よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

「リアリティ」という語について

▼イントロ
「リアリティ」、あるいは「リアル」という語が、エロゲーを巡る言説では(それに限らず、かもしれませんが)頻繁に使われます。曰く、「キャラクターの心情にリアリティを感じられなかった」。曰く、「バンド活動の描写にリアリティが無い」。曰く、「リアルな人間像がある」……etc。しかし、この「リアル」あるいは「リアリティ」とは、どういう意味なのでしょうか。私は常々、この言葉に違和感を覚えてきました。一つは、意味が比較的曖昧に使われていることについて。もう一つは、本当に「リアリティ」が価値であるか、ということについて。今回は、そんなことを取りあげてみたいと思います。

といっても、ここはムズカシイお話を専門にする場所ではないし、どこぞの講義室でもありません。なるべく解りやすくするため、ある程度端折ってしまう部分があることはご容赦ください。そして、私の話は長いので、短くコンパクトにまとめることを目指します(笑)。

と先に言い訳をしておいて次へ。

▼「リアリティ」(現実/現実性)という曖昧な語
まず、おことわりから。「現実」というと本当はリアリティとアクティビティの違いがあるのですが、ここは「リアリティ」の話をしますよということでした。よって、以下「現実」と書いた場合は「リアル/リアリティ(超先生じゃないよ!)」を問題としているものと考えてください。

哲学事典を引いても良いのですが、もうちょっと近場で済ませましょう。とりあえずWikipedia先生に質問して頂ければおわかりかと思いますが、「リアリティ」という語は哲学のテーマとして長く扱われてきており、本来は軽々しく口にできないような複雑な背景と意味を背負っています(どんな語も軽々しく口にできるものではないのでしょうが)。とはいえ、「だから使うな」では話になりませんので、簡単にまとめると下のようになります。

(1) 「現象」に対する「現実」。たとえば「空耳」というのは、現象としてはある聞こえ方をしているけれど、実際(「現実」)はそうではない場合を指します。人間の感覚は曖昧なものなので、その感覚に頼らない、いわば《世界の本当の像》。

(2) 「虚構」(フィクション)に対する「現実」。虚構というのは、「現実」を模倣して《表現されたもの》を意味します。ベースにあるのが「現実」で、その派生が虚構、ということですね。単純に本物と偽物、くらいのニュアンスで捉えて良いと思います。ちょっとざっくりしすぎですが。ただし、ここではその「偽物」性が問題になります(後述)。

(3) 「理想」に対する「現実」。あるべきありようとしての理想に対して、そうではない状態としての「現実」です。こうなると「現実」は、単なる事実とは違って克服されるべき問題、理想への障害として捉えられることになります。(1)、(2)に比べると「現実」という語に否定的なニュアンスが強いですね。


とまあ、腑分けしただけでも色々とメンドクサイ雰囲気が漂ってきました。そして実際もっとメンドクサイのは、エロゲーの感想や批評で、それぞれの人がどの意味の「リアル」や「現実的」という語を使っているかわからないということです。基本的に「リアリティ」は肯定的な意味で用いられているため、(3)は余り見かけません。

ついでに、(1)の考えにも脱落してもらいましょう。というのは、個々人の感覚に頼らないような、絶対的な「現実」など存在するのか、という問題があるからです。感覚を超えた絶対的「現実」というと、倫理の教科書などで出てくるプラトンのイデアみたいなのを思い浮かべて頂ければ良いでしょうか。つまりこれ、「世界には本当の姿がある」という発想です。

哲学史的なことを言えば、これに異を唱えたのがカントという人でした。西洋哲学の専門家とかがいたら怖いですね。小声で言い直します。哲学史的なことを言えば、これに異を唱えたのがカントという人でした。有名な、「コペルニクス的転回」というやつです。割と重要なところなので、回り道かもしれませんが少しだけ説明させてください。

カントの行った「転回」というのは、いうなれば視点の斬新な変更です。それまでの認識論では、世界の側に真実があり、人間がそれを認識しているけれどズレる、という発想でした。つまり、モノが正しく見えていない、という場合の正しさは、世界の側にあったわけです。しかしカントは、そんなもん人間にわかる?と問い直しました。そして、わからないだろう、と。わからないのであれば、無いも一緒じゃないか。それならちゃんと認識できる部分について限定して話そう。それが哲学の仕事だ、と、まあそんな感じのことを言った。これはつまり、正しい認識の正しさを、世界ではなく認識主体の側に転換したわけです。以上が、カントの行った「転回」です。超大ざっぱですが、高校程度の知識としてはこれで問題ないと思います。

エロゲーを現象ではなく「現実」だ、真の世界だ、という立場はかなりレアい気がしますし(時々見かけますが)、あったとしてもカント先生が言うとおり、現象を超えた「現実」などというものがありえるのかという厄介な問題が発生します。その判断基準についてもいろいろありえるわけですが、一応私たちの素朴な思考のレベルでは、現象を超えた「現実」には触れられない、と考えて、ひとまず今回はこの立場を斥けます。

ということで残ったのは(2)、虚構に対する「現実」ですね。もともとエロゲーというフィクションの話なので、最初からこれだけ話すりゃ良かったのかもしれませんが、手続きすっとばすと後から知人に色々言われそうなので、形式的にですが手続きを踏みました。一緒に地雷も踏んだ気がしますが、それは気づかなかったことに。

▼虚構は「現実」のまがいもの?
では、いよいよ虚構に対する「現実」の話に参りましょう。その意味で「現実」(リアリティ)を大事にする人というのは、基本的にフィクションを下に見ています。先に挙げた、「キャラクターの心情のリアリティがない」云々を例にとれば一発でお解りいただけないでしょうか。虚構は偽物であり、本物の「現実」こそが重要。それに近いほど虚構には価値がある、という立場ですね。こういう立場で「リアリティ」を使う人というのは非常に多い気がします。しかし、本当にそれで良いのでしょうか?

発泡酒のCMで、「ビールと間違えるくらい美味い」というのがありました。これは、ビールという《本物》に、発泡酒が限りなく近づいている、だからこの発泡酒は凄い、ということだと思います。虚構と「現実」の話と似ていますね。もちろん対応は、虚構が発泡酒、「現実」がビール。

しかし、もし発泡酒好きの人がいたら、怒るのではないでしょうか。俺たちは、嫌々発泡酒を飲んでいるわけではない。ビールよりうまいと思って飲んでいるのだ。何が悲しくて、ビールなんぞと間違えねばならないのだ、と。少なくとも私が発泡酒好きなら、偽物のビールとしてしか扱われていないことに対して怒ります。同じことを、虚構と「現実」にもあてはめることはできないでしょうか。つまり、虚構は「現実」との対関係ではあるけれど、もはやその価値や意味は、「現実」から独立していても良いのだ、と考えることはできると思うのです。

もしも単純に「現実」が良いのなら、虚構はただの代用品です。私たちは「現実」を限られた範囲でしか味わうことができないから、その慰めとして虚構(フィクション)を楽しむ。そういう立場はありえると思います。糖尿の検査引っかかったから、ビールはやめて発泡酒、糖質カットもつけちゃおう、みたいな。しかし、その路線で虚構を褒めれば褒めるほど、虚構そのものの価値は下げていることにもなるのです。「リアリティ」は確かに、一つの判りやすい判断基準として機能しています。けれどそれを振り回した瞬間、虚構は絶対に「現実」に勝てなくなってしまう。私は、そのことが常々不満でした。

だからこそ、「現実」的であることを価値と見なさない立場もあるだろうと思うのです。肯定的という意味では、この記事の最初のほうで棄却した(3)の立場と似ていますが、厳密には違います。「理想」は「現実」の延長であり、まさにあるべき「現実」として虚構と「現実」の立場を入れ替えただけにすぎません。ビールが発泡酒になるべきだ(健康に良いんだから!)みたいなものです。私が言っているのはそうではなく、虚構の世界・フィクションの世界が「現実」から独立して、それ自体として別の価値を持つことができるのではないか、ということです。発泡酒にはビールとは異なる、発泡酒独自の美味しさがありえるように。

まったく同じではないにしても、『無限煉姦』のところで書いた、東浩紀の議論などは、実はこの虚構性を巡っての議論を含み込む射程を持っています(大澤真幸『虚構の時代の果て』などとの関係)。これ以上は単に私の立場表明ですし、更にややこしい話になるので一旦筆を置きますが、私たちが「リアリティ」というときにどういう意味合いで使っているのか、まずはそのことに自覚的であるべき。そしてその言葉を用いることで、無自覚に前提されてしまう立場(「現実」>虚構)があるということも意識しておいて良いのではないでしょうか。

▼「リアリティ」を読み・使うために
くり返しますが、「リアリティ」を使うなとか、そういう話ではないです。一つの判断基準として優れた物差しですし、現実の代用品としての「物語」を求めている人は多いでしょうから。ただ、そうでない立場の人がいるということも覚えていて欲しい。

また、書いてある感想や批評を読むと、あきらかに「そうでない立場の人」なのに、「現実性(リアリティ)」とか「現実的(リアル)」という言葉を使ってしまっているがゆえに、感想や批評が妙な具合にねじれてしまっている方を少なからずお見かけします。あるいは、分け切れていないせいでごちゃまぜに評価してしまって内容が分かりにくくなっていたり。

クリエイターさんの発言でもそうですね。「リアリティを追求しました」とかいうのを、文字通りに取らない方が良くて、作品内世界の整合性をとりました、くらいのニュアンスの場合がすごく多いような気がします。「理想の恋人を、すごくリアルに描いたんですよ」なんて言われると、何が言いたいのか解らなくなってしまう。その人にとって理想こそが大事なのか、リアルなことが大事なのか、その二つは矛盾しているのかしていないのか、ぱっと判断できないんですね。

たぶんそう言うときは、読む側が「どういう意味の「リアル」なのか」を斟酌して読めば良い。語りの技術としても、読みの技術としても、「リアリティ」という語に注意すると色々はっきりスッキリするんじゃないかと思うのですが、いかがでしょう?

今回はそんな感じで。
文章の乱れは適宜修正していく予定です。

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【2012年1月31日追記】
この記事を書くきっかけになりました、めざましさんの「めばえ」感想を紹介させていただきます。
 → めざましさんのレビュー(ネタバレ無)

めざましさんはここで、《現実》と《理想》という対立を取りあげておられます。《現実》と《理想》が別々の価値を主張する(《現実》は現実主義を、《理想》は理想主義を唱える)一方、一般的には《理想》のほうがエロゲーユーザーには重視される、というのがここで言われていることでしょうか。これはつまり、私の言ってきた、「現実」から独立した「虚構」というものが、めざましさんの《理想》と対応するように思います。

以下、コメント欄の内容を簡単にまとめることになりますが、めざましさんのご感想を、めざましさんのおっしゃっておられる路線で更に貫徹するなら、《現実》の体現者が莉子、《理想》の体現者が杏奈だった、ということになるように、私には思われました。だからこそ、リアリティという標語が取り下げられたのかな、と。実際、杏奈はあんな姉さんいないだろっていうアンリアルな感じでしたし(笑)。

そんなわけで、大変面白く読ませて頂いたレビューでした。しっかり考えられたうえで書かれ、しかもその考えのプロセスを追い掛けられるレビューというのは良いですね。しかも、作品やキャラへの愛に溢れていると、これは読むのがとても楽しい。めざましさん、楽しい感想をありがとうございました。でも私は杏奈派ですが

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レビュー:『喰ヒ人』

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タイトル:『喰ヒ人』(TinkerBell/2012年1月20日)
原画:あおじる/シナリオ:小峰久生
公式:http://www.cyberworks.jp/tink/kurai/
批評空間レビュー投稿:済→ネタバレ無
定価:8800円
評価:B(A~E)

投稿を終えたのでこちらでも少し。といっても、ほとんど書くことが残っていません。どんな作品であったか、内容が気になりましたら上記リンクより拙文をご覧ください。

攻略ルートとしては、感想にも書いた通り「琴音→悠里→まみ→ハーレム」がお薦め。実はハーレムルートは悠里からの分岐なのですが、悠里見た後、ハーレムに行くのが良いと思います。

一応ちゃんと理由があって、少なくともハーレムは最後です。これは譲れない。本作のハーレムは割とちゃんと「これしかない」終わり方になっているので、これを途中にして(そもそも全EDを見ずに分岐するのかどうか確認していませんが)、他を最後にするという選択肢は考えられません。また、琴音は悪いけど物語の本質に一番かまないキャラなので、最初です。

そうなると、残りは悠里とまみのどちらを前後にするか。効率的にはまみ→悠里なのですが、ストーリーの流れとしては逆です。どうしてかというと、まみルートとハーレムルートは、「3人が3人のままでいられる」という形の裏表になっているからです。これは、クリアすれば納得していただけるのではないでしょうか。まみ→悠里でも大きな問題は発生しませんが、「使用人」の正体などもわかるまみを「一応の」解決編・大団円とみなし、エクストラのハーレムに行くのが妥当に思われました。

ちなみにEDは「琴音1~3」、「まみ1~3」、「悠里1~3」+ハーレムの10個(最初のなんにもせずに終わるのを入れるなら11)。各ヒロインのEND1は、死亡フラグ踏んづけて途中リタイアの場合。フラグ選択肢一つで分岐するから回収は楽です。END2と3の分岐は、基本的に秋夜たちに従うか、反抗するかで分岐。多少分かりにくいこともありますが、たぶんフラグ管理自体は緩いのですんなり見られると思います。面倒なのはハーレムでした。

今回は声優さんのフリートークが割と面白く、特に琴音役の有賀桃さんは「有賀、頑張りました」おっしゃっているだけのことはある。しかし、トークネタがゲームシステムをことごとく無視していたり、台本ネタ多かったりと、収録早かったんだろうなあというのが何となく伝わってくるような内容で……。ともあれ、ありがとう、有賀さん!

過去にやってきたTinkerBellさんの作品中、1、2を争う良作でした。批評空間さんにつけた得点だと77点ですが、投稿するまでは80点いくだろと思っていましたし。独自採点表に書き込んでいたら、段々点数がさがっちゃいましたが、この手の凌辱ゲーとは思えない退廃的な雰囲気が良かったですね。個人的に、抜きゲーほど重厚な背景やしっかりしたストーリーが欲しいタイプなので、最低限このくらいの内容であれば言うことナシです。『アトラク=ナクア』を思い出したというのも、大げさではありません。あとは、もうちょっと展開うまく見せてくれたらな。

追加で、一香の物語(作中舞台の一年前)を収録したディスクが二月ごろ発送されるとのこと。あんまり出番も無かったので、それなら三人娘の後日談やってほしいと思わないでもないのですが、とりあえず葉書を送ろうかなと思います。

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2011年月別エロゲー個人ランクPART3 (9月~12月)

最終回です。

▼9月
【ランキング】
1位:VenusBlood ABYSS 2位:神咒神威神楽 3位:未来ノスタルジア
【短評】
『恋騎士』、『シュクレ』、『SuGirly Wish』などの強豪を抑えてのトップ3は上。どれもハイレベルでしたが、ゲーム性とストーリー性を備えた『VBA』をトップにしました。燃え系の完成度としては『神咒』が相当なレベルに達していますが、『Dies irae』のほぼ続編であることを除けば、避ける要素は少ないでしょうか。『みらのす』は、拳銃もった巫女さんとツインテールを楽しむ作品。萌えよりは読ませる系で、『明日の君に逢うために』以来のPurpleのスマッシュヒット。ただ、双子の不遇っぷりが泣けるというか、もうちょっと全体で各ヒロインに役割を持たせて、物語を有機的に繋げられれば、全体が引き締まったように思います。

凌辱枠では、カガミ氏からの原画交替で内容が懸念されていた『対魔忍ユキカゼ』が抜群のクオリティ。トップ3が強すぎたので今回は圏外ですが、他の月だったら食い込んでもおかしくないレベルでした。他はアイルの人気シリーズ『脅迫3』くらいでしょうか。『獣魔戦姫エクセリア』は雰囲気があったものの、物語もボリュームも今一歩大人しく終わった感じ。アイドルと家族の絆を描いた『D-EVE in you』など、他にも面白い作品がありましたが、どれも上記3本には及ばず。カントク氏を原画に起用した、話題の『your diary』は、「ほんとうの気持ち」を軽く扱いすぎた感じがあり、個人的にはNG。キャラクターが心情を全部セリフで説明しちゃうタイプは少々苦手です。

噂のトンデモゲー、『プリンセスX』がこの月発売ですが、幸か不幸か購入していません。各所で取りあげられた噂を聞くに恐るべき内容のようですが、余程のことが無い限り、私と接点を持つことは無いでしょう。

◎ピックアップ
『VenusBlood ABYSS』(公式) Dualtail/2011年9月30日
毎回システムを斬新に変更する『VenusBlood』シリーズですが、今回は『巣作りドラゴン』を思わせる迷宮構築SLG。迷宮に罠を張り巡らせて進軍してくる勇者や敵の魔族を捉え、調教していくというもの。罠の配置を考えたり、自軍のモンスターをブリーディングする育成要素が非常に楽しめた。調教モードと迷宮に建設する施設の関連が薄かったり、周回要素がやや希薄だったりと、やや詰め切れていない感じは受けるものの、ワンプレイで十分長く楽しめます。

また、ストーリーは『VenusBlood』シリーズ伝統の、価値転覆もの。魔王軍・魔族として迫害されている主人公たちのほうが、実は「まとも」な連中で、正義を振りかざしている方が本当は恐ろしいというのをアピールしています。こちらはいつもより捻りが無かったかもしれませんが、この手の物語が好きであれば問題ないでしょう。鬼畜凌辱に突っ走るルートもきちんとあります。ヒロインもよりどりみどり、シチュエーションがちょっと少ない気もしますが、全体で見れば十分すぎるくらい。総じて良くできた作品でした。

批評空間様に感想投稿済。興味があればご覧ください。→リンク



▼10月
【ランキング】
1位:ワルキューレロマンツェ 2位:恋愛0キロメートル 3位:プリーズ・レ○プ・ミー!
【短評】
私事ですがこの月からリアル生活が超絶忙しくなり、お金の都合もあって購入数が減り始めました。この他には『神聖にして侵すべからず』と『デイドリーム・ビリーバー』しか買っていません。どちらもそれなりに良かったです。低価格ゲーも総回避。いまリストを見ていたらやりたいの出てきたから、そのうち買っているかもしれません(笑)。『翠の海』や『せきさば!』など話題の作品をプレイせずのランクなのでちょっと自分では納得いっていないのですが、廉価版が出るのを気長に待つなりしたいと思います(せきさばはきつそうか……)。

『恋0』と『ワルロマ』は順番逆だろ、という人も多いでしょうか。好みの問題だと思いますが、明るくコミカルなほうが好きなら『恋0』、スポーツものの王道っぽい話が好きなら『ワルロマ』で。『恋0』は美咲の当て馬っぷりに涙。氷室屋は良いキャラだけに、(主に大人の事情で)FD等のルート追加も無さそうなのが残念ですね。『レ○プ・ミー!』は、過去にこのブログで記事作ったのでカットします。

◎ピックアップ
『ワルキューレロマンツェ[少女騎士物語]』(公式) Recotta/2011年10月28日
こもりけい氏の美しいグラフィックが冴える、学園ラブストーリー。発売日の延期に次ぐ延期でいささか待たされすぎた感じもありますが、期待を裏切らない仕上がりのものを受け取ることができました。割とハードなHシーンに、お漏らし搭載は相変わらず。今回は「戦う女の子」がメインでしたが、プリンセスの時同様かそれ以上の羞恥心を演出して、肌色シーンの破壊力が上がっていたように思います。

基本的に陰惨な展開にはならないし、良くも悪くも少年誌の王道スポーツものという感じ。そう言い切るには成長の過程が省かれているかもしれませんが、ヒロインと仲良くなるステップがその分描かれていると考えれば等価交換で良いのではないでしょうか。

批評空間様に感想投稿済。興味があればご覧ください。→リンク


▼11月
【ランキング】
1位:無限煉姦 2位:テンタクルロード 3位:Strawberry Nauts
【短評】
他プレイ作品が『ポコ・ア・ポコ』、『彼女高天』のみ。アタリをひきまくった月です。実は、買った本数が少なかったため、全作品のレビューを投稿しました。手抜きになりますが、そちらでやっちゃいましたということで省略いたします。

見送ったメジャータイトルも多く、『お天気雨』と『真・NOZOKI魔2』、『ましろサマー』、『LEGEND SEVEN』あたりはいずれ買いたいです。……無理だろうなあ。『プリズムセイバー』をやたら友人が薦めてくるのですが、どうなんでしょう。


◎ピックアップ
『無限煉姦~恥辱にまみれし不死姫の輪舞~』(公式) Liquid/2011年11月25日
これについてはブログで以前書きましたので、やっぱり省略。良い作品だったと思います。『euphoria』と同様のテーマを扱いつつ、仕上がりはだいぶマイルドな味わいに。愛しさと切なさが交錯する、美しい物語。

考えるまでもなく、こちらのほうが『euphoria』より数段門戸が広いでしょう。ただ、ブランドイメージがネックになった感じもします。逆で出せば良かったんじゃないでしょうか。クロックアップから『無限』。リキッドから『euphoria』。これなら、誰もが納得だったような気がします。

詳細な内容紹介とレビューについては、興味がございましたら右記リンク先の記事をご覧ください。→リンク


▼12月
【ランキング】
1位:WHITE ALBUM2 2位:美少女万華鏡 3位:めばえ
【短評】
12月は個人的に楽しみにしていたライアーの『大機関』があったのですが、リメイクということで考察外。非常に満足できる内容でしたとだけ。『コロナ』、『フリフレ2』、『制服天使』、『聖麗奴学園』、『妹選抜』あたりを買いましたが、この三本には及ばず。特にコロナは初期不具合に低い自由度と、ちょっと前作比較で残念な感じがしました。

『フリフレ2』はパワーダウン。前作が神がかっていただけかもしれませんが、設定の甘さが目に付きます。実習先の教え子が制服着てたのに、どの学校か気づかないとかどれだけボケているのか。

他の話題作としては、『七つのふしぎ』や『真夏の夜の雪』、『天下御免』、『HOTEL』あたりでしょうか。前者二つは高評価をよく聞くので、いずれは……ってこればっかりですね。でも積むだけだと勿体ないし、お金と時間の目処がついたらということで。究極のNTRと話題の『ガテン系』も手を出したいのですが、明らかに買い時を逃した感。ツイッターとかでわいわい言いながらやるのが楽しそうだったなあと後悔。

なんだかんだで年末年始と年度末はエロゲーに使えるお金がガクンと減るのが悩みどころ。そろそろマシンも新調したいのですが……。そに子がまともに動かないとか、哀しすぎます。

◎ピックアップ
『WHITE ALBUM2 ~closing chapter~』(公式)Leaf/2011年12月22日
本作についても散々書きましたので、以下略ということで。月が下るについていい加減になったと思われそうですが、後期からは投稿を始めたということもあるのです。そのあたりはご理解頂けると嬉しいです。

ともあれ、全体的によくできた話。テキストもしっかりしているし、「IC」とあわせればボリュームも相当。音楽・CGのレベルも高いです。もっとも前編とあわせないといけないのがネックといえばネックなのですが。時間がある人にはお薦めできるものの、そうでない人にはちと厳しい。もちろん、それでもやるに相応しい価値はあると思います。

例の如く内容等について興味があれば右記リンク先の記事をご覧ください。→リンク


これで一応一年通して終わったかなー。やれやれ。お付き合い、ありがとうございました。次は年間通して総評みたいなことを書こうかと思っています。誰かの参考にというよりは、自分の好みとかがどういうものか、振り返ってみる機会になりつつあるかもしれません。日記だと考えれば、それも良し。

ただ、書いてる時間使えばエロゲーの積みが少しは減りそうで……と、段々面倒な気もしてきました。エロゲーマーでブログとか自サイトを更新し続けている人は、本当にそれだけで尊敬。凄いなあ。

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レビュー:『WHITE ALBUM2』

WA2

タイトル:『WHITE ALBUM2』 (Leaf/2011年12月22日)
原画:なかむらたけし、桂憲一郎、柳沢まさひで/シナリオ:丸戸史明(企画屋)
公式:introductory chapterclosing chapter
批評空間投稿:済→リンク ※ネタバレ有
定価:9800円(セット版)/7800円(CC初回限定版)
評価:A+(A~E)

豊作だった2011年の、遅れてきた大本命。ただし、「人を選ぶ」という部分が強くでる作品であることも確か。その「選び方」は、よく言われているような三角関係だとか修羅場だとかでハラハラさせられるという、それだけでは無いように思われます。そもそもこの作品の見所はそこではない、ということを批評空間様に投稿した感想で書いたのですが、いまも基本的に変わっていません。

では何がネックかと言いますと、登場人物の心情や態度。それを理解し、また受け入れられるかどうかが、楽しめるか否かの分かれ目でしょうか。理解できる人が偉いとか、読解力があるとかではありません。恐らくは相当程度、単純な相性が問題を占めています。

たとえば一部では不誠実でクズだと評判の悪い主人公・春希。外側から見たら春希は優柔不断で度し難い最低の人間。作中でもそういう面があるという規定がなされているのは確か(武也や依緒の言うとおり)です。しかし、では、彼はどんなクズなのか。

元から誠実にする気の無い不誠実なのか、それとも誠実にしたいと思っても無能故にそれができない不誠実なのか。そのどちらかで、人物の読み取りは大きく変わります。そして春希は、恐らく後者。それは、雪菜とかずさが作中(ワインで酔っぱらう場面)できっちりと見抜いています。

更に言えば、もしも春希がかずさを簡単に忘れられる、あるいは雪菜を簡単に捨てることができるような人間だったら、二人はこれほどまでに春希に惚れ抜いたでしょうか。

かずさや雪菜は、かわいいとか声が良いとか乳がでかいとか、いろんな要素はありますが、何よりもそんな春希に惚れて惚れ抜いているからこそ「佳い女」なわけです。これ、仕事ができて誠実な奴に惹かれてるだけだったら、言っちゃあ悪いけど、ただの打算的な安定志向と見分けつかないですよ(笑)。

結局のところこの作品は、春希を駄目な人間として扱いながらも、ある意味でそこにこそ春希の春希らしさ・魅力を描いているわけです。そして、そんな春希を好きになってしまうヒロインたちの魅力は、単独ではなく、春希との関係の中で析出されるようになっています。そうやってじっと目をこらすと、私にはこの作品に出てくるのは、愛すべき人びとのように思われたのでした。

他の登場人物も、程度の差こそあれ概ね似たようなものでしょうか。誰もが正論を吐き、同時にエゴイスティックに誰かを傷つけ、そのことを正論で誤魔化そうとする程度には卑怯。そして本作は、そういう人間を矯正させて正しく立派な人間に「成長」させる物語ではない。むしろ、そういうところを拾おうとしちゃう作品。「もう……しょうがないなぁ」(里伽子)のキモチで受け入れてしまう。ここが、おそらく好みの最大の分かれ目です。

そもそも問題が人間としての誠実さであったなら、あんなこんがらがった話にする必要は全くありません。きっちり選んで、綺麗に振って、聖人君子になりましたおしまい、で良いはずです。そうなっていない以上、作品の解決はいわゆる誠実さには無い。社会的には許されないとしても、そこから外れていってしまう人の想いをどうにか救い出そうとしていると読む方が妥当です。その辺を許容できるかどうかで、本作への印象は大きく変わると思います。

あと、妙に自罰的でウジウジした登場人物たちもクセがありますね。卑怯なことをしていると解りつつ、決して開き直らない。後悔し、許しを請い、自分を責め続け、それでも相手を殴るのを止めない。やってしまったことをウジウジ悩むくせに、後悔すると解っている選択肢をその場の欲で選ぶことを止められない「愚者」です。考え無しというのではなくて、考えているのに正解を選ばないという類型。ドラマや映画で出てきたらハラハラするかイライラするかですが、後者に見える方には向かないかもしれません。

春希はたぶん、最後まで「誰に対しても平等」という不可能で馬鹿げた、でも本人にとってはそれこそが大まじめに「誠実」だと信じている考えに取り憑かれています。そのせいで、春希だけが「運命の相手」を選ぶことができない。けれど、物語はそんな春希にとっての「運命の相手」があらわれるわけです。では、どこに・どんな風にあらわれるのか。

このことをもう少し普遍化して言えば、人が理屈抜きで、「この人(もの)でなきゃダメだ」と思える瞬間というのはどんな風に訪れるのか。そして、もしその時が、訪れてしまったら、私たちにはどんな道が残されるのか。無粋なのを承知で本作のトータルを俯瞰すれば、そういう作品として読むことが可能だろうと思います。

でも、そういうのって結構簡単にやってくるんじゃないでしょうか。構図としてはまんま、エロゲ版『こころ』(夏目漱石)と言っても良いくらいですから、少なくとも明治からはあったと思います(笑)。もっと身近にひきつければ、テスト近いから勉強をするのが正しいのに漫画読んじゃうとか、買う必要なんて無いものを買ってしまうとか、明日仕事があるのに徹夜でゲームしてしまうとか。後半の例は単なる逃避かもしれませんけど。

いずれにせよ、理性では「抑えきれないこの想い」(とらドラ)を、まっすぐに信じたいロマンチスト御用達。だからこそ、そんな事態に対して否定的な、あるいはそこに憧れを抱かない人にはピンとこないだろうし、逆に嫌悪すら抱くかも知れません。

なんだか、相性の話ばかりになってしまいました。ただ、内容の「紹介」と私自身の「想い」は既に書いてしまったわけで、補足的な話になるのはご容赦ください。

最後に、音楽の話して終わりましょうか。

ボーカル曲の充実ぶりは過去最高。カバーが、『深愛』、『WHITE ALBUM』、『SOUND OF DESTINY』、『POWDER SNOW』、『ROUTES』、『あなたを想いたい』。オリジナルで『届かない恋』、『After All ~綴る想い~』、『Twinkle Snow』、『優しい嘘』、『愛する心』、『心はいつもあなたのそばに』、『closing』、『時の魔法』。合計14曲です。特に池田春菜さんの『あなたを想いたい』は、雪「」が「」希を想って歌う曲としては会心のネタだと思ったんですが、そういう意図はあったのかなかったのか。

「冬馬」、「雪菜」、「春希」というネーミングはやっぱり『WHITE ALBUM』用にチューニングされているんでしょう。やりすぎてあざとい感がしないでもないですが、個人的にはこういうの好きなのでアリです。

結局のところ私にとって作品との付き合いで一番楽しいのは、その作品との関わりの中で自分にしか取り出せないと思えるような想像力が働く時。本作はそういう楽しさを存分に味わわせてくれました。

ただ、それはまさに私自身のパーソナリティに深く根ざしているわけで、誰かに伝える言葉にするとなると矛盾します。あるいは、少なくともきわめて困難です。結果、長い文章を書いたり、何度も『WA2』の話を取り上げるという行動と込みでそれに近いものを伝えられたら良いなぁという形をとってしまう。そしてタチの悪いことに、伝わっても面白い保障は全くありません。完全に自己満足です。

だから、この作品をひろめたいとかそういう使命感は全然ないのですが、同じようにこの作品を好きな人と語り合いたいという希望はあります。お酒でも飲みながら、わいわい話ができたらきっと楽しいだろうな。

もう少し落ち着いたら、もっとちゃんと誰かに伝えられるような文章にしていくと思います。でも、今書いてるのが一番ナマの気分に近い気はします。

【蛇足】
感想で書いた関連作品一覧は下の通り。参考資料のつもりだったので、こちらにも転記しておきます。遺漏があれば是非教えてください。

(1) 「彼の神様、あいつの救世主」 (小説)――2010年2月(BugBug誌3月号収録)。
(2) 「雪が解け、そして雪が降るまで」(小説)――2010年3月(「IC」初回特典)。
(3) 「祭りの前~ふたりの二十四時間~」(ドラマCD)――2010年8月(公式通販)。
(4) 「祭りの後~雪菜の三十分」(小説)――「祭りの前」添付のブックレット。
(5) 「Twinkle Snow~夢想~」 (小説)――2011年2月(公式pdf公開)。
(6) 「祭りの日」(ドラマCD)――2011年12月(「CC」予約特典)。
(7) 「ピロートークCD」(ドラマCD)――2011年12月(「CC」ソフマップ予約特典)。
(8) 「歌を忘れた偶像」(小説)――2011年12月(「CC」初回特典)。
(9) 「一泊二日の凱旋」(ドラマCD)――2011年12月(コミックマーケット81。公式通販予定)。

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2011年月別エロゲー個人ランクPART2 (5月~8月)

前回記事からの続きです。

▼5月
【ランキング】
1位:カミカゼ☆エクスプローラー! 2位:Vermilion 3位:恋ではなく
【短評】
4月の影に隠れがちですが、ひそかな激戦区だった5月。期待の早狩シナリオ+トモセシュンサクの『恋ではなく』は、個人的な好感度は高いのですが、一歩及ばず。『愛しい対象の護り方』も同様。『Vermilion』は突き抜けた厨二設定ながら、突き抜け切ったことと、離別の切なさを織りこんだところを高評価。

Triangle系列の魔法少女もの『魔法の守護姫アルテミナ』、ぶっとんだ変態ゲー『へんし~ん!!』、『STARLESS』などパワフルな作品が揃っていました。システム型の作品でも、脱衣頑張った『あかときっ!!』、softhouse-seal初のRPG『変態勇者』など見所多し。ちなみに『触診病淫』は名前だけ。凌辱枠なら、『アルテミナ』か『ディバインハートマキナ』を推します。萌え系のカミカゼ、燃え系のVermilion、読ませる系の恋ではなく、ゲーム系のあかときっ……と、各ジャンルバランス良く高いクオリティの作品が揃った珍しい月でした。

◎ピックアップ
『カミカゼ☆エクスプローラー!』(公式) クロシェット/2011年5月27日
ただの萌えゲーと揶揄されようがなんのその。御敷仁氏を原画に起用し、メーカーの本気を惜しみなくつぎ込んだ内容になっていました。

ゆかり教育世代や実妹萌えの皆さんの心をがっちりホールドしつつ、いいところは全部、暴走風紀委員長アナル先輩がかっさらって行った感じがします。「校内でおま●こ出したらダメ」なんて、そりゃ生徒手帳のどこ探しても書いとらん。

通称「おっぱいEX」の名前通り、基本的におっぱいゲー。なのでひんぬー派の人には見送り要素多いかもしれません。ただ、総合的に見て穴のない出来映えで、門戸も広い。完成度で見たら他よりも頭一つ抜けていたと思います。好みのキャラが一人でもいたら、やって損しない作品。



▼6月
【ランキング】
1位:LOVELY×CATION 2位:Hyper→Highspeed→Genius 3位:euphoria
【短評】
この月も豊作。『euphoria』は良質な物語と過激な描写を盛り込んだ、非常にとんがった作品。スカくらいならフォローのしようもありましたが、ちょっととんがりすぎたでしょうか。さすがに門戸を狭めすぎました。その分、好きな人には堪らないかと。『HHG』はちょっと良くできた萌えゲーみたいな評価を受けていますが、割とちゃんとしたメッセージ性があります。ただ、ブランドイメージが先行してか、その辺拾った評価をほとんど見ません。気づいている人はいると思うのですが、私が知らないだけでしょうか。機会があれば書くつもりでいます。

他にも、ソフトハウスキャラの旅館経営SLG『雪鬼屋温泉記』、熱い熱い変身ヒーローもの『電激ストライカー』、一部の人たち大喜びだった『女装山脈』、『すきま桜とうその都会』や『なでしこドリップ』も良かった。『マブラヴCD02』は積んでます。エロ枠では『雨芳恋歌』、『真・夜勤病棟』、『ホーリー×モーリー』辺りが比較的お薦め。どれも決定打には欠けますが。『くノ一三姉妹』は、「続く」みたいな終わり方でいかにも中途半端でしたが、たぶん続きは出ないんでしょうね。あと、Keyの話題作『Rewrite』が発売されたのもこの月ですが、エロゲーではないので割愛。


◎ピックアップ
『LOVELY×CATION』(公式) 暁Works-響-/2011年6月24日
現時点(12年1月)でもまだ無料でアペンドパッチを配布という、神がかり的ユーザーサービスを続ける作品。次の制作費は大丈夫なんでしょうか、心配になってくる……。サービス精神と、遊び心と、作品への愛に満ちた、希に見る良作です。

批評空間様に感想投稿済。興味があればご覧ください。→リンク


▼7月
【ランキング】
1位:いろとりどりのセカイ 2位:オイランルージュ 3位:ブレイズハート
【短評】
悩ましい月です。僅差の2位ですが、『オイランルージュ』は凄く良い。ライアーでしか出せなかっただろうという、会心の一本でした。遊郭文化を適宜モダナイズしながら、本質をそぎ落とさずに描ききった感じ。近松心中ものとかを観たり読んだりする人には堪らないと思います。『ブレイズハート』は萌え系凌辱の救世主。原画の〆鯖氏は、以前シナリオにタッチした『斬死刃留』も良かったです。

なお、凌辱ゲーは『戦国天使ジブリール』、『姦淫特急松葉』、『姉辱』など良いのが揃っていました。他の良作は、分割商法と叩かれながらも話が面白くて買うのをやめられない『Tiny Dungeon』、リメイクの話題作『久遠の絆』、システム的な意欲作『シキガミ』、ギャグエロ枠で『えむっ娘シスターズ』。お嬢様ものとして期待していた『Princess Evangile』と『君を仰ぎ乙女は姫に』は、正直ともにお薦めできません。

◎ピックアップ
『いろとりどりのセカイ』(公式) フェイバリット/2011年7月29日
『星空のメモリア』でブレイクしたフェイバリットの新作。発売前から期待が高まっていましたが、見事それに応えたと思います。

相変わらず共通含めやたら長く、内容も複雑。正直テンポの悪さを感じます。世界を説明する情報をうまく提供できていない、要するに見せ方が下手だと思う部分も多々ありました。加点要素が強いけれど、マイナス要素も多く、辛うじてバランスをとった感は否めません。

ただ、そのあたりの不満も真紅ルートで全部帳消し。やれやれよかったよかった、と思えるから不思議。綺麗に落としきって、満足いく読後感をのこしてくれます。他の部分はきわめて完成されていて、特にグラフィックと音楽は年間トップレベルでしょう。


▼8月
【ランキング】
1位:ランス・クエスト 2位:虐襲4 3位:ぽちとご主人様
【短評】
この月はすんなり。『虐襲4』は愛憎渦巻く復讐劇+国盗りとして頑張っていました。ストーリーに力を入れた凌辱ものは嬉しい限り。『虐襲』シリーズはこれまでもそれなりでしたが、今回は戦記ものの王道っぽいフォーマットに載せたのが幸いしました。コンパクトにまとまって好印象。同じようなことをやりながら、間延びしすぎたのが『姫騎士オリヴィア』。こちらが本命だと思っていたのですが、CVサトウユキという伝家の宝刀も使いこなせず不発。

低価格帯の『だらしなくてエッチなお姉さん』は結構良かった。シチュエーションが合えばどうぞ。コメディを期待していた『ぜっちょースパイラル!!』は、全体的に中途半端で何がやりたいのかよく分からない作品でした。『ダイヤミック・デイズ』は暴君ロリことかなか会長に萌え死ぬゲーム。意外と健闘したのが、『恋愛家庭教師ルルミ』。ハートフルコメディが好きなら試しても良いかも知れません。聞くならく、『ラブライド・イヴ』が相当良いそうなのですが、残念ながら買い逃しています。

◎ピックアップ
『ランス・クエスト』(公式)アリスソフト/2011年8月26日
いかにもアリスソフトらしい、作業性をシステム的な制限でうまくコントロールし、中毒性を高める時間ドロボウゲーム。好きなキャラを育成できるというキャラゲー要素が加わって、システム面からキャラ性を脱色してしまった『大帝国』よりも、ワンランク面白さがアップしていたと思います。

ただ、『闘神都市3』の頃からでしょうか、えらく単純なシステムなのになぜか長く遊んでしまうという、いわゆる「アリスらしい」作業感は嫌われる傾向にあるようです。アリスのSLG(鬼畜王や大番長など)のインパクトが大きすぎたのかも知れません。もちろんあれは大変に面白いのですが。CV無しは賛否両論ありますが、イメージ優先なので私は賛成です。

もっとも、諸手をあげて万歳かというとそんなこともなく。確かにシステムはもうひとひねりできる余地はありました。やりこみ要素も薄く、キャラ以外に作業を昇華する場所もありません。また、ランスシリーズと銘打ったナンバリングタイトルなのに、あまり物語に進展が無かったのは残念。次に期待、というにはちょっと物足りない。


といったところで疲れたので本日はここまで。お付き合いありがとうございました。

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《自己紹介》

エロゲーマーです。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」様でレビューを投稿中。新着レビューのページは以下。
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