よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

「リアリティ」なる語を巡って(1) ~私たちは沈黙すべきか

先日、このようなツイートがタイムラインにリツイートされてきました。






私もこれをリツイートしたのですが、諸手をあげて賛成というわけではなかった。逆に、私はこの考えには乗れないところもあるな、と。今回はちょっと鳥山氏のこの発言をたたき台にして、再び「リアリティ」について考えてみたいと思います。

さて、まず鳥山氏のツイートは番号が振ってあることからも明らかなように、一部抜粋です。もう少し大きな話の中でくだんの発言がなされた。というわけでこれらがどういう流れで出てきたかを確認しておかねばなりません。拝見したところ、合計6つのツイートで構成されていました。全文はこうです。

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(1)『ガールズ&パンツァー』に否定的なフォロワーさんが散見されるので軽く説明を。まず、戦車と少女というフェチの組み合わせに嫌悪感を抱いている場合は、ストーリーがどんなに面白かろうが、否定的な感情しか湧かないので視聴を止める以外の解消方法はありません。これは異常な事ではなく……
元ツイート

(2)……創作物を見る際に誰にでも起こりうることです。たとえば、私はバンド+少女というフェチの組み合わせがどうしても理解できなかったために、『けいおん!』は十数分で視聴を止めています。そうしないと、今度は自己正当化を始めることが分かっていたからです。完璧な作品がない以上……
元ツイート

(3)……どんな作品でも批判は可能です。前述した『けいおん!』の場合は、バンドを組んだ女の子が全員美人なのは「リアリティがない」とか「画面に女性しか登場しないのはリアリティがない」とか、いくらでもケチのつけようがあるわけですが、そこが嫌悪感の本質ではありません。
元ツイート)

(4)……『ガールズ&パンツァー』の場合も、同様に戦車を初心者の少女が自在に操っているのは「リアリティがない」とか、砲弾が命中しているのに死傷者が出ないのは「リアリティがない」とか、いくらでもケチはつけられますが、そこが嫌悪感の本質かどうかをもう一度再考することをお奨めします。
元ツイート

(5)創作物を批判する際に「必要性がない」とか「リアリティがない」はマジックワードで、自己の嫌悪感を正当化する際に頻繁に使われますが、その一方で批判した作品以上に「リアリティがない」作品を称揚するケースが多く、ほぼ例外なくこの手の批判者はダブルスタンダードに陥ります。
元ツイート

(6)また、その点を指摘されると、自己弁護のために詭弁を繰り返す悪循環が発生します。そうなる前に、自分の「好き・嫌い」の感情を信じましょう。嫌いな創作物を無理に見る必要は全くありませんし、嫌いである理由をひねり出す必要もありません。「嫌いだから見ない」で十分です。
元ツイート

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どうやら、『ガールズ&パンツァー』の作中描写を巡っての話だったようです。

この後、氏は他の方とのやりとりの中で「フェチ」と「リアリティ」を結びつけ、「「リアリティがない」という批判は「自分の強迫観念と一致しない」と同義だと思います」と述べておられるので、氏の言わんとすることはおそらく、次のようにまとめることができます。

作品を批判する際によく持ち出される「リアリティ」や「必要性」(今回の場合は、『ガールズ&パンツァー』という具体的作品への批判)というのは、あくまで主観的な嫌悪感を自己正当化するための客観的装いであって、本質的には意味のない「マジックワード」(※1)にすぎない。作品というのはそもそもやろうと思えばどんな批判も可能であるから、批判自体は成り立つだろう。しかし、それは「嫌悪感の本質」では無い場合がほとんどである。そして、そうした「自己正当化」は矛盾をうむ。なぜなら、もし「リアリティ」の無さが「嫌悪感の本質」だとしたら、この世に完璧な作品は存在しえない以上、その人は全ての作品を嫌悪するか、ダブルスタンダードにならざるを得ないからだ。よって、嫌悪感を中途半端に理論武装するより、素直に「嫌いだから見ない」で良い。

※1)…ここでの「マジックワード」は、「バズワード」のような意味で用いられており、Wikipediaで紹介されている「人を動かす魔法のことば」というニュアンスとは少し違うと思われます。

氏の論旨は明快で、私としては同意できるところが非常に多い。まず、「リアリティ」という語が便利に使われすぎている(マジックワード・バズワードである)というのは同意です。この辺りは私自身も、大昔の記事でもちょっと触れたところ。そして拙記事をお読み頂ければ、大略同じような認識をしているにもかかわらず、その時の私の結論が鳥山氏のそれと全く逆になっていることがお解りいただけるかと思います。

物語が創作である以上――というより、ことばで書かれたものである以上、生の現実とは確実に違うモノです。だから、その違いを「リアリティ」ということばで表現するなら、どんな物語に対しても「リアリティが無い」と言えてしまう。すると、何か明確な定義がなければ「リアリティ」という語は何を表現しているか解らない語になる。これはまあ、よくわかります。

現実との整合性だといえばそうですが、その整合性を判断する客観的な基準はないだろ、というのがここでの問題でしょう。それは結局、個人の恣意に委ねられるしかない。たとえば『キャプテン翼』は明らかに物理法則を無視したシーンがあり、それは「リアリティが無い」と言えます。しかし、勝負の興奮や少年時代の心理描写はとても「リアリティがある」と言う人はいるかもしれません。そして、「リアリティが無いからだめ」というとき、その人は無自覚に、「物理法則のリアリティのほうが優先」という選択をしている。この辺に恣意性が垣間見えますね。

そして鳥山氏が述べておられるもうひとつのこと。それは、「自己正当化」でした。自分がその作品を嫌いであるというそのことが、おそらくは先ほど書いた「リアリティ」の恣意性の部分と結びつきやすいのでしょう。自分が気に入らない・嫌いだという直観はその時、「リアリティ」という語の解釈の中に隠蔽され、都合の良い批判ができあがるというわけです。

この分析はまことにごもっともで、ほぼ全面的に同意したいところです。しかし今回問題にしたいのは、その後の部分。すなわち氏が、「嫌いである理由をひねり出す必要もありません。「嫌いだから見ない」で十分です」と述べておられる部分です。

氏の言わんとすることを雑駁……を通りこして超訳風に要約すれば、「嫌いなら黙ってろ」(文字通り黙るという意味ではなく、その感情を無理に別の「嘘」に置きかえるなという意味)でしょう。しかし、本当にそれで良いのか? と私は思うのです。

「リアリティ」という語が「マジックワード」であるというのと同様、「嫌悪」もまた、きわめて多様なニュアンスを含んでいます。たとえば気色悪い虫に感じる嫌悪感と、犯罪者に感じる嫌悪感と、嫌いな食べ物に感じるそれとは、全て同じでしょうか。私の場合、どれも微妙に異なります。

物語が現実の反映ではないというのを伏線にしたつもりなのですが、ことばというのはそもそも現実の切り取りであって、現実そのものではないのですから、私たちの感情そのものを表現することはできません。ならばそれは、「リアリティ」と名指そうが「嫌悪」と名指そうが、大した違いは無いといえば無いわけです。むしろ肝心なのは、そう名指すことによって人が、いったいどんな感情を表現しようとしていたかという内実のほうではないのでしょうか。

鳥山氏はおそらく、「なんのために」そう名指すのかということに注目されたので、「黙れ」という結論になるのだと思います。しかし、私に言わせればそれは思考停止、あるいはもっと酷い思考放棄を招いてしまうのではなかろうかと。ことばを紡ぐ者として肝心なのは、自分の嫌悪がどんなものなのかを突き詰めて考え・伝えようとすることであり、それを読む者は相手が何を伝えようとしているのか、真摯に耳を傾けることではないのでしょうか。

ことばというのは、伝えようという意識によって紡がれ、受け容れられるものです。一人で自己完結して構わないなら、ことばなど要らないのですから。ことばに関わろうとする者はだから、交流の可能性に絶望してはいけない。私はそう信じています。

たしかに、本当に中味なんて無い、ただ叩きたいだけで「リアリティが無い」とがなり立てているような感想というのはたくさんあります。むしろ氏の本当の仮想敵は、自分の嫌悪をタテマエで隠すような人ですらなく、そっちではないかという気もする。しかし逆に言えば、その人は少なくとも発言したくなるくらい何かをその作品から感じ取っているわけです。いったんそのことを引き受けて、「リアリティ」なり「必要性」なりということばでその人が言おうとしていたことは何なのか。それをすくいあげることもまた大事なことのはずです。

同時に、発言する側も自分が言いたいことは本当に「リアリティ」ということばに載せて良いものなのか、もっと適切なことばはないか、あるいは何故自分がそのことばを選んだのか等々考えるべきことは多いでしょう。「恋愛のリアリティ」と言うとき、自分は登場人物の心情を重視しているのか、それとも行為(電話の頻度や会話の内容、コンドーム買うか云々)を重視しているのかで、同じ「リアリティ」や「必要」ということばも内実は変化するのですから。

肝心なのは「リアリティという語が自己弁護のために使われている」という政治的背景を暴露することではなく、「中味の無いことばになっているから「リアリティ」という語からはその人の真意が見えない」という認識にたって「真意」を見極めようとすることです。「「嫌いだから見ない」で十分」という結論は、その「真意」へ近づく可能性を放棄しようという態度に見えてしまう。

私は、鳥山氏の「嫌いである理由をひねり出す必要もありません」とは逆に、無理にでもひねり出してみるのが良いと思うのです。そうすれば、矛盾があれば誰かがそれを指摘し、その矛盾によって自分の真意のありどころがより明確になるのですから。「キミの言ってること、こことここで違うよね。どっちが本当に大事なの?」と言われてようやく、自分の言いたかったことに気付くというのはとてもよくあることではありませんか?

鳥山氏は「自己正当化」の卑怯さと不毛さを批判なさりたかっただけで、ことばの内実を突き詰めることを否定してはいない、と言われるでしょうか。たぶんそうなんじゃないかなと思います。あるいは、自己を正当化するのではない、本当のことばを紡げと言っているということなら、私が述べてきたことと同じ(ことばを突き詰めろ)とおっしゃっている部分があるのはもちろんわかります。ですから、私がいま述べていることは既に、鳥山氏への直接的な批判という文脈からは外れかかっているのかもしれません。

けれど、氏の発言の結びはやはりことばからの逃げを宣言するものであるように私には見えてしまった。「嫌いだから見ない」では十分ではなくて、そこから「私の「嫌い」って何だろう? 「リアリティ」がないことかな? その線で説明してみよう……」と語り、他の人がそれを聞いて、「ふーん、そんなもんかね。でもさ……」と考えることのほうを、私は目指したい。どれほど大変でもしんどくても、私はことばによって交流することを諦めたくはないし、それなら「リアリティ」という語が空虚だから語るなというのではなく、その語に実際に込めたかった意味は何なのか、考えることから入りたいなと。

もっといえば、鳥山氏の批判や私の批判もまた、広い意味では自分の感じた「嫌悪」を何か形にしようとしているのではないでしょうか。少なくとも私は、氏のツイートに感じた違和感や不満を語りだそうとしている。そして、氏が私に「嫌いだから見ないで十分」/「好きだから見るで十分」と言われるならば、それに対しては頑なに抵抗すると思います。「嫌いだからこそ(好きだからこそ)語りたいのだ」と。

ちっちゃいブログではありますが、ことばを紡ぐ世界の端っこのほうで生活する身分として、そんなことを思ったのでした。

と、今回は鳥山氏の発言に対する話ばかりになってしまって、肝心の「リアリティ」なる語についてはちょっと踏み込めなかったので、その辺はまた後日改めてやるかもしれません。長くなったので本日はこのあたりで。お付き合いありがとうございました。


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体験版レビュー:『LOVESICK PUPPIES』

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タイトル:『LOVESICK PUPPIES』 (COSMIC CUTE/2013年1月25日発売予定)
原画:三九呂、羊箱(SD原画)
シナリオ:安堂こたつ
公式:『LOVESICK PUPPIES』 OHP (※リンク先18禁)
定価:8880円
期待度:A (A~F)

――過去は比べるためにあるんじゃない。越えるためにあるんだ。

というわけで(何がというわけなのかわかりませんが)、『LOVESICE PUPPIES』の体験版感想など。

いちおー「わけ」を申しますと、「体験版レビューキャンペーン」なども実施されておりまして、まあそれに向けてちょっと書こうかというので書いていたのです。〆切は14日で、たぶんギリギリ間に合ったでしょう。もう用済みといえばそうなのですが、本来ブログにあわせて絵などを入れる前提で書いていた体験版感想だったので、こちらではそれを補うかたちで一応残しておこうかなと。なんせ、「体験版のキャプチャ画像をご掲載いただいてもかまいません」ということなので、こりゃやりたい放題できるぞという。うふふ。

やっぱり、ゲーム画像好きに貼って良いとなると、かなり楽しく感想とか書けるんですよね……。なにより説明が楽だし。

さて全体の印象としては、まず非常に楽しい。そして楽しい中にもシリアスが混ざっている……というよりは、シリアスな中に楽しさが混ざっている、というほうが正確な気がします。楽しい→シリアス→楽しいという往来をするのではなくて、キャラクターのシリアスな意識が常に底を流れていて、でも普段はそれを「ネタ」で覆っている。だから、ギャグからシリアスへの繋がりがスムーズで違和感を感じさせません。流れるように物語が展開していって、全然疲れないし飽きない。良い作品です。

それではちょっと個別の要素を具体的に見ていきましょう。

▼システム
システムについては、基本的なところは全て揃っている感じ。特に、各種ショートカットの設定ができるのは便利。キーボードだけでなくマウスも割り当てることができました。Hシーンと通常シーンでウィンドウの濃度を調整できるのも良いですね。あと欲しいのは、やっぱりシーンジャンプ・「一つ前の選択肢に戻る」などの、大規模な移動かなあ。

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あてってうれしいSC設定。その他、基本的なところは揃っている。


▼演出
個人的にはですが、かなり力が入っていて、しかも成功していると思います。たとえばコンフィグで、「時間帯によるキャラクターの色補正」なんて項目がある。しかも、とりあえずつけてみた死に設定というわけではなく、あると無いとで雰囲気というか臨場感みたいなものがぐっと変わることに驚きました(夜の映画館とか)。

また、テキストウィンドウのキャラ絵も連動して動いていて、割と芸が細かいです。立ち絵を自由自在に動かし、画面をフルに使って、物語の「時間」と「空間」をうまく表現しているなぁと。まぁこの辺は実際体験版をプレイしてもらうのが良いのだと思いますが。巷ではぬるぬる動くういんどみるさんの「E-mote」が話題ですが、もちろん単純に較べるモノではないにせよ、静止画文化もまだまだ捨てたもんじゃないと認識させてくれます。

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立ち絵のバランスで距離等を表すのは基本だが、しっかりやれば幅広い表現が可能になる。


芸が細かいといえば、携帯端末(PDA)の出し方も面白い。基本的にはキャラ紹介や「報告書」作成に使われるくらいですが、単純な物語の進行(作品内世界)から離れた、外部情報をまとめて提示するのに上手く活用されているな、と思いました。こういうのって作中の地の文に入れるとそこで作品から離れてしまうし、かといって無理矢理内部世界にねじ込むと説明セリフになってやっぱり違和感が残るところなので、微妙な中間点をうまく縫って進んだな、という感じ。

あとは、PDAのボタンを押すとか、そういう操作ができればなおよかったかもしれません。一応ゲーム内のシステムボタンがそれにあたることになってはいますが、HOOKソフトさんの『SuGirly Wish』にあったPITシステムみたいなのでも、と。かえって操作が面倒かなあ。まあ難しいところです。

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プレイヤーへの「説明」を担うPDA。途中からぷりちーな擬人OSになって愛着も倍増。


一番気に入っているのは、織衣とバスを待つシーンか、雨の中自転車を押して並んで歩くシーン。前者は1枚の絵に物語を閉じこめて圧縮している感じが、後者は静止画を組み合わせることで普通に動いているアニメーションより心の動きを綺麗にきりとっている、物語的「躍動感」が凄く良かった。ちょっと自分でも何言ってるか解らなくなってきた……。前者は綺麗なイラストを、後者は面白い漫画のコマを見ているというか、だいたいそんなところで。

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おそらくは体験版のハイライト。明らかに「狙って」いるが、狙い通りやられてしまった。絵の動きは止まっているのだが、降っている雨も、歩いている二人も、自転車を押す音や、空を見上げる織衣の息づかいまで浮かんでくるような動きのあるシーンになっている。


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私が一番好きなのはこちら。その場の雰囲気を写し取ったかのような1枚。切り取られた部分から、描かれていない余白をどんどん想像できる名シーンだった。


▼CG
あ、スゴイ綺麗です。言うこと無し。でもエロシーン無いからな! まだ何とも言えません。キャラクターの表情が凄く良いのは印象的でした。バリエーションも豊かだし。

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立ち絵の表情は勿論、Hシーン以外でも差分で表情がころころ変化する。基本コミカル路線。


どうでも良いけど、ソーニャが両手を広げるあのポーズ、『WHITE ALBUM2』の雪菜さんを思いだして切ない気持ちに。いや、こんなポーズのキャラ他にもいっぱいいますけど、髪型が微妙にアレだし設定もなんか歌姫っぽいし。そこんとこどうなんでしょう。バンザイしてるほうはぽんこつ娘っぽいんですけどね……。pomさんからああいう話を聞いたからというだけで、考えすぎかしら。

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どうなんでしょう……。


▼音声
最初ちょっと織衣の声に違和感があった(もうちょっと低く、冷たい感じかなと思っていた)のですが、終わってみると全然問題なかったというか……慣れたというより、織衣のイメージがぐっとかわったのが大きいと思います。逆に彩乃がもうちょっと声キンキンでもよかったかなとか思ってしまいました。まあ好みの問題ですけど。

他のキャストさんも凄くマッチしてる。特に千景室長は良いです(笑)。さすが女王様やで……。有希は日常会話がポンポンでてきて凄く楽しい。こんな会話幼なじみとしてみたいです。その前に幼なじみください。サンタさんにお願いしたら届けてくれますかね……。

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この2人の掛け合いはとても楽しい。千景の影に隠れているが、彼女とやりあえる会長もまた相当のやり手だろう。


ソーニャは歌があるかな~と思っていたら無かったので、製品版期待です。まあ設定的にここで歌わせるわけにもいかなかったのでしょうが、ちょっと残念。

▼音楽
あんまり詳しくないので何とも言えませんが、作風にマッチしていて良いと思います。今のところ(体験版範囲では)コミカルな曲が中心で、どれも聞いていて楽しくなってくる感じでした。

▼ヒロイン
すみません。正直なめてました。ここまで良いとは……。みんな一生懸命で、嫌なキャラや嫌みな奴がいません。ぶっちゃけサブキャラ含めてみんな攻略したいくらいです。ヤバい。

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三枚目親友キャラ・蓮次。ヒロインではないが彼のようなサブキャラが積極的に物語を彩り、盛り上げる。


会長(めいこ)とか志穂さんとか室長とか……。「ああ、やっぱ無理だよねー」とぼやきながら、何度もHPのキャラ紹介と相関図を眺め、メインヒロインとの間に設けられた区切りを見ては肩を落としていました。

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頼れないおねーさん、志穂。それでも虎太郎の良きアドバイザーであり、寮の癒し担当。


本作のキャラが良いなと思うのは、単体の時よりかけあいをしている時のほうが輝いてみえること。これは何というか、作品のテーマみたいなものとも少し関わるのではないかと思いますが、人の見え方ってやっぱり一通りではない。見る人によって、また並んでいる相手によって変わってくる。キャラクター1人1人が活き活きしているから、それが2人、3人と組みあわさると、同じキャラのはずなのに全然違った側面が見えてきたりする。そういう楽しさがあります。もっともっと話を進めてみたいという原動力になってくれました。

一応簡単に、メインヒロイン5人の感想を。

【織衣】ちょっと優遇されすぎです。何とも思ってなかったのに、これでスキになるなというほうが難しい。体験版範囲はほとんど織衣の物語。さすがセンター。最初のイメージと、途中からのギャップも良いし、それでいて本質的な部分で皮肉屋というか、ちょっとクールな感じも素敵です。

【まるな】体験版範囲だとあんまりよくわかりません……。たぶん良い子。

【ソフィーヤ】同上。ちらちら出てくるだけでした。残念。歌は楽しみです。

【勇】棗と双子なのが信じられない……というか名前逆じゃないかと疑いました。おっぱい枠。ただ、性格もかなり可愛いです。下ネタ耐性が極度に低いのもチョロそうでグッド。ただ、今ひとつ飛び抜けない感じはありますよね。

【有希】一番私が好きなタイプ。幼なじみ最高。なんかこう、常に虎太郎と阿吽の呼吸で進んでいるのが良い感じです。会話が楽しくて、特に学食で料理(キャベツ千切り)を作るときの「わかってるよ~」という感じがたまらんかった。恋愛感情なさそうな、サバサバしたこの娘がどう変わるのか本当に早くみたいです。

あと、サブヒロインもホント魅力的なんですよね~。特に会長と志穂さんは是非なんとか……。

▼ストーリー
幾つものフックというか、ストーリーを駆動させる「謎」が散りばめてあって、なかなか興味深い展開。最初は織衣の「問題」にクローズアップしながら、じわじわと虎太郎の過去やその他のヒロインが抱えている問題を浮き上がらせるのも上手だと思います。

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こんなことを宣っていた織衣がどう変わっていくのか。ユーザーは楽しみにクリックできるだろう。


基本そういうシリアスな話が底の方を流れていながら、普段はテンポの良いギャグで進行するので、体験版範囲だと楽しくプレイできました。今後の展開はまあ、蓋を開けてのお楽しみというところでしょうか。

あと主人公(虎太郎)のキャラもなかなか。空気を読み、心を読み、それでいて青臭くアツイ男。好感度がうなぎのぼりです。ちょっとやりすぎ感もしますが、「助けてやるではなくて力になる」みたいなスタンスが押しつけがましくも嫌味のない、誰にも行動が納得しやすいタイプかと。ちょっと自意識過剰なところもあるんですが、変にこじらせたところはなくて、割と幅広い層にウケる造型ではないかと思います。

なにより、下ネタとユーモアのセンスがあるのが私好み(笑)。

というわけで大急ぎでしたが、『LOVESICK PUPPIES』の感想でした。正直買おうか迷ったんですが、体験版やって購入決定。これは期待しちゃいます。

何というか「良い作品」というのは、そりゃまあ売れるに越したことはないので売れた作品がエラいんですが、それだけじゃないところがあると私は思っています。普通にユーザーを楽しませるのはもちろん、それプラス何かその作品にしか残せないような、固有の主張みたいなものがあるんじゃないかと。さもなくば、何年か経ってさくっと忘れられてしまうよう。この作品にはそういう、心に残る作品になる「かもしれない」(もちろん、今後の展開次第です)というのを期待させるものがありました。

『LOVESICK PUPPIES』を応援しています!

応援バナーを貼り付けて本日はお終い。それでは、また明日お会いしましょう。

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2012年12月14日のエロゲーの話

月末一歩前(年末は発売が限られるため)の金曜ということで、元気に秋葉原へ行って参りました。

お店へ向かう途中、駅前のスクランブル交差点で幸○実○党の候補者の方が演説中に、維○の会の選挙カーが通り過ぎる一幕が。○新さんの車に手のひらを向けて、「エル・カンターレ ファイト!」とか絶叫するイベントを期待したのですが、そういったパフォーマンスは未実装だったようで、残念でした。

話を戻して本日のおめあては、戯画さんの『キスベル』。原画を担当された、みことあけみさんのサイン会があったようでだいぶ出遅れたのですが、何とかゲット。

キスベルイラストカード

みことあけみさんは大変丁寧な方で、サインを終えるたび(サインを書くときは座っている)一人ずつに立ち上がってサインペーパーを手渡しておられました。スゴイ。あのスクワット運動だけで私なら筋肉痛ですよ……。

誠実な態度が非常に印象的な方で、素直に今後ブレイクしてほしいと思います。まあゲームの感想についてはそれはそれとして忌憚無いところを述べさせて頂くつもりではございますが……。

あと、初回特典がいっぱいついてまして、たとえば原画家お二人のサイン色紙(複製)。

キスベル特典01
二枚はちょっと得した気分です。あと、このサイズ収納めんどくさいんですが飾るのが楽なので割と気に入っています。

中でも気に入ったのが、下敷き。私は下敷き否定派(つかえねーし)なのですが、今回のこれは割とアリ。理由? エロいからです。言わせないでくださいよ……。鏡に映ったお尻がに、ぐっとくるモノがありますね。

キスベル特典02

今日はこの辺でカンベンしてやろう! と思っていたのですが、ゆず茶さんの感想に惹かれてフラフラと『戦極姫4』を購入してしまいました。ああいう体験版感想を書かれると買ってしまいますよね~。

戦極姫4

というのはステマで、実は予約していました(ノ∀`)。

いやでもぶっちゃけ、プレイを遅らせる予定だったのですが早めにやってみたいと思いました。やった気になるのではなくて、やりたいと思わせる偉大なる体験版レビュー。 ホント時間無いんだけどどうしてくれるのか ありがたいことです。

というわけで本日は控え目ですが、割と中味は濃そうなラインアップ。良い買い物をしたと思います。

全然話は変わり、Yatagarasuさんの『古色迷宮輪舞曲』がまさかのコンシューマ化。(参考:公式サイト

古色コンシューマ

Yatagarasuさん、マジですか……。めちゃめちゃ強気ですね。

いやあ、おめでとうございます!! と素直に喜びたいところではありますが、正直コンシューマの客層にあっているとは思えないし、またシステムがきわめてコンシューマに向いていないと思うのです(特に事象ワープをマウスじゃなくどう再現するのか)。とはいえその道のプロ、もおられるでしょうし、お手並み拝見というのがいまの感想。

そういえば、購入者キャンペーンのハガキって発送されたんでしょうか。私、まだ届いていないのですが……。

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天才あらわる

もうだいぶ有名になっているのでホットな話題ではないのですが、あまりに感動したので記念に残しておきたいと思います。

そう。これです。

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『みらのす』の杏奈(ロリ版)ちゃんとお手て繋ぎながら歩けるんよおおおおおおおおおお!!

ふおおおおおおぁああああぁおぉああをおqあwせdrftgyふじこlp

『未来ノスタルジア』がどれくらい良い作品だったかはまた後日機会があればということにして、今はこのグッズの話。どうも紙袋の原案みたいです。もとは、紫の石川さんのこちらの発言から



ということで、明日には色々と告知がでるみたいです。楽しみですね。

なお、『みらのす』のVFB(ビジュアルファンブック)、あまれば通販もアリ、通販にもこの紙袋がつくということで安心……していたのですが、予算の都合で別途受注生産が出来ないため、売り切れた場合即終了だそうです。ナンテ\(^o^)/コッタ!!

まあでも、常識的に考えてこのアイテムが一番輝くのは、コミケ会場内か帰途、ゆりかもめに向かうまでくらいでしょう。その後でも面白いグッズではありますが、どこにもっていくねんっちゅー話。

想像してみてください。会場を出て橋の上に目をやると、杏奈ちゃんと手を繋いだ大きなお友達がぞろぞろ行進している姿を……。何というか、えもいわれぬ穏やかな気持ちになりませんか? そうです、それが悟りです。冬のビッグサイト、寒風吹きすさぶその中に、 なま 暖かい視線と空気が訪れること間違いなし。

コミケ当日は、僕も君も、杏奈ちゃんと握手だ!

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好きなエロ同人誌の話

なぜというわけではないのですが、友人と「今まで読んで一番良かったエロ同人って何よ」みたいな話になりまして……。私は結構経験が浅いので(最初に買ったのが、クリムゾン先生の『繰り返す悪夢』(『邪馬台幻想記』)だったと思います)、いまいち話に加わりきれなかったのですが、それでも何とか「ベスト5」をひねり出したので(ちなみに友人二人の挙げたやつはあんまり知らないのが多かったです。特になのは系同人誌はサイクロンさんくらいしか……)、ちょこっとその話を。

なお、画像は公式で公開されているものか通販サイトに掲示してあるもののみを掲載しました。

まず5位から。
(以下のリンクは18禁なので自己責任でお願いします)


◆5位:紅茶屋『天衣無縫』

ストリートファイター 春麗本。

公式→こちら
サンプル絵→こちら

すんごい長く続いたシリーズ。話もエロも個人的に凄く満足でした。終盤より最初の方の絵が好きだったかなぁというのはここだけの話。

私らの世代だと同人誌といえば春麗というくらい爆発的な人気を誇っていまして、そこらじゅうにスト2同人が溢れかえっていた。今で言う『SAO』みたいなものかもしれません。

その中でもこのシリーズは、ただ単にキャラにエロいことをさせるだけではなく、物語の世界を広げ、キャラクターに作家さん自身なりの新しい解釈を加えて「別の作品」としても成立させているという意味で、群を抜いた正統派同人誌だったと思います。


◆4位:bolze『SCAVENGER RELOADED』
(画像無し)
天地無用! 清音本。

公式HP→こちら
サンプル絵→こちら

「OYOYOクンはどうせbolze大好きなんだろ?」って言われましたけど、その通りですスミマセン。bolze先生はもうマジやばいです。話も絵もウルトラストライク。なんでこんなエロい話を思いつくんでしょうか。しかもワンパターンじゃないし。

bolze漫画の傑作といえば私の中では『鶴来屋』シリーズかこのシリーズか、『HAPPINESS?』(ああ女神)シリーズ。連作として見ると『HAPPINESS?』が好きなんですが、話一つでいっちゃんお世話になったのはこれだったのであります。『天地無用』が好きだったってのも多少補正になっているのかもしれませんが。

お話としては、潜入捜査をしにいっていたつもりだった清音のほうが、実は罠に嵌められていて、そのままハメられるというお話。こういう「後から無力感があらわになる」タイプの作品はとても良いです。燃えます。

ちなみに手に入れるときそこそこ苦労した記憶があり……。まあ今はどうなのか知りません。なにぶん古いので見かけないだけで、プレミアついてるとかいうことは多分ないでしょう。

◆3位:H・B『騎士王の受難?』

Fate stay/night セイバー本。

公式→こちら
サンプル絵→こちら

触手絵師B-RIVERさんのセイバー本。戦いに負けたセイバーが、コスプレしながらダゴンにぼろぼろになるまで犯される話。触手祭りでした。「OYOYOクンはどうせ触手大好きなんだろ?」って言われましたけど、その通りです。えっへん。ノリは軽くてHはハードという、一番私が楽しく読めるパターンでした。

どうでも良いけどH・Bさんの公式ブログ、12月9日高橋管理官の投稿の冒頭、「情報羞恥の徹底」になってるのはネタなのかマジなのか気になります……。


◆2位:黒犬獣 『SUBMISSION』シリーズ
submission
美少女戦士セーラームーン セーラー戦士本。

公式→こちら
サンプル絵→こちら

ワンパターンもワンパターン、毎回セーラー戦士が痴漢にやられて酷い目にあうというおきまりのコースなのですが、とにかくエロい。ほんとにこの娘らは○学生なのかと疑いたくなる。いや途中から進学したし大丈夫か……ってもう、そんな設定関係無いですよねー(笑)。

もう何年続いてるのかはっきりとは存じませんが、膨大な量の作品が出ているはず。さすがに全部は持っていません。というかせいぜい5、6冊です。いずれは全部集めたい……。

とにかく毎度ページ数が多くて、描き込みもしっかりしている。そしてエロい。エロいんです(血涙)。エロだけならこの人を一番に持ってきても良いかも知れない。そのクラス。とにかくず~っとセーラームーン本続けておられる、ある意味で(あくまである意味で)ファンの鏡ではないでしょうか。そういう一本気なところも含めて好きです。


◆床子屋 『やさしいうそ』シリーズ
yasasiiuso01
ブレスオブファイア2 ニーナ本。

公式→こちら
サンプル絵→こちら

で、私の中のトップといえばこれ。商業でも活躍されている鬼頭えん先生の『やさしいうそ』。これはマジ名作です。

カプコンの名作RPG『ブレスオブファイア2』が元ネタで、いろいろあって自分の存在価値を見失ったヒロイン・ニーナが、ゲーム内のモブキャラにその弱みにつけこまれ、性奴隷にされていくお話。ニーナは主人公・リュウが好きで、リュウもニーナに惹かれている……という(ゲームでは微妙なところで寸止めされいていた)設定をちゃんと具体的に描いてくれているので、いまでいうところの寝取られ要素満載です。というかそういう背徳感みたいなのがクローズアップされて、エロくて切なくてやるせない話になっています。

あれ、私NTRダメとか言っておいて結構こう言うのは行けるのね……。

これは繰り返していることですが、ストーリーが原作を大事にしているだけでなく、そのうえで作家さんのカラーが出ているところが大きいです。作品が好きで描いておられるんだろうなあ、というのが伝わってくる。同人なんだから、その作品を好きな人が読んで面白いのが一番だろうと思うんですよ。私は。

ぶっちゃけもう完結は無いだろうと思っていますが(あれで完結ってことはないはず)、それを差し引いても私の中では揺るぎない一位の作品。原作ゲーム自体が今となっては余りメジャーとは言えないので敷居が高いかもしれません。ニーナさん好きな人は是非読んでみてほしいにゃあ。

というわけで私の中のトップ5でした。

しかし、見事に凌辱作品ばっかりです。ヤバいなー。性癖暴露も甚だしい。

あと番外としてはあれですね。みさくらなんこつ先生の、『瓶詰姉妹』

12人の妹全員にち○ぽを生やすという、誰も思いついてもやらないような 暴挙 英断に踏み切り、エロ同人のみならずあらゆる業界の禁断の扉を開け放った功績は余りにも偉大であると言わざるを得ません。日本の主要産業が同人誌になり、フタナリ大国となったあかつきには歴史の教科書に写真入りで載るレベル。

たぶん一番多く買っている作家さんはクリムゾンコミックスで、氏の作品だとティファ本かセフィリア本あたりが好きなのですが、残念ながらトップ5には入りませんでした。くやしい、でも感じちゃう(びくんびくん)。ちなみに6位は美和美和先生の『栄光頌歌』(聖剣3・リース本)なので次点ですらありませんでした。なんでか飛び抜けない……。

私はそこまで熱を入れてエロ同人誌を収集するタイプではありませんから面白味のないミーハー路線かもしれませんが(あとところどころ情報とかデータ間違えていたらすみません。ご指摘いただけるとうれしいです)、今回チョイスした作品についてはあんまり迷わず決まったんですよね。

そんなわけで、「お、こいつとは趣味があいそうだな」と思ったら気軽に話しかけてやってください。また、「これは読むべき」みたいなのがあれば、是非教えて頂けると嬉しいです。

それでは、本日はこれにて。

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