よい子わるい子ふつうの子2(仮)

18禁PCゲームをメインに、ラノベや漫画についてもダラダラ話を書きます。長文多いです。

レビュー:『LOVELY×C∧TION APPEND LIFE/MARCH』

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『LOVELY×C∧TION APPEND LIFE/MARCH』
公式サイトリンク
配信:2012年3月14日

というわけで、『LOVELY CATION』のアペンド、3月が配信されました。23日には「イチャラブボイスCD」も発売され、絶好調、という感じ。「イチャラブボイスCD」については、ゆず茶さんのサイト「すときゃすてぃくす」さん、3月23日の記事でも紹介されていました。

ゆず茶さんがおっしゃっているとおり、「Love'n Love'n♪」(by月岡三朝・CV:まきいづみ)は破壊力満点! 作中のあの曲に歌が付いているので、ゲームをプレイされた方は、必聴です。プレイしていなくても溶けると思います。ちなみに、当然私もタペストリー付きのを予約購入。お部屋のインテリアとして早速飾りました。

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こんな感じです。

そしてタペストリーをじっくりと見て気づいたのですが、瀬良先生、メガネとってるじゃないですか!? 私的には好みなのですが、「緑メガネ」として人気投票でも上位だったのに、全国のメガネ瀬良ファンは大丈夫なのでしょうか。それだけが心配……。

▼アペンドの話
さて、アペンド3月。今回の終わり方を見れば判りますが、おそらく由仁と綾の配信はこれで終わりになると思います。二人とも、ちょうどつきあい始めてから一年が経ち、新しい生活が始まる……というかたちで物語は終了。最後にオマケのCGとメッセージが掲載される、というEDになっていたからです。おそらくこの流れで、瀬良、優希、三朝も来月で終了でしょう。ゲーム発売が6月だったし、もしかしたら一周年ということで五月には最後に全員セットの何かが配信されるかもしれないなー、してほしいなー、などと期待していますが、とりあえずは一旦これでお別れになりそうな気配。寂しい(´・ω・`)

いやまあでも、ゲームが終わってから、まさかこんなに長い間彼女たちとつきあえるとは思ってもいなかったですし、しかもリアルタイムと並行でイベント(今回3月14日配信の二人は、ホワイトデーネタでした。綾はこたつの守護者《ガーディアン》化していましたが)も味わえて、本当に良かったです。「ゲームの恋人」とは名ばかりの作品が多い中、こんなにサービス満点で遊び心も持たせたパッチ配布をしてくれた作品が、かつてあったでしょうか、いや無い(反語)。

私(と、あえて言います。いわせてー)とヒロイン(綾・由仁)の幸せな現在と、きっと幸せだろう未来が予感される、とても素晴らしいパッチでした。特に、綾はよかった。なにこの主人公のかっこよさ。あ、主人公って言っちゃった。でも、こんなにかっこいいのは私じゃありえないので、主人公でいいです。

とにかく、こんな作品を送り出してくださった暁WORKS-響-さんに、最大級の感謝を。まだ4月のパッチが残っていますが、それも堪能したあと、改めて感想を書こうと思います。批評空間さんに投稿したやつも、点数UPしようか迷うレベル。良いとか悪いとか、面白いとか面白くないとか、そういう話ではなく、この世界とキャラたちが好きになれる、そういう作品でした。4月のパッチに期待しつつ、本日はこれまで。

楽しい気分でまた明日!

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レビュー:『ぜったい猟域☆セックス・ロワイアル!! ~無人島犯し合いバトル~』

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タイトル:『ぜったい猟域☆セックス・ロワイアル!! ~無人島犯し合いバトル~』(softhouse-seal GRANDEE/2012年3月23日)
原画:2-G、あにぃ、show/シナリオ:水無月セツオ、上遠乃きつぐ
公式:http://softhouse-seal.com/product/g-003/index.html
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ無
定価:8800円
評価:C(A~E)


批評空間さまにて、感想を投稿しております。内容について興味のある方は、上記リンクから拙文をご覧下さい。

▼攻略
書くのが非常に面倒なので省略! すみません……。ただ、それほど難しいことはなく、ひたすら1キャラ追跡、中か外か(勝利条件)をテキストで確認していれば問題ないはずです。先生とのHは、その日の勝負に負けると「特訓」してくれます。梗子、蛍、菫の3人は残念ながら個別EDなし。時速70kmで高速飛行する、空飛ぶチ●コことセバスチャンも、あんまり出番がありませんでした。残念。

▼雑感
書きたいことは感想のほうで書いてしまいました。まあ、何というか非常に惜しい作品であると同時に、sealブランドのある意味はっきりした課題を突きつけた作品だったと思います。課題というのは、「ネタ」以外の部分でどれだけ魅力を出せるか、という部分ですね。持続力がない、という言い方をしましたが、あながち的外れでもないと思います。爆発力のあるギャグとネタでスタートダッシュをするし、それをフルプライスぶん続けることはできることは証明されたのですが、最初がトップスピードなのであとは頑張っても勢いが萎んでいくだけ。さすがに延々ギャグだと飽きます。30分番組だと面白かったバラエティが、120分スペシャルで同じことを延々やっているとつまらなく思えてくるのと同じ原理。特にsealのように「落差」で勝負するギャグのところは、「落ちた」状態がデフォルトになってくるとしんどいですね。

そうなると、どこかでメリハリをいれるか、別の動力(ユーザーを作品にひきつける要素)が必要となりますが、前者をとる選択肢はほとんど無い。なぜなら、メリハリなんぞつけようものなら、ユーザーが正気に返ってしまい、折角おバカなノリで盛り上げたボルテージを下げてしまうから。できれば、ギャグのほうは一本調子で行きたい。

となると後者、別の魅力を出すしかない。エロで押す、という手はあるのですが、現状でも結構完成されたエロを誇っているので、これ以上の底上げというのはなかなか考えにくい。というか、エロは完全に個人の趣向に依るところが多いので、どんなクソゲーでもお気に入りキャラのものすごいエロがあればやってしまいますし、その逆も然り。そう考えると、エロで底上げというのはあまり現実的ではない。

そこで、sealブランドが四苦八苦していたゲーム性を導入するか、シナリオ的に魅力を付けるか、という話になるのでしょう。そう考えると最近のsealさんは自分たちの行き先を見定めた上で、殻を破ろうとしていたのかもしれません。だとすると、勤勉なsealブランドのこと、そのうち私達をあっと言わせるような画期的なシステムを開発してくれるかもしれない、そんな風にも思います。

ただ、本作に関して言えば少々熱意が空回り。セックスバトルは『最終痴漢電車』のようにやりがいもなく、単に適当にクリックしていれば終わる作業。中盤以降は単なる邪魔になるので、ボタン一発でバトルに自動勝利/敗北できるような工夫が欲しかったところです。それがあれば、ゲームパートが邪魔に感じることは無かったでしょう。牽引力にもなりませんが……。

どうすれば牽引する力になるか、ということに関しては、もちろんはっきりしたことは言えないのですが、たとえば蓄積要素を増やす。落とし切った女の子を仲間的に使えるようにして、3Pイベントを増やすとか、主人公の経験値が増えて使える技が多くなると、見られるイベントが変わるとか、そういう要素があればゲームパートにやりがいが出たと思います。難度を高くする、というのも考えたのですが、抜きゲーで変にゲームが難しいと却って不人気の場合もありますから。ただ、脱衣麻雀などの経験上、理不尽なくらい強い相手のほうが実際倒したとき燃えるので、もうちょっと難しくても良かったかなとは思います。

批評空間さんでは、「バトルファック」「セックスバトル」ものという観点から非常に面白い感想を投稿しておられる方もおられました。たとえば、mezamashiさんや、houtengagekiさんのものがそれです。お二人とも同人業界に精通しておられ、「バトルファック」ものへの並々ならぬ愛と知識を感じられます。なるほど、そういう視点でみると負けシーンの不足やルールの不統一、というところが目に付いてきます。

「先入観が過ぎるかも」とhoutengagekiさんがおっしゃっていますが、それはそうかもしれません。実際、本作にバトルファック(セックスバトル)ものを期待しなかった人もいると思います。公式のジャンルは「犯るか、犯られるかの犯し合いロワイヤルADV」という、意味の分からないジャンル区分であり、そもそも同人界で流通している「バトルファック」ものを出すという意志があったのかどうかまず判りません。また、「バトルファック」ものを出すつもりだったとしても、それがお二人の言っておられる内容でなければならぬ、ということも無いでしょう。

とはいえ、「バトルファック」ものを出すつもりが無かったのなら非常に紛らわしい名前ですし、狙ってあえて違う路線の「バトルファック」ものを出したなら、既存のファンからこのような誹りを受けるのは至極当然であり、それを納得させるだけの説得力を作品に持たせられなかった時点で、本作は失敗ということになると思います。その意味で、お二人のような指摘は的を射ている。

ただ、ジャンル区分にそれほど関心がなかった、あるいは知らなかった人にとっては本作は単なる「ゲームっぽい何か」がひっついたADVであり、実際問題そういう視点で評価される可能性も少なからずあるのではないかと思います。ですので私のほうは、「プロ」の視点ではなく素人の視点で、フツーのADVとして評価をしました。結論は、やっぱり「微妙」ということになったのですが。

sealブランドの「らしさ」は非常に出ていたし、良くも悪くもギャグに特化した潔い作品なので、ブランドのファンなら買って損無し、そうでなくてもひとしきりは楽しめると思います。やった後、何かが残るかと言われれば何も残りそうにありませんが、そういう後腐れの無さも良いところと考えれば、味わいがいのある一品かもしれません。

というわけで、本日はこれで。では、また明日。

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レビュー:『超光戦隊ジャスティスブレイドZERO』

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タイトル:『超光戦隊ジャスティスブレイドZERO ~大首領の敵は大首領~』(MAIKA/2012年3月23日)
原画:パパイヤ純,桜ロマ子,椋木尋,沖田つばさ,ハセガワトオル/シナリオ:実験機八号,たまごやき工場長,めたるex8
公式:http://www.media-box.ne.jp/line/JB_ZERO/top.html
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ無
定価:8800円
評価:B(A~E)


批評空間さまにて、感想を投稿しております。内容について興味のある方は、上記リンクから拙文をご覧下さい。

▼攻略
攻略については、基本一本道……というか間違った選択肢を選ぶとBADEND直行なので、省略します。普通にプレイしていればCG、回想とも全部埋まります。終盤の調教は、Hシーンの音楽が変わってラブラブイベントがくり返されるまで、同じキャラを選び続ければOK。ただ、現時点(2012年3月26日)で一部回想シーンが正常表示されない場合があります。

▼雑感
「ジャスティスブレイド」シリーズも、とうとう4作目。『NOZOKI魔』と並ぶMAIKAの看板シリーズになった感がありますが、積み重なっていよいよ良くなってきました。MAIKAブランドのテキストといえば、

ごりゅゅん、ごりゅりゅぅぅんっっ・・・! ぎしっ! ぎしぎしぎしぃぃぃっ! おあはははぁぁぁんっ・・・! あおおおおおおおんっ・・・! ――くわはははああああぁぁぁぁぁーーんっ・・・!

みたいなHシーンが最初の頃はもの凄いインパクトでしたが、最近はもう何とも思わなくなりました。慣れって怖いです。まあ、『姫騎士』シリーズとか他にもスゴいのが出てますしね。

本作は、「続く!」的に終わった前作(『JB3』)の続編であり、『JB1』ときちんとストーリーを繋げたという意味では古参のファン向けであり、逆に本作をやればこれまでのシリーズがざっと飲み込めるという意味では新規ファン獲得にも向いているという、なかなか気の利いた構成。問題は、この手の企画モノっぽいローカル列車に途中から乗ってくる人がどのくらい居るのかというところだとは思いますが、変身ヒロインものはそこまでニッチな市場でも無いから、多少の集客は期待できるのでしょうか。

特典の、「ジャスティスブレイド大全」は正直、ちょっと期待はずれ。もうちょっといろんなデータがあるのを期待したのですが、ネタバレを恐れてか、本当に申し訳程度のオマケでした。ただ、設定とか絵の細部に凄くこだわっているということは伝わってきて、シリーズファンには満足できるものだったかと思います。どうもシリーズが続くのか、これで一段落なのか良くわかりませんが、次はソルディバンの2が予定されているということで、期待したいです。ソルディバンのほうが人数少ないぶん、一人頭のHシーンが濃くなって好みなので。

投稿感想のほうでも触れましたが、この作品は戦隊モノを戦隊ヒロインものとしてエロゲー用にチューンナップした作品であり、大量に盛り込まれた「お約束」の連鎖で構成されているのが特長です。その意味では戦隊モノのお約束文化を理解している人向けで、様式美をわかればわかるだけ楽しめるネタが散りばめてある、という具合。

凌辱色が濃いというかほとんど凌辱・洗脳というHシーンの傾向も相俟って一般向けとは言いづらいですが、この手のが好きな人には笑いもエロも高レベルでまとまっていて、割とお薦めできるかなと思います。私としては、前作のほうが好みでしたが(ラシェットちゃんマジ天使)、人妻からロリ幼女まで、幅広くフォローしている本作はまさに戦隊モノとエロゲーの王道の夢の競演。作品の真髄とは変わったパターンを用意することでも、有名な素材を用意することでもなく、素材を深く理解し、愛情もって作品に仕上げることだという、良いお手本ではないでしょうか。

……しぐれ隊員の出番、もうちょっと欲しかったですけど。

というわけで、本日はこの辺で。また明日、お会いしましょう。

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WA2のカードケースキーホルダーを買った話

先日(3月24日)発売された、「WHITE ALBUM2 カードケースキーホルダーW」をアクアプラスの通販で購入しました。両面窓のカードケースに、リール付きキーホルダーがついています。ミニフォトカードが収納できて、というかそっちのほうがメインで、このカードケースには峰城学園の校章シールが2枚(それぞれデザインが違う)入っています。

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ミニフォトカードもついでに購入。

グッズなのに2000円弱ですから、正直結構チャチい作りなのは覚悟していたのですが、意外としっかりしている感じ。嬉しい誤算です。手触りも悪くないし、これなら普段使いの品にできるかな。丁度キーホルダーがぼろぼろになっていたので、取り替えることにします。ただ、リール部分は何度か引っ張ってみた感じ、すぐに回らなくなる気がしたのであんまり過信はできそうにありません。そうなったらただのカードいれにでもしますか。

普段、あんまりこの手のグッズは買わないタイプなのですが、『WA2』はやっぱりとても好きな作品でこれからもつきあっていきたいのと、カードケース・キーホルダーはどっちも丁度欲しかったので、タイミングが凄く良かったですね。運命を感じる……。ちなみにこの商品、現在売り切れ状態みたいですが、まあすぐに補填されると思います。

さすがにキャラクターのフォトカードを入れると人前では出しづらいかもしれませんが、校章のほうならわからない人は全然わからないでしょう。わかる人は「ニヤッ」とできるという、踏み絵機能というか同志検索機能というか、そういうオプションもついたなかなか気の利いた商品です。

しかし、クッションカバーも買っちゃったし、使えるモノは買っちゃう病気に。抱き枕カバーとか出たら抱き枕ごと買っちゃいそうで怖い……。さすがにかずさが吹いていたサックスとかでても吹けないから買わないと思いますが、春希ギターとかだと買いそうだなあ……。Leafさん、お願いですからあんまり高い品はださないでください。ありえないでしょうけれど、ピアノとか出たら、泣きながら貯金とにらめっこになるので。せめて小春の使ってるシャーペンとか、千晶の寝袋とか、麻理さんのピr……コップで勘弁してください。

というわけで、キーケースのお話でした。それでは、また明日。

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レビュー:『群青の空を越えて』

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タイトル:『群青の空を越えて』(light/2005年9月30日)
原画:黒鷲/シナリオ:早狩武志
公式:http://www.light.gr.jp/light/products/gunjou/index.htm
批評空間レビュー投稿:済 → ネタバレ注意
定価:8800円
評価:A(A~E)


批評空間さまにて、感想を投稿しております。内容について興味のある方は、上記リンクから拙文をご覧下さい。

二万字オーバーの感想を書いて、さすがに今日は文章を書く気になれないので、私の感想の導入をそのまま貼り付ける形でお茶を濁します……。
切なく悲しい物語の基調に、どこか胸躍る興奮が加わる、何とも言えない昂揚感。難解な用語や複雑な背景がバンバン登場し、プレイ当時は掴みきれなかった要素も多かったのですが、そんな些々たる事実にはとらわれず楽しませる力がこの作品にはあると思います。実際多くのエロゲーマーが、本作の魅力を捉え、表現しようとそれぞれに力の入ったレビューや考察を書いている。その一事をとっても、『群青の空を越えて』という作品がそうさせるだけの力をもっている(あう・あわないは措くとして)ということは、疑いようもない事実でしょう。

「架空航空戦記」。そう銘打たれた本作は多くの場合、確かにその名に違わぬ出色の戦記物として評価されています。しかしレビュー・感想を見ていると、そればかりではありません。作中細かく視点人物が入れ替わり、登場するそれぞれのキャラの心情が細かく描かれる独特の手法に加え、ライター・企画者である早狩氏の「架空戦記ありきで立ち上げた企画ではない」、「本質的には人間群像劇」といった発言(ビジュアルファンブック)の影響力もあってか、まずは群像劇として見なす評もたくさんあります。また、数は少ないうえに賛否が大きく分かれるのですが、戦争という主題を扱ったテーマ作品として評価が下されたり、エロゲーらしく恋物語として(社会や時代に翻弄されながらも個人の想いを貫くことを描いた作品として)受け取った、という人もいたようです。

ここで、色々な角度から光を当てて楽しめるこの作品は凄い! と褒めたいところですが、普通こういうのは作品に統一感が無い、と言います。エロゲー作品に対する評価が異なるということはそれほど珍しくありませんが、しかし、何を描いていたかという評価軸がここまで見事にバラバラになるというのは、実は結構珍しい。ただこのように、作品の評価以前の解釈が大きく別れる原因は、わりとはっきりしているように思います。

先に挙げた用語の難解さなどもその一因でしょう。けれど、本質的にはそれではない。

作品解釈に多くの基準が乱立する一方で、共通する見解もあります。それは、「どうもはっきりしない終わり方をした」ということ。本作の最後、主人公である社は「何の為に戦うのか」という問いを発し、その答えをまさに言おうとしたところで、唐突にEDに突入します。この終わり方については賛否両論ありました。しかし、社が結論を出さずに終わったがゆえに、この作品が何を言わんとしていたかということや、作品の位置づけ――社たちは幸せだったのかそうでないのか、その根拠はどこでどう描かれているのか――に対する判断が難しいという点では、誰もが一致している。つまり、この作品は結末が曖昧なままに受け入れられているわけです。明らかにこのせいで、統一的な作品解釈に関して混乱が生じていると言えるでしょう。

いくつかのレビューには、本作を「ポストモダン的」だと評していたものがありました。このような評価はまさに、統一的解釈が可能でない作品であるという、そのことを作品の本質と見なそうという立場です。作品全体を通してさまざまな価値が相対化されていき、最後は作品そのものの意味や価値も相対的なものとしてユーザーに投げられた。以上のような考えは確かに、「答えを出さないことが答えだ」という形で、本作の結論を提示しています。しかし、そうなると今度はポストモダンの課題である、「それって何の意味があるの?」という別の――しかもより深刻な問いに晒されることになる。なぜ深刻か、詳しい説明は省きますが、ひとつだけ本質的なことを言うならば、「答えをださないこと」が作品の結論だったと仮定すれば、本作で描かれている社たちの生き方や苦しみや戦いは、すべて「他人」にすぎない私達ユーザーにとっては無意味なものとなり、切り捨てるしかなくなるからです。それはそれであり得る解釈かもしれませんが、私自身がこの作品を通して味わった思いを、そのように切り捨ててしまうことには少なからぬ抵抗があるし、まあ実際プレイ後の印象としても、そんな身も蓋もない不毛な話ではなかったと思うのです。

なるほど、ポストモダン的な――少なくとも「国家」や「民族」、「正義」といったモダンを相対化するという視点は、この作品に描かれていました。けれどその先に、社たちは戦う意味や生きる意味を喪失したのでしょうか。「ならば、今一度、俺は問いましょう。何故、我々は戦い続けてきたのだろうか、と」。社のこの問いかけは、本当に意味のない問いだったのでしょうか。私は、そうではないと思う。社は戦う意味を見出しているし、それは作品の中にきっちりと描き取られていると思うのです。

本レビューはいま述べてきたような前提に立って、「戦う意味は何か」という問いへの答えを、言い換えれば社たちが目指していたものが何だったかということを、作品から読みとることを目指したものです。その為に、少し長くなりますが個別ルートの検証なども行います。そういった丁寧な理解のうえに作品に対する感想はあるべきだと思うからです。そしてまた、内容を整理することで複雑なこの作品の見通しを少しでも良くし、作品への解釈や感想を他の多くの人が紡ぐ参考になればいいと、そのようなことをひそかに期待してもいます。前置きが長くなりましたが、それでは本論に入っていきましょう。

という感じで、感想を書きました。狙いとしては思想がどうとか物語の構造がどうとか、そういう話よりは社たちが何をして、結局この物語は社たちにとってどういう結末だったのか、というのを考えたかったということがあります。

この物語、戦記物であるのは当然として、政治の話として読んでも経済の話として読んでも、歴史の話として読んでも、もちろん恋愛話として読んでも、結構どこからでもきちんと読めるというのはエンターテインメントとして凄く秀逸だと思います。

ただ、それだけにあの「宙ぶらりん」な終わり方が、いっそう作品の意味を拡散してしまった感じがある。私なんかがいろいろ書くまでもなく、すぐれた視点のレビューはいっぱいあったのですが、個人的に社たちが何をしたかったかということ、作中でいえばあの最後の演説は何を訴えていたのかということに対して、満足できる解釈なり説明なりというのは、見ることがありませんでした。特に、あの部分を作品がユーザーに投げた(言えなかった)というのは、作中で「戦後」の描写がある以上、私としては同意できない。

そういうわけで、「社の演説」から『群青の空を越えて』という作品をもういちど捉えなおしてみたい、というのが今回のレビューでした。はっきり言って古い作品ですし、分析好きの人しか読まないだろうという気もしているので、かなりくどくどしいことを書いたりもしています。

全部言い切った、という感じは全然ないのですが、視点を一箇所に絞って掘り下げる、という作業は一応、途中までかも知れませんがやったつもりです。『群青』やったし語るの好きだ! という人に読んで、あれこれご感想なりご指摘なりお叱りなりを頂ければ幸いです。

今日明日はさすがに無理ですが、そのうち個別ルートについてもっと細かくとか、包括的な話はするかもしれません。いまの投稿文も、まだ練り直していくと思いますので。

というかぶっちゃけ、『群青』の話しながらお酒とか呑みたい……! 誰かいませんか(笑)。別にウーロン茶でも良いんですが、とにかく私の周りではやっている人があんまりいないんですよね。残念なことに。

というわけで、やや手抜き気味ですが本日はこれで。また明日、できたらお会いしましょう(ちょっとややこしい予定が入りそうなので)。

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《自己紹介》

エロゲーマーです。「ErogameScape -エロゲー批評空間-」様でレビューを投稿中。新着レビューのページは以下。
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