前某所に書いたものをバージョンアップしたもの。各月で一番気に入った作品については、簡単にコメントを加えました。なお、復刻版や普及版、新装版など、すでに同じものが出ている作品については選考から除外。作品名は都合によりサブタイトルを省略しています。

▼1月
【ランキング】
1位:操心術0 2位:発情エクソシスト! 3位:AQUA
【短評】
期待していた『BLOODY†RONDO』や『極道の花嫁』、『黙って私のムコになれ!』が思ったよりピンとこず、ちょっと残念でした。『孕神』と『妄想ぷろとこる』は、まあ予想通り。『Canvas4』は買ってないんですが、意外と周囲の評判は良いんですよね。

◎ピックアップ
『操心術0』(公式) STUDIO邪恋/2011年1月28日
『操心術』シリーズ最新作にして、これまでのシリーズの「はじまり」を描いた作品。MC(マインドコントロール)系の最高峰。OHPの紹介を見ると、痛々しい厨二ゲーにしか見えないかも知れませんが、中味は丁寧に作られた正統派サイコサスペンス。無敵に近い精神操作の能力を持った主人公ながら、単純に暴れ回るという捻りのない展開は断固拒否。獲物のはずの女性陣もあの手この手で立ち向かってきます。

堕ちたと思ったら実は罠だったり、はめたつもりがはめられていたり。能力の制限を活かした攻防や心理の駆け引き、絡み合う利害関係、情報の制限等によってユーザーに先を読ませません。最後は気持ちよく驚ける仕掛けもスタンバイ。

基本は凌辱ものですが、陰惨な感じはありません。EDは大団円も用意されています。もちろん、Hシーンの質も高い。内容的には「3」が一番好きですが、本作はキャラの魅力が高くて満足。Reiちゃんかわいいよ(*´Д`)。

シリーズ未経験でも楽しめますが、最低「3」をやっていると満足度が増します。これでMCにハマったという人は、てんまそ氏原画の『ミナミからの手紙』(公式)などもお薦めです。



▼2月
【ランキング】
1位:グリザイアの果実 2位:猫撫ディストーション 3位:巨乳ファンタジー外伝(※FD)
【短評】
余りにも穏当な結果。この月は『アルテミスブルー』、『With Ribbon』、『ひなたテラス』、『スイートロビンガール』、『蒼穹のソレイユ』、『ラブラブル』など実力ところが揃っていましたが、上から三つだとこうなるでしょうか。「わぁい」枠は『もっと!女装で孕ませてっ』で。

◎ピックアップ
『グリザイアの果実』(公式) フロントウイング/2011年2月25日
前翼が10周年企画で大々的にぶちあげた記念作品。2011年萌えゲーアワード金賞受賞。ボリュームもサービスも満点です。これといった欠点が無く、あとは詰め込んだ要素の分だけ加点が青天井で付いていくタイプの作品でした。

心残りは、ヤマグチノボル氏が健康だったら参加されたのではないかということ。ともあれお元気になられることを祈るばかりです。

作品の内容については私などより余程良いレビューされる方がたくさん書いておられるので、割愛。


▼3月
【ランキング】
1位:つよきす3学期 2位:ぜったい絶頂☆性器の大発明!! 3位:鬼ごっこ!
【短評】
割とすんなりトップ3決まりました。発売本数も少なかった。『カメリアノート』はゲーム性を練りきれずややハズレ。『アキバ戦隊!エンジェレイヴァー』はかなりハズレ。何か本当にそんな名前の戦隊モノやるみたいですが、大丈夫なんでしょうか。

◎ピックアップ
『つよきす3学期』(公式) CandySoft/2011年3月31日
大ヒットを記録した『つよきす』、大顰蹙を買った『つよきす2学期』と来て、さてどうなることかと思ったら見事なセンター前ヒット。ライターのさかき傘氏は、キルタイム系列でエロ小説書いておられる人。ドリマガのコラムとか結構面白いです。

元祖『つよきすのライターだったタカヒロ氏とはやや方向性が違うものの、キャラクターを大事にする明るい笑いで作品を盛り上げていました。タカヒロ氏がネタやかけあいといった「形」を使ってキャラを外側から光らせるのに対して、傘氏は個々のセリフを掘り下げて、内側から整えていった印象。

▼4月
【ランキング】
1位:神採りアルケミーマイスター 2位:穢翼のユースティア 3位:大帝国
【短評】
大作ラッシュのせいで、月末アキバが人の海。各ショップにも営業とおぼしき方がいらして、真剣に売れ行きを見てたのが印象的でした。しかし、何の面白味も無いランキングですね。「ユースティア」は「グリザイア」の逆で、これと決めたポイントのために徹底的に無駄を排除して、魅せたい部分を魅せることだけに特化した作品という印象を受けました。凄いプロ意識を感じます。『規制不可』はやや期待はずれ。『sisters』は「アニメは良かったですね」としか言えません。『デュエリストエンゲージ』、『手毬花』、『White』は良作なものの、戦う相手が悪かった。『ヴァニタスの羊』はRococoさんの遺作に。残念です。

◎ピックアップ
『神採りアルケミーマイスター』(公式)エウシュリー/2011年4月22日
「大艦巨砲主義」を唱えて大型のRPGやSLGを作り続けるエウシュリーの新作。好評だった『姫狩りダンジョンマイスター』の進化版です。プレイ時間50時間オーバーはざら。「ヤツは大切なものを盗んでいきました。我々の時間です」。

内容については、批評空間様にレビューを投稿していますので、興味があればご覧ください。→リンク



といったところで疲れたので本日はここまで。需要のほどはわかりませんが、どうせなら完成させたいので、後日、5月からもやる予定です。

それでは。


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レビュー:『プリーズ・レ○プ・ミー!』

prm

タイトル:『プリーズ・レ○プ・ミー!』(CLOCKUP/2011年10月28日)
原画:Team N.G.X/シナリオ:むなしむじょう
公式:http://entacom.org/clockup/product/prm/index.html
批評空間投稿:済→リンク
定価:8800円
評価:B(A~E)

記事タイトル欄に作品名だけあったら、大変なことというか変態なことになりそうなので、ちょっとタイトルの形式を変更してみました。

一言でいえば、エロ濃い目、話薄目のCLOCKUP「らしい」内容。『euphoria』は、まあ、くろふぁんには馴染まない感じします。知人からは「レビュー読んで買ったけど騙された」と散々言われましたが、ちゃんとそう書いてますよ(笑)。

実は珍しく、レビューをリテイク無しの一発で投稿(誤字とかの修正はしました)。いま読み返すと、文章下手ですね。修正したい。ともあれそれだけノリノリで書いたということです。似たようなことを書いていた本を読んでいたので、するりと書くことが決まったためでしょうか。

半ばネタ的に書いたのは事実ですが、作品の本質は捉えているんじゃないかというちょっとした自負もあります。挑発的なタイトルで、言葉の定義も作中しっかりと行われているにもかかわらず、内容がその真逆になっているというのが本作のミソですよね。実際、批評空間様でのポイントが低いのも、ほとんどが「タイトル詐欺だ」のような理由です。

結局、一平くん(主人公)の悲哀というのは、レ○プ願望の持ち主なのに、性交の決定権を全部女性に握られているところにあるわけです。そこが凄く面白い。さながら、想像の斜め45度上くらいを音速でぶっ飛んでいくコンコルド。

一平の願望は、嫌がる相手を無理に押し倒すことなんだけど、女性側がそもそも嫌がってないならその願望は満たされません。その辺はちょっとフクザツで、それでも一平が満足できているなら「嫌がる相手を無理に押し倒す」という一平の自己認定こそが間違っていた可能性もあるんですよね。だから、そこには突っ込まないことにしました。

ただ、事実問題として、一平は女性側がOKって言わないと相手に迫れない。彼の行為は全部「許可制」です。つまり精神的に不自由を強いられているのは(本人気持ち良いから気づいてないだけで)、実は一平。一平は、意思無き性交を……強いられているんだ! と今なら一言コメントに書いたのにな。残念。

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レビュー:『君がいた図書室』

kimitosho

タイトル:『君がいた図書室』(ディーゼルマイン/2011年5月20日)
原画:綾瀬はづき/シナリオ:bridge
公式:http://dieselmine.com/2011/kimitosho/index.html
批評空間投稿:無
定価:2200円
評価:C(A~E)

同人作品『君がいた図書室』のレビューです。これは投稿したことなし。別のところで書いていたのを少し修正して掲載しました。いわゆるNTRゲーの紹介ですが、ジャンル的な話からもう少し内容に踏み込んでいます。

私は月に3~5本くらい同人ゲーをやるのですが、批評空間様だとぶっちゃけどう点数を付けて良いかわからないので、投稿は余りしないつもり。私にとって同人というのは売上げをある意味で度外視して、好きなことをやるのが許される場ですし、その意味では一つのアイディアが全ての「1か0か」というのこそ本質かなと思っています。ただそれはもう点数化できない。ほとんどまるまる好みの世界ですから。

ディーゼルマインさんくらいになると商業とほぼ同じでも良いとは思うんですけど、同人ブランドと商業ブランドの実質的な線引きを考え出すととても厄介な話になるので、外的枠組みに従って「同人と書いてあるから同人」ということにしました。ともあれ、よろしければご覧ください。

【レビュー】
学院三年生の主人公・三里大樹は、受験を控え、内申点の為に一時的な図書委員の役目を引き受ける。そこで大樹は、一人静かに本を読む二年生の少女・早水千穂と出会う。好きな本の話題を通じて、不器用ながらも少しずつ仲を深めていく二人。ところがそこに、一年生の国嶋俊があらわれ、二人の間をかき乱すのだった。

同人ブランド、ディーゼルマインから発売されたADV。本作では、まず主人公である大樹視点で千穂との交際が始まる。一度大樹編ををクリアすると、二周目以降はその場面場面で千穂の視点(千穂が何をし、どのようなことを考えていたか)が追加される。「寝取られ」イベントが発生するのは、この二周目から。要するにヒロインは千穂一択で、彼女を気に入るかどうかが本作のほぼ全て。で、肝心の千穂は、グラフィック的な派手さはないものの下側フレームの眼鏡をかけてちょっと上を向いたときの表情が抜群に良い。ムム、なかなかヤルナ、という感じである。

大樹は何日も話をしているのに、千穂の名前を聞けないような内向的な少年。告白も千穂からで、つきあってからもいつも千穂に気後れし、ドギマギしている。挙げ句の果てには目の前で目をつぶっている千穂に対し、「『キスしてもいい?』って聞くのは……ダメかな……。礼儀正しくて悪くはないと思うけど……なんとなく情けないような気がする」などと固まる、絵に描いたような「ヘタレ」。それはどう考えてもゴーだろう。

ところが、千穂視点が導入されることでユーザーには、実は千穂も人付き合いが苦手で一人でいるほうが楽という、典型的な文学少女であったことが明らかになる。無愛想に見えたときも、内心は「変な子だって思われた」と悩んでいたり、テンパりすぎて何を喋ったか覚えていなかったり。そんな内向き少女が、「本を大切に片づけていたから」というささいなきっかけから年上の少年に惹かれ、ありったけの勇気を振り絞って大樹に告白するまでの描写は、心温まる青春ラブストーリーに似た甘い雰囲気に包まれている。

だが、本作のキャッチフレーズは、「彼女が必要としているのは自分なんだって……そう思っていた」。幸せが壊れていく「焦燥感」を強調し、「果たして貴方は、最後まで正気を保っていられるか……?」とユーザーに精神的負荷をかけることがウリ。物語はここから急転直下、ちょっとしたすれ違いを国嶋につけ込まれ、二人の溝が深まり、最終的に千穂は国嶋に奪われ、大樹は取り残される。いわゆる「寝取られ」(NTR)作品の位置づけだ(ダウンロード販売先の「DLsite.com」でも「寝取られ」タグがついている)。

寝取られゲームとは何であるか、一般的な解釈はあまり定着していないという。自称専門家の友人曰く、広義では三角関係のようなものを含み、狭義では恋人を他の男に(性的な意味で)奪われることを意味するのだとか。ちなみにWikipediaでは「自分の好きな異性が他の者と性的関係になる状況・そのような状況に性的興奮を覚える嗜好・そういう嗜好の人に向けたフィクションなどの創造物のジャンル名、など」。はてなキーワードや、ニコニコ大百科でもそれぞれ定義は微妙に異なっている。ただ、見たところ定義の混乱は、どこまでを寝取られと言うかという解釈の上限の問題であり、下限のほうは共通理解があるようだ。恋人や相思相愛に近い状態から第三者に相手を奪われる形式であれば、寝取られと呼んで間違い無い。その意味で、確かに本作も寝取られゲームの一貫である。

しかし私の印象は、同じく「身を切られるような焦燥感」をウリに寝取られを謳っていた同ブランド・同スタッフの作品『いつのまにか彼女は……』や『愛妻【reverse side】』と少し異なっていた。寝取られゲームとしての性質が微妙に異なるからである。

作品のポルノグラフィ的な要素がコキュのマゾヒズム的な願望にあった過去作群と比較とすると、本作にその要素は薄い。要するに、最愛の相手を寝取られた本人に感情移入してハァハァするタイプの作品ではない。かつて『シスタ×シスタ~Lovevery Sisters』で主人公の一久は、「フラれたときのことを思い出して、多分泣きながら自分のモノをしごいちゃうんだろうなぁ……。泣きゲーで抜く人ってこんな気分なのかな?」という迷言を吐いていたが、過去作にはそれに近い感じがあった。だが本作では、ユーザーと大樹との間に、容易に同調しにくいような距離が横たわっている。

距離をもたらすものは何か。それは、作中描かれる視点変化だ。寝取られゲームにおいては元来、ユーザーを俯瞰視点に立たせる傾向が強い。というのは、ユーザーの目標は寝取られを味わう(ぶっちゃけエロいことに使う)ことにあるのに対し、作中の主人公は(現場を目撃して興奮することはあれど)基本的に、寝取られを回避しようと動くからである。ユーザーと作品の主人公は伴侶への愛情という面では同調しつつも、伴侶が奪われるところを見たいと考えるユーザーと、そうはさせまいとする主人公との間で最終的にはズレが生じざるを得ない。

更に、千穂の視点で心情が語られることも問題となる。大樹の視点では絶対に知りえない情報が語られるということは、ユーザーが第三者の視点にいるということを、よりはっきりと意識させるだろう。そして本格的な性描写の大半は、この千穂視点で描かれるのだが、それらはほぼ全て恋人の大樹とではなく、間男役の国嶋との行為だ。つまりユーザーが目撃するほとんどの性行為は、大樹が本来は知りえなかったものなのである。この点で、本作においてユーザーは大樹と隔てられている。

Hシーンの大半を国嶋と千穂の交わりにおいた本作は、寝取らされる大樹でも、寝取る国嶋でもなく、性交の場面で描かれる寝取られ役・千穂の感情の振れ幅によって、興奮を煽る作品であるように思われた。要するに大樹は千穂の感情を強く揺さぶるためのスパイスということ。

実際、千穂視点が導入されてから多くのシーンが投入されるという一事を見ても、寝取られるのを傍観する大樹よりは、寝取る側の国嶋か寝取られる主体であるところの千穂こそが、本作の性行為のポイントであると言える。そのステップを踏まえて更に、大樹に感情移入することは、原理的には可能であるが。

寝取られというジャンル性を一旦脇におけば、『君がいた図書室』という作品の軸は、感情のすれ違いや誤解も含めた、恋愛における当事者それぞれの意識にある。その背後に流れるのは、二つの基本的なアイディアだ。

一つ目は、当事者の内面がきちんとかみ合うことがただしい恋愛関係の成就だ、ということ。恋愛の成就のためには、相手を理解しようとするだけでなく、相手に適切に踏み込んでいかねばならない。なかなか踏み込まないのが大樹、踏み込むどころか踏みにじってでも相手をこちらの思うとおりに変えてしまうというのが国嶋、というわけだ。たとえばある分岐では、千穂と国嶋が盛んに肉体関係を持つようになったことを知らず、大樹が千穂に告白し、千穂は国嶋と肉体関係を維持したまま大樹の告白を受け容れるというかたちで物語は結末を迎えるのだが、これは当事者(大樹―千穂のみならず、千穂―国嶋も)同士の内面が完全に食い違っており、その意味で恋愛の失敗が描かれていると考えて良いだろう。

そうして、もう一つ。内面は(つまり恋愛は)肉体に強く制御されているということである。千穂が肉体的な快楽に強く流されることが、まずその証拠となるし、ある分岐の終盤、千穂が呟く「純潔を奪った祖父ではなく、愛する青年の命を奪った推理小説の主人公の気持ちが分かる」という独白もまた、精神的に離れていく距離を肉体によってつなぎ止めようという意識として読みうるように思われた。

本作が純愛的な恋愛要素を多分に含みつつ、なお凌辱系作品としての面目を躍如しているのはおそらく、精神的な交わりとして恋愛を描きながら、それを上回る過剰な肉体関係を置いたことで、「堕ち」の落差を高く深く演出できたところにある。多くの凌辱作品が肉体的な快楽を描きながら、最後は精神的なところで物語のオチをつけるのに対して、本作は徹底して即物的に、文字通りの「肉欲」を表現していると言える。選択肢の割りに少ない分岐やEDの尻切れ具合など不満も少なくないが、なかなか味のある作品だった。

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《自己紹介》

エロゲーマーです。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」様でレビューを投稿中。新着レビューのページは以下。
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